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┗東方逃現郷(1-10/45)
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10 :
アイリス(創作♀)
2016/09/26(月) 22:14
「え? えぇ!? ちょ、今度はいったい何!?」
逃げ場をなくした二人の前に突如舞い降りた少女。
次から次へとめまぐるしく変わる展開にアイリスたちは付いていけず、
ただこの場から逃げ出したい一心でされるがままに再び藪の中をかけていた。
「翼がある……それにさっきの技、貴女はいったい何者なの? 味方、と思ってもいいのかしら?」
自身と共に反対側の腕に引かれて走る少女の言葉に、アイリスはようやく目の前を先導する少女が普通の女の子ではないことに気付いた。
怯えるしかなかった自分と違い、隣の少女は冷静に現実を見定めていたようだ。ちょっと恥ずかしい。
「ん~……妹を探してたら追われてる君たちを見かけてね~。
女の子を執拗に追い詰めてるのなんか見ちゃったら助けないわけには行かないでしょ? 悪魔的に!」
……
最後の一言に二人そろって目を見合わせる。世間一般的に言う悪魔のイメージとしてはあまりにかけ離れている。その背の翼もまた神々しいほどに純白で、その姿はどう見ても――
「「天使じゃなくて?」」
「悪魔だって言ってるでしょ! 私は幻月。れっきとした悪魔だよ!」
……深く突っ込まない方がいいらしい。
短いアイコンタクトで意思疎通を図った二人はちらりと背後を確認する。
追ってくる気配はない。どうやら撒いたようだ。
目の前の少女もそれを確認したのだろう。ようやく足を止め、こちらに振り返った。
改めてみた彼女は人形のように整っており思わず見とれてしまうほどに愛らしかった。
間違っても悪魔には見えない。
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9 :
幻月(東方旧作)
2016/09/26(月) 01:13
藪の動きを上空から追いながら飛行することしばし。
程なくして目に飛び込んできたのは、果てしなく広がるように思えた藪の終わり。
一定拓けた場所――だけ。その先につながるはずの道、恐らくは追われているのだろう誰かが命を繋ぐための道は其処にはなく。
恐らくは追い詰める側はそれを承知で、此処まで追い詰めたのだろう。狩猟者としては的確だが……。
希望を与えたあと絶望につなぐようなそのやり口は酷く癇に障る。
……と、そんなことを思っているうちに、二人の少女が転がるようにして藪の中から飛び出してくるのがみえる。
と成れば、追われる側が二人……、自分が排除すべき対象の方は一人で済む、と冷静に見定めながら、
続いて出てくるはずの狩猟者を見定めようと、目を凝らす。
……とは言ったものの大体の想像は容易……、先ごろ藪を裂くようにして通り過ぎた風。
……それほど大したものではない、というところまでは推察できた。
となれば、風を操る妖怪の中でも上位に位置する、天狗ではありえない。
そも、天狗は人間に対し一定友好的な妖怪だし、人食いの性質があるとも寡聞にして聞いたことはない。
「……カマイタチか。それも、多分はぐれかな」
本来カマイタチは、三位一体。
それが、単独で狩猟をしているということは何らかの理由で連れ合いを失ったか、はぐれたか。
今の自分に多少近いものを感じはするが――。
一見して無力な少女二人を追い詰める側であるのなら、残念ながら彼らの味方をしてやることは出来ない。
緩く片手を持ち上げ藪の出口へと手のひらを向けて――。姿を表したその細長い身体めがけて一筋の光線を撃ち込む。
……十分な速さ、それなりの太さはある一閃とはなったが――。
同時に、自分の現状を思い知らされ、内心歯噛みする想いは抑えられない。
本来であれば、一抱えはあるほどの巨大なレーザーを放てるスペルであると言うのに、今となってはこの体たらく。
本来の威力で放っていれば、少女たちもそのまま巻き込んでいただろうから、結果オーライではあるのだが。
素早く少女たちの元へと降下し、少女たちとカマイタチの間に着地――そのついでで、自分の攻撃の成果を改めて確かめてみる。
