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┗485.《FREEDOM-千夜一夜-》(51-67/67)

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67 :イエロー
05/12(月) 20:48

第48夜<ティータイム(2)>

巫女服を着る女
「行きたかったな…。范帝国と言えば…確か強い皇子と側近達が居るとかって聞くけど…ぴははは」

メイド服を着る女
「えェ…。強者達の居る范帝国…本当なら…合流…」


ダダダッ!!!

2人の会話を遮るかの様に先程串刺しにされたカキン、バイアン、ボルテックスの3人が血だらけで走って喫茶店の前へ現れた


カキン
「はァはァ…。カキキキ…てめェ許さねェぞ女ァ」

バイアン
「バイハハハ。はァはァ…俺達を舐めんじゃねェぞ。あの笑う海賊団の傘下なんだぞォ」

ボルテックス
「リョククク…。巫女服の女に…そっちはメイド服の女…まさか姉の方もこの島に来ていたのか」

巫女服を着る女
「え…。あの串刺しの落とし穴から自力で抜け出たの?」

メイド服を着る女
「身動きを取れないんじゃなかったの?ちゃんと始末出来てなかったのねピティ」

巫女服を着る女
「ごめんなさい。お姉ちゃん」

カキン
「カキキキ。俺達は笑う海賊団傘下だぞ?誰を相手にしてんのか解ってんのか?」

メイド服を着る女
「どうやらあなた達に掛けられてるその懸賞金は…笑う海賊団の傘下だからって理由で高いだけと見たわ…」


ダダダッッッ!!
カキン、バイアン、ボルテックスの3人は飛び掛かった


巫女服を着る女
「ピティちゃん…ちゃんと始末するね」

メイド服を着る女
「良いわ…後は私が始末する」


そう言うと紅茶をテーブルに置き、座った状態で右腕をカキン、バイアン、ボルテックスに向けたメイド服を着る女


カキン、バイアン、ボルテックス
「何!?」


ガチャン!

次の瞬間メイド服を着る女の右腕が大砲に変わった


メイド服を着る女
「…大砲(キャノン)ガール」


ドガァァッッ…!!

右腕の大砲から砲弾が放たれた


巫女服を着る女
「ぴははは。流石お姉ちゃん」


バタバタバタンッ…
 
カキン、バイアン、ボルテックスはボロボロになり、その場に倒れ込む


メイド服を着る女
「せっかくのティータイムが…台無しね」


彼女達2人は巷で話題の武装姉妹
通称【アームドシスターズ】


メイド服を着る女
【戦争武刃】の
姉 ワーナー・ピファ(年齢非公開)
★ブキブキの実の武器人間
自由自在に武器に全身を変化させる事が可能、弾数には制限があるとか

巫女服を着る女
【ハニートラップ】の
妹 ワーナー・ピティ(年齢非公開)
★ワナワナの実のトラップ人間
7つの罠道具に自身の体を変える、もしくは仕掛けられるようになる。幻の8つ目も存在するとか


ピファ
「ぴき…年齢非公開は余計よ」

ピティ
「お姉ちゃん。お化粧落ちてるよ」

ピファ
「何…直さなきゃ…」


手鏡を手に持ち化粧を直すピファ


ボルテックス
「はァはァ…リョククク。お取り込み中悪いが…このままで終わる私ではありませんよ」


大砲を食らって倒れていたボルテックスが立ち上がる


ピティ
「へェ…お姉ちゃんのキャノン砲食らったのにまだ立てるなんて」

ボルテックス
「私…こう見えても実力で1億の首になんですよ…リョククク」


ドドドドド…
ボルテックスの体が樹々に覆われていた


ピファ
「ぷるふふふ。体から緑の樹々が生えてきたの?もしかして自然系(ロギア)?珍しいわね」

ボルテックス
「リョククク…。残念ながら少し違いますよ。私はその昔世界政府の人体実験にされて細胞に自然の森の能力を投入された森人間って所でしょうか…?まァ性能は自然系(ロギア)と同じですが…。
それと…カキン、バイアンはあなた達の言う通り傘下に入り懸賞金が上がっただけのハッタリ…。だが私は違うぞ…木竜の舞!」


ゾゾゾゾォッ!
巨大な樹々の渦がピファとピティを襲う


ピファ
「誰も聞いていないし。話長」

ピティ
「ピティちゃん手を貸そっか?」

ピファ
「要らない。この男に大した覇気は感じられないし…それに私の右腕だけで十分よ。でもこのまま向かって来られたら喫茶店が滅茶苦茶」


ピファはまたもや座った状態から右腕を構える


ピファ
「手榴弾(グレネド)ガール」


ぽいっ…

突如右手から手榴弾が現れ
軽く投げた手榴弾がボルテックスの木々の渦に向かった弾けた


バゴォォォン…!!

激しい爆発音が辺り一帯に響き渡る


ボルテックス
「ぐは…強過ぎる…私の攻撃が赤子同然…私は自然系(ロギア)と同等の体をしているのに…何故ダメージが通るのだ…?」


バタン…
ボルテックスは気絶してそのまま前のめりに倒れた


ピファ
「ぷるふふふ。私の覇気は無作為に発動しちゃうから自然系(ロギア)の体でも貫通しちゃうし…それに手加減出来ないの…ごめんなさい」


そう言うとまた紅茶を嗜むピファ

(Android/Chrome, ID:OmLnq09h0)
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66 :イエロー
05/05(月) 19:47

第47夜<ティータイム(1)>

『范帝国』が点在する絶海の金色島(きんいろじま)から南東に位置する離島『シャンバラ』

ここは一面海を見渡せる絶景ポイントが各所にあり見晴らしのいいリゾートエリアが拡がっており、観光客達が日夜訪れていたのである


ー金色リゾートー
范帝国の皇子達も御用達のVIP専用エリア


海の四天王の一角を担う【笑う海賊団】傘下の名のある海賊団の船長3人が1人の女と遭遇していた


1人目
【侵入者】のカキン
懸賞金7900万ベリー

2人目
【致死量】のヤヤ・バイアン
8800万ベリー

3人目
【木蓮】のボルテックス
1億4500万ベリー


カキン
「カキキキ。貴様は誰だ女?」

バイアン
「バイハハハ。俺達はオフで満喫してると言うのに…水差しやがって」

ボルテックス
「リョククク…。しかし何処かで見た気が」


3人の船長の前に立ち塞がる巫女服を着る謎の女


巫女服を着る女
「ぴははは。どれどれ7000万に8000万に…えェ…。お前(ボルテックス)に至ってたは1億なの…?ピティちゃんには覇気は感じられないんだけど。ホントに億超えてるの?」


巫女服を着る女は手配書を見ながらそう呟いた


ボルテックス
「リョククク。随分と安く見られた物だな。この女性は確か"武装姉妹(アームドシスターズ)"の…妹の方か」

カキン
「カキキキ。嘘だろ?アームドシスターズって…こいつら自らにも懸賞金が掲げられているのに戦争代行やら復讐代行を何でも引き受けてるって…イカれた姉妹だろ…?」

バイアン
「バイハハハ。だかが女だろ。何ビビってんだよ3人でやっちまえばいい。それに俺達は笑う海賊団の傘下だぞ?手を出す程馬鹿じゃねェだろ」

巫女服を着る女
「ぴははは。お前達相当恨み買ってるね。今回は復讐代行を頼まれているの。お前達3人が目障りだからってね…。報酬も前払いでくれたしね」


タタタッ…
巫女服を着る女は3人に向かい走った


バイアン
「俺達に手を出したら笑う海賊団の"大頭"が黙っちゃねェぜ?」

巫女服を着る女
「知るかバーカ♪」


中指を立てる巫女服を着る女


カキン
「カキキキ。仕方ねェ…葬るか」

ボルテックス
「仕方ないですね」

バイアン
「バイハハハ!俺はそのつもりだよ…!」


カキン、バイアン、ボルテックスの3人も身構えた


巫女服を着る女
「構えたって無駄無駄…。ピティちゃんの七つ罠道具・其ノ壱・落とし穴」


ペタ…
巫女服を着る女は地面に右手を触れると


カキン
「な…」

バイアン
「クソ…」

ボルテックス
「ふざ…」


バゴォーン…!

突然地面から巨大な穴が開きカキン、バイアン、ボルテックスの3人は落下した


カキン
「ぐ…能力者か…!こんなもの抜け出せるわ!ふざけやがって…!」

巫女服を着る女
「無駄無駄…♪ピティちゃんの落とし穴はまだ続きがあるよん」


ザクゥゥゥ!

3人が落下した落とし穴から串刺しが伸びて来て3人は串刺しにされていた


カキン
「痛ェ…!」

バイアン
「つッ…何て能力だァ」

スカアート
「ぐはッ…」

巫女服を着る女
「ぴははは。落とし穴+串刺しで串刺しの落とし穴って所かな…。名付けて哀れなズッコケ3人組。これにて復讐代行完了っと…」


一瞬の出来事であった

:
:

そして目の前には高級喫茶店がありテラス席に座るメイド服を着る女はアフタヌーンティーを楽しんでいた

因みに范名物の黒糖の紅茶が大人気


メイド服を着る女
「ふゥ…私にはやはり范の紅茶は口に合わないわね」


そう言うとバックから自前のティーカップに自前のボトルに入った紅茶を注いだ


メイド服を着る女
「ぷるふふふ。やはりオレンジペコに限るわ。それにイチゴジャム少々入れてと…幸せな味!」


タタタッ…
そこへ先程の巫女服を着る女が走って来た


巫女服を着る女
「お姉ちゃん。依頼完了したよ。今3人共串刺しにして動けないハズだから」

メイド服を着る女
「…で…楽しめたの…?」


アフタヌーンティーのマカロンを手に取り、パクパクと口に放る巫女服を着る女


巫女服を着る女
「モグモグ…全然…。ピティちゃんもっともっと楽しいバトルがしたいんだけどな」

メイド服を着る女
「はしたないわよピティ。座って食べなさい。なるほどね…ぷるふふふ。タイミングを逃しちゃったかも知れないわね」

巫女服を着る女
「え?」

メイド服を着る女
「先週…本土の范帝国では大きな戦いが終わったばかりなのよ。間が悪いと言うか何と言うか…ぷるふふふ」

巫女服を着る女
「え!こんな間近でそんな事が?行きたかったな…。范帝国と言えば…確か強い皇子と側近達が居るとかって聞くけど…ぴははは」

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65 :イエロー
05/02(金) 12:36

第46夜<帰路に着く(9)>

メディ
(これまで人の顔色を伺って来た人生だった…いや…でも…それじゃ駄目…)

エアロ
「小娘が!容姿だけが取り柄で俺の部下にしてやったこの恩を…仇で返すと言うのか!?調子に乗るなよ?貴様の言動次第ではクビにしてやるぞ」

メディ
「なァん……うるさい!!そんな海兵…こっちから願い下げよ!!」

ザリー
「ふッ。よく言った」

エアロ
「…ならこの場で死刑を言い渡す」


ガチャン…
エアロはメディに銃を向けた


エアロ
「あの世で後悔するといい…この私に楯突いた事を…!」

メディ
(私は…私は言いたい事を全て言えた…!もう…もう思い残す事は…何もない…!)


