17 :
朽木ルキア
2010/08/26(木)00:37:31
>※パロ要素強
夏休みも終盤、学生としては休みが明けるのは寂しいが毎日海燕先生に会えると思うと嬉しさが上回る。実は夏休みの登校日も先生に会えないかソワソワしたのだ。担任ではないので廊下を通る可能性は低いのだが、それでも授業中はついつい廊下に目がいく。
残念ながら授業時間に姿を見ることはなかったが、帰る前に見かけた。向かいの校舎で颯爽と歩く姿。この暑さゆえにきっと暑いと思われてるだろうし、現にカッターの袖は捲くし上げられその事実を物語っていたのだが、どうしてだろう…私の目にはいつだって涼しげに映る。
暑さなんか忘れるくらい清々しい笑顔。
他の生徒に向けられたものではあったが、その姿に思わず胸がなった。
>学校では絶対にばれてはいけない関係。
分かってはいたが、古典の教科書で言い訳を作って彼がいる部屋に向かったのは言うまでもない。
18 :
志波海燕
2010/08/27(金)00:18:09
>パロディ設定にて閲覧注意!
連日猛暑が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。
俺はと言うと…涼しい冷房の中寝転がりながら、夏休みとやらを満喫してます。
…いや、正しくは"していた"。
現在、志波海燕(27)国語科教師は修理待ちの冷房の所為で、蒸し風呂のような環境の中で夏休み明けテストとやらの問題用紙の作成に奮闘してる。
期限はあと僅か。
ノートパソコンの周りには参考書が散在。
暑さに集中力を奪われ中々捗らない。
癒やし(=朽木)を求めたいが、この状況下で家に呼び出す訳にもいかず。
苛々は募る一方。
早く新学期になんねえかなー…
いや、問題用紙が完成しないことにはダメだけど。
学校で偶然あいつを見つけると、一日が幸せになる。
あいつに勉強を教えてる二人の時間は何よりも幸せな一時。
だから、無条件に毎日会える可能性のある新学期が待ち遠しい。
なーんて考えていると、無性に愛しくなってきた。
携帯を片手にメールを送る。
返ってきたメールに、あいつの打った文の羅列に、あいつを感じてはにへらと頬が緩む。
>よし、頑張ろう。
これが終わればご褒美にあいつに会いに行こう。
20 :
志波海燕
2010/09/03(金)15:17:06
>※注意!パロディ要素強
新学期が始まったはいいが、相も変わらず続く猛暑に嫌気が挿す。
シャツの袖を捲り、ネクタイを緩める。
"だらしない"なんて年輩の先生に指摘されるが適当に笑って交わす。
そういや、朽木は俺のネクタイを緩める姿にキュンとするとか何とか言ってたっけ……なんて脳裏にあいつを浮かべれば自然と口許が緩む。
よし、折角の昼休みなんだ…少し散歩するか。
なんて思い立って向かう先は勿論あいつのいる教室。
特に用事はないが、比較的若い所為か俺が歩いていると数名の生徒が寄ってきては雑談に花を咲かせる。だから、俺が何処を彷徨いてようが不自然ではないんだ。…自惚れになるが、意外と人気があったりするんだよなー。
あいつのいる教室の前をゆっくりと歩く。
白黒の景色の中で唯一彩られて映る窓際のあいつ。誰よりも先に俺の瞳に留まる。
風に髪が靡き涼しげな表情で読書をしている其の姿は思わず息を呑んじまうほど絵になっている。
俺は廊下から映るこの光景が堪らなく好きなんだ。
ドキン、と胸が高鳴る。
>俺の中で"愛しい"が溢れてくる。
不意に此方を向くあいつ。重なる視線に其の嬉しさから悪戯心が芽生えた俺は満面の笑顔を浮かべて手を振ってみた。
瞳を見開き期待通り驚いてくれたあいつは顔を紅潮させ慌てて顔を背けた。
溜まらず声に出して笑ってしまった。
だってよ、可愛すぎるだろ?