「……まぁこんな程度でやられちゃくれない、と。まぁ判ってた」
相応のダメージにはなったようではあるが、戦闘不能には遠い。良いところ軽傷、と言ったところだろう。
……言葉はわからないが、狩猟の邪魔をしたことに対する怒りや不満のような気配が向けられるのは判る。
改めて背後を確認する。切り立った崖は、自分が足止めを買って出たとしても、
少女たちが降りるにはあまりにも険しいことは見て取れる。
以上、2秒で纏めた思考の総括。
「……うん、だめだこりゃ。貴方達、割と詰んでる」
守りながら戦うには足場が悪く、時間を稼いだところで少女たちが逃げる事は叶わない。
得物の一つもあれば別だが、徒手で戦うには今の自分では分が悪すぎる。
くるりと少女たちに振り向くと、軽く片手で謝罪を示す動きを見せる。
自分がいくら時間を稼いだところで少女たちが逃げる事は叶わない。
で、あるなら少なくともこの場で行動不能に追い込むか追い払うかするしかないだろう。
「まぁ、生きるためにやってることだし、出来るならさっさとこの場から逃げ出して終わりにしたかったけど」
前者は得物の一つもあれば何とかならなくもない、だろうが……都合よく武器など持っているわけもない。
と成れば、手段は一つ。
「――――――――。」
詠うように紡がれる詠唱、少女たちにも――そして恐らくはカマイタチにも、何を意味するものなのかは理解できなかっただろう。
もっとも、カマイタチの方はすぐに身をもって理解できたかもしれないが……。
「……良し、効いた効いた。でも、あんまり長くは保たないから。
わたしの術が聞いてるうちに逃げるよ、でないとわたしが大変なことになっちゃう」
下級妖怪と言えど素手で、人二人守りながら戦うと成れば相当難儀するのは避けられない。
状況が飲み込めていない様子の二人に理解が及ぶのを待たず、素早く二人の腕をつかむと、
二人――(三人?)が出てきた藪の中に再度飛び込んだ。
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8 :
ライゼス(創作♀)
2016/09/26(月) 01:12
「っ……。どうする…どうする…。えっ? 何か言った?」
自身と同じく、今の状況を知らない、あるいは慣れている様子も見えずに言及を求めるような眼差しを、後ろ手に振り返って見返す。
そんな彼女の身柄を引き受けた時点で、責任と強いプレッシャーを感じて、
頭の中は目の前の事態の対処を考える事だけでいっぱいで。
「ですから…どうして逃げているんですか? 説明を…」
「説明って言われたって…えぇと…、今じゃなきゃダメ?」
場面に合わないような事を改めて要求されているのに、自身の方が戸惑ってしまい、
ろくに返答を返せない。かといってはっきり断る事も出来ない。
この地に至るまでの記憶そのものは綺麗さっぱり漂白されているのだが、ライゼスは、きっと自身は昔から
ずっとこう…不器用だったのだろうと思うと、比較的に超早く、
自意識を取り戻してからほんの数分で、己の人生に諦めを抱いた。
……背後から忍び寄る死神のような何か。
『あんな現実離れした存在が居るのなら、私の過去に何が起こっていようとも可笑しくは無い』
と、パニックから一転、絶望感をそのままに現状を受け入れ。
そして、この場において何も知らない隣の少女もまた、多少の差異はあれ、自身と似たような…そういうシンパシーを感じていた。
ライゼスは、逆境の中において、自身の保身と、そしてその自身よりも優先すべき大事なものを考えてこそ、冷静であった。
「…伏せてっ!」
「きゃあ!?」
今度は、この場の問答は無駄と割り切って、押し倒すような形で強引に身を伏せさせた。
頭上の木の枝が纏めて薙ぎ払われ、木の幹には同じ高さに遠くまで一条の切り傷が刻まれていた。
……まるで質量のある刃物でも頭上を通過したようであった。
「わ…私も、一体何がどうなっているか、ここは何処なのかだって、まるで分からないの。
だから今はこの場を切り抜ける事を考えて…いい?」
「は…はい」
再び、少女に驚かせたような表情をさせた事に、胸がちくりと痛むような罪悪感を感じたが。
今度は迷いも躊躇いも抱かず、ちゃんと言えた。
「私…、これで間違ってない…よね? なんて、聞かれたって逆に困ると思うけど…今はその。信じて…」
「……」