その時であった
ただ1人、密かに動く女が1人


ザリー
「くたばれよ。クソ海兵!」


バキィ!!
エアロが銃の引き金を引く間際に釘バットでエアロの脳天を思い切り殴り飛ばしたザリー


エアロ
「ぐッは!」

メディ
「え…何でウチを…!」

ザリー
「…」

ジャンク
「ジャクハハハ。カエル女…これはザリーの気まぐれだ。気にすんな」

メディ
「気まぐれ…で助けてくれたの…?」

海兵
「き、貴様!エアロ中佐に何と言う事を!」

「この女…良く見たら見覚えが」

「"女海賊"!ザクロだァ!」

バレンタイム
「良くやったザクロ。俺も我慢ならねェ」

ジャンク
「仕方ねェな」


その後は海軍とザクロ一味の海上戦が始まり、1時間後にはザクロ一味の勝利で幕を終えた


エアロ
「ぐは…はァはァ。貴様らの顔を覚えたぞ…そしてザリーとか呼ばれてる女が船長だな…?貴様らただ済むと思うなよ?この私にこんな事をしておいて…"海賊"風情が…!」

ザリー
「へッ。面白ェじゃねェか。だったらその前に俺が"海賊"として…てめェら海軍、いや世界政府のくだらねェやり口を全部ぶっ潰してやらァよ」


親指を下に立て言い放つザリー

海軍はザクロ一味に敗北して商船の物資や金品などを返してから引き返していく事になる

こうしてザリーはこの一件より【女海賊】から【海の執行人】と呼ばれるようになった


メディ
「あの…もし良かったら…私もあなたと一緒に行きたいです"ザクロちゃん"」

ザリー
「は?意味が解んねェ」

メディ
「一応私医者だし…それにザクロちゃんの専属医として役に立つと思うし…後は髪も毎日洗ってあげますし、それに寝る時は私がくっついて体を温めてあげれますし」

バレン
「何て羨ましい…!」

ジャンク
「おい専属医って…俺らは?
てかお前海軍はどうするんだ?俺達は完全にこれから海賊として動くんだぜ」

メディ
「海軍には私の居場所はないから…それに今はザクロちゃん一筋ですから♪後これから偉大なる航路(グランドライン)に向かうとするならこれも必要でしょ?」


記録指針(ログポース)を見せるメディ


ジャンク
「それは!お前それを何処で手に入れた?」

メディ
「海軍からくすねてきた物よ。どう?ウチも役に立つでしょ?」


こうしてメディは記録指針を交換条件という形で無理矢理にザクロ一味に加わる事になった

そしてこの日を境にザクロ一味はザリー海賊団として世に広まる事になる

その数日後には1つの懸賞金が出回る

ザリー海賊団【ヤブ医者】のDr.メディと


メディ
「なァん…!ヤブ医者!?」


エアロの嫌がらせで【ヤブ医者】の通り名が付いたのであった


バレンタイム
「ようこそこちらの世界へ♪」

メディ
「あんたは許さない!バレン!」

ジャンク
「ふッ。賑やかになったな」

ザリー
「ギャーギャー騒ぐなてめェら」


ツーツー…ツーツー…ツーツー…

機械音が微かに聞こえて来た

ザクロの冒険はまだまだ続くがそれはまたの機会に

現在に時刻は戻った


ー范帝国ー
王宮内の治療室


ザリー
「…く…はッ…」

メディ
「ザクロちゃん!目覚めたの!?」

船員達
「姐さん!!」


ザリーは毒蜘蛛の一味オリヴァとの戦闘にて出血多量で気絶していた

ザリーの珍しい血液と同じ血液を持ち合わせた男、偶然その場に居合わせた父親キャップの血を輸血して何とか生き延びていた


ザリー
「俺は…何を…?」

メディ
「え…?」

ザリー
「いや何でもねェ
(今迄走馬灯でも見ていたのかよ…俺は)」


船員達
「流石は姐さんだぜ」

「死んでも死なねェ女だ」

メディ
「ぐすん…何て強運の持ち主なの…まさか息を吹き返してくれるなんて…!本当に…!本当にもう目覚めないかと思ったんだから」


そしてオリヴァにより切断された右足は范帝国の医療技術により手術で接合されていた


ザリー
「強運…か。凶運だぜ…これはよ」


目覚めたザクロ、無事帰路に着く

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64 :イエロー
04/28(月) 22:52

第45夜<帰路に着く(8)>

エアロ
「ぐ、貴様〜!…いやそれ所でない!飲み込んだな悪魔の実を!?どうだ姿は変わったか?絶世の美女に…て、何だその珍獣の姿は!?」

メディ
「へ?」

エアロ
「変わってない所か…何だその姿!?スベスベの実は嘘か!偽物掴ませたのかあのオーナーは!」


エアロはバレンタイムに殴られた事よりも偽物を掴まされた事に腹を立てた

その怒りの余り酔いも冷めて、バレンタイム、メディを無視して部屋を飛び出して行ったのである


バレンタイム
「スベスベの実?偽物?何のこっちゃ…と言うかお姉さんのその目と口どうなってんの?ある意味可愛いけど」

メディ
「え?」


鏡を見たメディは絶句した

目が"点"になっており、口も"がま口"になっていた事に


メディ
「何これケロ。え?嘘でしょケロ!?」


スベスベの実と言うのはデタラメで実の所はケロケロの実だった

食べるとカエルの能力を得られる超人系(パラミシア)

悪魔の実を食べてしまったメディ


:
:
:


エアロ
「貴様!良くもこの私に恥をかかせたな!どういう事だ!」

商船のオーナー
「いや私も知らなかったんです!入手先からもスベスベの実としか…」

エアロ
「知らなかったで通用するか!貴様を詐欺罪でひっ捕らえてやるゥ」

商船のオーナー
「んなめちゃくちゃな!」


:
:
:

メディは泣きながらもバレンタイムに介抱されてザクロ一味が泊まる部屋へ行く


ジャンク
「ジャクハハハ。とうとうそこらの女にも相手されなくなって、カエル女をナンパして来るとはな」

バレンタイム
「お前!それはレディに失礼だぞ」

メディ
「誰よこのクルクルパーマは」

ジャンク
「誰がクルクルパーマだ。カエル女」

ザリー
「うぜェな。何だよ人が寝てる時にギャーギャーと騒ぎやがって」

メディ
「きゃ…食堂の時の運命の人…」

ザリー
「てめェはあん時の女!」


自身の醜い姿を恥ずかしながらも事情を一通り説明したメディ


ジャンク
「そりゃ酷ェな。そんなクズ将校が海軍にもいるなんてな」

バレンタイム
「ふん。ぶん殴って正解だったぜ」

ザリー
「下らねェ…そんな事で泣いてたのかよ」

バレンタイム
「おいザクロ…口慎めよ。この子にとっちゃ一生に関わる事なんだぞ」

メディ
「いやあなたが殴りかからなければ飲み込む事も…」

バレンタイム
「それはごめん…」

ザリー
「…何でそんなクソ野郎の下についてんだよ?」

メディ
「そ、それは…」

ザリー
「つうかよ…そんな腹立ててんならそんな奴ぶっ飛ばせばいいんじゃねェか」

メディ
「ぶっ飛ばすなんて…海軍本部中佐…将校なのよ。逆らうなんて…とてもとても」

ザリー
「知るかよ。俺は今まで女ってだけで舐めて来た奴らは全員半殺しにして来た。てめェはどうするんだ?女(メディ)」


:
:
:

エアロ率いる海兵達は商船にいる人々達、そしてザクロ一味を甲板に集めていた


海兵
「貴様ら整列しろ!」

「今からエアロ中佐より有難い言葉が聞かせてやる」

エアロ
「俺は偉大なる海軍本部中佐のフューズ・エアロ…それにも関わらずこの男(商船のオーナー)は不義理を果たした…この私に対してだ!…断じて許される事ではない!」

商船のオーナー
「どうかお許しください…エアロ様…」

エアロ
「それだけでは飽き足らず…私の部下でもあるDr.メディ研修医に無理やり乱暴を加え悪魔の実なるものを無理やり飲み込ませた疑い…許し難し!この商船、及び物資は全て我々海兵が押収する!」

商船のオーナー
「捏造だ!何て横暴なんだ!元々はあんたが…!!」

エアロ
「ええい!黙らんかい。商船のメンバーは全員ひっ捕らえろ!」


バレンタイム
「めちゃくちゃしやがるな」

ジャンク
「黙ってろ…奴らまだ俺らがお尋ね者とは気付いてねェみたいだ」

ザリー
「…」


ザリーはただ静観していたのであった


エアロ
「そうだ…この商船の金品も残らず全部押収しとけよ。どうせロクでもない出処が解らない金品だ!」


もはやエアロの独壇場であった

そんな中理不尽に捉えられる商船の人々を見てメディは言葉を発した


メディ
「その人達…!その人達は何も悪くはないわ!全部はこの変態将校エアロの仕業よ!!」

エアロ
「何だと!!」

海兵達
「貴様!研修医の分際で何をのうのうと!!」

「自分の立場を弁えんか!女!」

メディ
「…」


ザクロの言葉を思い出すメディ
「知るかよ。俺は今まで女ってだけで舐めて来た奴らは全員半殺しにして来た。てめェはどうするんだ?女(メディ)」


メディ
(これまで人の顔色を伺って来た人生だった…いや…でも…それじゃ駄目…)

