LGitUP
その夜 自分はあの人に、“殺された”と、思っていました。
だけど、オレは被害者じゃなかった。
そう思ったんです。
なのに何で、オレ、まだ・・・生きてる。
何でこんなことに、なってるんだろう。
もう、オレは息をしてない。それなのに。
生きていないのに、息も無いのに、何で。
生きていても死んじゃっても、何も変わりがない。
何でこんな、答えて下さいよ、誰か。
何かを、誰かが、
あと少しで
思い出せそうなのに。オレの中で、父さんが、母さんが、誰かが、誰だろう。
大切にしてきた何かが
壊れる、あと少しで。
何か言ってよ・・・何か。
誰か、何か、何が・・・何でなのか
壊したい、あと少しなのに。
どうして息が思い出せない。
誰か生きているなら、返事をして下さいよ。
誰でもいい、オレがわかるなら。
「兵長!聞こえますか!?
すぐ救護班が来ますから!
息 して下さい 生きて・・・起きろよ!
起きて下さいよ!リヴァイ兵長!」
※閲覧注意
R18G/異常愛情表現/猟奇/殺伐/C崩壊/BL
6月11日23時45分迄
それ迄の事件。
その夜 自分は
あの人に、殺されたと思っていました。
・・・違う、『殺させた』。
オレは殺してもらった。
殺させたてしまった、と、そう
思ったんです・・・。
あなたには、殺されたく
なかったのに、あなただけは絶対に嫌だったのに。
・・・それなのに何で・・・ッ
・・・なぜですか、兵長、
どうして、ですか。
オレの願いを叶える
なんて・・・らしくない発言だと思うんです、リヴァイ兵長。
オレ、何であんなことさせたんだ。
よりによって、リヴァイ兵長に。
甘く温く匂う血の
あれからかなり経ったのに、なんか実感が無い。
証拠不充分だ。
ずっと眠ってたのか?
木板の隙間に、血が残ってる。
『チッ、汚ねぇな・・・』
兵長の反応が目に浮かぶ。
焼きが回った、って言うのかな・・・それか病気だ。
何にしたって、兵長からの反感は好ましくない。
嫌だ。
それだけは、どうしても。
掃除しよう。
きっと、たくさん残ってるから、早く拭いて―――・・・
?
なんでオレ・・・、生きてるんだ?
腐ってないのに、だからこそ、この部屋にはもう最悪な臭気が満ちている。
吐きそうだ、何で今まで気にならなかったんだろう、オレ。
噎せ返る臭気に不快感・・・不快感が
・・・、あ。
・・・気持ち悪い・・・
血の、臭い・・・?
なんて甘い臭い、知っている。
この臭いを知っている。
何だ・・・?
・・・・・・母さん?
母 さ ん の ・・・
「・・・ッ」
活き血はなんとも言えない甘い臭いで、だけど美味しそうな匂いはしない。
錆の臭いはしない。
鉄分を擦り合わせれば、それらは壊れて死んで、急に酸化させられた臭いに、なる。
酸素と結び付く、酸化した鉄は錆の臭い。
火と同じだ。
酸素を糧に火は燃える。
だけどこの、鉄分の臭いが負けている空間では、
言葉通り、血生臭い。
甘くて臭い・・・
いつか・・・・・
いつかの・・・母さんの・・・
あの時のと同じ臭いだ。
咳き込む。
気持ち悪くて、息するの、つらい。
換気もできないし・・・
葬儀用の線香でも焚かなきゃ
どうにもならない・・・
・・・葬儀だって・・・?
その、線香を・・・?
「自分で、焚くって―――・・・?」
どういうことなんだよ・・・笑えない。
冗談・・・
>コンコンッ
・・・!!!
#ドアをノックする音がした
ドアの向こうの気配。
何だか違和感がある、何だか、違う。
兵長だよな?
・・・だよな・・・?
「・・・・あ・・・?」
「エレン、入るぞ。」
「兵・・・長・・・イ・・・オレ・・・」
いやだ、と
言えていたら良かったのに。
No.0
特に・・・何も無いが、・・・エレンが水しか飲まない。
どうしようか悩んでるんだが、今は日光浴のがいいらしい。
誰かあいつの価値観の説明をしてくれ、何を言っても相手にされねぇ、あれ以来。