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┗1972.Corpse Reviver【〆】(65-69/248)

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69 :ヨルク・ビス・アエタス
2021/02/15(月) 17:02


枕元の手紙は便箋2枚に及びました。

続・惚気バトン



恋人を色、動物、花に喩えてみて下さい。

色は黒。
苗字や髪色から安直に言っているのではないぞ?内に潜む静謐な強かさに黒鉄が重なる。顔立ちと仕草に香る妖美さも、黒に例えるのが最も的確であるように思う。夜の闇のように深く蠱惑的。あれは大層美しい。

動物…犬だな。
意外にも忠誠心が高い。俺のために体を張る。出掛けてもちゃんと帰ってくる。人懐っこい一面があり、包容力も備えている。

花ならば、ヘンベイン。
寒さにも暑さにも比較的強い毒草だ。しかし花を咲かせれば、たちどころに枯れていく。美しい部分だけを見せ、潔く消えようとする…恰好つけのあいつにそっくりだ。摂取により幻覚を齎し、動物であれば死に至らしめる。古来から広く用いられてきた、毒、向精神薬、魔性のもの。見てくれの妖艶さもそれらしい。


恋人には自分、自分には恋人しかいないと思いますか?
彼は唯一しっくりくる存在。加えて俺には、複数人を同じように愛せるだけの器量がない。
あいつにはそれを求めていない。俺には幾つも欠けている部分がある。補うのは必然だし、高みを目指そうとするのが人だ。ただそれを知りたくはない。妬いて面倒を掛けると分かっているから。……この辺りは前にも話したな。


ここだけ恋人になりきって、恋人を自分に見たてて愛の告白をしてみて下さい。
『ヨルクちゃ〜ん、愛してるよ〜♡だから今晩ヤらせて?な?』
──当たりのはずだ。


これで質問は終了です。答え終わった今、恋人に伝えたいことを一言で。
一日遅れの愛をここに。
当日に間に合わなかった甲斐性無しだが、心に嘘偽りはない。今日も明日も、お前を深く愛している。



Happy Valentine’s Day.
With all my love.


Postscript.
封筒・便箋とも純白の、やや厚手の上質紙。染みて濃淡つけながら走るインクはブルーブラック。仄かに甘く香るところから察するに、チョコレートを仕上げた直後に書かれたもの。綴じは鮮やかな紅い封蝋。



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68 :ヨルク・ビス・アエタス
2021/02/15(月) 17:00


目が覚めると、枕元に手紙が一通。

惚気バトン



始める前に恋人へ一言。
恋人と呼べる間柄ではないが…まあ細かい事には目を瞑ってくれ。


恋人の好きなところを3つ挙げてください。

1. 戦のセンス
肉弾戦も得手であるというのは最近になって知ったことだが、あいつの戦いのセンスには目を見張るものがある。頑強とは言い難いものの、伸びやかな体躯が繰る技はどれも鮮烈。戦場に出したくないと案じる気持ちは近く鳴りを潜めそうだ。

2. 駆け引き上手
闇雲に受け入れず、しっかりと反発してくれるので心地よい。不意に仕掛けてくる彼是に驚く反面ひどく燃える。俺の扱いが本当に上手い。

3. 厭らしいところ
……子細は語らない。

──沢山の中から当たり障りのないものを。意識させて変に歪めては、俺にも奴にも不利益だ。


嫌いな所、直して欲しい所はありますか?
女性と遊び歩くところ。しかしアラヒトも相手も一夜と合意した上で行っているので、口を挟むことではない。価値観の違い、考えの相違など当たり前。俺が気に食わぬだけの話。


出会いのキッカケを教えてください。
俺があいつを気に入ってアプローチした。タイミングが合わず1ヶ月ほど揉んだな。笑ってくれ、それほどお前と話したかったんだ。


最長どのくらいならばやり取りをしなくても大丈夫ですか?
待てと言われれば幾らでも。時間を潰す方法は山程ある。


恋人にされて一番嬉しかったことは?
一番というのは、特に…。声が聞けるたび嬉しい。


最近恋人に「好きだなぁ」と思ったことを教えて下さい。
……これもまた難儀な質問だな。顔を突き合わせている時も、そうでない時も想っている。


ふと抱きしめたくなるときはどんなときですか?
何かに勤しみ黙している背中は腕に収めてしまいたくなる。あと、どことなく寂しげに見えるとき。甘えて頭を押し付けてきたときも。


喧嘩はしますか?仲直りはどちらから?
喧嘩はしたことがないと思っているが。互いに大人だ、消化する術も再び歩み寄る術も知っている。
向こうにその気があれば感情のまま意見を交わすのもいいだろう。悪い結果にはならないと、相手と己が心を信じている。