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63 :イエロー
04/20(日) 21:44

第44夜<帰路に着く(7)>

ナース服を着る眼鏡を掛ける女の子
「うふ。一目惚れしましたァ」


後の仲間になる海軍本部研修医メディ改めDr.メディとの
ファーストコンタクトであった


メディ
「ウチはメディ。仕事は海軍の駆け出し美人研修医です♪専門分野は…」

ザリー
「うぜェ。誰も聞いてねェし。俺の視界から消えな」

メディ
「あらまァ。その男勝りな喋り方は生まれつき?興味深いわね。幼少期のトラウマからとか?」

ザリー
「うぜェんだよ。ぶん殴るぞ」

メディ
「ごめんなさい。ただ…あなたの事知りたいだけで…」

ザリー
「食いずれェな。席を変えるぜ」


ザリーはその場をそそくさと去って行く


海兵
「おい研修医!エアロ中佐が集合掛けているぞ!急げ」

メディ
「あ、はい」

:
:


エアロ
「医療班!備品は船に積んだか?」

医療班
「はい!」

エアロ
「よーし!お前らは下がれ」

医療班
「解りました」

エアロ
「あー!貴様は残れ。研修医ちゃん」

メディ
「ウチ?…じゃなくて私ですか?」

エアロ
「ほほう。部下達の間では噂になっていたと聞いていたが中々の容姿だ。よし今夜の相手は貴様にする」

メディ
「なッ…!」


時間は夜に

商船のVIPルームにて2人きりになるエアロとメディ


エアロ
「緊張しなくてもいいさ。貴様は俺に選ばれたんだ。光栄に思うがいい」

メディ
「え、あ、はい」

エアロ
「エッハッハッハ!まァ酒でも飲んで緊張を解きなさい」


エアロとメディは酒を嗜む

エアロは《例の物》が手に入れたからか気分がいいのか

ガバガバと酒を煽る、というかメディが次々と酒を煽りしこたま酒を飲ませていたのである


メディ
「エアロ中佐様はお酒が強いんですね!流石は海軍本部!将校殿♪」


メディを生まれてこの方人を見抜く能力がずば抜けており、分析能力を買われ医者としての地位も手に入れたのである

そしてこういう夜のお誘いものらりくらりと躱してきたり
これも俗に言う処世術というものからか


エアロ
「今日は気分がいい!例の物が手に入ったのもあるがこんな美人に酒を注いで貰えるとはな」

メディ
「うふ。例の物ですか?それはどんな物ですか?」

エアロ
「仕方ないな!君だけに明かそう。売れば1億はくだらないものだぞこれは」

メディ
「え…?1億…」

エアロ
「悪魔の実だよ!それも女なら誰しもが羨む悪魔の実だぞ」

メディ
「悪魔の実って…確かあの海の呪いとか言ういわく付きの禁断の果実!?」


宝箱の中から悪魔の実を取りだしたエアロ

実はこの商船のオーナーが悪魔の実を闇ルートから手に入れたと情報を嗅ぎ、商船のオーナーから賄賂として受け取っていたのである

商船のオーナー自身もそう簡単に買い手もつかず、海賊達に狙われるのも危惧し手放したかったのかも知れない


メディ
「ただの果実にしか?見えないけど…」

エアロ
「東の海じゃあお見えにかかれない代物だ…」

メディ
「一体どんな能力が?」

エアロ
「…女なら喜ぶぞ。これを食べた者は生涯スキンケアが不必要になるほどの全身スベスベの肌になれて絶世の美女になれるという伝説の実…スベスベの実だよ」

メディ
「本当に、!?」

エアロ
「エッハッハッハ!いい事思い付いたぞ。貴様余興にこれを食え」

メディ
「え、私がですか?」

エアロ
「本当は闇で売り捌くつもりだったが足がついては面倒だ。それにこれから抱く相手だ。絶世の美女になって貰えればこの上ない喜びだ!エッハッハッハ!」


酔っ払ったエアロはそう言いメディに悪魔の実を食べさせようとする


メディ
「冗談じゃない!や、やめてください!」

エアロ
「貴様ァ!上官に逆らう気かァ!」


無理やり悪魔の実を口に入れられたメディ


メディ
「うご、けない。誰か…助けてッ!!!」


メディの悲鳴は轟いた

バキィ!
と同時にへべれけのあの男が扉をぶち破り入って来た


バレンタイム
「ひっく。レディの悲鳴が聞こえたぜ。ひっく。俺を呼んだのは…君か!」

メディ
「うぼ、けない!たす、け!」

エアロ
「誰だ!貴様は!」

バレンタイム
「変態野郎が」


バキィ!
エアロを殴るバレンタイム


しかしその拍子にエアロはメディにぶつかり悪魔の実を飲み込んでしまったのであった


バレンタイム
「大丈夫か?お姉ちゃん」

メディ
「うわ、まっず。てか何してくれてんのよあんた!!」


バキィ!
メディのデカ尻アタックを食らったバレンタイム


バレンタイム
「うわどういう事…!何で怒られてんだ俺?」

エアロ
「ぐ、貴様〜!…いやそれ所でない!飲み込んだな悪魔の実を!?どうだ姿は変わったか?」

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62 :イエロー
04/13(日) 18:36

第43夜<帰路に着く(6)>

ジャンク
「それよりお前(バレンタイム)もやばくねェの?民間人のセキュリティ達ぶっ飛ばしちまってるし。これからどうするんだ?」

バレンタイム
「あァ。俺ならもう決めたよ」


こうしてザリーの船は逃げる様にギャンブル船を後にして出発した


ジャンク
「決めたって…何でお前、俺達の船に乗ってんだよ」

バレンタイム
「良いじゃねェか。どうせお前らも訳ありのチームなんだろ?仲良く行こうぜ。なッ…お姉すァん♪」


ザリーに抱きつこうとするバレンタイム


ザリー
「俺に…触んじゃねェ」


バキィ
ザリーに殴り返されるバレンタイム


ザリー
「馴れ馴れしいんだよてめェ」

バレンタイム
「ぐふァ」

ジャンク
「お前…何か勘違いしているのか知らねェが、ザリーをただの女として見るならやめ時な。こいつはそこらの男より男っぽい女だ」

バレンタイム
「確かに…」


それ以降バレンタイムはザリーを女として見るのをやめたとか

こうしてバレンタイムは仲間に加わった


ジャンク
「ジャクハハハ。お前もお尋ね者になってるぜ」


ジャンクは1枚の懸賞金を手に取り笑っていた


バレンタイム
「な、ぬィ?」


【賭け狂い】のバレンタイム
懸賞金330万ベリーと


それから1ヶ月も経たないとある日、ザリー率いる船団はとある海域にて偶然すれ違った商船に立ち寄り買い物などをしていた

この日を境にザリーは海賊団として動くキッカケになる事件を起こしたのであった


ジャンク
「ここ最近じゃ島にも立ち寄れなかったから商船と巡り会えたのは幸運だぜ」

船員達
「そうだな!食料が底をつきそうだったし」

「姐さんめっちゃ食うしな」

「お前らもだろ」


ザクロ一味は名も無き船団としてではあるがいよいよ偉大なる航路へ入る段階に進んでいた

ザクロはコトコトの実を手に入れる為、そしてジャンクは己の技を磨く為に、バレンタイムはまだ見ぬギャンブル、そして女の子達との出会いを求め


ジャンク
「記録指針(ログポース)はここにも売ってねェのか。まずいな。もう時期リヴァースマウンテンにかち当たるんだぞ」

バレンタイム
「記録指針(ログポース)?そんなモンが必要なのか偉大なる航路(グランドライン)ってのはよ」

ザリー
「面倒くせェ海だな」

ジャンク
「ここ(東の海)と一緒にするなよ。偉大なる航路は一筋縄じゃ渡れねェんだよ。逆にどんなイメージなんだよ」

バレンタイム
「気合いと根性?」

ザリー
「ふッ。お前らがオールを必死に漕げば島には渡れるだろ」

ジャンク
「呆れたぜ。お前らにはよ」


同じ商船に立ち寄る大きな船が1隻
旗には《極秘のカモメ》と堂々と掲げていた

中に乗っていた男は海軍本部中佐【裏金】のフューズ・エアロと海兵達が乗っていた

何故彼らが軍艦ではなく民間船で立ち寄ったかと言うと…


エアロ
「…エッハッハッハ!金だ金!俺は成り上がるぜ」


エアロはそろばんで金勘定をし札束を広げご機嫌であった


商船のオーナー
「今月のショバ代です…どうぞお納め下さいエアロ様」


民間船で動いていた理由はこの海域で商いをする商船達から次々と金を巻き上げるエアロ

エアロは将校の立場を不正に利用し金儲けをしていたのである。軍艦で来なかったのは海兵である身分を隠す為でもあった


エアロ
「おい!先月分少し足りないぞ。どうなっている?」

商船のオーナー
「すみません…先月は例のギャンブル船の摘発でウチも泡食ってしまって売上が右肩下がりでございまして…」


それもその通り、先月ザリー達が起こしたギャンブル船での乱闘事件にてギャンブル船は一斉摘発、ここら一帯の海域を潤わしていた商船達は業績が悪化していたのである

そしてエアロもまたギャンブル船から毎月売上の1部を徴収していたのでキツイ痛手を負っていたのである


エアロ
「あいつらのせいか!女海賊のザクロの乱闘事件!全部あいつらのせいだ!」

商船のオーナー
「エアロ様…しかしながら"例の物"はここに…」

エアロ
「おお…これか!!」


そんな事はつゆ知らず同じ商船で買い物を続けるザクロ一味


バレンタイム
「おお〜!ザリー以外の女の子発見!」


バレンタイムは商船に乗っていた女の子達にメロメロだった


ジャンク
「あのギャンブル馬鹿が。つうかザリーは何処行った…問題娘が」


ザリーは商船の食堂に立ち寄ってた


ザリー
「久し振りのまともな飯だ。食うぞ…て…何見つめてんだ?てめェ」


ザリーの隣に座りザリーの横顔を見つめる謎の女


ザリー
「こっち見んじゃねェ…飯が食えねェだろ」

ナース服を着る眼鏡を掛ける女の子
「うふ。一目惚れしましたァ」

(Android/Chrome, ID:v0sVz1yR0)
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61 :イエロー
04/01(火) 07:41