>更に溢れていく"愛しい"キモチ。
どうしようもなくあいつに触れたくなった。
自業自得だ。
今日は全力で仕事を済ませよう!
そう心に決めて、携帯を片手にあいつにメールを送る。
手を振った件に関して咎められるだろうが、あいつを膝の上に乗せて抱き締めた侭何度も口付けながら何度だって謝ろう。
正直悪いなんざ思ってないがあいつの拗ねた表情も可愛いから、たまにこうやって悪戯をするんだよな。
>…っていうのは秘密な。
23 :
檜佐木修兵
2010/09/17(金)15:03:24
>すみません、と先に謝ります。
>男前の燕さんと可愛い白兎の綴りを楽しみにしてた方々に深く謝罪を。
>乱入してくれ!との有り難きお言葉に図々しくも甘えて、一頁お借りします。
>※パロディにつきご注意を
新調したてのスーツに袖を通し寝癖の付いた髪を整えネクタイ付け、いざ実習へ。
実習先は兼ねてから決めていた。
迷うまでも無くあの人の働く高校が良いと。
>……いや、正直言っちまえば何処を見てもピチピチの女子高生しかいない"女子高"と言う名の楽園が良かったのだが。
>これは心に秘めて…
一寸の迷いさえ無く決めていたのだ。
その高校には俺が昔から憧れていた先輩が居る。
人望厚く爽やかで、すげェ優しい後輩から大人気のその人に少しでも近付きたく俺も教師を目指し始めたり。
不安を一杯胸に抱き、カチコチに緊張して向かった校舎。
挨拶を終えた俺の目の前には爽やかさ全開の変わらぬあの人がいた。
志波海燕。彼の名だ。
うわ、マジ格好良いぜ畜生!!
男の俺も惚れちまいそうな、可愛くも格好良い笑顔を向けられ、ついつい顔が赤くなっちまった。
以前に増して柔らかく、穏やかな雰囲気にパワーアップを果たして居られて(笑)
俺が女なら落ちている所である。
これから貴方の下で、色々学ばせて貰います!
檜佐木修兵。
担当、数学。
趣味は料理、まあ…ギターなんかもやってたり。
独身ですか?彼女いますかー?
なんて質問、ドシドシしてくれっ。
>あ!志波さん発見!!
>……ん?何だ今のは。
>ありゃあ朽木…だっけか。
>…………え?ええっ!?
偶然見掛けた光景。
憧れの人が女子生徒の一人に手を振る、ただそれだけ。
視線が合えば当たり前の光景なのかも知れない。…が。
真っ赤に頬を染めた彼女と、悪戯っ子の様に肩を揺らす彼は微笑ましくも禁断のにおいがした。
あぁ、成程ね。
彼の雰囲気が更に暖かくなった原因は彼女にあったんだ。
俺がその事に気付くのはもう少し先の話。
25 :
志波海燕
2010/09/23(木)02:20:36
>※注意!パロディ設定
>更に広がりみ魅せる世界観に、次はどの場面を綴ろうかと胸が弾む。
>檜佐木、早速の登場有り難うな!
>これで読者も増えたに間違いない(ぐっ←)
「志波先生、確か今日の3時限は空いてたよな。」
そう俺の目の前に立っているのは、三年の学年主任様。
「はあ…」
唐突な声掛けに眉間に小皺を寄せて相手を見詰めると、ポンと肩に手を置かれ
「病欠の東仙先生の代わりに実習生の授業を見てやって呉れ。頼んだぞ。」
…はい?何で国語科を担当してる俺が数学の授業を見なきゃなんねえんだ!