いたたまれなくなって、自身の行動原理を少女に問いた。
あまりに情けなかったが、掌を握り返す指先に籠る力がぎゅっと確かなものに変わった事を…
その変化を言葉以上に感じると、少し報われた気持ちになった。
茂みを切り抜けて、拓けた場所に出るが、しかし眼前には切り立った断崖が行く手を阻んでいた。
ロッククライミングの経験さえ無いような、普通の少女二人が登って逃げ切るのは、あまりに険しく現実味も無い話で…
無慈悲に逃走経路を塞がれている、そういう実感を伴う冷たい心地で、足を留めた。
これ以上追う必要も無いというように、狩猟者も奥の茂みから姿を現した。
思った以上に小柄で、胴体の細長い小動物であったが、指先よりも2倍は長く鋭い爪を持ち、
また体の周りを吹き荒ぶような風が旋回して、纏っていた。
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7 :
アイリス(創作♀)
2016/09/26(月) 01:11
アイリスは夢を見ていた。それは真っ白な霞の中にいるようでふわふわと心地よく、
されど捕らえどころのないそこは先の見えない恐怖感も彼女の心に抱かせる。
『私は……こんなところで何をしているんだろう?』
自問するも応える者はいない。生まれながらに身についていた予知夢を見る力。
幸せな夢も不幸な夢もどれだけ努力しようと変わらない結末に少女は疲弊し、全てのことに絶望してしまった彼女は、
後はこのまま転機もなく生きたまま死んでいるような日々を過ごすのだろうと考えていた。
『……―――……』
不意に少女の耳朶が何かを捉える。
女声らしい声が聞こえた気がしたのだが、待ってみても耳を澄ましてみても辺りは静まり返ったまま。
霞がかった変哲のない風景を少女に返すだけだ。
「気のせい? でも、たしかに……」
一文字たりとも聞き取れなかったはずなのに。
どうしてかアイリスは自分が呼ばれている感覚に無意識に歩を進めていた。
霞の中を歩き続け、視界が開けた先――。
「……あれ?」
アイリスは鬱蒼と生い茂る草むらの中で目を覚ました。
何でこんな場所に寝ているのか皆目見当も付かない。
前後の記憶を振り返ってみるも、夢の内容でさえ事細かに覚えているのが常の自分にしては珍しく、
ぼんやりした夢の印象だけを残して手がかりになりそうな情報は何も思い出せなかった。
「何でこんなところに? 私が寝てる間に捨てられちゃった……とか? ま、まさかねぇ。あはは……」
冗談めかして気を紛らわせて見るも、ここ暫くの両親の姿を思い描いてみれば冗談が冗談と思えなくなるには十分で。
自分で抱いた想像にじわじわと恐怖心が込み上げてくる。
「何なの? ここはどこ!? い、嫌だ……お父さん、お母さん! なんでこんな、私は……ひぅ!?」
今にも叫び出してしまいそうな極限の精神状態。そんな中、突如としてすぐそばの茂みから飛び出してくる影に、
少女は思わず悲鳴を上げてへたり込んでしまう。
「……! た、立てる? 今はその、えっと…とにかく一緒に来て! 逃げないと…。襲われるわよっ…貴女も…!」
かけられた声に恐る恐る見上げてみれば、そこに立つのはれっきとした少女。
赤の他人とはいえ、自身と同じ人間の姿に安堵したのもつかの間、気付けばアイリスは彼女に半ば無理矢理に立たされ駆け出していた。
「な、何がどうなってるんですか? ここはいったい……ちゃんと説明してください」
背後より迫る不穏な足音を背景に、少女の悲鳴が茂み一帯に響き渡ったのであった。
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6 :
ライゼス(創作♀)
2016/09/26(月) 01:11
少女は見知らぬ土地を、行く手を遮るような深い藪の中を、奔走していた。
自身を背後から追いかけてくる影は、回り道をして消耗を抑えるようなルート取りを選び、
決して茂みの中から姿を出さず、弾幕を飛ばしてくる。
じわじわと追い立てて「逃げる事を諦めるまで待つ」ような意図が感じ取られ、
木枝を折り、千切るようにして必死に最短距離を一直線に逃げ惑った。
「何が起こっているの…一体ここは何処…!? 攻撃を仕掛けてくる、あいつは一体何なの…! とにかく逃げないと…」
