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┗2511.蒼紫-aoshi-(164-168/177)

|||1-||||リロ
164 :檜佐木修兵
2011/04/16(土)21:43:14


月明かりが目に眩しい
縁側からは見えねぇ桜
淡い桃色が散り積もる

まだ天露を浴びた事のない
風に乗れる桃色の花弁達に
五ツ子その姿留めて落つる
木葉の前咲きに思い巡らす

共に彼方へと舞い誘い逝く
踏み止まる力も少し浮いた

姿を見せ触れて言葉も伝う
風の矛先に見上げるあの陽

思いを乗せすぎた小さな羽

全てが噛み合う歯車なんて
ねぇんだと心に身体に芯に
言い聞かせる術を知らねぇ

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165 :檜佐木修兵
2011/04/24(日)18:25:11


拍車をかけた流れに落とされ
地に伏す己への嫌悪が消えず
足掻く気力さえも沸かぬ己に
怒りすらもう感じなくなった

>謝罪は一つ、約束する

近付く音が確かに聞こえる
その場所にはきっと居ない
俺の望む今はまだある人影


>解決につき、訂正

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166 :檜佐木修兵
2011/04/30(土)22:58:17

何よりも弱く自分が見えた

驕るつもりは毛頭無い
只先の無い自分を知る
感覚的な身体の全感触

畏怖に駆られた思い上がり

空のねぇ場所は、無い
そこなんだよあの色は

すげぇ地の底からでも
拝める天があるんなら
上向いて見ようかって
思ったんだよ、やっと

>燕の翼が見せた青の色

確かに感じた蒼の息吹


.

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167 :檜佐木修兵
2011/05/27(金)23:45:27


己が触れるを許されず
干渉さえも自刀を誘い
添う土色すら共にせず

>沸々と赤き其ノ色
>      誰が為に


閉じた間の無い目覚め

聞こえるのは確かな鼓動
まだ抜けない力に苦笑し
少しの罪悪感に引かれて
望んでやまぬ腕を抜ける

月の浮かぶ空は何処からでも
見上げた色は同じだと言った
また過ちを侵した己に気付き
其ノ空に小さく詫びを入れる

晴れた色には向けれねぇ思い

青よりも目に馴染む灰色に
零す杯酒も悪くなんかねぇ
なんて言い聞かせてんのは
写る鏡に目を向ける糧の為


0228

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168 :檜佐木修兵
2011/06/04(土)23:18:12

久々に一杯食わされた

お前の、それも珍しく話だと言うから出無精な俺も腰を上げたんだ。会った途端尋問みてぇに阿吽の流れが口を閉じさせてくれねぇ。

昔は少し可愛いげが在った、なんて口にすりゃそれはもう嬉しそうに憎たらしい程サラリと笑み浮かべてきやがる。

お前の目差す場所に相応しい是迄の歩みは真っ直ぐで、それを成し遂げた意志は増して貫かれてる。幾通りの中から一つと己に違わず進む少年と、ただただ無垢な姿だと肘を着いて見ていた俺。


情けねぇけど良く頑張ったな、なんて後から声をかけてやる事しかできねぇんだ。羨ましいと口にするのは一回、それ以上は全てに蓋をしてやる。俺がまた俺であった日に戻るのはそう近くはねぇだろうが焦りはもうねぇ、長く待った思考が自分にちゃんと唱えてるらしい。

こっちを振り返る時間なんざねぇはずだ、まだ不満な顔を見せる少年に叱責を飛ばす。…何様だよ俺は。ただ見上げる少年の一歩を、介入せずに見守る事が最善だと握り締めた掌を緩めながら思った。

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