日記一覧
┗春暁の微睡み(35-44/53)
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44 :
手塚国光
2016/12/04(日) 22:19:46
人の心は各々異なる形を成し、器の許容量も一定では無い。
時には意固地になり、またある時は柔軟性を宿し撓るのが感情と云う物。
臨機応変に形状を転じれば、心持ち次第で寄り添える相手も変わる。
負の感情に囚われ、内面が枯渇を余儀無くされる際、寂寞感を埋める為の鍵を所持して居る者が一人とは限らないのは、それ故と感じる。
世界は広い。
海や空の様に果てし無く続き、足を踏み出せば未体験の事象が待ち受けて居る事だろう。
自らを着飾り偽るが故、より深い闇を彷徨うと云う悪循環を理解しない訳では無いが、対立や衝突無くして相手を知り尽くす事は出来ない。
一度光りを知った心は、闇を恐れる。
輝きに魅入られた瞳は閉ざす事を許されず、希望を失いつつ一点にのみ固執する。
それ自体が善いか否か、俺には判断が付かないが、痛みを受け入れる覚悟が有るのならば、揺るがぬ心で立ち向かって欲しい。
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43 :
手塚国光
2016/12/04(日) 21:54:14
雨と風の協奏曲は、勢いを増すばかり。
悪天候を望む訳では無いが、稀に荒れ狂う空は、人の心と同じく感情に囚われて居るかの様で。
喜怒哀楽を醸す天を至極身近に感じられる。
…嗚呼、勢力の強い天災に限っては、悠長に構える訳にはいかないな。
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42 :
手塚国光
2016/12/03(土) 21:07:18
薄情も極めれば、存外楽しみが無いな。
線を繋げる点は方々に散在するも、記憶との結び付きが弱いのか。
意図し振り返る頃に後悔の念が滲む。
中でも一つ、印象深い物を。
マシュマロ、と聞けば、対の句はココア。嫉妬したとの告白を呼び起こすべきであった。
思えば、其れが唯一に近い彼奴の吐露だったか。
仮に当人へ打ち明けたなら、その程度かと罵られるのだろうな。
*
此れが御前の望んだ距離。
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41 :
手塚国光
2016/12/01(木) 01:25:21
夜闇に包まれ静まり返る時間の中、空気を伝い響く秒針に耳を澄ます。
時折混ざる車の疾走、風の啼く音。そして、気紛れに光る受信合図。
穏やかに流れ去る夜更けが、堪らなく好きだ。
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40 :
跡部景吾
2016/12/01(木) 00:01:15
一夜と誓い肌を重ねるも、既に同じ相手と一週間。
快楽を得たとて、情は薄い。
*
俺を甘えさせるべく、奮闘の嵐。
素直に胸に飛び込めば良い物を、意地を張りやがって。可愛い奴。
退路を行けば迫るのみ。その構図が互いの脳裏を過った。
彼奴の肌はマシュマロとの事、一層興味を唆られる。
嗚呼、抱きてえ。
頬に触れるだけでも良い。
触りてえ。
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39 :
手塚国光
2016/11/25(金) 13:46:04
開けてはならぬ壺を解いた時、最後に残されたのは希望だった。
全ての悪を封じたその壺に何故希望が隠されていたのかと、神妙な面持ちで問われる。
掘り下げてみれば、希望を抱く事が必ずしも正善とは限らない。
人間にとっての希望は善の様であるが、時として諦めの勇気を阻むと云う反面も持つ。
過度の期待を寄せ、無謀に望み願う事は、己を見失わせる要因に成り兼ねない。
諦め癖を付けろとの意味では無く、固執し過ぎない事が肝心だ。
さもなくば渇求し彷徨の果てに足を掬われるだろう。
希望と云う言葉は、要するに、捉え方次第で前後不覚に陥らせる最悪の災いとも呼べる。
そう答えると、彼奴は呆れとも安堵とも取れる息を吐いていた。
(2,11)
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38 :
手塚国光
2016/11/24(木) 21:32:53
人が憂う時、其の想いは優しさへと変わる。
直面する事態の如何に関わらず、或いは直接的に眺める事により、思い悩み、心を砕き、苦しみの中で他者への慮りを培って行く。
だが、偏り過ぎる感情は内面を蝕み、本来在るべき温情をも侵食しかねない。
そうならない為に、程好い塩梅を探す事だ。
何時の日か、自由な羽根を広げた艶麗な御前を心に焼き付けたいと思う。
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37 :
手塚国光
2016/11/24(木) 00:58:15
眺めていた寝顔が覚醒し始めるや、伸びた手指に髪を弄ばれた。
裸眼故に霞む視界とは云え、至近の感情を捕らえる事は容易く、疲労と羞恥の滲んだ面立ちを目視する。
表情からは想像も付かない無遠慮な手許は、今尚指先で髪束を遊ばせるばかり。
再度火照る情に任せ柳腰に腕を回した刹那、唐突な声に行為を阻まれた。
其の言葉は色欲とは無縁の幼さでしか無く、大人しく睦言を堪能しろと告げている。
御前が信じるのであれば、妖精の仕業かもしれないな。
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36 :
手塚国光
2016/11/23(水) 23:26:11
街並みにも稀に見る、左右対称の光景。
予期せぬ瞬間に見出だす其れは、息を呑んで身震いを覚える。
非日常的な視点でシンメトリーを楽しむのであれば、湖面を彩る四季折々の山体に限る。
微風すら感じさせぬ自然の水鏡が、雄大な高嶺と山肌の極彩色を荘厳に描く。
それは崇高且つ幽玄、絢爛にして優美な生命だ。
透明度の低い雲や霧が山並みに掛かると、其れ等の不規則な形姿は時間の経過と共に異なる表情を浮かべ流れて行く。
山々の美しさを麓より眺めた一時、心に宿った熱い想いだ。
(24)
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35 :
手塚国光
2016/11/23(水) 23:07:51
止まぬ風が窓を叩く。
自然の齎す力は、時として牙を剥き有害となる一方、優しい歓びと物柔らかな想いを抱かせる。
高山に立ち、流れる雲越しに星の煌めきを視た刹那、壮観な姿に声を失った。
瞬きを忘れ魅入るとは、この事だ。
(8)
*
風に戦ぐ木々の様に撓りて揺れ、時には小鳥の羽休めに一役買い、陽光を見付けては天に焦がれる。
(8)
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