身の丈ほどもある、壁のような草木に飛び込み、前方も見えない中を掻き分け…そして、そこでもう一人の少女と邂逅した。
瞬間的なインパクトより、自身の死に物狂いな形相の方に驚いた様子の相手は、小さく悲鳴を上げると正面に躓いて転んでしまった。
「……! た、立てる?今はその、えっと…とにかく一緒に来て! 逃げないと…。襲われるわよっ…貴方も…!」
相手を驚かせてしまったせい、と無意識に自身の責任のようなものを感じて、
黒髪の少女…ライゼスは無理矢理に手を掴み、紅毛三つ編みの少女を引き起こした。
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5 :
幻月(東方旧作)
2016/09/26(月) 01:09
――さて、何がどうしてこうなったのか……。自問してみても、答えは出ない。
起きたことを振り返るのなら、「たまには館の外にでも散歩に行こうか」と妹を誘って館を出た――と思ったら、
其処は見知らぬ……でもなく、ある程度は見知った世界。
が、問題は自分の知るそれと些か異なるということと……。
傍らに、妹が居なかったという……否、此方は問題どころでなく大問題、超問題である。
実際、ちょっと見失っただけ――というには程遠いことも嫌でもわかる。
まるで身体中に重りをつけられ、鎖で絡め取られたかのごとき不快感。
……妹が側に居ないという、心因性のそれを差し引いてなお巨大なそれに、わずかに眉を顰めながら――。
気怠さに合わせて、緩く翼を一打ちする。それだけでも、身体は重力をあっけなく振り切り、上空へと飛び上がっていき。
「……さて。空飛んだ程度で見つかる範囲に居るなら、困らないんだけど――、ん?」
呟きながら、ゆるりと周囲を見回せば……やや離れた位置にある深い藪が、何やらガサガサと蠢いた、ように感じる――
と、結論付けるよりも早くまた蠢くのが見えた。感覚からして妹ではない。
動く範囲と音からして、内訳は多分、三人。
「三人、三人か……。2対1なのか1対2なのかでだいぶ変わるなー……」
人里の外であることも合わせて推察するなら、おそらく野良妖怪に誰かが襲われている、ということ。
問題となるのが襲われている側が一人なのか、二人なのか。
襲う側が一人であるならどうにでもできるが、二人となるとちょっと骨が折れる。
妹が居れば――とも想うが、其処を愚痴っても始まらない……し。
「……ほっといたら捕食されるの時間の問題だもんね。それ判ってて見て見ぬふりは出来ないよねぇ――悪魔としては」
……万人が首を横に振る理由で自分の行動を決定づければ、今度は力強く翼を一打ちして件の藪の方へと急行する。
一度動き出してしまえば、例え妹が側に居なくとも、幻想の悪魔と称される少女は、自分の行動を疑わなかった。
このお話は、一人の悪魔が帰るべき居場所に戻るだけの物語。
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4 :
アイリス(創作♀)
2016/09/26(月) 00:56
『アイリス・シフォン』
【ステータス】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃【弾幕】2 【武技】2 【魔法】0 【情報】5
┃ 生まれ付きに備わっていた予知夢能力に振り回される少女。
┃ 悪い予知を覆すために自身を顧みずに奔走する友人思いの優しい心の持ち主。
┃ だが、どれほど訴えても信じてもらえず、挙げ句の果てには徹底した無言の悪意に晒された末、
┃ 極度の人間不信に陥り、引き篭もる日々を送ることになってしまった。
┃ ある睡眠中、久しぶりに見た予知は酷く奇妙で目覚める直前に誰かの声が聞こえた気もした。
┃ 「幻想郷は、貴女を歓迎しますわ――」
┃
┃【容姿イメージ】
┃ 長めの赤毛を一本の三つ編みに結った、やや中性的な容姿の少女。
┃ 特にアクセサリーの類はつけていないが、三つ編みを結ぶリボンには微かなこだわりがある。
┃ 『Darker Than Black ~流星の双子~』の蘇芳・パヴリチェンコ似。
┃
┃【能力】
┃○予知夢を見る程度の能力
┃ 夢の中で一定の未来予知を可能とする能力。精度はかなり高い。
┃ が、その高すぎる精度故に一度見た予知を覆すのは不可能、もしくは困難となる。