なーんて心中の呟きは学年主任様に伝える度胸もなく、引き攣った笑顔を浮かべて頷いてみせた。
…が、次いで紡がれた言葉に俺の表情はふにゃりと緩んだ。
「3年A組な。」
そう。あいつのクラスだからだ。
いつもはあいつの視線を感じながらも何食わぬ顔しながらみんなに見渡すことに努めていたが(チラ見を頻回且つ名指しで当てること頻回且つ周囲の男子への囁かな嫌がらせは多々あるが)
今回は後ろから授業の風景を見ることができる(今度は俺があいつを集中して見ることができる)のは初めての試みなわけで、
やばい。すげー楽しみ。
同じ大学の学部だった可愛い後輩の頑張っている様も拝んでみたいと思っていたし、丁度良い。
携帯を手にとって、朽木に伝えておこうか…と思ったが、ひっそりと教室に入れば俺の授業のときとの違いはあるのかだとかを見れるんじゃ?なーんて思い立ったもんで、携帯はポケットに閉まった。
今は朝礼の時間。
三限まで近いようで遠いが、楽しみをご褒美として真面目に授業をこなして来よう。
…なんて、いつもよりもやる気が出た。
>To be continued...
41 :
志波海燕
2010/11/07(日)03:02:25
>※パロディ要素強!閲覧注意。
>この前の続き
待ちに待った三限目。
片付けなくちゃいけない書類の所為で、既に授業の半分は終わっているが、ま・数学の授業なんざ全然分かんねえし雰囲気だけ掴めりゃいいだろ程度の思いで教室へと足を運ぶ。
そっと扉を開ける。
極力音を立てないように努めたが、ガラガラと控えめな音が響き渡り、数名が此方を振り返り其の視線を浴びる。
人差し指を口許に遣った後に黒板に向けて"あっち見ろ"と声に出さず口だけ動かす。
素直に前を向き直すやつもいれば、ニヤついた面してまだこっちを見ているやつもいたが、意中の恋人の席の方へと視線を向ければ真っ直ぐと前を向いていた。
流石、先生方から評判の良い優等生。
流石、俺の彼女。
なんて感心すると共に得意げな気持ちになる。
さて、可愛い後輩は…
と視線を教壇に向けると
"はは、表情固いなー"と心中で呟き、一生懸命授業を進行している後輩に愛しさにも似た感情を覚える。
まるで我が子を見守るかの様な穏やかな眼差しを向けていると、不意に視線が重なり、途端に更に強張る表情。んですぐに逸らされた。
思わず笑みが漏れる。
寝ているやつはいるが私語は多くねえし、黒板も上手く使えてる…うん。いいんじゃねえかな。
本来の目的を果たせば、俺にとって一番の目的である恋人を見る。
相も変わらず、愛しい恋人は真面目に黒板と机を交互に見ている。
"くーちーきー"
なんて心中で呼んでみるが、勿論気付く筈もなく。
さっきまで愛しさを覚えていた後輩が、更に愛しい恋人の視線の先にあるのだと思うと急に苛立ちを感じる。
そう思っちまったら悪循環。後輩が窓際に視線を向けていると"おい、朽木のこと見てんじゃねえだろうな"とか俺ん中で醜い感情がぐるぐると駆け巡る。
…頑張ってる後輩相手に何思ってんだか・と自身の器の小ささに溜め息が漏れた。
重い足取りで扉に向かう中で、最後にと恋人を見遣る。
あいつは窓から外を見上げていた。
つられて其の先を伺うと雲一つ無い青空が広がっていた。
あいつがよく喩えてくれる"青空"。
勘違いかもしれないが、何だか照れくさいキモチになった。
気付いたら、さっきまで感じていた厭な感情は無くなっていた。
"好きだぞ"
声には出さないが唇を動かして告げると、俺は教室を後にした。
>俺はこんなにもあいつに夢中なんだ。
そう思い知らされた。
56 :
朽木ルキア
2010/12/21(火)14:10:41
>パロ要素有り
クリスマス間近。
今年はクリスマスムードに浸る暇がなしと思っていたが、町中のイルミネーションを見るとふと去年を思い出した。
先生も忙しい中駆けつけてくれたんだった。
公園で二人見たイルミネーション。綺麗だったな。
イベント好きのあの人だから今年もうきうきしてるんじゃないだろうか。ツリーの飾りつけもしたと聞いたし……ここは私も負けていられぬ。
思い立ったら即行動。
学校の帰り道、立ち寄ったのはお気に入りの雑貨屋。
いつも良いなと思っていたんだ。いつか先生のお家で一緒に見たい「ホームプラネタリウム」。ここ数ヶ月遊ぶひまなくたまった小遣いでちょっと奮発だ。
当日はどうなるか分からないから少し早めのメリークリスマス。
サプライズも兼ねてお家のドアノブにかけて帰ろう。
それから今夜は久しぶりに電話でもしてみるかな。
あの人の喜ぶ声が聞きたい。
58 :
志波海燕
2010/12/22(水)03:25:20
>※微パロ要素有り
~♪
>着信音が鳴り響く
久しぶりに耳許に届くお前の声。
受話器越しにも関わらず其の声色から、お前の優しい表情が目に浮かんだ。
>メリークリスマス
の言葉と共に慌てて玄関の扉を開けて外に飛び出す。
すぐにくるりと振り返ってドアノブを見れば、小綺麗に包装された贈り物。
どうやら、最近愛しい恋人同様忙しなく駆け回っていた俺に一足早くサンタさんがやって来たらしい・とお前に報告。
>…有り難う!
