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Ringwanderung
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454 :
独
09/26-12:21
#20180926 12:21 -Leben-
>リコリスが一面に狂い咲いていた。
諸用で片田舎にある老人の家を訪ねる道中、川縁に無数の赤い花々が咲き誇っていた。其れが先に告げた花だ。先日、最愛から此の花の写真を見せてもらったのがまだ記憶に新しい。酷く雨さえ降っていなければ俺も写真を撮り、彼奴にその姿を見せてやりたかったんだがな。今回については先を急いでいたのもあって諦めてしまった。
#其の花は別名を「赤い蜘蛛の百合」と云う。
どうやら菊のところでは地獄花や死人花とも言う上に、歯欠婆と言う珍妙な異名すら存在するらしい。前者の名の由来について、花の毒々しい赤色から連想されたものかと思っていたが、訪ねた家のご婦人から聞いた話によるとその花の特性が由来のようだ。「葉見ず花見ず」と言う様に此の花は、花が咲き朽ちてから葉を伸ばす。昔人の目には他の植物とは違う育ち方をする花が奇妙に映ったのだろうな。
>昔から他と違うものは如何にも忌避される。
#人間は、
長きに渡る集団生活が生み出した本能なのか、人と違う事を蔑む傾向にある。客観的に見て実にくだらん案件でさえ其れが起こり得る状況だ。かと言って各々の個を尊重し過ぎるのもそれはそれで問題が生じる。自由過ぎる事も時に環境の悪化を招く。何事にも言える事だが、其れなりの節度というのは必要なのだろうな。
集団の中に身を置く以上、
自分だけが良ければ良いという論は通じない。其れは人として生まれた宿命と云えよう。人に生かされる存在である俺が言うのも何だが、人間という奴は面倒臭い生き方を選んだものだな。
#今日は大幅に話が脱線してしまった。
何が良いたいのかと言えば大した事じゃない。
どんな逸話を持った花であれ、
その姿は偽りなく美しい。
>俺は純粋に其の花の美しさを愛でたい。
ただそう思っただけの話だ。
いつか最愛と共にあの風景を見たい。
不吉な花だと言われるがものは考えようではないだろうか。花と葉が互いの存在を知らずに育つ姿を「花は葉を想い、葉は花を想う」と表した92があった。随分とロマンチックな表現にも思うが、どうせなら悪い事より良い事を連想したい。一途な花だと思えば其れも愛らしく見えるものだろう。
#想うは貴方一人
#俺の最愛に対する想いもまた、
#此の花言葉に重なるものがある。
>Ich sehe nur dich.
今日も最愛の平穏な日々を願う。
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455 :
独
09/28-20:54
#20180928 20:54 -Leben-
>秋の訪れと共に此の季節がやって来た。
待ちに待った我が家で恒例の秋の祭典の季節だ。街の広場には生バンドの演奏による陽気な音楽が流れ、老若男女が踊る。手にはビールを持つ事を忘れてはならない。
#寒空の下で、
1リットルのジョッキに入った酒を豪快に呷るのが馴染み深い飲み方だ。ヴルストやナッツ類と一緒に飲むのも悪くないが、有ろうが無かろうが酒が美味い事に変わりはない。
>あと1週間は街が賑わうことだろう。
#いつかは最愛と共に祭りに行ってみたい。
元より俺達の関係は、
酒の席から始まったようなものだからな。あの頃の思い出を肴に語り合うのもいい。其れに祭りの見所は何も酒だけというわけではないからな。パレードや観覧車、回転ブランコなどもある。俺達のような男二人で楽しむには何だが、偶にはこうして羽目を外してみるのも悪くないんじゃないか。
>日頃、59務に励んでいる褒賞だと思えばいい。
#明日は休息日だ。
嬉しい事に明日はもう一つの記念日でもある。先日の記念日は俺が59務でゆっくり出来なかったからな。明日は少しは彼奴と二人でゆっくり出来るといいが、どうやら今回も擦れ違いのようだ。
>まったく俺達は相変わらずだな。
二人の平穏を願い、
来たる記念日に想いを馳せよう。
#Gute Nacht,Mein Schatz.