┃ また、予知でしかないものであるだけに、周囲にそれを信じさせるのも難しいという問題が伴う。
┃
┃○苦痛耐性
┃ 幼少期から見てきた予知を覆すために奔走した結果、身についた精神性。
┃ 無理を繰り返した結果、生傷も耐えなかったため、一定の痛みは無視して動ける。
┃ ただ、決して無理が効くものではなく、日常的な痛みの範疇を超えればその限りではない。
┃
┃○風詠み
┃ 風を感じることで東西南北を読み当て、目標地点までのおおよその距離を測れる感覚。
┃ また、どのタイミングでどの程度の風が吹くかも予測がつけられ、弓の射程も伸ばせる。
┃ 成長の余地が多い能力であり、将来的には一定の風を任意で起こすことも可能となりうる。
┃
┃○印象記憶
┃ 夢視という不確かなものを正しい情報として認識する、それを可能としている事実に付属した能力。
┃ 意識がある現実においても細かい部分に目端が利き、それを覚えていられるようになる。
┃ コンディションに左右されるが、視力を超えて遠目に見る時の、弓の超遠射程の狙いにもプラスに影響する。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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3 :
ライゼス(創作♀)
2016/09/26(月) 00:51
『ライゼス・グリシエラ』
【ステータス】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃【弾幕】0 【武技】5 【魔法】2 【情報】1
┃ 「今」と同じ、人類の発展の限界を迎えて混沌としはじめた時代の、現代人の流れ者。
┃ 存在を忘れられた後に魔性を発症して幻想入りするが、記憶を失っている。
┃ 甘えん坊で我慢強いという正反対の性質を持ち、少々とっつきにくいタイプではある。
┃ 本質的には優しい心の持ち主であるが、そうした不器用な矛盾を抱える内面の影響もあってか、
┃ 冷淡かつネガティブで気難しい一面も持つ。
┃
┃【容姿イメージ】
┃ 昔にロングヘアを断髪したまま毛先だけ整えながら維持しているセミロングの黒髪で、
┃ ちょっとした髪留めとフレームが細く目立たない楕円レンズの眼鏡着用。
┃ 『魔法少女まどか☆マギカ』の暁美ほむら似。
┃
┃【能力】
┃○鉱物加工品を精錬する程度の能力
┃ 手元の鉱物加工品を、武器として少しずつ性質を作り替えていくよう無意識に再錬成する能力。
┃ 「仮想敵である妖怪を効率良く殺すには」という着眼点のもとに研ぎ澄まされた、人としての本能。
┃ 自身の知識が増え、理解力が深まれば応用力も増していくと思われ、発展性に秀でる。
┃ 一方、現時点では未熟ゆえに使用には知らずのうちに魔力を消費し、
┃ その反動で掌に軽度の炎症を負ってしまうこともしばしば。
┃
┃○鋭敏知覚(魔)
┃ 人ならざる者の魔の気をそれなりに強く感じる事が出来る。
┃ ただし、視認が絶対条件であり、視覚内に入らなければ自身を比較対象とした強弱の判断がせいぜい。
┃ また、感じ取れるがゆえの過剰反応で恐怖に駆られたり、
┃ 防衛行動を取ってしまったりと、トラブルの引き金になる恐れも考えられる。
┃
┃○魔女の智慧
┃ 幻想入りした現代の魔女であり、それに伴う現代知識全般を示す能力。
┃ 現代に伝わる伝承や最新技術、古くからの文献に広く浅く精通し、
┃ それらを根拠とした、現代の魔女の名に相応しい智謀を誇る。
┃
┃○人妖の狭間に立つ者
┃ 人間と変わらぬDNAを持ちながらして、妖怪としての性質を得てしまった存在。魔法使いの在り方に近い。
┃ 「~~程度の能力」を保有するレベルに至った結果であり、妖怪共通の弱点も適用される。
┃ 人に近く、されど実質は妖怪同然という立ち位置は、時にトラブルの火種となりうるかもしれない……。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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2 :
幻月(東方旧作)
2016/09/26(月) 00:39
『幻月』
