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┗君はさよならを教えてくれない(1-5/24)

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5 :
11/22-16:23

決して綺麗とは言えない、赤切れだらけの指が奏でる優しいピアノの音を聴きながら、ここからずっとずっと離れた湖の底に沈みたい。調律されていない使い古しのピアノがいい。君に相応しい。
不可思議な感情。それは豊かな水を讃える湖とおんなじにこんこんと湧き上がって来て、俺をひどく困惑させるんだ。

#

朝が来なければいい。
夜が明けなければいい。
うん、後者だね。ここは後者だろう。そうに違いないよ。

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4 :
11/22-11:25

>> 未知の生き物について

さて君は相変わらず泣き虫だった。予測していなかった場面で突然泣き出すので、俺はいつも居心地の悪い思いをする。泣いている女の子を放り出す訳にもいかないし(男なら放置一択である)、とは言え泣き出した理由も分からないのでやはり俺はそこに突っ立っているしかなかった。
あー、ああ、もしかしたら、はしばみ色の目から零れるなみだは砂糖水みたいな味がするに違いない。それが甘くて美味しいから、きっと特に理由なく泣くんだ。
本日何度目かの嗚咽を聞きながら、俺はそう思った。そうしないと、目の前の君がてんで分からない未知の生き物になってしまいそうだったからだ。

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3 :
11/21-15:30

>> 俺たちについて

「あなたが欲しいと言ったきれいな星は私には掴めない。あんまり眩しくて、掴む前に目が潰れてしまうから。」

そう言って泣かれたのだった。
本当の意味で一番きれいな星は、泣いた張本人の、零れるような光を讃える瞳の中にあるのに。君は知らないのだろうか。変な人。変な人だ。
彼女の涙を拭いたいとも思わず、ひたすらそこに突っ立っていた俺も、相当イかれているんだけれど。

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2 :
11/21-15:29

一応言っておくけど、俺は冒涜的な生き物じゃないよ。生まれてからまだほんの、うーん、200歳とちょっとを出たくらいかな。人間で言う所のハタチくらい。
名前はたくさんあるよ。ロマンと言う名の未来を食べて生きてるんだ。

自我が目覚めて間もない二百年前の事はあんまり覚えてないけど、なんて言うか、ほら、とても簡単に言うと飛行機にロマンがあった時代さ。
その証拠に、俺は生まれてからしばらく、未来は空にあるんだと思ってた。天空に浮かぶ宝島や、見たこともない生き物が、空に存在するんだって信じてた。ちなみにその少し前には、どこかの眉毛の太いおっさんが、海に未来があると言って憚らない時代があったらしい。

今ロマンは何処にあるんだろう。
空よりもっともっと向こうの宇宙か、神様の秘密倉庫の深海か、それとも北_極の、ホットケーキより分厚い氷の下かな。
ああもう、俺はロマンのある所にしか行きたくないよ。誰か正解を教えてくれ。なぜなら俺は、ロマンを食べて生きる生き物だから。

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1 :
11/21-15:28

「打ち明けてもいいかな?」
優しい気持ちになった時だけ書いてく。いつか誰かに読んでもらった物語の主人公より、もっとずっと遠い所にいるきみと、そんなきみと交わした百万回のさよならの話。

>>>3873
> ※色んな事が気にならない人向き。

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