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┗1999.因果応報に委ねて翳す落首の花(凍結)(31-35/154)

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31 :朽木ルキア
2009/01/16(金)22:05:03

彼奴は相変わらずで、何処を見ているのかも判らない。

この状況が長引けば必ずと言って良いほど、彼奴は全てを放り出す。

其れを繋ぎ止める為だけに、無理矢理蹴り出してはみたが…人の話を聞こうとしているのか、否か。
考える事を放棄している現状で、果たして何処まで会話が続くのか。
……、蹴り出した身ながら其れが心配で仕方が無いというもの。



追悼の儀はもう済んだ。
もう良いのだと、皆の一族から伝えられた。
其れなのに、相変わらず視線を背け続ける彼奴を私達はどう扱えば良いものか…。
簡潔且つ残酷に言えば「始末」に困る。





このように日の光を浴びようとしないのなら、最終的処分を下すのみ。
仲間の声が聞こえない彼奴に、人と対話する資格が有るのか…甚だ疑問だ。

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32 :グリムジョー
2009/01/16(金)22:05:43

なんでノイトラがあの曲を俺に教えたのかが分からねェ。

俺に似合いの曲だと、そう言っていたが…どんなに聴いてみたところで納得が出来ねえ事実。
俺の生き様に似合い…この曲がか?

馬鹿な俺にはその言わんとする事が分からず、戸惑うばかりだ。


__が「自由は自由ではない」と言った。
じゃあ…何が自由なんだ?
俺が今此処に居る事が自由なんじゃないのか?
「自由という言葉の響に酔いしれているだけ」
じゃあ自由との言葉の意味は何だ?

考えても考えても分からねェ。

O/nce & For/ever

この曲が映す俺は、なんなんだ。

頭ン中がゴチャゴチャして気持ち悪ィ。

0130 現時点の俺。

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33 :朽木ルキア
2009/01/16(金)22:06:54

眠る事で現実から眼を逸らし、逃げようとする彼奴。


また、逃げるのか。
また、背中を向けるのか。

逃げる事で、虚像だけを造り、生きているフリをする。
…弱い。
滑稽なほどに弱い。

先ず、私達一族を、否…彼奴を知る破面の一族へ。
――暫し待て。
貴様らの声すら届かぬほど、彼奴は現在を見ようとはしない。
故に、待て。
無理矢理でも彼奴を蹴り出してやる。
此処で私が言えることは其れだけ。
ワケ有りらしき貴様等の保身の為、此処は改竄させて貰った。





眼を背け、無力さを呪い、浅薄さを口惜しく思い…弱さを認めざるを得ない状況下の中。
彼奴の眼は何処までも続く闇だけを映し続ける。
光が有るのに見ようともしない。
光を遮るように双眸を閉ざす。
声を聞かない為に両耳を塞ぐ。
弱さを吐かないように唇を噛み締める。


……何の理由も分からぬまま、それでもお前を待つという人間もこの世界には存在するというのに。
その光を見ようともしない、こんなに弱い馬鹿者だったとはお前をこの地に導いた私が一番悔いる事。
人間の女は、二年…五年……もっと長きを待つと。
その様なことは、私がさせぬ。
誰かを待つ事が、この世界で如何に苦しい事か、如何に辛い事か私も彼奴も解っているのだから。


ただこの腑抜けが、表情すら変えずに居る現在を世に出す事だけが憚られる。
…彼奴を守って散っていった皆に会わせる顔がないというものだ。

それでも、何れは彼奴を蹴り出さねばならぬ。
悔やんだところで結果は変わらぬと……。
だが、それでも直ちに蹴り出せぬのは…それほど彼奴には重い現実であるが故。
我々にもまた、重い現実であるが故。


爪を立てすぎて裂けた掌から滴る血を、何も無い世界に色を添えるよう流し続ける。
花など手向けてやれない彼奴の、唯一の餞の儀式。

――お前達は今、幸せなのか。
守る価値の無い者の為に散った事に後悔は無いのか…。
彼奴も私達も其れが知りたい。

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34 :グリムジョー
2009/01/21(水)05:50:51

