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綴一覧
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|||1-||||リロ
101 :朽木白哉
2010/10/26(火)00:57:37


昨日までの暖かな秋が嘘のように木枯らしが舞い肌を刺す。風が強い。
然し明日から更に冷え込むらしい、四季の移り変わりは待ってはくれぬようだな。

お前一人のものではないのだ、呉々も体壊さぬように。
私も隊の長として、自愛は辞さぬつもりだ。



…ところで。

話は変わるがこの帳面も半分が過ぎた。よもや100頁の大台を筆無精の私が突破するとは思わなかったが、嬉しい限り。


お前が居ぬ夜は綴りを幾度も最初から読み返す。

再出発への抱負、告白、ばとんに逢瀬の思い出。
改めて読み返せば様々な事を綴ったものだ。その大半がお前の筆によるものなのだから、些か負けた気がしないでもない。

残された言葉を眺めた後は、決まって温かな想いが沢山溢れ出す。
…斯様な不可思議な表現は、私には到底似合わぬと知って敢えてこの言葉を遣うのだが。



恋次が帰する時には、この綴りの余白は幾ら残っているのだろうか、この書きためた文を眺めて何を思うだろう?

その想いだけで頑張れる。



私の声が届かなくても、心は届くと信じていよう。

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102 :黒崎一護
2010/10/30(土)02:22:25

今日はすっげえ真面目に勉強した。

久し振りのせいか肩凝りが酷い。
勉強が本分の学生としては、『久し振り』って事がいろんな意味で酷いけどな。



そういえば恋次も机上仕事が続くと肩凝りと目の疲れが酷えって言ってたような気がする。
あんまり肩凝りが酷えと頭痛とか連鎖的にクるらしいけどあいつ、ちゃんと元気にやってんのかよ。

向こうでいう四番隊に、ちょっとでも肩を解しに行く時間がとれてれば良いんだけどな。たったそれだけで重さが随分違うっていうし。


……大丈夫、だよな?





だァ!兎に角!!

あいつが頑張ってるのに、俺が肩凝りだなんだの愚痴ってる場合じゃねえ!






>俺の濁った窓の景色に色が灯るにはまだ早い。


もっと頑張らねえと。

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103 :朽木白哉
2010/11/02(火)00:18:43

声を聞く時。

お前が逢いに訪れる時。




何時になるともしれぬ『いつか』。

それを想うだけで心が温かくなる。
仏頂面だと化け猫が笑う私の面さえも、綻ぶらしい。…奴に指摘されるのは不服なのだが。


今日から新たな月が始まる。
残すところ今年もあとふた月か、早いものだな。


最後に言葉を交わしたのは何時になろう、日を勘定するのは得意では無いが…恐らくひと月程前か。
きっと帰らぬと思っていた蝶が枕許に降り驚いた。そこから聞こえるお前の声がこの上無く愛しくて、不覚をとった事は今でも鮮明に。毎日聞いていた声なのに、久しく耳にした他愛ない其れが、あれほどこの胸に響くとはな。

こうして愛しいお前の姿を待っていられる事が何より、倖せだと思う。まだ来ぬ明日も、その先も、…お前を想うだけで日々過ぎる時が恋しいと思える。


…私が季節の挨拶を送る事。この場に下らぬ声を残す事が、逆にお前の負担となっていないかだけが少し不安だ。




多くの蝶は飛ばせぬが、此の二人の場所に少しでも溢れる想いを書き留めたい。

お前を腕に抱いて温める事は叶わない。
だからせめて、お前の心だけでも温かくなってくれれば良いのだが。








今宵も冷える。
愛しこ犬は腹巻きをして眠る事。

おやすみ、恋次。
良い夢を。

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104 :朽木ルキア
2010/11/05(金)00:30:29


一護の妹達に教わり、自分なりに料理のレシピを見て漸くますたーした『どりあ』という食べ物のレシピ。

みらのがどこにあるのか、その基本がどんなものなのかは全く検討もつかないが、きっとこれはお子ちゃま舌な恋次も大好きな味の筈。


料理上手だと自分を褒め称えていた貴様に、一泡ふかせてやるのだ。ふふん。



早く帰ってこい、恋次。

あったかどりあと私が待っているぞ。

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105 :朽木白哉
2010/11/05(金)00:31:14


何気なく窓の外に並ぶ木々を眺めては、紅葉の兆しを見せている事に気づく。

昨年は些か色が濁っていたように思うが、果たして今年の出来はどうなるのだろう。
私の散歩道に連なる木々の紅葉も美しいが、山の湖に鏡の如く映り込むその彩りを見るもまた一興。


…二人で、秋の山にも訪れたいものだな。その時はお前の手作りの弁当を楽しみにしている。


…と、

此処までは以前の私だが、お前が留守の間に私もただのんびり茶を啜っているわけではないのだ。

ルキアより拝借した料理本。
私は今やその5割の技術を己の手にしている。相変わらずたまごやきは三角、握り飯も球体だが、こなす料理の種や彩りに対する知識は肥えてきた。…と思う。


お前の弁当はさることながら、此度はお前に私の手作り弁当を食べてもらいたいとも思っている。



また二人で出かける事が叶ったら、一番に私の手料理を食べさせたい。


はやくそんな日がくると良いな、恋次。

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