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103 :
朽木白哉
2010/11/02(火)00:18:43
声を聞く時。
お前が逢いに訪れる時。
何時になるともしれぬ『いつか』。
それを想うだけで心が温かくなる。
仏頂面だと化け猫が笑う私の面さえも、綻ぶらしい。…奴に指摘されるのは不服なのだが。
今日から新たな月が始まる。
残すところ今年もあとふた月か、早いものだな。
最後に言葉を交わしたのは何時になろう、日を勘定するのは得意では無いが…恐らくひと月程前か。
きっと帰らぬと思っていた蝶が枕許に降り驚いた。そこから聞こえるお前の声がこの上無く愛しくて、不覚をとった事は今でも鮮明に。毎日聞いていた声なのに、久しく耳にした他愛ない其れが、あれほどこの胸に響くとはな。
こうして愛しいお前の姿を待っていられる事が何より、倖せだと思う。まだ来ぬ明日も、その先も、…お前を想うだけで日々過ぎる時が恋しいと思える。
…私が季節の挨拶を送る事。この場に下らぬ声を残す事が、逆にお前の負担となっていないかだけが少し不安だ。
多くの蝶は飛ばせぬが、此の二人の場所に少しでも溢れる想いを書き留めたい。
お前を腕に抱いて温める事は叶わない。
だからせめて、お前の心だけでも温かくなってくれれば良いのだが。
今宵も冷える。
愛しこ犬は腹巻きをして眠る事。
おやすみ、恋次。
良い夢を。
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104 :
朽木ルキア
2010/11/05(金)00:30:29
一護の妹達に教わり、自分なりに料理のレシピを見て漸くますたーした『どりあ』という食べ物のレシピ。
みらのがどこにあるのか、その基本がどんなものなのかは全く検討もつかないが、きっとこれはお子ちゃま舌な恋次も大好きな味の筈。
料理上手だと自分を褒め称えていた貴様に、一泡ふかせてやるのだ。ふふん。
早く帰ってこい、恋次。
あったかどりあと私が待っているぞ。
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105 :
朽木白哉
2010/11/05(金)00:31:14
何気なく窓の外に並ぶ木々を眺めては、紅葉の兆しを見せている事に気づく。
昨年は些か色が濁っていたように思うが、果たして今年の出来はどうなるのだろう。
私の散歩道に連なる木々の紅葉も美しいが、山の湖に鏡の如く映り込むその彩りを見るもまた一興。
…二人で、秋の山にも訪れたいものだな。その時はお前の手作りの弁当を楽しみにしている。
…と、
此処までは以前の私だが、お前が留守の間に私もただのんびり茶を啜っているわけではないのだ。
ルキアより拝借した料理本。
私は今やその5割の技術を己の手にしている。相変わらずたまごやきは三角、握り飯も球体だが、こなす料理の種や彩りに対する知識は肥えてきた。…と思う。
お前の弁当はさることながら、此度はお前に私の手作り弁当を食べてもらいたいとも思っている。
また二人で出かける事が叶ったら、一番に私の手料理を食べさせたい。
はやくそんな日がくると良いな、恋次。
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106 :
朽木白哉
2010/11/07(日)04:03:22
お前が傍らに居ない事で、私にとっての全てだった二人の時間が一人の時間に変わった。
壁と話しているわけにもゆかず、お前だけに向けていた視野を少しずつだが外へと向けてみては、私では無い誰かが誰かに宛てた言葉でも心を打つは斯様に容易い事なのかと驚愕する。
誰ともしれぬ誰かがそう感じるように、私自身も愛あらば心が温かくなり、哀あらば胸が抉られるのだ。
これ程感受性が強かった覚えも無いのだが、最近は殊更他人の声を聞いた時に心が強く影響される。
嫌っているわけでは無い、このような感覚も悪く無いとさえ思う。
私などまだまだ、取るに足らぬと学ぶ術でもあるのだからな。
お前にとって私は、今、何色の言葉を綴っているのだろう。
恋次に望まれた色なら、嬉しいのだが。
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107 :
朽木白哉
2010/11/12(金)03:49:08
別離を受けて嘆くのと、
別離を知らず嗤うのと、
果たしてどちらが哀れなのか。
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