#また明日、
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457 :
独
09/29-19:44
#20180929 19:44 -Leben-
>読書の捗る静かな休日だった。
暑くも寒くもなく、雨は降り注いでいるものの指して音は無かった。耳に入る音といえば、近くの歩道を通る子供たちの声ぐらいだろう。愛犬たちは足元で眠っていた。俺はといえば、珈琲を飲みながら読書に浸った。あまり何時もの休日と変わらんな。
#最愛の居ない休息日は大抵こんなものだ。
今に嵐が来るのだろうが明日は59務だ。今夜は早めに床に就かなくてはならない。体力の温存も59務の上だと心得る。ずっと読書をするにも飽きは来る。何より半日足らずで2冊読み終わってしまった。
#最愛の帰りを待ちながら、
音楽を聴いていた。昔、俺が彼奴に贈ったものと同じ曲集だ。時を懐かしみ、最愛を恋しく思った。俺も相変わらずだな、と自分でも可笑しくなる。恋しく思うのは音楽のせいだけではなさそうだ。
>今朝は彼奴が出て来る夢を見た。
>二人で旅行の計画を立てる夢だ。
>いつか正夢になればいい。
記念日らしい事はあまり出来なかったが、
彼奴が帰って来たら渡す物がある。
それでは暫し、彼奴の帰りを待つとしよう。
今日も最愛の平穏な日々を願う。
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458 :
独
09/30-08:00
#20180930 08:00 -Leben-
>Morgen.
清々しい、とは言い難いが外気は適温だな。余裕を持って早朝に家を出たんだが、思いの外早く執務室に着いてしまって時間を持て余している状態だ。最愛へ言伝は残して来たが、寝坊助な彼奴の事だ。まだ夢の中にいる事だろう。
#結局のところ、
昨日は碌に記念日を祝う事は叶わなかった。二つの記念日の間隔が狭いのもあって其れも致し方ない事だと感じている。珍しい彼奴の表情を見れただけでも良しとしておこう。具体的に言うと彼奴の苦言を貰いそうだから、其れは差し控えよう。
>俺だけが知っていれば十分だ。
#今夜は忙ない夜になりそうだ。
明日、帰宅したのなら彼奴を抱き締めたい。相変わらず好きだとはなかなか面と向かっては言えそうにないからな。
>重ねた体温から少しでも想いが伝わればいい。
彼奴を抱くだけで脈が上がるのだから、随分と俺の体も馬鹿正直になったもんだ。耳を澄ませば気付くはずだ。
愛しい者をこの腕に抱ける幸せを、
今日も噛み締め59務に励もう。
#そろそろ時間だ。
#また明日、
>追伸( Familie Arthur )
・外出する際は早めの行動を心掛けよ。
・嵐の中でプリンを買いに行く事はするな。
事前に必要なものをリストアップする事を推奨する。返事は「ja.」以外認めない。
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459 :
独
10/02-01:03
#20181002 01:03 -Leben-
>俺だって貪るように惰眠何ぞしてみたい。
などと考えても結局、惰眠に当てる時間が勿体無く思えて朝から動き回ってしまうのは性格というものなのだろうな。
#長きに渡る59務の末、
19時頃に帰宅して最愛と僅かな言葉を交わしたのだが、不眠不休で59務に追われた身体は自分が思う以上に疲労困憊だったらしい。彼奴と何を話していたかもよく覚えていない程だ。熱い湯を浴び、軽食で空腹を満たした後、死んだ様に眠っていた。正に其の表現が一番相応しいだろう。目を閉じて空いた一瞬の間に日付が変わっていたのだからな。
>手記など綴っていないで早く寝ろ。
と彼奴に言われそうだ。変な時間から寝たせいか目が冴えてしまってな。碌に記載する事もなく、つい筆を取った次第だ。
#下記は夜中の戱れとして自己分析について記す。
俺は屡々、他者から理性的だと言われる事がある。此れについては多少なりとも自覚はしている。己の狂気を理解しているからこそ理性的でいられるし、理性的でいなければならないと俺は常々感じている。
仮に俺の理性が欠如し本能に従順になった時、
自分がどうなるかと考えただけでも悍ましい。そう思う反面、本能のままに最愛を抱いたならば、と考えると酷く興奮を覚えるのだから俺の思考は実に浅ましい。
この場で性癖を晒すつもりはないが、
精神的加虐性欲求というのはまだまだ健在のようだ。" 好きな奴ほど啼かせたい "と言った時に賛同する奴は少なからず此処にも居るのではないか。無論、虐めるにしても何にしても、飴と鞭のバランスが大事であることは間違いないだろうな。更に相手が被虐性愛者ならば尚のこと相性が良い。
>俺たちはどうかと思い返せば、
>長きに渡り共に歩む此の時間が、
>相性を語るに一番の証明になっている。
結局、答えは何か。
其れは俺たちが分かっていれば十分だ。
言わずとも最愛には分かっているはずだ。
#今宵は、
最愛を抱き締める余裕すらなかったな。
明日、59務から帰宅したならキスの一つでも出来たら良い。俺からばかりでは芳しくないか。少しは我慢が必要か。このままでは勢い余って彼奴を喰らい尽くして胃に収めてしまいそうだ。
>否、此れは冗談だ。
#Gute Nacht.
#最愛に寄り添って眠り直そう。
今夜も最愛の日常が平穏であることを願う。
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