【ステータス】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃【弾幕】4 【武技】4 【魔法】4 【情報】3
┃ 幻想郷に迷い込んだ『ライゼス』と『アイリス』の二人の前に現れた、
┃ 誰もその正体を知らない謎の少女。自称悪魔。
┃ その物騒な自称の割に、性格は温厚で情に脆く、面倒見も良い。
┃ 一方、他に手段がないと成れば戦うこともあまり躊躇わず、ある程度の妖怪なら単独対処可能。
┃ はぐれてしまった双子の妹を探し出すという目的はあるものの、根本的にお人好しであるため、
┃ 自分の目的はとりあえず二の次にして、ライゼスらの目的に協力している。
┃
┃ 【能力】
┃○幻を操る程度の能力
┃ 様々な幻を展開する能力。本来と比べて大幅に精度が落ちているが、それでもかなり精密。
┃ かなり応用が効く能力ではあるものの、本人に悪どさが足りないため、使用法は比較的マイルド。
┃ 基本的には、遭遇戦の開幕に使用、即逃亡のコンボで使われる。
┃
┃○二人で一人前
┃ 双子の妹である夢月と二人揃ってはじめて本領を発揮できる。
┃ 夢月とともに行動している場合、全能力が超強化される。
┃ が、夢月と合流した場合、話が終わっちゃうので詳細は割愛。
┃
┃○かわいい悪魔 ~ Innocence
┃ 悪魔という種族でありながらして、その対極に位置する容姿と性格を持つ。
┃ 基本的に困っている人を見捨てる、という選択肢がそもそも彼女の中には存在しない。
┃ 結果、要らぬトラブルに巻き込まれたりする、別ベクトルのトラブルメイカー。
┃ 反面、そうした性質は敵を作り難く、基本的には誰とでも友好的に接触が出来る。基本的には。
┃
┃○有翼人種
┃ その背に翼を有し、自分の翼だけで飛行が可能。
┃ つまり、幻想郷特有の不思議飛行とは異なり、どんな状況でも『単独でなら』飛行に困ることはない。
┃
┃○発狂
┃ 本来の能力が発揮できる状態ですら、禁忌に分類される禁断の能力。その姿、まさに最凶。
┃ 使用後は、魔力を使い果たしてしまうため、全能力が半減してしまう。
┃ また、見目もまるで人形のような大きさまで縮んでしまうため、様々な分野で問題が発生する。
┃ 本物の魔女の協力を得るなどして、魔力の再充填が済むまでは元に戻れない。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
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1 :
幻月(東方旧作)
2016/09/26(月) 00:36
この日記は、茶室グループの三人姉妹が茶室にて展開している、
東方のオリジナルリレー小説の保管庫になっています。
メインキャラ紹介…>>2、>>3、>>4
本編…>>5
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2 :
幻月(東方旧作)
2016/09/26(月) 00:39
『幻月』
【ステータス】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃【弾幕】4 【武技】4 【魔法】4 【情報】3
┃ 幻想郷に迷い込んだ『ライゼス』と『アイリス』の二人の前に現れた、
┃ 誰もその正体を知らない謎の少女。自称悪魔。
┃ その物騒な自称の割に、性格は温厚で情に脆く、面倒見も良い。
┃ 一方、他に手段がないと成れば戦うこともあまり躊躇わず、ある程度の妖怪なら単独対処可能。
┃ はぐれてしまった双子の妹を探し出すという目的はあるものの、根本的にお人好しであるため、
┃ 自分の目的はとりあえず二の次にして、ライゼスらの目的に協力している。
┃
┃ 【能力】
┃○幻を操る程度の能力
┃ 様々な幻を展開する能力。本来と比べて大幅に精度が落ちているが、それでもかなり精密。
┃ かなり応用が効く能力ではあるものの、本人に悪どさが足りないため、使用法は比較的マイルド。
┃ 基本的には、遭遇戦の開幕に使用、即逃亡のコンボで使われる。
┃
┃○二人で一人前
┃ 双子の妹である夢月と二人揃ってはじめて本領を発揮できる。
┃ 夢月とともに行動している場合、全能力が超強化される。
┃ が、夢月と合流した場合、話が終わっちゃうので詳細は割愛。
