緑間真太郎、 ああ…確かにそうかも知れん。コレは共感というより、同調に近いんだろうな。だが理解とは又違う、シンクロ出来る何か。…フン、高尾の癖に勘が冴えているのだよ。 全部捨ててからは身軽になって、 自由に動き回る様になった。今の趣味と言えばバスケをする事、彼奴と喋る事、手紙を書く事、それから勿論おはあさ占いをチェックする事くらいだ。 でも、まあそうだな。こんなオレに声を掛ける物好きと付き合ってやらん事も無い。人事を尽くす男は情にも厚い。 高尾 、オマエこそ覚悟をしておけ。先にパスを回した黄瀬、オマエもだ。繋がりは大事にする性質なのだよ。…他にも順を追って礼を綴る、嫌がらないで待ってくれると有り難い。しっかりオマエ達の言葉を眺め、僅かでも知った上で声を掛けたいのだ。 明るい話題も別段見当たらない、かと言って哀しさや切ない想いを綴るわけでもない。こんな自己満足の塊を覗いてくれる人が居るとは思わなかったから、驚くばかりだった。 一度長く続いた日記は私信に多く費やしてしまってな、余り自分の事を書かなかったから今回は趣向を変えた結果、遠回しなへんてこスタイルになった。案外と、こんな交流も気に入っている。勿論最優先は己自身、交流と言っても然り気無いメッセージや文通程度だが。 それにしても執筆ペースが早い。空いた時間にはつい書いてしまうな。 何時か、オマエの事を堂々と書く日も来るのだろうか。 〆 - 15 - |
桃井さつき、 形の無い付き合いに、名前が生まれたの。 ねえ、ねえ、こんな事ってあるのかな。 離れるかどうか喧嘩してたんじゃなかったの? 何時も喧嘩ばかり、 甘さなんて欠片も含んでなかったのに。 ばーか。ばか。 ――…有り難う、____。 恋人、かあ。…ふふ、変なの。 〆 - 16 - |
宮地清志、 [04:35] 時間がねえけど呟きたい、今日はそんな気分なんだよ悪ィか。ま、偶にはな。書きてェ事溜まってンのに、時間がそれを許さねえ。はっはー、ふざけろ。つか5時間後には試合開始なのに何でオレ寝てねえの。 [04:38] 今回は手紙ッつうかメモだな。まァいいや、メモ。オウムとすみれ。未だ時間掛かっけど、その内ふわーっと何か書く。御礼参りってヤツ、首洗っとけ。…違ェよそっちの意味じゃなくて。 [04:40] アイツからの「おやすみ」を思い出して寝るか。あークソ、少ししか寝られねーじゃん。 [08:19] 馬鹿みてえな満員電車の2分後にスッカスカの電車に乗った。この優越感たるや。しかも雨でも試合が有る室内競技、勝ち組。 [08:42] おいオッサン、寄り掛かンじゃねえよコラ。 [08:56] さあ、試合開始だ。オマエ等…特に高尾な。調子乗ってヘマすんじゃねーぞ。 [11:58] ハイしょーり、当然。休憩挟んでもう1試合。 [13:50] ハンバーグが2人前来た。…アー、喰えるよ。育ち盛りの高校生だからな。だが一応遠慮…ッオイ高尾笑ってンなタコ!緑間もその笑いを堪えてる顔止めてくんねムカつくわ。オマエ等アレだろ、先輩敬う気ねェだろ。 [17:08] ッし、終わり。長ェ様であっという間の一日だった。やっぱオマエ等とバスケすんの好きだわ。 〆 - 17 - |
宮地清志、 毎日喧嘩してたっつー話。 恋人にはならねェだろコレ。その割りにセックスもして睦言囁き合ってオレ等って一体ナニ、セフレ?アホかンな不安定な付き合いやってられっかオレは降りる。オマエと話すの好きだったけどな、バイバーイ。 ん、彼処に居る子マジ可愛い。ちょっくら引っ掛けてみっか。…別に、アイツとは付き合ってもねえし浮気じゃねえよ。イイだろ自分の幸せ掴みに行ったって。身嗜みは整ってるか、声の調子は?良し、台詞も決めた。後は【送信】だけ…―――って時にまたオマエからメール。何だよこのタイミング有り得ねェ!見てンじゃね何処かで! ……アー、仕方無ェ。ナンパは見送ってもうちょいオマエと居てみるか。 なんて思った矢先にまた喧嘩。 もうねェわ、轢く。撲殺する。今度こそ終いだぜ。じゃあな、元気で…――ハ?オマエ何言ってんの。好き?付き合えだ?…え?あ"ァ? 確かにオマエの事寝ても覚めても考えてたよ。挨拶は欠かしてねえし、フォルダも専用の作った。オマエと話す時間が何時も楽しくて嬉しくて、……ばっか、別に好きじゃねえよ調子乗ンな。好きじゃ、………まあ。別に。 うっせェな黙れ!付き合ってやるよ!クソッタレが! それからは変態発言をするアイツを毎日ぶん殴る日々に変わりました、マル。 喧嘩ップル上等。殺し合いしよーぜ、って話も出るくらいゾッコン。ゾッコンの使い方合ってるか? 〆 - 18 - |
赤司征十郎、 失したのは何時だったのだろう。 気付けばコートには誰も立っていなかった。 心が離れて行くのを気付かなかった訳じゃない。いずれ戻って来ると過信していた訳でもない。一人、また一人とコートから去る彼等の姿を見ない振り。付いて来ないならそれで良い、駒になる気が無いなら要らないよ。 代わりは他に居る、一軍から捜せば良い。 駄目なら二軍、お前等を鍛える。 三軍、もしかしたら黒子の様な原石が居るかも知れないね。 ほら、お前達。彼奴等の代わりにコートで踊れ。 オレの指示通りに動けば、そう。頂点に上れるから。 百戦百勝の横断幕はこれからも変わらない。 ああ、今日も命令通りに動けないクズばかり。 〆 - 19 - |