第42夜<帰路に着く(5)>

バレンタイム
「はァはァ。…俺じゃねェっての」


磔られていた犯人とされている男はバレンタイムであった

その体は傷だらけであった


セキュリティの男達
「こいつは先日賭け金を踏み倒して逃走及び、我々の金庫から金品を盗んだクソ野郎だ」

「さっさと盗んだ物を返しやがれ」

バレンタイム
「だから俺じゃねェよ。あ。まァ賭け金踏み倒したってのは本当だけど。おーおー見物人が多いこって」


ざわざわ
甲板は人集りが出来ていた


ジャンク
「こいつか。金庫泥棒って」

ザリー
「へッ。とうとう捕まったか」

バレンタイム
「おー!昨日のお姉すわァん!」

ザリー
「気色悪い声出すな」

男の子
「…お兄ちゃん…ぐすん」


そして何故か涙目の男の子が佇む


セキュリティの男達
「ここらで見せしめに拷問に掛けるか」

「それとも殺すか?勿論盗んだ物を返して貰ってからだがな」


バレンタイムが何故捕まったのか

実は昨夜金庫に忍び込んで金品を盗んだのはバレンタイムではなく1人の男の子であった

その男の子の父親がこのギャンブル船にて店側にハメられて多額の借金を作り、奴隷として働かされていた
その借金を返す為に男の子は金庫に忍び込んで金品を盗んだ

そしてセキュリティの男達に見つかりそうになる所を偶然その場に居合わせたバレンタイムが男の子を見逃して逆に捕まったのであった


ザリー
「興味はねェが…本当にてめェがやったのか?」

バレンタイム
「賭けてもいい。俺はチンケな泥棒なんかやらん。それに女の子に嘘もつかん」


タタタッ
そこへ警備員の1人が走って来た


警備員の1人
「セキュリティ!これ見てくれ」


警備員は金庫の近くにセットしていた映像電伝虫をセキュリティ達に見せた

その映像には男の子が金庫に侵入し金庫から金品を盗み出されていた所をはっきりと映っていた

セキュリティ達はすぐさまその場にいた男の子を取り押さえた


男の子
「ぐわァ!」

セキュリティの男達
「貴様だったのか!」

「子供だからと言って容赦しないぞ」

バレンタイム
「おい!よせ」


バキィッ
殴り飛ばされる男の子


男の子
「うわァん」

セキュリティの男達
「盗んだ物をすぐ返せば痛くせず済むぞ」

「子供の奴隷は高く売れそうだ」

男の子
「ぐ…うるさい!僕のパパはお前達に…お前達店側にハメられて借金背負って奴隷にされたんだ!」


泣きながら訴える男の子


セキュリティの男達
「ハメられた?ギャンブルに負けた奴らは皆口揃えてそう言うんだよ」

「このガキ!もう少し痛め付けてやるか」


セキュリティの男達は男の子へ刃物を向けた


バレンタイム
「世話がやける…しょうがねェ…な!」


パキ…パキ!
磔られていたバレンタイムは鎖を引きちぎり男の子の下へ走る


セキュリティの男達
「嘘だろ。鎖を引きちぎるなんて」

「何て膂力してんだよこの男は」

バレンタイム
「ッたくよ。バレちゃしょうがねェ」


ギュッ
腕に巻いてあった青いバンダナを頭に巻いたバレンタイム


セキュリティの男達
「奴を取り抑えろ」

「捕まえろ!」


バキィ!バキィ!
セキュリティの男達を殴り飛ばして行くバレンタイム


ザリー
「おいジャンク」

ジャンク
「おいまさか…?」

ザリー
「俺も喧嘩に混ざるぜ」


ザリーもその暴動に巻き込みセキュリティ達との乱戦に突入していく


バレンタイム
「…何でお姉さんが入ってくんだ?」

ザリー
「うるせェな。喧嘩すんのに理由が必要かよ?」

バレンタイム
「まァ確かに。てかお姉さん何でそんなに腕っ節強いんだ?」


ザリーとバレンタイムはあっという間にセキュリティの男達を全員ノシてしまったのである


男の子
「お兄ちゃん、僕の為にありがとう…」

バレンタイム
「はァはァ。もう流石に殴り疲れたぜ。…坊主…もうこれに懲りたら金庫泥棒なんかやめろよ」

男の子
「わかったよ。ぐすん…」

ジャンク
「…お前何でそこのガキ庇ったんだ?」

バレンタイム
「女子供には優しく。それが俺のモットーだ」


その後は大変であった
セキュリティの男達は違法レートのギャンブル及び店側が勝つギャンブル行為の数々、奴隷商人との繋がりや臓器売買…黒い噂が耐えないギャンブル船

今回の一件で海軍が介入するまでの事件となっていた


ジャンク
「おい、海軍が軍艦2隻で近付いてくるぞ」

船員達
「まずい!」

「逃げましょうよ姐さん!」

ザリー
「逃げるだァ?俺達は何も悪い事しちゃいねェんだぞ」

バレンタイム
「え?お姉さん達もしかしてお尋ね者だったり…?」

ザリー
「誰がお姉さんだ。俺ァザクロだ」

(Android/Chrome, ID:55TtNio60)
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60 :イエロー
03/23(日) 11:03

第41夜<帰路に着く(4)>

ジャクソン
「ふッ。世間知らずのお前1人じゃ航海は無理だぜ。それにこの船のスポンサーは俺だぜ?」

ザクロ
「ちッ…うざってェな。解ったよ"ジャンク"…」

ジャクソン
「ジャンク…か。いい呼び名だ」


そうして2人の旅は始まった

そしてこの島での一件で改めて海軍から見解が発表されていた

名も無き民間人による二ーガン討伐ではなく『二ーガン一味のザクロが首謀者として仲間同士の内乱を起こした末に二ーガンを討ち取り、挙句の果てにはジャンヌ家の二男を誘拐し海へと出た』と報告された

これにてザクロはお尋ね者としてデビューする事になったのであった


ジャンク
「お前記事になってるぜ」

ザリー
「くだらねェよ。そんなの」


【女海賊】のザクロ
懸賞金900万ベリーと


ザリーの名は広がりつつも未だ海賊団として名乗る事はせずに約半年近く過ぎていた

その間にもザリーの下に募る船員達まで現れる始末だった


ジャンク
「ジャクハハハ。随分と大所帯になって来たな」

ザリー
「フン。こき使いは多いに越した事はねェ。勝手にしろ」


とある海域にて

ザリーとジャンク率いる船員達は大型ギャンブル船に自分達の船を付けて乗船していた


ジャンク
「俺が実家から持って来た金も底を着きそうだし、ここらで一発逆転狙うか」

船員の1人
「ジャンク!お前何が得意なんだよ」

ジャンク
「ポーカーじゃ俺の右に出るものはいねェ。他にも花札や麻雀も得意だぞ」

ザリー
「あほらし。俺は興味ねェからその辺ぶらついて来るぞ」

ジャンク
「おいおい。また誰かに喧嘩ふっかけてトラブル起こす様なこたァするなよな"キャプテン"」

ザリー
「誰が…キャプテンだ…まァいい」


1つの賭博場ではチンチロが行われていた


丸裸の金髪の男
「うわァ…やっちまった!だが次だ次!ヒリついた勝負がしてェ」

客達
「もう見るからにスッカラカンだろ兄さん。賭ける物ももうねェだろ」

丸裸の金髪の男
「クソ…!」

セキュリティの男達
「お客さん困るよ。どうするの?もう負け金だけで1000万超えてるよ…」

「それじゃあ別室へ行こうかお客さん」


このギャンブル船にて破産が確定した客は別室に連れて行かれる
その先は奴隷商人に売り飛ばされるか、体のパーツを買い取られるかetc…


丸裸の金髪の男
「こうなりゃ秘技…逃げる!」


ダダダッ!!
賭博場から逃げる様に走り去る男


セキュリティの男達
「馬鹿め。ここは海のど真ん中だぞ。このギャンブル船からどうやって逃げるつもりだ」


そして渡り廊下にて


丸裸の金髪の男
「お…?」

ザリー
「あん?誰だてめェ」

丸裸の金髪の男
「なぬぃ…女…それもスタイル抜群…身体中傷だらけなのも逆にそそるね!」


後の仲間になるギャンブル狂バレンタイム改めバレンとの
ファーストコンタクトであった


バレンタイム
「ちょい恥ずかち。見ないでね今裸だから」

ザリー
「誰がてめェのチンケな体見るかよ馬鹿が」

バレンタイム
「口わっる」

セキュリティの男達
「見つけたぞ!クズ野郎」

バレンタイム
「ゲ。もう追って来やがった」

ザリー
「ふは。どうやらその姿、追われてる身か。どうせ賭け金踏み倒して逃げてるってクチか」

バレンタイム
「お見事!てか笑った顔可愛いじゃん。でも今それ所じゃないからまたね」


バギィバギィ!
バレンタイムは目の前のセキュリティの男達を次々と薙ぎ倒して逃げる様に消え去った


ザリー
「何だアイツは。変な野郎だ」


大型ギャンブル船にてザリー達は各々勝ったり負けたりを繰り返し3日が経過した

ジャンクはポーカーで連日連勝していたり

そして3日目に事件が起こる


ジャンク
「今日も連勝連勝。おいオヤジ。そこの酒とタバコカートンでくれ」

店員
「はい。かしこまりました。それより聞きました?お客さん」

ジャンク
「何だ?」

店員
「金庫泥棒が出たって。もう捕まったみたいですけどね」


このギャンブル船にて昨夜金庫泥棒が忍び込んで金品が盗まれていたとの事であった


ジャンク
「このギャンブル船って確か政府も公認してる興行だろ?それに泥棒に入るとか肝が据わってると言うか何と言うか」

船員の1人
「どんな顔してんだろうなそいつ」

ジャンク
「噂によれば先日賭け金踏み倒して逃走してた奴らしい。見た目は金髪で…」

ザリー
「あ」

ジャンク
「ん?」

ザリー
「いや見間違いだ。何でもねェ」

ジャンク
「何か見たのか」


甲板では騒ぎが起きていた
金庫泥棒が捕まったとの事で犯人とされる男は甲板にて磔にされ見世物にされていた

磔にされていた男はバレンタイム

(Android/Chrome, ID:VMUudrOh0)
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59 :イエロー
03/23(日) 11:00

第41夜<帰路に着く(4)> >>60 
第42夜<帰路に着く(5)> >>61
第43夜<帰路に着く(6)> >>62 
第44夜<帰路に着く(7)> >>63
第45夜<帰路に着く(8)> >>64
第46夜<帰路に着く(9)> >>65
第47夜<ティータイム(1)> >>66
第48夜<ティータイム(2)> >>67 5/12更新

[海軍本部]
元帥のシャガーン(63歳)
皆からは元帥と呼ばれている

[異名]仙兵
歴代の元帥に受け継がれる称号の名

[血筋]不明

[武器]不明

[見た目]白髭に丸メガネを掛けている

[笑い方]シャガハハハ

新体制海軍本部の元帥。部下達から慕われる。旧元帥ジキタリス陣営を崩した伝説の海兵の1人

いろは、シンベエには結構甘かったりする



ザリー海賊団5番手??????

