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┗Ringwanderung(465-469/498)

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469 :
10/14-15:50

#20181014 15:50  -Leben
>昨日は雨の酷く降り注ぐ夜だった。
幸い雨の中、外へ出る事はなかったが、執務室の窓から見える空は黒い覆いでもされた様に暗黒が広がっていた。街明かりの消えた時刻では無理もないな。あの雨雲さえ無ければ、きっと無数に広がる星々の瞬きが綺麗に見えた事だろう。


#晩の空気が大分澄んで冷たくなった。
丁度、1週間後には流星群が見頃らしい。天候や土地の条件さえ上手く整えば無数の星に出逢えるだろう。俺もその日は休息が貰えそうだ。天気が良ければ温かい珈琲を携えて山へ登るつもりだ。もしも流れ星を観れたなら最愛と俺の平穏な日々を願おうと思っている。
>彼奴なら星に一体何を願うのだろうか。


#多忙な彼奴には、
まだ空を眺める余裕はあまりないかもしれんが、夕暮れの早くなった今だからこそ帰路に着いた時、空を見上げて欲しい。お前の見る空は俺が見ている空でもある。其処に月が浮かんでいたなら、きっと俺も同じ月を見ている。

>夜空が綺麗な日は、
>最愛も其の空を見上げていればいい。

俺はそう考えながら帰路に着く。
そして如何に最愛という存在が俺の生活に溶け込んでいるかという事に気付かされる。こんな風に彼奴を想わない日はない。
>それほどまでに最愛を愛している。


心配性の彼奴との約束は本日も無事に達成された。
この報酬は就寝時のキスで如何だろうか…否、言わずとも今夜は俺から最愛にキスを贈る。
>先日、言いそびれた「愛してる」と共に。

#故に報酬は不要だ。
#ただ俺の傍に居てくれないか。
#食べたい飯の話でもしよう。



今日も最愛の平穏な日々を願っている。

[][][]

468 :
10/12-21:30

#20181012 21:30 -Leben-
>今朝は日が昇るよりも前に家を出た。
天候は決して良いとは言えず今日も傘が必要になるだろう。そう思って傘を持って出掛けたんだが、結局は一度も使う事が無く、ただ手荷物が増えただけになってしまった。備えあれば憂いなし、とはよく言うが最近はどうにも予測が外れる。服が濡れなかっただけ良いと思うしかないな。


#当面は59務に明け暮れる日々が続きそうだ。
其れは、振り子の如く家と執務室を行き来する毎日が続くという事だ。我々の情勢は穏やかな様で案外にそうでもない。やるべき事をやるしか無いと頭で考える半面、最愛と共に何処か遠く、誰も俺たちを知らない地に逃避してみたいと考えてしまう。
>そんな事を実践など出来んのは百も承知だ。


#せめて半日でも、
彼奴とゆっくりする時間があれば良いと思うが、其れもなかなかに難しい。きっとそんな日が来たのなら、昔のように他愛もない会話をしながら瞬く間に時は過ぎていくのだろうな。何気ない会話の中に少しの冗談を交え、変なことを言おうものなら、彼奴に鼻やら頬を摘まれるのは容易に想像が出来る。

 - - -


#最愛と俺は両極端の存在だ。
彼奴は感覚的で手先が器用で振る舞いも比較的紳士と言えるだろうが、俺は論理的で不器用で振る舞いなど紳士とは程遠い。機械弄りは得意ではあるものの、指の太さが邪魔をして細かな作業は苦手だ。此れに限らず何かと対照的な部分が多い。

普通であれば相容れない関係となり得る所だが、世には相補性に関する法則というものが存在する。だからこそ俺たちは其の法則のように惹かれ合うのかもしれない。更に、惹かれ合い共に過ごす時間が長くなればなるほど対照的な存在でも何処かが僅かにでも似てくる。

#恐らくこれは、
#彼奴と俺だけに言えることではない。


世に生き誰かを真に愛する時。
其の二つの性は共鳴と反発を繰り返し、
他者には立ち入る事のできない領域で、
その類似性を強めていくのだろう。

>俺たちは変な所が良く似てきた。
>それはそれで愛しさを感じるには十分だ。

#俺にとっての最愛は、
時に良き友であり戦友である。そして何より最高の伴侶だ。彼奴が変わらずありのままで側に居てくれるからこそ、俺も安心して彼奴にこの身を預ける事が出来る。最近は何年経とうが変わらないとさえ思える。


今日は少々長く綴り過ぎてしまった。
なんでもない日に何を、と思うかもしれんが此れは何時もの俺の気紛れだ。今夜は少し冷え込むらしい。昨晩は俺が先に眠ってしまったからな、今夜は彼奴を抱き締めて眠りたいところだが…またの機会にしよう。


今日も最愛の平穏な日々を願う。

[][][]

467 :
10/11-18:05

#20181011 18:05 -Leben-
>雨上がりは少しばかり気温が下がるな。
昨日は念のためと傘を持って出たが不要だったようだ。今は天気も回復して鱗雲が所狭しと空を覆っている。

今日は59務帰りにとある公園に寄った。
これといった用は無いんだが、俺は自然に癒されたかったのかもしれない。気が付けば公園の駐車場に居た。車を降りると雨上がり特有の香りが鼻腔へと一気に入り込んでくる。俺は此の青臭いとも土臭いとも言えない香りが好きだ。


