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┗雨によく似た涙の雫(1-5/53)
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5 :
Arthur
07/22-04:57
昔の日記の名前が思い出せないんだ。
しっくりこねぇ。
すっげぇモヤモヤすんだよこういうの…。
けど、もう何年も前のことだし、当時のやつらももしかしたらいないんじゃないかって気がするし…と、友達がいねえとかいうな!ばかぁ!!
#日記のタイトルはニュアンスで。
雨、涙、雫、薔薇。
なんかそのへんの組み合わせだった気がするんだけどな。
>ーーー
うちの庭に、今年も綺麗な薔薇が咲いたんだ。
あいつが見たら喜びそうな、二色が寄り添い合う薔薇がやっと、姿を見せてくれた。
手入れを手伝ってくれた妖精たちも喜んでくれたし、何より本当に美しかった。
良い香りがして、優しい色をしていて、まるで、あいつみたいだった。
>ーーー
別れたのはいつ頃だったっけ。
10月だったかな。今月かもしれない。
国のことが忙しいあいつに会えなくて、俺は寂しかったんだ。
待ってて欲しいと言われて、待った。
けれど結局、俺はあいつを信じて待つことができず、音をあげたんだった。
待つ決意は、一年ももたなかった。
#「もう少しで迎えに来れる筈だった、」
そんな風に言っていた気がする。
その当時、国を跨いで大きな仕事していたのは知っていた。
あと少し我慢できたら、ご褒美が貰えていたのかもしれなかった。
あいつは最後、少し寂しげに、笑っていたような気がする。
俺の心を今になって埋め尽くす、堪らなく愛しい、切ない、この恋情は。
すがる相手も、場所もなくて、こうして醜い文字にして、いつかまた燃やすしかないんだろう。
>ーーー
当時の俺は、一分一秒でも早く、あいつの声が聞きたかった。
例えそれが終わりの言葉でも。
満たされるのも、渇くのも、あいつにしか動かせない。例えるなら俺は、砂時計のようなものだった。
>ーーー
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4 :
Arthur
07/22-04:26
不毛なことをしているのだと、今こうして言葉を綴りながら思い知る。
古い携帯は新しくなり、そうして代替わりする度にお前のことを忘れていった。
過去の媒体にお前のメールが、もしかしたら残っているかもしれない。
そう思ったら、胸が熱くなる自分が憎い。
だってそうだろう?そのメールを貰った時の俺はきっと、満たされてて、お前に素直になれずに、ひねくれた態度ばかりとっていたはずだ。
未来なんて見えっこないから、俺は未来を信じてやまなかった。
#不可能なことだけれど、お前との"永遠"を。
>ーーー
あの頃のように日記をはじめてみたけれど、本当は、そんなに書くことなんてないんだ。
過去のことを、一人で書きなぐるだけだからな。
>ーーー
正直、どんなことをしてどんな話をして、どんな風に抱き合ったかなんて、覚えちゃいない。
お前のしぐさも、笑いかたも、俺をどんな風に抱き締めていたかすら、たった数年で忘れてしまった。
#それでも、なぁ、___。
今思い出しても狂おしいほど、俺は愛されていたと思うよ。
当時の俺はきっと忘れたがっていた、そんな思い出を、今は、一つでも多く思い出したいと、思うようになった。
お前との思い出は、とても美しくて、時折醜くて、ひどく安っぽいものだった。
それが俺を虜にして、忘れたつもりが記憶の底で息づいていたんだろう。
#もう会うことは叶わないけれど、
>ーーー
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3 :
Arthur
07/22-04:03
俺たちの出会いは、それはそれは運命的だったと思うんだ。なんて。
なんのことはない、共通の友人である普の紹介だった。
あいつには迷惑かけた気がする。のろけたり、愚痴ったり、叱られたりした。
あいつももうこの世界にはいなくて、誰もいなくなった場所に、俺が戻ってきたものだから。
俺一人の感情だけがあって、何も反響しない、寂しい気持ちが根を張るように。
>ーーー
好きだったのは、理屈じゃなかった。
甘やかしてくれる、傍にいてくれる。
それを当たり前に与えてくれたのがあいつだったからだ。
誰でも良かった訳じゃない。
だって俺たちは、出会ったんだから。
そうなる為に出会ったんだ。
>ーーー
日記の書き方も忘れてしまってる。
それくらい俺は書斎でペンを握らず、日記というものをつけることをしなかったんだ。
過去に燃やしたあいつへの想いは、もう忘れなきゃいけないと、自分に言い聞かせたかったから。
>ーーー
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2 :
Arthur
07/22-03:49
あいつと離れて、何年経ったか覚えてない程度には、時が過ぎた。
あいつの誕生日が来る度に思い出してはいたのに、何故か今年だけ、無性に寂しくなった。
>ーーー
きっともうお前はこの世界にはいないんだろう、俺がそうだったように、他の拠り所を見つけて、幸せに過ごしているんだろう。
そうじゃなきゃ、困るんだ。
俺は相変わらず"こう"だから、時々お前を思い出すけど、お前はきっと前を向いて歩いていると、そう思っている。
俺が昔書いていた、同じ(だと思う)名前の日記が見つかったこともないし、過去を振り返る質じゃなかったように思うからな。
>ーーー
あの時の俺は今と変わらず寂しがりで、お前の帰りを待つのが嫌で仕方がなかった。
最後は無理だと泣いて、泣いて、そして別れを告げたけれど、あの時の、お前の言葉を、何となく覚えている。
あの時、お前は俺を引き留めたかった?
俺がもっと我慢強くて、お前を信じていられたら、違う未来があった?
これはあの頃、何度も何度も繰り返してきた自問自答だった。
その答えは有りはしないし、もうわからない。
きっと正しい答えなんてなかったからだ。
>ーーー
今になって思うのは、俺は幸せ者だったということ。
愛されていた自覚もあったし、俺なりに愛していた。
>ーーー
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1 :
Arthur
07/22-03:34
>ーーー
思い出せない、思い出したくない、忘れられない。
それが悲しくて、寂しくて、
それなのにお前を思い出すから。
>ーーー
#この日記は
昔別れた奴のこと、未練タラタラな感情を思うがままに書き綴るためのもの。
#暗い
#後ろ向き
覗いて貰う際には、この点よろしく頼む。
ここは>>>2515
昔書いていた日記
(52)雨によく似た涙の雫
(2164)薔薇を濡らす涙の雫
>ーーー
薔薇から落ちた雫は地に吸い込まれて、誰にもその行方を知られることはない。
>ーーー
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