近日登場予定!?

(Android/Chrome, ID:VMUudrOh0)
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58 :イエロー
03/16(日) 20:10

第40夜<帰路に着く(3)>

ジャクソン
「ここに来た本当の目的はなんだ」

ザクロ
「うっせェな。…資金がいる。二ーガンと変わりゃしねェ…略奪だよ。本当なら貴族の1人でも誘拐して要求するつもりだったけど…二ーガンが邪魔だぜ」

ジャクソン
「その目は略奪とは言ってねェぞ…どうする気だ?」

ザクロ
「二ーガンが引き連れて来た海賊の人数は約100人。ムカつくが俺とてめェで手を組んで全員ぶっ倒すぞ。…んでその後にジャンヌ家から正式に謝礼として金を奪う…文句あっか?貴族」

ジャクソン
「ジャクハハハ。面白い女だな。相手は海賊100人だぞ…?どう考えても正気じゃねェな」

ザクロ
「俺にはこれがある」


ザッ…
釘バットを取り出すザクロ


ジャクソン
「まさか…そのバットが武器とか…それで100人とやるつもりかよ。町の不良でもそんな事しねェって」

ザクロ
「ち…てめェの武器は何だよ?」

ジャクソン
「これ…手甲鉤だ。お前との喧嘩では使わなかったけど」


ザッ…
手甲鉤を取り出すジャクソン


ザクロ
「見た事ねェ武器だな」

ジャクソン
「昔商船が立ち寄った際に買った珍しい武器だ。この辺の海じゃ見られねェらしい」


ザクロとジャクソンは後に語り継がれる事件を起こすのである

それはジャンヌ家の大屋敷に略奪に入った二ーガン率いる海賊100人をたった2人で返り討ちにしたのであった


ザクロ
「ケッ。札付きの悪…二ーガンも大した事ねェな」

ジャクソン
「めちゃくちゃ過ぎるんだよお前が…特にそのイカレ釘バット…」

ザクロ
「それよりも金用意出来んのか?」

ジャクソン
「あァ何とかする。つうかよ…何でそんなに金がいる?」

ザクロ
「船を造る。材木とか工具とか。それに滞在費には金がいる、それだけだ」

ジャクソン
「船を造る!?お前がか…?」

ザクロ
「悪ィかよ?」

ジャクソン
「ただの不良女じゃなくて船大工なのは意外だったぜ…」

ザクロ
「イチイチ鼻にかかる野郎だな」

ジャクソン
「…船造って何処に行く気だ?」

ザクロ
「…欲しい物があるんだ」


ボロボロとなった悪魔の実図鑑の切れ端をジャクソンに見せたザクロ


ジャクソン
「ジャクハハハ。面白ェ」


ザクロは二ーガン討伐の謝礼として正式にジャンヌ家から謝礼として金を受け取った

その金で材料を買い込み船を造る事になった

ザクロが滞在中に海軍が二ーガンの情報を聞き付けて島に到着するも後の祭りであった

この事件は一旦『名も無き民間人による二ーガン討伐』として片付けられていた

それからジャクソンが手配した島の船大工数人とザクロは船造りに取り組み、1ヶ月近く過ぎて船がとうとう完成したのであった


ジャクソン
「凄ェな…こりゃ」

ザクロ
「当たり前だ。俺が造った船だ」


しかし更なる事件が起こったのである

海軍が島の住民への聞き込みでザクロが二ーガン一味に加担してジャンヌ家の大屋敷へ侵入していた事実が発覚したのである

ザクロは二ーガン一味の残党として扱われ、追われる身になった


ジャクソン
「クソが…俺が親父や兄弟にもお前の無実を伝えたし二ーガンを追い払った事も言ったのに…誰も取り扱っちゃくれねェ」

ザクロ
「めんどくせェ。何て思われようがどうでもいい。俺はもう島を出るぜ」

ジャクソン
「は?お前二ーガン一味の残党として…これから生きていくのか?」

ザクロ
「それはそれで気に食わねェな。あ。いい事思い付いたぜ。大手を振ってこの島を出る方法をよ」

ジャクソン
「は?」


何とザクロは名高い貴族ジャンヌ家の二男ジャクソンを人質にし、港まで移動したのである

これには流石の海軍も手出しが出せない状態でいたのである


ジャクソン
「ジャクハハハ。お前相当イカレてんな」

ザクロ
「海兵達も貴族お坊ちゃんの前では手が出せねェらしいぜ」

海兵達
「おい!二ーガン一味の残党!今すぐジャンヌ家のご子息を解放し投降するんだ」

ザクロ
「あァん?勘違いすんじゃねェ。俺は二ーガン一味でもねェし海賊でもねェ!ザクロだ。覚えておけコラ」

ジャクソン
「お前…その言動はまさに海賊だぞ…」


ダッン…!
ザクロは港に停泊しておいた船に乗った


ザクロ
「てめェはさっさと行きな。貴族のお坊ちゃん」

ジャクソン
「は?抜かせ。今更家に帰るつもりねェぞ俺ァよ」

ザクロ
「は…?まさか」

ジャクソン
「"ザリー"…ここ1ヶ月は楽しく過ごせたぜ。俺もお前の船に乗る事にしたぜ」

ザクロ
「ザリーだァ…?馴れ馴れしいな。てかてめェを船に乗せるとか有り得ねェ」

ジャクソン
「ふッ。世間知らずのお前1人じゃ航海は無理だぜ。それにこの船のスポンサーは俺だぜ?」

(Android/Chrome, ID:cD1M0X/a0)
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57 :イエロー
02/26(水) 20:27