よォ、待たせたな、俺の大切な思い出達。
……長い事かかっちまって、悪かった。
大丈夫だ、安心しろよ。
俺なりの答えは出たぜ。
きっとコレが、テメェ等の望む答えだと俺は信じる。

――揺るがねえよ、今なら笑える。
テメェ等に恥ねえ俺で居られる。
テメェ等の望んだであろうグリムジョー・ジャガージャック様のご帰還だコラ。


全ての報告は、テメー等の墓の前でしてやるからよ。
手前勝手で救いようの無ェ連中全員、耳の孔かっぽじって其処で聴け。
あー…だが、正確には墓の前じゃなくて墓の上だ。
どいつもこいつも足蹴にしてやるから、覚悟してろよ?



漸く、視界が開けた。
歩むべき道が見えた。
……、まあ…俺に答えをくれたアイツに情けねえとこ見せちまったのは人生の汚点だが、俺にとってアイツは越える事の出来ねえ存在なんだと実感した。
久し振りに対峙した姿はもう「人形」じゃ無かった。
なんでだろうな?
其れが無性に嬉しいんだ、今、もの凄く。
手の届かない存在だと思ってた。
結局は其れも俺の思い違いで、ずっと前から焦がれ続けたこの想いも変わってねえ。
アイツに触れた、触れられた事実は確りと記憶に刻んでおく。
そう簡単に逢える存在じゃ無くなったが…過去に俺の行動が招いた結果だから文句は言えねえ。
これも背負っていかなきゃならねえ。
だが、アイツに拘る事柄は背負っても苦痛じゃねえから、自分の甘さに笑っちまう。
こんなの俺じゃねえ、らしくねえってよォ。

だが、らしくねェと思うこの「心」を与えてくれたのは紛れも無くテメェ等だぜ?
厄介なモン、残していきやがって…クソが。


越える事の出来ない存在。
其の背を見守るだけしか出来ない存在。
俺が唯一、焦がれ続けた存在。
今も直、見守り続けたい存在。
過去と何一つ変わらないものが、俺の中に残ってたんだ。
答えと共に、気付いた想い。


「心」をくれたテメェらに、墓の上から改めて礼を言ってやるぜ。






そして…今宵対峙した同胞。
其の名を公然の前で呼んで良いのか分からねえから、此処じゃ呼ばずにいるが…腐りきった俺を、殻に閉じ篭ってた無様な俺を、光ある場所に導いてくれて有難う、と此処に。
――あァ?ウルセーよ、ガラじゃねえ事ぐらい分かってらァ。


…テメェ等全員、墓の中で笑ってんじゃねえぞ、バーカ。







そンで、ただいま。
其の声で呼ばれる自分の名が一番、俺の空っぽの脳味噌に響いたぜ。



――っし、完全復活。
これから出会うであろうテメェ等全員、俺の獲物にならねえよう気ィつけろや。
じゃねえと其の咽喉、容赦も遠慮も無く掻き斬るぜ。

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35 :グリムジョー
2009/01/22(木)20:38:26

いろんな意味で、地に足を着けて仰ぐ蒼い空があんなに気持ちが良いモンだなんて思わなかった。

常は高い位置に存在し、俺が俺である事を視覚から相手の脳髄に刻み込んでいた。
だから、地に足の裏を確り着けて拝むお天道様ってのがあんなに眩しくて、直視出来ない程の価値がある事を今日初めて知ったぜ。
一を知らずに十を語る、其れが俺の悪い癖。
……だからよォ、いつもお前らが見てた場所から俺も真っ青な空を拝んでみたぜ。


だが、其れは今日限り。
あとはまた天高くから下を見下ろしてやる。
なんで俺が高い場所を好むか…それには三つの理由があるンだよ。
一つは、誰の何をも受け入れず他人を見下す為。
一つは、己の存在を誇示する為。
もう一つは…秘密。
その理由を知ってんのは、墓に眠る連中のみ。


俺が高い所に居る理由、其れがテメー等に伝わってれば良い。








さァて、報告も済ませた。
ちぃとばかし体が軋むが、出歩くには問題ねえだろう。
時間が空けば、遊びに出るか。
青空の下になるか、漆黒の闇の中になるか…全てはその日の気分次第。

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