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┗折れる(155-159/208)
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159 :
英
11/29-03:58
深みに落ちて行く感覚は案外心地が好いものだと気が付いた。つたない足取りで一歩一歩自らの意思で踏み出して、毒を摘んでは味を見る。甘いか、苦いか、せつないか。喉を潤す甘露を求めては橋を渡って、朽ちかけた縄にライターからこぼれたオイルを垂らす。帰り道なんて消えちまえ、崩れて散って、振り返ることも、仰ぎ見ることも出来ない場所まで沈んでしまえ。いつか見た常春の夢は御伽噺、夜明けも待たずにさえずる小鳥は喉を潰してしまった。アメり力がいう夢見事のように、もしもタイムマシンが出来たらきっと俺は死ぬだろう。それだけは何故か確信のように判って、潰れた声で笑った。――眠れない夜は、セント・ジョーンズワートを一枚。そう、そこの多幸そうな御嬢さんも。
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158 :
米
11/13-19:06
ミラクルムーンは雲に隠れた。君といつか見た月蝕を思い出して吐き気がしたよ。同じ月を見ていた。同じ陽を見ていた。今も俺たちは同じ地球の上に立っているのに、まったく違う、二度と交わらない、触れることも無ければ勿論喧嘩することも、キスをすることもない、遠い遠い世界の違ういきものに成り果てたのさ。だから、もう二度と同じ夜は訪れない。あの日トイレに流したリングと一緒さ!
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157 :
日
11/12-05:46
御自身をいじめて、潰して、捻って、毒に漬込んで、さぞや好い気分なのでしょう。何への当て付けか。何への復讐か。いえいえ、そんな大層なものでもないのでしょう。ただただ、彼は一心に身を刻むのです。理由なんて、後付の些末なことでしかありません。無意味、無益、無価値。過去に愛した数多の宝石もきっと、今の彼には石粒と同然。ああ、ああ。大した御身分になりまして。
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156 :
英
08/24-20:22
*0905
世界は死んだ。そして俺も朽ち果てた。唯それだけの話だ。さようなら。
*
朽ちた死体に蠢く。
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155 :
英
08/20-15:28
――面貸せ、そこのクソ髭。
絹糸だか蜘蛛糸だか知らねえけど雨でぐっちゃぐちゃのもっさもさのパーマになっちまえバーカ! 大体なァ、慰めかと思ったら最後の最後のオチでyaaaaai@kuzu.m9って何だよオイ! m9じゃねえよそうだよ俺は大馬鹿者だぜ七つの海は庭だったぜって今だって今だって大後悔時代真っ最中――って言わせんな恥ずかしい! 俺の心を察したのか迷惑メールフォルダに振り分けられててフツーに気付かなかったじゃねーか! 面貸せ面ァ! ここ数日国務に追われてて書けなかったがこれだけは言わせろてめーは俺を怒らせた。バツとして俺に構うことを要求するこれは大_英_帝_国様の命令だ。つうことでもう一回連絡の取れるアドレスで送って来やがれ何となく文面と内容から察してるがお前アイツだろ。でも間違ってたらシャクだから俺からは突撃出来ない(寧ろあの頃のアドレスの儘なのか不明)んだよ察せFu×k!
★
湿った部屋の掃除は未だ終わらない。ごみ屑が散らばってる中に俺の心も散らばってる。窓を開ける気には到底ならなくて、ただ埃と後悔とかなしみばかりが降り積もって、俺を沈めていく。奥深くまで沈んだら楽になるんだろうか。いいや、なるまい。記憶の残滓がそこかしこに点々と散らばって、俺を苛む。俺を苦しめる。彼奴も苦しんでいるんだろうか、と考えることは最近少なくなった。きっと、彼奴は笑ってる。俺と離れて、幸せにしてるんだ。そう思わないと、息をするのが少し、苦しい。俺じゃだめだった。俺はだめだった。なら、誰か別のひと。幸せになれ。一緒に幸せになろうと言ったあの日の誓いも、全部忘れて構わない。あの時打ち明けてくれた想いも、あの時交わした約束も、全部全部、過去の話。もう今じゃない。今じゃないんだ。――それでも未だ、指輪は外せない。
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