第39夜<帰路に着く(2)>

シンベエ
「悪魔の実になんて興味を持つな。食っちまったら一生呪われるんだぞ。おっかねェぞ〜」

ザクロ
「呪われる…か。ふんッ。下らねェな」


ザクロとシンベエは長き時間、生活を共にする事になったが決して両親の話は聞こうとしなかった

幼心ながらのザクロのなりの気遣いでもあったしシンベエへの敬意もあったのかも知れない

そしてそれから8年後ザクロ18歳

悪魔の実のコトコトの実を求め故郷ラグス島を後に海へと出る事になる

ザクロ自家製の小型ボートは2週間目に床下から穴が空きながらも、何とか修復しながら次なる島へと辿り着く


ザクロ
「魚ばっかで飽きたぜ。肉が食いてェ」


その島の中心にある高台の丘には名高い貴族【ジャンヌ家】が大屋敷に住んでいた

そして同じ島の港町の酒場では1つの海賊団が根城にしており、そこでは海賊団への勧誘を募っていた

その海賊団の船長の名は
【大虐殺】のデトロイト・二ーガン
懸賞金1000万ベリー


二ーガン
「ガハハハ。人員の補充は終えた。今年こそは念願なる偉大なる航路へと入る。その為の最後の準備へと入ろうか」


二ーガンの最後の準備とは高台の丘に住む貴族達の大屋敷へと侵入し、あらゆる武器と金を略奪する事だった


海賊達
「女、お前も勧誘された1人か?」

「今から高台に向かうぞ」

ザクロ
「あァん?俺に指図すんじゃねェよ」


酒場で肉を食べている最中のザクロは二ーガンの一味に勧誘されていた

ザクロもとある策略からその話に乗り勧誘に乗っていたのである


時間は進み
島の中心にある高台の丘の大屋敷では


ジャンヌ家の貴族
「おい!幾ら兵に金を払っていると思ってんだ!海賊達を死んでも追い払って来い!」

兵士達
「し、しかし奴らここら海域で幅を利かせている二ーガン一味でして…しかもかなり武器を所持しており…」

ジャンヌ家の貴族
「ええいうるさい!早く何とかしろ!我々を守る為に死んで来い!!」

兵士達
「か、数が100人を超えていて我々では…とても…海軍に要請を頼むべきかと…!」

ジャンヌ家の貴族
「うるさい!いちいち海軍が来るのを待っていたら全滅だぞ?そんな事は決して許さない」


そんなこんなで二ーガン率いる海賊達による大屋敷の制圧があっという間に完了しようとしていた


二ーガン
「ガハハハ!ジャンヌ家の兵士と聞いて準備したつもりだが…随分弱かったな。今回は楽に終わりそうだ」


二ーガン率いる海賊に紛れてザクロもジャンヌ家の大屋敷に入り込んでいた


ザクロ
「ちッ。見つかったか」

黒髪パーマの男
「おい女。お前も二ーガンの一味か?」


黒髪パーマの男の周りでは複数人の海賊達が横たわっていた


黒髪パーマの男
「おい応えろ女。二ーガンの一味か?」

ザクロ
「うぜェな…だったら何だよ?」


黒髪パーマの男とザクロはお互い素手で殴り合う

そしてその殴り合いは10分を超えていた


ジャンク
「はァはァ…」

ザクロ
「…ち。しぶてェな。さっさとくたばれよ」

黒髪パーマの男
「お前は他の二ーガンの一味とは違うな。武器は使わねェし。女だし。それに」

ザクロ
「はァ?舐めてんじゃ…」

黒髪パーマの男
「それにその目は略奪が生業の二ーガンの一味の奴らの目とは違う。誰だお前?本当は二ーガンの仲間じゃねェんだろ」


ザクロの言葉に被せてそう呟いた黒髪パーマの男


ザクロ
「てめェこそ…誰だよ?」

ジャクソン
「俺はジャンヌ家の二男ジャンヌ・ジャクソンだ」


後の仲間になる貴族ジャンヌ・ジャクソン改めジャンクとの
ファーストコンタクトであった


ザクロ
「ジャンヌ家だァ?この島の奴ら口揃えて言ってたぜ。ジャンヌ家は権力を使って人間達を虐げてる変態野郎達だってよ」

ジャクソン
「否定はしない。…というか俺も今回の二ーガン達の略奪でせいせいしてんだよ」

ザクロ
「は?今まさにてめェん家に略奪入られててせいせいしてるとか頭沸いてんのかよ?」

ジャクソン
「生憎家族とは仲が悪い。ここ数年まともに会話すらしてねェんだ」

ザクロ
「そんな理由か…どうでもいいけどそんなお坊ちゃん育ちの貴族が何で喧嘩強いんだよ」

ジャクソン
「いつか海へ出る為にひたすら鍛えていた。…そんだけだ」


殴り合いは更にヒートアップして20分が経とうとした

ザクロとジャクソンの両者は大の字に倒れ込んだ


ジャクソン
「ぜェぜェ…」

ザクロ
「はァはァ…」

ジャクソン
「聞き忘れたけどお前の名は?」

ザクロ
「ちッ。そんなに重要かよ名前が。俺はザクロだよ」

ジャクソン
「ザクロ…お前二ーガンの仲間じゃねェんだろ?お前がここに来た本当の目的はなんだ」

(Android/Chrome, ID:9JHX6CzQ0)
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56 :イエロー
02/22(土) 21:17

第38夜<帰路に着く(1)>


ー19年前ー
偉大なる航路を進む海賊船


ツイストパーマで妊婦の女
「…俺ァ男だと思うぜ。こんだけ腹の中で暴れ回ってやがるんだからよ」


ツイストパーマで妊婦の女の名はモモ
サーカス海賊団所属の戦闘員である


モモ
「ふッ。まさかお前の子をな…なんか笑える」

目つきの悪い男
「うるせェワケ!思い出させんな…恥ずかしいだろ」


目つきの悪い男の名はキャップ
元無邪気一味の海賊である


キャップ
「てかマジでこの船の中で出産する気なワケ?」


キャップは無邪気一味解散後、サーカス海賊団で派遣船大工として雇われ生活を共にしていた

そしてモモとはそこで男女の関係へとなり子を授かったのである


モモ
「ふッ…如何にも海賊の子らしいじゃねェか。所でお前は子を持つ父親としての覚悟はあんのかよ?」

キャップ
「有るに決まってるワケ」


そして月日は流れ、娘が生まれた


モモ
「名前決めてたのによォ。まさか女だとは思わなかったからなァ…1から考え直しだなこりゃあ」

キャップ
「俺は女でも決めてたワケ。…ザクロだ!」

モモ
「決めてたってお前…その手に持ってる物…はなんだよ?」


キャップは柘榴を手に持ち食べていた
そこからザクロと安直に命名したのであった


キャップ
「良いじゃん。ザクロ。女らしいワケ」

モモ
「マジで言ってる?…まァいいか。お前とは口論しても無意味だし」

キャップ
「はァ?」


そこから3年の航海をへて
キャップは雇われ派遣船大工としての任を終えて故郷、東の海へと戻る事になった


キャップ
「てめェ本当に良いのか…モモ?」

モモ
「あァ。これから俺達は本格的に四天王の一角とやり合うからな…それに子連れじゃやりにきィしな」

キャップ
「解ったワケ。まァ武運を祈っとくよ」

モモ
「ふッ。らしくねェ」

キャップ
「言っとけ」


モモは母親として
最後に3歳になるザクロの手を握った


モモ
「ふッ。あったけェな。んじゃお前もザクロを宜しく頼むぞ」

キャップ
「あァ」

モモ
「あ。もしザクロが…」

キャップ
「何だ?」

モモ
「いや…何でもねェ。あ。」

キャップ
「何だよ!しつけェな」

モモ
「その[ワケ]って言葉遣い、ぜってェ覚えさせんなよ?マジでみっともねえから」

キャップ
「は?んだとコラ」

モモ
「んじゃ…まァ元気でやれや(ザクロ…いつか会えたら…ママとかって呼ぶのかな。そう考えたらクソ恥ずかしいな)」

ザクロ
「ばァ」


ザクロはにこやかに母の船出を見送った


それから2年後

ザクロ5歳になる


キャップ
「どうだ?俺のせがれなワケ」

黒髪の女
「は?せがれって…女の子じゃないの?」


黒髪の女の名はアンヌ・ソフィ
元無邪気一味の海賊である


ソフィ
「ぷッ。一味の中では1番有り得ないって思ってたあんたが子を持ち、育児をしてるなんてね」

キャップ
「ぎゃははは!だろ?俺も変わったワケ」

ザクロ
「…こいつだれ?」

キャップ
「俺の元同僚なワケ」

ソフィ
「こいつって…口の悪いお子様だこと」

ザクロ
「んじゃかいぞくなんだ」


目をキラキラとさせるザクロ


ソフィ
「何なりたいの海賊?海賊なんて身勝手なもんよ〜」

キャップ
「まァそれは否定出来ないワケ」

ソフィ
「"待ってる身"は辛いんだから」


キャップは元海賊とはいえ懸賞金がつくお尋ね者、彼は色々悩んで末に敵でもありながら信頼を置ける戦友でもある、ある男にザクロを預ける事に決めた


片腕が義手の男
「お前正気か?」


片腕が義手の男の名は
海軍本部中将
【黒金】のシンベエ


キャップ
「てめェらがいつまで経っても俺の懸賞金取り下げねェからだろ」

シンベエ
「だからって敵に餓鬼を預けるか普通?てか俺餓鬼嫌いなんだよ」

キャップ
「…うっせ」

シンベエ
「…なんか裏があるって顔だな?」

キャップ
「あァ?」

シンベエ
「まァ良いか。特注品の船を一隻造れ。それが交換を飲む条件だ」


そうして5歳のザクロはひょんな事からシンベエと一緒に暮らす事になる

それから5年後

ザクロは10歳になる


ザクロ
「この図鑑に載ってる"コトコトの実"って何?」

シンベエ
「ん?」

ザクロ
「ここだけ情報が載ってねェんだよ」


シンベエが世界政府よりくすねてきた悪魔の実図鑑を読む事にハマっていたザクロ

そしてその悪魔の実図鑑のコトコトの実の情報欄だけが白紙になっていた事に気付くザクロ


シンベエ
「コトコトの実か。噂によればここから(東の海)から遠い国にあるとかないとか」

ザクロ
「…いつかその遠い国に行けば真相がわかんのかな」

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55 :イエロー
02/19(水) 22:35

第37夜<范帝国の一件㊲>

若き頃のビシャモン
「そこまで言うならなってやってもいいぞ。丁度海賊は廃業して暇じゃったしのォ。だが今すぐ酒と飯を用意せい」

若き頃のカクビ
「何だこの男!このふてぶてしさは!」


20代後半で王宮衛兵を統括していた若き日のカクビ


畄セイ
「はっはっは。面白い男だな」

文官達
「皇帝に向かい何たる態度だこの男は!」

「即刻打首に!」

畄セイ
「いい。私が許す」

文官達
「しかしですね…!」

「この男が王宮隊長になど…!」

ビシャモン
「ほほほ。やかましい連中じゃのォ」

カクビ
「カッカッカ。こんな賊上がりに務まるものか…隊長なぞ」

ビシャモン
「ほォ?お主がわしゃより強いと?」

カクビ
「当然だ」

畄セイ
「止めんかカク。さてビシャモンよ。これをお前に渡す」

ビシャモン
「何だ食い物か?」


1つの宝箱をビシャモンに差し出す


文官達
「そ、そ、れは!?范国の極秘秘宝の1つ!!」

ビシャモン
「何だか知らんが貰っといてやるよ」

畄セイ
「それは特別な悪魔の実であるぞ」

ビシャモン
「ほっほっほ。悪魔の実か」


パクッ
一口食べたビシャモン


ビシャモン
「腹が空いてたのにまずっいのォ」

カクビ
「カッカッカ。その反応は俺と同じだな」

畄セイ
「期待しておるぞビシャモン。この国はこれから更なる成長を果たさなければならないのだ」


月日が流れて皇帝に子が生まれた

名は龍エン


畄セイ
「ビシャ見てくれ!私の子だぞ!どうだ私に似てハンサムではないか?」

ビシャモン
「ほほほ。わしゃらが必死にこの国を守っている間にやる事やりおってからに」

畄セイ
「はっはっは。ビシャモン。この子は世界に立つ皇子になるぞ。物心かついた時お前の配下に付かせるゆえ、一から鍛えさせるのだ」

ビシャモン
「ほっほっほ。カクビがおるではないか?何故わしゃに」

畄セイ
「お前は1度世界に出ている。その経験値は馬鹿にはならないからだ」

ビシャモン
「それはどうじゃかのォ。だがやるだけやってみるかい」

畄セイ
「それにカクは衛兵の仕事で常に多忙を尽くしておる。それに比べてお前は…」

ビシャモン
「は?わしゃが常に暇人みたいに言うな」


〜ビシャモン回想終了〜


ビシャモン
「…わしゃも直にそっちにいくらかのォ…ちょっと待っておいてくれんか、カクビ、皇帝」


そして王宮内では慌ただしい軍議が行われていた


王宮の軍師
「此度の侵略戦争での被害は北の港ジンショウは壊滅状態との事、北の町でも次々と甚大な被害が…そして此処王宮も…
そして此度での事件で死亡者は千を超え、重傷者の数…ッ」