其の言葉と共にお前を包み込むことが出来たのなら…
突然のサプライズに対する愛しさや嬉しさに、胸から溢れるくらい幸せな気持ちでいっぱいになっていて…この気持ちを"有り難う"の一言じゃ到底伝えきれないもどかしさに掻き立てられる。
最近話題になっていた流星群を見逃して落胆していた俺にとって、贈り物の中身も堪らなく嬉しかった。
流石、俺の朽木!なんて一人感動して包装が崩れちまうくらい胸に抱いて。
一段と寒くなってきたこの時季に暖かい部屋で一緒に部屋いっぱいの星空、観ような。
>愛してる
お得意の甘い台詞を紡ぐのは照れが邪魔をしてお前の耳許には届けられなかったから、此処に。
お前の言葉一つひとつが、お前の行動一つひとつが、全部が全部愛しくて堪らねえ。
お前に対する想いは果てが無えみたいだ。
なあ、これ以上俺を惚れさせて…責任とれません・なんざ言わせねえからな。
有り難う。
俺のサンタさん。
60 :
志波海燕
2010/12/24(金)02:54:45
>※微パロ要素あり
>12/24
>Christmas eve
残業終えて向かう先は自宅ではなく、イルミネーションの装飾が暖かで可愛らしいのが印象的な雑貨屋。
店に入り、慣れない雰囲気に変に緊張しながら視線をあちらこちらへと走らせる。
ふと視線に留まったのは小柄な球体…スノードームが幾つも並んでいる棚。
懐かしさを覚え、其れを手にとって上下に振ればちらちらと舞う粉雪。
其の様子につい胸が弾み瞳が煌めく。
儚く散ってしまうと名残惜しく感じて再び其れを振って…
なんて事をやっていたら、横から「彼女さんに贈り物ですか?」と店員らしき女性の柔らかな声が挿し、気恥ずかしさの余り視線を合わせられずに一言だけ添えて首を縦に振った。
プレゼントに選んだつもりはなかったんだが、野郎が愉しげに雑貨屋で遊んでいる姿を見られちまった羞恥から気付けば会計を済ましている訳で。
心中溜め息を漏らしつつも赤い包装紙に緑のリボンで綺麗に彩られた其れを見ると、何だか満たされてきた。
今年のクリスマスは実用的なもんをやろう、と決めていたが…。
ま・いっか。
お得意の楽観的で前向き思考のお陰で店を出てあいつの家に向かう足取りは軽く、喜ぶあいつの表情脳裏に浮かべては緩む表情を抑えられずにいた。
他人に目撃されまいとあいつの自宅である豪邸に歩み寄れば、"朽木ルキア様"と宛名だけ記したプレゼントをポストへと放り込む。
お兄さんに怪しまれて没収されませんよーに・と両手を合わせて祈れば足早にその場を後にした。
>メリークリスマス
>愛してるぞ。朽木。
改めて今度は俺からあいつに連絡しよう。