┃
┃○かわいい悪魔 ~ Innocence
┃ 悪魔という種族でありながらして、その対極に位置する容姿と性格を持つ。
┃ 基本的に困っている人を見捨てる、という選択肢がそもそも彼女の中には存在しない。
┃ 結果、要らぬトラブルに巻き込まれたりする、別ベクトルのトラブルメイカー。
┃ 反面、そうした性質は敵を作り難く、基本的には誰とでも友好的に接触が出来る。基本的には。
┃
┃○有翼人種
┃ その背に翼を有し、自分の翼だけで飛行が可能。
┃ つまり、幻想郷特有の不思議飛行とは異なり、どんな状況でも『単独でなら』飛行に困ることはない。
┃
┃○発狂
┃ 本来の能力が発揮できる状態ですら、禁忌に分類される禁断の能力。その姿、まさに最凶。
┃ 使用後は、魔力を使い果たしてしまうため、全能力が半減してしまう。
┃ また、見目もまるで人形のような大きさまで縮んでしまうため、様々な分野で問題が発生する。
┃ 本物の魔女の協力を得るなどして、魔力の再充填が済むまでは元に戻れない。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
3 :
ライゼス(創作♀)
2016/09/26(月) 00:51
『ライゼス・グリシエラ』
【ステータス】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃【弾幕】0 【武技】5 【魔法】2 【情報】1
┃ 「今」と同じ、人類の発展の限界を迎えて混沌としはじめた時代の、現代人の流れ者。
┃ 存在を忘れられた後に魔性を発症して幻想入りするが、記憶を失っている。
┃ 甘えん坊で我慢強いという正反対の性質を持ち、少々とっつきにくいタイプではある。
┃ 本質的には優しい心の持ち主であるが、そうした不器用な矛盾を抱える内面の影響もあってか、
┃ 冷淡かつネガティブで気難しい一面も持つ。
┃
┃【容姿イメージ】
┃ 昔にロングヘアを断髪したまま毛先だけ整えながら維持しているセミロングの黒髪で、
┃ ちょっとした髪留めとフレームが細く目立たない楕円レンズの眼鏡着用。
┃ 『魔法少女まどか☆マギカ』の暁美ほむら似。
┃
┃【能力】
┃○鉱物加工品を精錬する程度の能力
┃ 手元の鉱物加工品を、武器として少しずつ性質を作り替えていくよう無意識に再錬成する能力。
┃ 「仮想敵である妖怪を効率良く殺すには」という着眼点のもとに研ぎ澄まされた、人としての本能。
┃ 自身の知識が増え、理解力が深まれば応用力も増していくと思われ、発展性に秀でる。
┃ 一方、現時点では未熟ゆえに使用には知らずのうちに魔力を消費し、
┃ その反動で掌に軽度の炎症を負ってしまうこともしばしば。
┃
┃○鋭敏知覚(魔)
┃ 人ならざる者の魔の気をそれなりに強く感じる事が出来る。
┃ ただし、視認が絶対条件であり、視覚内に入らなければ自身を比較対象とした強弱の判断がせいぜい。
┃ また、感じ取れるがゆえの過剰反応で恐怖に駆られたり、
┃ 防衛行動を取ってしまったりと、トラブルの引き金になる恐れも考えられる。
┃
┃○魔女の智慧
┃ 幻想入りした現代の魔女であり、それに伴う現代知識全般を示す能力。
┃ 現代に伝わる伝承や最新技術、古くからの文献に広く浅く精通し、
┃ それらを根拠とした、現代の魔女の名に相応しい智謀を誇る。
┃
┃○人妖の狭間に立つ者
┃ 人間と変わらぬDNAを持ちながらして、妖怪としての性質を得てしまった存在。魔法使いの在り方に近い。
┃ 「~~程度の能力」を保有するレベルに至った結果であり、妖怪共通の弱点も適用される。
┃ 人に近く、されど実質は妖怪同然という立ち位置は、時にトラブルの火種となりうるかもしれない……。
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
4 :
アイリス(創作♀)
2016/09/26(月) 00:56
『アイリス・シフォン』
【ステータス】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
┃【弾幕】2 【武技】2 【魔法】0 【情報】5
┃ 生まれ付きに備わっていた予知夢能力に振り回される少女。