文官達
「もう止めんか!ただでさえ皇帝が討たれたばかりというのに…もうそれだけで耳が痛いのだ!」

「それに捉えた賊の女(キャンディ)と賊の男(オリヴァ)は?」

王宮の軍師
「女の方は牢獄へと。男の方は先程息を引き取ったとの事でした」

文官達
「それに今は次期皇帝を直ぐさま任命しなければ国民達が揺らぎますぞ!そして今一番厄介なのは第2皇子(霤メイ)の安否だ!」

王宮の軍師
「であれば直ぐさまに龍エン閣下に…司令を…」


ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地


海兵達
「いろは中将…お疲れ様であります」

「しかし毒蜘蛛の一味が侵攻して来るとは恐ろしい自体でしたね」

いろは
「…くッ」


いろはは先の戦でホワイトとアポロンの会話を思い出していた

ーホワイト
「返す言葉もないですわ…それで探し物は?」

アポロン
「この者達からの口ぶりからして存在する事は確定した。…だが今は時期ではない」ー


いろは
「奴ら超絶何を狙ってこの国へ来ていたんだ…?」

海兵達
「いろは中将!1度本部へ繋げますか?」

いろは
「あァ…だがそれじゃない」

海兵達
「え?この他の電伝虫持ってきてましたっけ?」

いろは
「これだよ」


ガチャン

おもむろに棚から取り出した電伝虫、それはとある者への直通ダイアルの電伝虫であった


海兵達
「あ、あの電伝虫のマーク…ひょっとして…」

「海軍本部"元帥"シャガーンじゃないのか!?」


>>>413.686に登場
海軍本部元帥
【仙兵】のシャガーン


いろは
「こちらいろは中将である。先の毒蜘蛛の一味の侵略による戦いは終わった…甚大な被害に及んでいる。しかし范帝国は引き続き海軍の介入を拒んでいる。超絶仕方あるまい…しかしまた毒蜘蛛の一味はやって来るに違いない!…何を言っているんだ…我々は民間人を助ける存在なんだぞ…あァ解ってはいるが……うるせェクソシャガーン!超絶よく聞け…大将派遣しろって言ってんだよ。あァ…情報はこれで全てだ

范帝国の一件にて」

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54 :イエロー
02/13(木) 23:01

第36夜<范帝国の一件㊱>

王宮の軍師
「ビシャモン様!どうか仇をッ…!!」

アポロン
「気にはなっていたがその姿は何だ?ゾオン系の類か」


ビシャモン
「我、風神也(なり)!
台風脚」


ビシャモンの食べた悪魔の実
★ヒトヒトの実"モデル"風神(ヴァーユ)
大風を操る人間
空を飛ぶ事を含め風を自由自在に操る能力である
その実力は未知数であった


アポロン
「風神か…合点が一致した」


バギィィィン…!!!
ビシャモンの大風を起こす蹴りを右腕で防ぐアポロン


ビシャモン
「防いたか。だが風の回転は止まらんぞぃ」


防いだハズのアポロンの右腕が
ギュルルルル
回転しながらちぎれて行く


ホワイト
「総司令官。その右腕」

アポロン
「あァ…右腕1本失ったか。だが悪くない蹴りだ」


バキッ!
自ら右腕をちぎり捨て、大風の回転を止めたアポロン


ビシャモン
「賢いな。ほっとけば台風の回転に巻き込まれて肉体は次々と引き裂かれていたのにのォ」

ホワイト
「何と末恐ろしいですわね」

いろは
「待ちなさい!この場は…海軍本部のい…!」

龍エン
「黙れ女海兵。この侵略戦争に貴様ら海軍の介入は断ったハズだが何故この場にいる?」

いろは
「ぐ…それを言われたら超絶グーの音も出ないけど…」

ビシャモン
「ほほほ。それよりも右腕1本で受け止めるとは流石は傑物じゃの。だが次で仕留めるぞい」


ビシャモンは間髪入れず次の体勢を取っていた


ビシャモン
「…?」


ジッ…
ビシャモンは妙な気配を感じ取り、動きを止めた


アポロン
「…幕引きだ」


ズズズ…ズズズ…

アポロン、ホワイトの背後の空間より黒い穴が空き、そこから1人現れた


ホワイト
「来ましたか。腸ウンさん」

腸ウン
「終わった…のであるか?」

ホワイト
「今しがた終わりましたわ」


王宮の軍師
「お前は"朧月"の腸ウンッ!?」

龍エン
「奴は確か元王宮兵士だった男か。だとしたらその黒い穴は…"ウラウラの実"の能力か」


腸ウン
(第1皇子に…その奥で倒れているのは皇帝か…)

アポロン
「皇帝は討った。これにて侵略を終わりとする」

腸ウン
「…キャンディとオリヴァは?」

ホワイト
「約束の時間に此処へ現れなかった。考えられるとしたらこの国の兵士達に足止めされたか始末されてしまったのか、ですわ」

腸ウン
「…置いていっていいのか?」

ホワイト
「えェ。それよりも我々は"大きな力"を手に入れたのですから」


龍エン
「…!?」


腸ウン
「…御意」


黒い穴にアポロン、ホワイト、腸ウンの3人は次々と入って行く


龍エン
「先生(ビシャモン)!」

ビシャモン
「解っておるわい。ただで帰す訳がなかろう」


シュッ!
ビシャモンは瞬を使い、黒い穴に入って行くアポロンに向けて飛んだ


ビシャモン
「わしゃと共にこの国で散れ行け。総司令官とやら」

アポロン
「何度もくどいぞ…老いぼれ」


ビシャモンが大風を纏った蹴りを放った瞬間に

腸ウンの発動させた黒い穴は閉じた

ビシャモンの蹴りは空を切っただけであった


ビシャモン
「…ほほほ。あやつらめ…わしゃを目の前に勝ち逃げしおったか」


アポロン、ホワイト、腸ウンは黒い穴へと入り、何処へとともなく消えていった


王宮の軍師
「くそッ!!それより皇帝の容態は!?医療班を急がねば!!」

龍エン
「無駄だ」

王宮の軍師
「へ?」

龍エン
「心臓を貫かれている…即死であった」


こうして毒蜘蛛の一味の范帝国への侵略は終わりとなった


ビシャモン
「こんな結末にさせてすまんのォ皇帝」


〜ビシャモン回想〜

16歳で海に飛び出し海賊になり20代後半で彼は海賊としても名声を轟かせていたが、世界で見た景色と自分の価値観に心底絶望し、世界政府との密約で悪名高い億超え海賊10人の首を取引に海賊として引退を果たして懸賞金も取り下げれていたのであった

心身共にボロボロのビシャモンは故郷范帝国への帰郷を果たした

本国に戻った後は特に悲惨であった。元海賊と言え大海賊であった彼は兵士に捕まり牢獄へ入れられ約1ヶ月間飲まず食わずの生活を送っていたのである

そこへ何と皇帝である畄セイが牢獄へ赴いたのであった


文官達
「な、何を言っておられるですか皇帝よ!?」

「元海賊でただの商人の血筋の男に名門武家の萊の名を授けて王宮隊長を任命するなんて!!」

若き頃の皇帝畄セイ
「はっはっは。私が決めた事だ。異論は認めんぞ。それにこの男の腕は既に范イチであるのだぞ」

若き頃のビシャモン
「そこまで言うならなってやってもいいぞ。丁度海賊は廃業して暇じゃったしのォ。だが今すぐ酒と飯を用意せい」

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53 :イエロー
02/04(火) 19:15

第35夜<范帝国の一件㉟>

七世
「それではこの方々を至急医療室へ運んで下さい!」

衛兵達
「はい!承知致しました」

ジャンク
「おい、俺は平気…ぐは」

バレンタイム
「黙って運ばれろ」

メディ
「あんたもよバレン」

バレンタイム
「は、はーい」


かくして毒蜘蛛の一味"女郎蜘蛛一派"【大バサミ】のヴァルキリー・オリヴァVSザリー海賊団の対決は終えた


時同じくして


ー王宮内の何処か??ー
白いヴェールに包まれた謎の空間


海軍本部中将【麗】のいろはと対峙していた毒蜘蛛一味"女郎蜘蛛一派当主"【白線】のシルバニア・ホワイト


いろは
「超絶早くワタクシを元の場所へ戻しなさい!」

ホワイト
「はァはァ…ではお言葉通り元の場所へ戻しますわね。攻撃ではないですから心配なさらずに」


血を流すホワイトは手を上に翳すと

ズズズ…

音を鳴らしながら空間が歪んで行く


いろは
「超絶不気味な能力!"ヴェルヴェルの実"の能力者!」

ホワイト
「海軍の情報網は脅威ですわ」


★ヴェルヴェルの実
ヴェール人間
白い羽衣で有機物、無機物を覆い尽くす事が出来る
ホワイトは能力の応用でヴェールの空間も作り出しそこに覆い尽くした物を出し入れが可能
能力者(主にパラミシア、ロギア)に対しても相手の攻撃を羽衣で覆い尽くし無効化する事も可能


いろは
「逃げない様に腕は掴んでいるぞ」


ギシッ!
ホワイトの右腕を掴んだいろは


ホワイト
「ご自由に」


いろはとホワイトの2人は謎の空間から消え、王宮内のとある部屋に飛んでいた


いろは
「ここは…?」

ホワイト
「ギリギリでしたか」


アポロン
「随分と手間を取ったな」


ここは侵略者の最後の舞台

王宮内、皇の間


いろは
「超絶どういう事!?」

龍エン
「女海兵と…賊か?」

ビシャモン
「ほほほ。新手か」


そこには血塗れの龍エンと姿を変えたビシャモンがいた


いろは
(この国の皇子に、それに奥には皇帝までいる…どういう事なの?)