独占欲はありますか?束縛したいですか?また相手に束縛されたいですか?
叶うなら俺だけのものにしたい。縛ることは意に反する。束縛されることは嫌いではない。


大切にしているものはありますか?
あいつが自由でいられるよう、言葉や行動には気を付けている。…つもりではある。やりたい事をやり、笑っていてくれたらいいなと思うよ。



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67 :ヨルク・ビス・アエタス
2021/02/15(月) 16:58

俺は知っている。〜エルフの里のバレンタイン〜



「炊事場に立つのが辛いと言っていたのに、今年も作ってくれたのか。ありがとう。食べるのが楽しみだ。」
皺の寄った分厚い手を労るように両手で包む。

「お前のチョコは宝石のように美しい。手間が掛かっただろう?ありがたく頂戴するよ。」
か細い手を取り、指先へ口づけ。

「ふふ、いつまで寄越す気だ?……感謝している。お前なしで第二兵団は成り立たない。」
どちらともなく固い抱擁。左、右と頬を合わせた。


国と民に育てられたのだと、つくづく実感を抱く日だ。優しい手が、温かな眼差しが、俺をここまで導いてくれた。だから身命を賭したい思う。せめて見える範囲だけでも。


ところで。
チョコレートと鼻血に因果関係は無いというが、俺はこれを否定したい。
民の気持ちに等しいものだ。当然すべて腹に収める。そうすると十中八九、鼻血が出る。春先は血塗れだ、胃もたれも甚だしい。
キャ○ジンという異世界の産物(アラヒトと同じ原理でこちら側に流れてきた)がこれによく効く。近日中に成分を解き明かせればと、密かに熱を燃やしている。


失礼…脱線した。


一日の終わりに訪ねたアラヒトは既に就寝済み。こんもり丸いブランケットが緩い上下を繰り返していた。

「──どこをほっつき歩いていたのだか。お前がいないから二重に礼を言う羽目になったぞ?」

これは貸しだ。ひとり言ち、託された小箱をベッドの脇に積み上げる。
贈り手は若い女性、荷物持ちを手伝ってもらったという老齢、子供──…とにかく数あまたにわたった。

同時に、黒髪の横に転がる小包に気づく。
このラッピングはヘンリキュスだ。100年貰い続ければ、だいたい傾向が読めてくる。

ヘンリキュス邸。噴水広場奥の隠れ屋敷へ、何の用で。

「……まあいい。おやすみ、アラヒト。良い夢を。」

こいつはモテる。
その理由は、誰より俺が知っている。




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66 :黒沼アラヒト
2021/02/14(日) 16:53

どしたあ?君から声をかけてくれるなんて珍し……チョコ?…あー、そういや今日、バレンタインかあ。
なになに、俺にくれんの。
はは、冗談だって。わかってんよ。ヨルクにだろ?
自分で渡したほうがいいと思うけどなァ…。はいはい、ちゃんと届けてやるから安心しなって。ああ、名前は伏せて、だろ。
任せな、ヘンリキュスちゃん♪

──配達料代わりに、ちょっとばかし遊ばせてもらうけどな…。

エルフは行事を大切にする種族らしい




…なあんて悪巧みは屋敷に戻った途端に霧散。どうしてって?兵士を引き連れ視察から帰ったヨルクの前に、老いも若きも入り混じる乙女達が長蛇を成していたからだ。(若干名、男もいる気がする。)
なるほど。“はしたない”とか“近づくことさえ難しいのよ”だとか、照れてんのかと思ったが。彼女が俺に託したのはこういうわけか。

確かに、あれじゃ暫くは近づけそうにない。
諦めて裏口から屋敷に入ろうとしたところ、練兵場がなにやらピンク色だ。もちろん、物理的にじゃない。気配がピンク色なのだ。

覗いてみれば──女性の壁。その中心には美形で人気のクリオス、ニヒルなアウルム、物腰柔らかなルルディオン。
イケメン三銃士(命名・俺)がこれまた女たちに囲まれていた。

…おいおい、めっちゃ盛り上がってんじゃねぇか。バレンタイン。

更に屋敷を歩いていると、メイドさん達がカートに乗った大量の荷物を運んでいる場面に遭遇。
まさかと思って聞いてみた結果、案の定。族長宛てに届いたチョコや贈り物らしい。芸能人か。

呆れ返った俺は、甘ったるい匂いの立ち込める屋敷内を練り歩く気も起きず、与えられた自室へ引きこもる。

はあ。ヘンリキュスちゃんのコレ見せて、『見ろよヨルクちゃん。チョコ貰っちゃった〜。…なんてな、嘘だよ。アンタにだ。女の子からな。……ん、俺からかと思った?』って感じに揶揄ってやる計画だったんだが。

全く想定外だ。つまらん。が、仕方ない。今日の主役は女の子達だからな。

微笑ましさと辟易半々。燃焼し損ねた気持ちを抱えて、俺は眠りへと落ちていった。


…目覚めたらヨルクちゃんにおねだりして、ホットチョコレートでも作ってもらおう。


Happy Valentine’s Day……?




