スレ一覧
┗146.ネヘレニアの涙ひとつぶ(背)(38-42/42)
▼|
前|次|
1-|
新|
検|
書
38 :
実渕玲央
2013/11/15(金) 21:00
愛を添えて嘆く、削げた愛を抱き潰して叫ぶ。
枯れた声を張り上げたって、空には届かず、ただ深い深い海底に沈んでいく。
広い広い海原はいつだって私の心を癒してくれるわけじゃないし、別に私だっていつも優しさを求めて沈み込むわけじゃないの。
冷たい水が頬を肌を指先を裂く感覚に、心を浸したい時だってあるじゃない?
それと一緒。
でも、私だって人間だから、優しさに包まれたい時だってあるのよ。
(途方もない、漠然とした、不安に蝕まれていく心が、愛してくれと叫び出す夜がある。)
でもだからって、泣いてばっかりもいられないのよねえ。
(涙で滲んだ視界を無理矢理掌で拭って、前を向かないといけない時がある。)
膝をついてぼろぼろになった体を震わせながら、それでも進んでいかないといけないの。
そういった苦しさを乗り越えることに楽しみなんか見いだせないわ、だって辛いもの。
でもその辛さの先に待っているものが、とっても得がたくて素晴らしいものだって知っちゃってるから。
だから一心不乱に、全身泥に塗れながらでも、進んでいくのよね。
あーあ、ほんっと、生きづらい世の中だこと!
(それでもそんな人生が、だいすきよ!)
――――――――――
今年の夏に、ちょっとしたリゾートへ行ったの。
リゾートって言ってもまあ、沖縄なんだけど。
ちょっと贅沢旅行と銘打って、友達とふたりで行ってきたんだけど。
人間って、豊かで時間があるとだめになっちゃうのよね。
そこはとても素敵なところでね、本当に贅沢させてもらったわ。
時間がゆっくりながれて、心がとっても豊かになれたんだけど…ずーっと、だらだらしてたのよね。
南国の草花、潮風に煽られて、少しだけ涼しくなって心地よい夕暮れ。
細波の音と潮風に煽られながらするお昼寝…天国のようだったわ。
その反動かしら、旅行から帰ってきたら仕事が億劫になっちゃって。
勿論リフレッシュされて身も心も癒されたんだけど、少しのんびりしすぎちゃったみたいね。
適度に忙しい方が、きっと人間としては洗練されていくみたい。
うつくしいひとになりたいとは思わないけど、もう少し上手にいきていける人間にはなりたいのよ。
まあ、そうは言っても一年に一度の贅沢だもの。
来年もまた行きたいわね。
[削除][編集]
39 :黒子テツヤ
2014/01/24(金) 13:22
うつくしい言葉をいつでも口ずさむ人が憧れで、優しいことばをいつでもかけてくれるひとが嬉しくて。
傍にいたいと願ったこともたくさんあるけれど、そのためには自分が少し汚れすぎていて。
ふわりふわりと揺蕩っていられるのならそれが幸せで、でも、それではいつまで経っても吐き出す息は濁ったまま。
とくべつでなくてもいいから、
こころがすてきだとおもうものたちに囲まれて暮らしていたい。
少しでも心が豊かになれるなら。
透明なものを、瞳に携えて、いきていけるように。
そうすれば少しでも、あたたかなものになれるでしょうか。
(あけましておめでとうございます。)
[削除][編集]
40 :黒子テツヤ
2014/02/20(木) 02:52
しんしんと降る積もる雪の世界はしずか。
真新しいシーツに皺を着けるように、真っ白な雪のじゅうたんへ足跡を刻むのは少しだけ、背筋がふるえます。
うつくしいものをうつくしいまま、残しておきたいと思うのだけれど。
うつくしいものに、じぶんの世界を刻み付けたい。
うつくしいものを、自分の世界へ刻み付けたい。
そんな我儘がボクの心を綯い交ぜにして、踏みしめる足先が小さく凍るんです。
例えば暖炉のなかで、薪が爆ぜる。
例えば降り積もった雪の重さに耐えられず、冬の小枝がしなる。
例えばちいさなこどもが走り回る、歩道に張った薄氷が割れる。
冬に散りばめられた音の数々は、しずかで、やさしくて、それでいてうつくしい。
この季節はとても冷たくて痛いのに、開いてみれば暖かなやさしさに包まれています。
その愛おしさに胸が軋んで、冬の朝は少しだけ、泣いてしまうんです。
[削除][編集]
41 :黒子テツヤ
2014/05/06(火) 23:58
うつくしいだけの言葉なんて欲しくない。
飲み込んだ時に喉が焼け付くような。
飲み込んだ時に喉に突き刺さるような。
飲み込んだ時に、息が詰まるような。
苦くてつらくてくるしくて寂しくて涙が出て、それでも飲み込むのをやめられないような、そんな言葉が欲しいとねがいます。
ああそれを、人は中毒と呼ぶのでしょうか。
あまい言葉も、きれいな言葉も、あやすようにボクの頬を撫でていくのに。
嘘、うそ。辛い言葉なんて欲しくないなんて思っていて、それでも指先を伸ばしてしまう。
辛辣な言葉で突いてほしいとおもっても、涙をぬぐうあまやかな言の葉に身を委ねたくなるのも、本当なんです。
(さらさら、流れていく。あまいやさしい、夢のような。やわらかな絹の繭に。)
(おはようの時間には、まだ早い。)
(ほんとう?)
[削除][編集]
42 :黒子テツヤ
2015/02/03(火) 10:26
――嘆く心臓の彩深く、爆ぜる心音の砥色淡く、ああ、世界がとけていく。
(触れる太陽はいつだって眩しくて、
虹彩にきつく刻み込まれるその色はいつだって優しくて、
指先を重ねてじくりと染み渡る温度はいつだって身を焦がす)
(ぶくり、ぶくりと吐いた息が水面へと吸い込まれていく。
うまれた波紋はなにを思うのだろう、
空高く見下ろす鳥のはばたきがきこえる。
ああ、その大海をうつす硝子の瞳はボクを映してくれる?)
――静かに、静かに。
(あなたが土を踏み締めるその時を、今か今かとまっている。)
(ことばをたべる、おろかなさかなのボクは。)
[削除][編集]
▲|前|次|1-|新|検|書
[戻る][設定][Admin]