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┗2285.[時計の針を亡くした時計](149-153/177)
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リロ
149 :
阿近
2010/11/05(金)23:02:28
>寒い。
何度目かも数え忘れた秋の空は、余りにも遠い。
見上げてはそれを知る。
己の立ち位置を知る。
流れる雲を眺めていたら、気付いたら夜だった。
寒くなってきた。
ああ、どうするか、なんて考える間もなかった。
瞼を閉じて感じる空気は、余りにも強くて、冷たい。
空がこんなにも遠いから。
だから俺は見上げるだけだったのだ。
>俺を呼ぶ声。
鵯洲の声だった。
意識がブッ飛んでいた俺を連れ戻しに来た声だった。
>あー、今行く。待ってろ。
---------------
冷たい秋空の下、想うのは。
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150 :
阿近
2010/11/07(日)11:05:16
腹ァ、減ったな。
そういや、昨日の朝から何も食ってねぇや。
道理で、腹が減る訳だ。
大衆食堂とかにでも行くか。
それとも一旦家に帰るか…。
どうするかな。
とりあえず昨日徹夜だったから、寝るのが先決か。
眠くはねぇけど、気付いたらブッ倒れる場合もあるし。
(自分の限界がわからない。)
空は天気いいが、俺は布団の中に入るぞ。
あれだ、蓑虫になる。
てな訳で、オヤスミー。
(…………あれ?飯は?)
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151 :
朽木白哉
2010/11/08(月)00:36:43
>笑えよ、
そう言った兄は、何故笑わないのか。
それを言おうとしたが、兄はきっと答えはしないだろう。
(兄は何故笑わない。)
空は月が浮かび、兄の横顔を照らしている。
その顔は誰かを想う顔ではないのだろうか。
誰かを愛しいと想う顔ではないのか。
何故、笑わない。
>その腕に、愛しい存在を抱いているというのに。
---------------
徒然に。
兄は空を見上げ、何かを想う。
愛しい存在を腕に抱いて。
何が悲しくて、何が苦しくて、兄は笑わない。
―――何が恋しくて。
>笑えよ、
その腕に刻まれた水の渦が、私の目を苛んだ。
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152 :
黒崎一護
2010/11/09(火)19:00:31
>綺麗だ。
空のコントラストが余りにも美しい。
だから俺は不意に泣き出したくなった。
涙が溢れそうになるくらい、空が綺麗で美しかった。
きっとそう言ったら、笑われるだろうけど。
橙に白と青が混ざり、紺碧が後を追う。
徐々に暗くなるのにその色だけが暫くは空に在った。
あの橙は誰を想う色だろう。
あの白は誰の罪を問う色だろう。
あの青は誰を赦す色だろう。
あの紺碧は―――この手にある、護るべき存在を、鏡の様に映すのだろう。
静寂。
鳴り響くチャイム。
何だか苦しくなって、気付いたら溢れ出す涙。
俺はどうして、■に■くのだろう。
苦しくなって。
苦しくなって。
悲しくて、哀しくて。
気付いたら一人になっていて。
笑いながら手を振る事が出来なくなっていた。
俺はどうしてこんな、
(窓の外は、俺の気持ちより純粋で真っ直ぐで、汚れを知らない。)
---------------
>だからこそ、美しい。
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153 :
阿近
2010/11/14(日)00:16:23
追い掛けろ。
そうしなければ、失われる。
追い掛けろ。
階段を駆け上がり、その後ろ姿を捕まえろ。
追い掛けろ。
手を伸ばした先が、例え空を掴むだけだとしても。
最後にその背中を捕まえられず、胸を突いた痛みを、俺は甘受する。
そんなもの、どうって事はないなんて、嘯く唇など塞がれるまで己の浅はかさに気付きはしない。
見た。
この眼に映る、最後の背中。
遠くも近き存在の、触れられない背中は、アンタしか持ち得ない。
青空。
象った様な、でも確かに存在する青空は、広い。
自分の矮小な存在を色濃くさせ、あの手にしたい青空を独り占め。
ああ、アンタはそうやって、独りで青空へ駆け落ちて行くのか。
残ったのは、その背中。
青空に映えた、その背中。
>…、残像。
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[11月15日編集]
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