>アラヒト…好き。俺にはお前だけ。
>後ほど。

俺も愛してるぜ♪ ʚ♡ɞ

>羽根!可愛いな。

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65 :ヨルク・ビス・アエタス
2021/02/13(土) 17:45

パリピと王子の殴り…愛?


──素手、組手。勝敗の決定は片方の降参、または意識消失による。

>(先制して距離を詰め、数発打ち込んではみたものの。事もなげに流された末のカウンターを危なく避けて距離を取り。やはり正攻法では不利と見た)…、…なあヨルクちゃん。徒手空拳も兵士長さんに習ったのか?
#(平手や前腕で受けた数発は以前に比べて格段と重い。加減もされているのだろうが――と、問われて僅かに首を傾げ)そうだ。実戦はすべて彼に教わった。(一足詰めて左頬へ拳を向け)…兵士長の話題では俺の油断は誘えないぞ?
>そんなつもりねぇよ。ただ、(手のひらで拳を掴んで受け止め、距離を固定したそのまま掌底で心臓の位置を狙う──と見せかけ、胸にぴとりと当てた五指を蠢かせ)…訓練って体でエロいことされても、アンタ気づかなさそうだからさ。
#(食らうと身構えた一撃のまさかの動きに顔を顰め。隙を縫って空いた手を片胸に滑らせ、そっと中央を摘み上げ)っ、…そんなにぼやっとしてないぞ!真面目にやらないのなら抓って語録を充実させる!
>(どうしてか完全に乳首の位置を見切られている。…さておき、真面目にやって勝てるわけねぇだろ。漏れかけた新ネタを寸でで飲み込み、腕を掴んで間近に引き寄せ)だってホラ、ちっちゃい時の女の子みたいな姿見ちまうとなあ?(心配になるだろ。囁きながら膝で鳩尾を狙い)
#彼とそんな空気になったことは一度も──(重心が傾くと同時に視界の端に攻勢を捉えたが、両手とも塞がった状態で気づいたところで後の祭りだ。腹に衝撃を受け小さく呻き、そのまま意識を手放して相手の肩口に凭れかかり)

──勝者、黒沼アラヒト。

>(くたりと落ちた体を抱え上げ)どんな話題も使いよう…ってね。そりゃま、教え子かつ王子殿下に手なんて出せるはずねぇよなァ。(独り言にしては過ぎた声量。覚えのある気配とは逆方向に歩を進め、少し後。寝室にて)お。起きたか。──『弛んでいる、隙が増えた』…だとさ。
#(身を起こした寝台、発言に次第を察して口を歪め。師の指摘は当たらずと雖も遠からず、アラヒト絡みの事柄には腑抜けだという自覚がある)……偶々だ。次は必ず俺が勝つ。
>そうしてくれ。次、また俺が勝ったら、兵士長監視の下で百人組手させられるらしい。(というのも、おそらくは不埒な手段を用いた為。しかし勝利は勝利、それも初だ。寝台に腰掛け上体を寄せ)…褒めてくんねぇの?
#……。(正当に打ち負かされた訳ではない。不満そうにしながらも強請るヘーゼルに見上げられるのに負け、少し乱暴に頭を撫でて)……狡いんだよ、お前はいつも。
>…へへ。好きだろ?ずるい男。(崩れて視界に落ちた前髪の隙間、瞼を細め軽口を返し。撫でられて喜ぶ趣味はないが、この手にされるのは悪くない。穏やかな雰囲気の中、どちらからともなくベッドの上で組手を始め…──この話は落着を見たかのように思われた。
>しかし、散々睦み合い目覚めた俺たちは)


体が入れ替わってしまっていた!



──次回、

俺がお前でお前が俺で(仮題)



-予告-

「ヨルクちゃんの体でエロいポーズし放題だぜヒャッホーイ」

#お前(俺)のメロスを激怒させて俺(お前)にセリヌンティウスすればいいのか…?(必死に天が身体を入れ替えたもうた意図を読もうとする王子)……中折れがいいところだな。ヨルヒト相手ならまだしも。
>一体なにが悲しくて俺と俺似の息子(暴君ディオニス所持)の熱い抱擁なんて見せられなきゃいけねぇんだ。せめてアレク(母似)相手にしてくれ。
#それじゃあ何の解決にもなっていない。俺は俺の顔を抱けない。……けど、やるだけやってみるか。
#ところでお前、いつも邪魔に思わないか?(ジョンソンヴィルを弄ってほどよくポジショニング)

続く…


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