┃ 悪い予知を覆すために自身を顧みずに奔走する友人思いの優しい心の持ち主。
┃ だが、どれほど訴えても信じてもらえず、挙げ句の果てには徹底した無言の悪意に晒された末、
┃ 極度の人間不信に陥り、引き篭もる日々を送ることになってしまった。
┃ ある睡眠中、久しぶりに見た予知は酷く奇妙で目覚める直前に誰かの声が聞こえた気もした。
┃ 「幻想郷は、貴女を歓迎しますわ――」
┃
┃【容姿イメージ】
┃ 長めの赤毛を一本の三つ編みに結った、やや中性的な容姿の少女。
┃ 特にアクセサリーの類はつけていないが、三つ編みを結ぶリボンには微かなこだわりがある。
┃ 『Darker Than Black ~流星の双子~』の蘇芳・パヴリチェンコ似。
┃
┃【能力】
┃○予知夢を見る程度の能力
┃ 夢の中で一定の未来予知を可能とする能力。精度はかなり高い。
┃ が、その高すぎる精度故に一度見た予知を覆すのは不可能、もしくは困難となる。
┃ また、予知でしかないものであるだけに、周囲にそれを信じさせるのも難しいという問題が伴う。
┃
┃○苦痛耐性
┃ 幼少期から見てきた予知を覆すために奔走した結果、身についた精神性。
┃ 無理を繰り返した結果、生傷も耐えなかったため、一定の痛みは無視して動ける。
┃ ただ、決して無理が効くものではなく、日常的な痛みの範疇を超えればその限りではない。
┃
┃○風詠み
┃ 風を感じることで東西南北を読み当て、目標地点までのおおよその距離を測れる感覚。
┃ また、どのタイミングでどの程度の風が吹くかも予測がつけられ、弓の射程も伸ばせる。
┃ 成長の余地が多い能力であり、将来的には一定の風を任意で起こすことも可能となりうる。
┃
┃○印象記憶
┃ 夢視という不確かなものを正しい情報として認識する、それを可能としている事実に付属した能力。
┃ 意識がある現実においても細かい部分に目端が利き、それを覚えていられるようになる。
┃ コンディションに左右されるが、視力を超えて遠目に見る時の、弓の超遠射程の狙いにもプラスに影響する。
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5 :
幻月(東方旧作)
2016/09/26(月) 01:09
――さて、何がどうしてこうなったのか……。自問してみても、答えは出ない。
起きたことを振り返るのなら、「たまには館の外にでも散歩に行こうか」と妹を誘って館を出た――と思ったら、
其処は見知らぬ……でもなく、ある程度は見知った世界。
が、問題は自分の知るそれと些か異なるということと……。
傍らに、妹が居なかったという……否、此方は問題どころでなく大問題、超問題である。
実際、ちょっと見失っただけ――というには程遠いことも嫌でもわかる。
まるで身体中に重りをつけられ、鎖で絡め取られたかのごとき不快感。
……妹が側に居ないという、心因性のそれを差し引いてなお巨大なそれに、わずかに眉を顰めながら――。
気怠さに合わせて、緩く翼を一打ちする。それだけでも、身体は重力をあっけなく振り切り、上空へと飛び上がっていき。
「……さて。空飛んだ程度で見つかる範囲に居るなら、困らないんだけど――、ん?」
呟きながら、ゆるりと周囲を見回せば……やや離れた位置にある深い藪が、何やらガサガサと蠢いた、ように感じる――
と、結論付けるよりも早くまた蠢くのが見えた。感覚からして妹ではない。
動く範囲と音からして、内訳は多分、三人。
「三人、三人か……。2対1なのか1対2なのかでだいぶ変わるなー……」
人里の外であることも合わせて推察するなら、おそらく野良妖怪に誰かが襲われている、ということ。
問題となるのが襲われている側が一人なのか、二人なのか。
襲う側が一人であるならどうにでもできるが、二人となるとちょっと骨が折れる。
妹が居れば――とも想うが、其処を愚痴っても始まらない……し。
「……ほっといたら捕食されるの時間の問題だもんね。それ判ってて見て見ぬふりは出来ないよねぇ――悪魔としては」
……万人が首を横に振る理由で自分の行動を決定づければ、今度は力強く翼を一打ちして件の藪の方へと急行する。
一度動き出してしまえば、例え妹が側に居なくとも、幻想の悪魔と称される少女は、自分の行動を疑わなかった。
このお話は、一人の悪魔が帰るべき居場所に戻るだけの物語。