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┗君はさよならを教えてくれない(15-19/24)

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19 :
12/14-18:05

> 胸ば張って

好いとうよ、を罪悪感なしに言える御人じゃあなかと。ばってん自分は言うてもよか人でもすんなり言えるタイプじゃないけんね。
言うつもりもなかとよ。

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18 :
12/11-18:23

> 切り離せないものについて

貴方は愛されている。貴方がこれまでの人生、そしてこれから先の生涯、ただの一度も誰かを愛さなくても。
貴方は愛されていますよ。愛から逃げおおせた者はいない。少なくとも私の知る限りでは、ですが。

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17 :
12/10-22:22

> 内緒話について

「××××。」
「××××。」
「××××。」
「××××。」
内緒の話はみんな四文字。長いですかね、それとも短いですかね。
分からないけど、飲み込むのも飽きちゃいました。元々飽きっぽいんですよ。誰かに聞いて欲しいけど、どこで誰に言えばいいんでしょう。私はこれを誰になら差し出せて、誰なら受け取ったもんをゴミ箱にポイってしてくれますかね。
廃品回収をお願いします、リサイクルできません。こう言って声掛けてくれるひとって、たぶんすごいやさしい人ですね。やさしい人には関わりたくないなあ。
しあわせになって欲しいですから。

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16 :
12/10-17:55

> 選択したさよならについて

私がドアノッカーを握ることはもうありません。それでも、客間の暖炉の炎は絶やさずにいましょう。あなたが旅立つその日の朝まで。
お見送りに先立つ物を、例えば羊毛のケープやぶどう酒を差し上げられたならと思うのです。それから、アダムとイヴが楽園から持ち出した幸運の葉も、どうか一緒に持って行ってくださいまし。丘の向こうへ着いたなら、そっと川へ流していただきたいのです。この葉はきっと海へ行きたいと思っています。遠い海へ。

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15 :
12/10-17:54

> 金色の龍について

あの日、我は確かに、金色の龍が「できあがる」のを見たある。煌めく小さな星々が川になって、いつしかその川は宙を舞う大きな龍へと変化した。美しいまじないを見ているようだったある。
しばらくの間、我は夢中でそれを眺めて過ごした。飽きることはなかった。鱗はひとつひとつが夢のように光り輝き、天女の羽衣のように優雅に空を泳ぐ。爪の輝きは真珠に似ていた。
そうして眺めているうちに我は気付いたある。龍にとって、この場所は檻だと。ずーっと見ていたから、ちゃんと分かったあるよ。

ああ、此処はさぞ狭かったろう。お前に新しい空を用意するあるよ。
我は窓から龍を放つ事にした。うんと悩んだ末に決めたことだった。手のひらから離れた龍は一度もこちらを振り返らず、三度の夜を越えた後ついに山並みの向こうへ消えて行ったある。
手の中にないものがあんなにも美しい。そこに昏い歓びを感じながら、我は今日も空を見上げる。金色の龍が舞った、からっぽの空を。

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