#負の感情というのは伝染しやすい。
92である俺に関してもそれは例外ではないだろう。59民がそうであれば少なからず、その影響はあるように思う。負の感情と言っても様々ある。憂いや悲しみ、怒りや嫉妬、憎悪…出したらキリがないくらいだ。

第三者として聞かされる愚痴ほど、
肩が凝るものはない。負の感情を吸収し過ぎて俺まで嫌な奴に成り下がりそうで嫌になる。そんなものは当事者間でやればいいと思うんだが、そういう奴ら程、無自覚に他者を巻き込む傾向にあるらしい。その未熟さを叱咤した所で状況は悪化するだけだろう。変に関わらん事が望ましい。
>正に「 触らぬ神に祟りなし 」だな。


#最愛と過ごす穏やかな時間に、
至福を感じている。彼奴とも少しばかり話をしたがまた長期の59務で不在になりそうだ。恐らくは年末頃から約3ヶ月ぐらいだろう。不在にする分、帰宅後は彼奴をたくさん甘やかせてやりたい。何より最愛が言うように、また二人で旅行へも行きたいしな。しかし、今は不在になるまでの共に過ごせる時間を大切にしたいと思っている。

>俺は今日も、
>その手を握る幸せを噛み締めて息をする。

今日も最愛の平穏な日々を願っている。


 - - -
>>>3988.49 愛微塵の日と普へ
先ずはおかえり、と言っておこう…と言っても俺も長らく此の手記を放置していた身だ。迎える側かと言われると少々微妙なところだな。仲睦まじい二人の姿は以前と変わりがなさそうで何よりだ。此れは日が日記を綴り始めた当初から感じていたが、恋人が加わった事で益々微笑ましくなったな。引き続き、二人の日記を愛読させてもらうつもりだ。

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466 :
10/09-21:00

#20181009 21:00 -Leben-
>朝に体を動かすには良い季節になった。
ジョギング後は昨日買った黒パンとハムを食べた。何時ものように最愛の寝顔に口付けた後、59務へ向かうべく家を出た。其れからの59務の事は特筆することもなかったな。何ら変わりない平日の始まりだ。

#寝起きにポストを覗けば、
見慣れぬ差出人からの手紙が届いていた。詳しく其れについて述べる事は差し控えさせてもらうが、この場を借りて差出人に礼だけは言いたくてな。
>心遣いと温かな言葉に感謝する。


#今日は最愛よりも俺の方が早く帰宅した。
晩飯の支度をしながら、ふと此れまでの俺たちについて思い返した。そして俺はある事に気付いた。最愛と朝に挨拶を交わし夜を迎え床に就くという当たり前の今という日常があるのは、全て今日まで彼奴が変わらず献身的に支えてくれていたおかげだという事だ。だから俺は彼奴には頭が上がらない。



#最愛は相変わらず多忙で、
俺の目から見ても疲れているのは一目瞭然だ。抱き締めて癒してやれるなら幾らでもこの胸で受け止めてやる所だが、恐らくはそれぐらいでは足りないだろう。疲労回復には良質な睡眠が一番効果的だ。子守唄を歌ってはやれないが、彼奴をベッドへ輸送する事ぐらいは可能だ。

>今夜はそのまま一緒に眠ってしまえばいい。
>最愛が眠りに就くまで付き合おう。


そして、
明日も最愛の平穏な日常を願う。

 - - -

手記の頁数も残す所34頁となった。
残りの頁は最愛のために使いたいと思っている。よって今後は最愛以外の乱入は不可とさせてもらった。何人たりとも彼奴以外の者には触らせるつもりはない。

#元より此の手記は、
口下手なりに最愛へ想いを伝える為に始めたようなものだ。最後は手記の根本に還ろうと思う。

[][][]

465 :
10/08-19:20

#20181008 19:20 -Leben-
>朝食用の黒パンを求めパン屋へと赴いた。
店内には焼き立てパンの良い香りと共に目を飽きさせない様々な種類のパンが並んでいた。香ばしいあの匂いはいつも不思議と幸福を感じさせてくれる。結局、予定外にバケットまで買ってしまった。これから夕飯にヴルストやハムなどと共に食べるつもりだ。

#今日は立ち寄らなかったが、
何時も記念日に花を買って帰る花屋も相変わらず美しく華やいでいた。花というと先日、友人のカークランドが薔薇について熱く語っていた。薔薇には春、夏、秋、其々に咲く花があるらしい。最愛も冬に咲く薔薇があると以前言っていた気がするんだが、結局、薔薇は種類にもよるだろうが年中咲いている事になるな。見掛けによらず逞しい品種のようだ。美しいだけではなく、鋭い棘を有しているくらいの花だからな…そこに並々ならぬ逞しさを忍んでいても不思議な事はない。


#ふと最愛を花に例えるのならと考えた。
やはり薔薇だろうな。彼奴が其れを大切に育てている姿を見ると宛ら薔薇の女王…否、王様か。紳士と自称するだけの事はあって他者に比べれば振る舞いも多少なりとも気品がある。おまけに棘もしっかり付いているのだからこれ以外に相応しい花はないだろう。

#彼奴が花ならば、
夫である俺は彼奴の共存作物として大いに役立つ事が出来そうだ。傍に寄り添いながら彼奴に寄り付く害虫は片っ端から駆除してやる心算もある。
>きっと他にも良い効果があるはずだ。


長い休息日も終わってしまう。
今夜は最愛とゆっくり語らいながら早めに休み、
明日からの59務に備えよう。


今日も最愛の平穏な日々を願っている。

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