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┗ジゼル(1-5/62)

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5 :
05/25-16:22

  言葉を掛けられれば返し、手を伸ばされればその手を握り、温もりを求められれば抱き締め、好きだと言われれば好きだと返す。望まれることを叶え、不快感を与えることなく、まるでprincessを扱うようにして。そうされることを喜ぶ奴は多くて、そう扱う俺を求めてくれるから、そういった振る舞いに慣れてしまった。本当に心が伴っているのかと問われれば、直ちに、間隙なく、yesと言うことはできる。勿論心が伴っていなくてはできないだろう。嘘など吐いていない。全ては俺がしたいと思ってすることで、其処に嘘偽りが入る隙はない。けれど恐らく、俺は求められることに飽きてしまっていて、あんなにも求められたいと熱望していたにも関わらず、求めたいと思っている。くすぶるばかりの感情を劇的に燃やしたい。自棄になっているのだろうか、不変な日常を壊したいのだろうか。誰がマッチを持っているのか、探る目は炯々としている。

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4 :
05/22-16:11

  もっと楽にすれば良いのに、なんて、俺は言わねえけど。誰か言ってやれよ。それとも、言ったところで聞く耳を持たねえんだろうか。やりてえことをやって、やりたくねえことはやらなければ良い。それがやらなければいけねえことなら、悪態を吐きながらやれ。何かしらに縛られて、やる必要のねえことをやらなければいけねえと思い込んで、あれもこれもと抱え込むのは大変じゃねえのかな。一度自分の姿を見てみろよ。鏡は当然持っているだろう。重い鎖を体中に巻き付けて、まるで罪人のように歩んでいないかどうか。そんな風にしていると、本物の罪人に間違えられてあれよあれよと断頭台の上に立っちまうんだ。その時、罪人は勿論、観客も執行人もお前自身だということに、お前は気付かないだろう。

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3 :
05/22-00:46

  最近は、独りで居る時、誰とも話したくないと思うことが度々ある。これは俺にとって大きな変化で、そう思っていることに気付いた時には毎度驚きを隠せない。過去において、独りで居る時は必ず電信を飛ばして誰かとの繋がりを求めていた。よく知っている奴でも知らない奴でも、兎に角独りを紛らわせてくれる奴を探していた。今ではどうだ。独りで居ることに慣れたのか?違う。独りで居ることに苦痛を感じないのか?それも違う。独りで居なければいけないと思うようになったんだ。独りで居る時にやって来る大きな感情のうねりを抱えて処理することに集中しなければ、漏れてしまう。唯の愚痴と言ってしまえばそれまでの物、けれど今は昔のようなそれではなくて、漏れることを恐れている。いっそ漏らしてしまえば楽なのだろうか。そうすれば独りを耐え忍ぶ必要もないのだろうか。

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2 :
05/21-22:56

  作っては消すことを繰り返したり、唯でさえ短いページを破ってぐしゃぐしゃに丸めて捨ててみたりして過去を清算しようとしてみたけれど、結局この貧相な肩の上に乗っかったモンの中に全部詰め込まれていて、それらは同じように消すことができない。時の流れが全てを解決してくれるでしょう、と黒髪の友人が言っていた。友人は俺よりずっとか長く生きていて、以前にはその歴史に触れてみたことがある。その時は分かったような振りをして聞いて、同情していることを示すように表情を変えてみたけれど、結局は何も解っていなかったと知ったのはつい最近だ。漸く解ったことを、友人に少しでも歩み寄れた気がしていることを、嬉しく思う反面、言いようのない、混濁とした感情が靄のように思考を眩ませる。それでもその靄を晴らそうと懸命に振る腕は、同じような経験をしたであろう友人を思うと、決して弱々しくなることはなく、除々に消えて行っている。それと同時に、記憶も少しずつ消えて行く。宝物のように守っていた大切な記憶であっただろう。過去の俺に謝罪を告げながら、そうして俺はまた日記を手に取ってしまった。書く内容が何もないだろうことは容易に想像できるだろうに馬鹿なことをするものだと嘲笑っているのが過去の俺で、何かしら書き付けるべきことに遭遇するはずだと希望を抱いているのが現在の俺なのか、あるいはその反対なのか。どちらにしろ、全ては俺が俺の為に書くものだ。

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1 :
05/21-22:26

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