ホワイト
「絶景ですわね皇の間は」


アポロン
「火焔・盾(ブレイドシールズ)」


アポロンが能力を発動させた瞬間、深淵の炎で出来た火柱がホワイトといろはを一瞬で分断した


いろは
「熱ッ…しまった!」

ホワイト
「流石ですわ。総司令官」


シュッ…
いろはに拘束されていたホワイトは火柱のおかげでその場を脱する事に成功し、アポロンの下へと跳んだ


アポロン
「貴様にしてはぬかったなホワイト」


ホワイトの斬られた傷を見てそう呟くアポロン


ホワイト
「返す言葉もないですわ…それで探し物は?」

アポロン
「この者達からの口ぶりからして存在する事は確定した。…だが今は時期ではない」

ホワイト
「そうですか…わかりました」

アポロン
「さて帰るとするか。我が城へ」


ダダダッ!
龍エンが向かって来る


龍エン
「はァはァ…逃がす訳がないだろう」

アポロン
「面白いなこの国は。次から次へと強者が出てくる。我は嫌いではないぞ強者はな」

龍エン
「范をナメるなよ賊が」

アポロン
「この侵略の落とし所を探していたが、第1皇子…貴様の首ではちと安いな」

龍エン
「何を言っている?」

アポロン
「それよりもやはりは皇帝の首を取り、逆上した第1皇子に恨まれるのもまた一興か」

ビシャモン
(まずいな…)

龍エン
「させる訳がないだろ」

いろは
「皇帝の首を…?何を言っているの」


アポロン
「ホワイト…腸ウンは?」

ホワイト
「直に着くかと」

アポロン
「…それでは頼むぞ」

ホワイト
「はい」


ズズズ…
畄セイの背後の空間が歪む音がした


畄セイ
「何だ…この音は」


ビシャモン
「まずい龍エン坊ちゃん!皇帝の下へ!」

龍エン
「!?」


だが時遅し

ザクッ…!
鋭い音と共に血しぶきが飛んだ


畄セイ
「ぐふァ!」


何も無い空間から突然羽衣と共にナイフが出現し、そのナイフが【皇帝】畄セイの心臓を貫いた


龍エン
「皇帝!」

いろは
「あの羽衣…まさかホワイトの能力で…!クソが!」

王宮の軍師
「皇帝が討たれた…!?そんなハズが」

龍エン
「く…心臓を貫かれている」


しかしここで1番の怒りを表したのは他でもない

常に冷静沈着のビシャモンであった


ビシャモン
「皇帝よ。あまりにも早すぎる…許さぬぞ賊めら」


アポロン
「ほォ。そしてどうする?」


シュッ!!

姿を変えているビシャモンはアポロンへ向けて飛んだ

文字通り飛んだのである


アポロン
「気にはなっていたがその姿は何だ?ゾオン系の類か」

ビシャモン
「賊よ…最後の言葉がそれでよいな?」

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52 :イエロー
01/25(土) 15:32

第34夜<范帝国の一件㉞>

 
パキパキパキ…!!
オリヴァの大バサミがキャップに握り割らされた


オリヴァ
「嘘だろ…この特注大バサミを片手で握りつぶすとか…!?」

キャップ
「俺の握力はダイアモンドすら粉砕出来るワケ」

オリヴァ
「だが俺の武器は大バサミだけじゃねェんだよ!俺が授かった恩寵は強大だぜ!
殺人パンチ!!」

キャップ
「恩寵に使われてる様じゃ足をすくわれる。俺には勝てねェワケ」


バゴォォォッ…
キャップの右拳とオリヴァの左拳がぶつかり合う


オリヴァ
「う、うがァァァ!」


キャップの右拳でオリヴァの左拳を砕いたのであった


オリヴァ
「ふざけん…じゃねェ!!」

キャップ
「てめェはここまでなワケ。"大バサミ"のオリヴァ」


スッ…
キャップは背中から大きなハンマーを手に取り構えた


オリヴァ
「クソがァァァ…!」


怒り狂うオリヴァは武装色の覇気を左腕に纏う


オリヴァ
「殺人ラッシュ!!」

キャップ
「漸進する金槌(ドライブハンマー)」


バゴォォォォォンッッッ…!!!
物凄い衝撃と共に

辺り一帯を包み込む


オリヴァ
「………」


バタン…
血塗れのオリヴァが白目を向き倒れた


キャップ
「…世話が焼ける」


メディ
「お、終わったの?」


気の抜けたメディはカエルの能力を解除した


バレンタイム
「多分?」

ジャンク
「はァ…まだだ。この男(キャップ)の目的は何だ?」


横たわるジャンクがそう呟く


キャップ
「心配するな。今は敵じゃねェワケ」


キャップの視線は気絶するザリーに向けた


メディ
「あ…ザクロちゃんの処置を急がないと…」

バレンタイム
「切断された右足はくっつくのか?」

メディ
「…!…」


タタタッ…
そこへ王宮の衛兵達が囲む様に現れ、後から官女の七世がやって来た

衛兵達は倒れ込む侵入者のオリヴァ、そしてザリーの姿を確認した


バレンタイム
「おいおい…囲まれちまった。つか忘れてたけど俺達も侵入者だからやばいんじゃねェの?」

ジャンク
「それなら…斬って逃げるまでだ」

バレンタイム
「立つ事もままならねェ奴が何言ってんだよ?」


衛兵達はバレンタイム達に向かい膝まづいた


衛兵達
「あなた方が…賊の一人を退治してくださったのですね」

「感謝致します」

バレンタイム
「え?」

七世
「あの時は私を逃がしてくださってありがとうございます…そして賊の一人を始末してくださったのですね…!」

バレンタイム
「いや、…まァそういう事にしとくか(都合良くいい感じに逃げられそうだ)」

七世
「そしてその女性(ザリー)は…」

バレンタイム
「くたばっちゃいねェさ。気絶してるだけだ。なァメディ…止血は終わったんだろ?後は上手い事足をくっつけて…」

メディ
「無理…よ!」

バレンタイム
「は?何言ってんだ」

メディ
「血を流し過ぎているの!簡単な止血なら済ませたけど。それに足の接合手術なんて私には…出来る訳がないじゃない!わたしは精神科医なのよ!?」

バレンタイム
「あ、忘れてた」


Dr.メディの専門分野は精神医学であり簡易的な医療技術しか持ち合わせていなかった


メディ
「それに今すぐでも大量の輸血も必要なのよ…!しかもザクロちゃんの場合は珍しい血液なのよ、私もバレンでもジャンクでも、他のメンバーにもザクロちゃんと同じ血液を持つ人間はいないの!」

バレンタイム
「マジかよ…クソ。どうすりゃいい」

七世
「あのもし宜しければ…」

メディ
「何?」

七世
「王宮内で同じ血液を持つ人間を探しましょうか!?」

メディ
「本当!?」

七世
「はい…!私の責任でもありますし、それに王宮内には沢山の人間がいるので同じ血液を持つ人も現れるかと…!」


スタスタ…
そこへキャップが割入った


キャップ
「今すぐ必要なんだろ?探してる時間も一分一秒と惜しいワケ。…なら俺の血を使え」

メディ
「え…?」

キャップ
「こいつ(ザクロ)と俺は同じ血液を持つワケ」

メディ
「あなた本当にザクロパパ…?」

キャップ
「そのパパって呼び方は止めるワケ。…ただし条件がある」

メディ
「条件?」

バレンタイム
「あんたの愛娘だろ…!こんな時にふざけてんのか?」

キャップ
「あ?」


キャップはギロリとバレンタイムを睨む


バレンタイム
(何て威圧感だよ)

キャップ
「俺がこの国に来た事をザクロには口外するな」

メディ
「な、何で!?ザクロちゃんはあなたと会いたがってるハズよ」

ジャンク
「よせメディ。今は言う通りにしよう。なんにしてもザリーへの輸血は急ぐしかねェだろ?」

メディ
「わ、解ったわよ!」

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51 :イエロー
01/18(土) 21:46

第33夜<范帝国の一件㉝>

ジャンク
「ぐは…ァ。ちきしょう」

オリヴァ
「浅かったか。首をへし折るつもりで殴ったんだがな!」


ガチャン!
オリヴァは横たわるジャンクに大バサミを向けた


オリヴァ
「ヴァハハハ!これがてめェらのレベルでは到底なしえないステージだ」

ジャンク
「げほッ。恩寵…?そりゃてめェらの首領アラクネって奴の能力か?」


オリヴァはこの死地にて更なる膂力を上げていた

恩寵と呼ばれる謎の能力による恩恵にて


オリヴァ
「ヴァハハハ!てめェは連れ帰るのは止めだ。ここで殺す。あの世で後悔しな。毒蜘蛛の一味に手を出したって事によ!」

ジャンク
「ふざ…けんじゃねェ…」


ザリー
「おい!!!てめェの相手は…!!この俺だろが!!」


ズタンッ!!
大声で叫ぶザリーは左脚のみでオリヴァに飛び掛る


オリヴァ
「きゃんきゃん喚くな女が!」

ザリー
「不叩反魔(ブッタタキハンマー)!!」


ズズズ…!!
ザリーの両腕、釘バットは黒く染まり
それをオリヴァに振るい落す

バギィィン!!!


オリヴァ
「ふぬ…!!」


オリヴァは大バサミで釘バットを受けとめたがザリーの渾身の一撃に負け、吹き飛んだ


オリヴァ
「ぐ…はァ…何て力だァ…!」

ザリー
「はァはァ…てめェはここで殺す!」


言葉とは裏腹に
切断された右足の痛みに加えて先程の大技は放ったザリーにはもはや余力は残っていなかった


オリヴァ
「クソがァァァッ…!!」


怒り狂うオリヴァの咆哮はその場の建物にメキメキとヒビが入る程に迸(ほとばし)っていた


ザリー
「はァ…はァ…次で仕留めッ…」


バタン!
ザリーは前のめりに倒れた


メディ
「ザクロちゃん!?」


タタタッ
ザリーの下へ駆け寄るメディ


メディ
「良かったケロ…息はある…気絶してるだけ…ケロ!」



スタスタスタ

そんなメディとザリーを横目に素通りしたオリヴァはジャンクの前再び降り立った


オリヴァ
「ヴァハハハ!まずはてめェから死刑だ。小僧(ジャンク)!!」

ジャンク
「ゲホゲホ…やってみろクソが…」


ダダダッ…!


バレンタイム
「やめろッ!
鎧拳(よろいこぶし)!!」


バキィ…!
バレンタイムが横入りして渾身のパンチをオリヴァへ放つ


ジャンク
「はァはァ…余計な真似すんじゃねェ…よ」

バレンタイム
「悪くねェな。お前(ジャンク)のそんな弱々しい姿拝めるってのも」

オリヴァ
「邪魔すんじゃ…ねェよ!!」


バキィィン!!
カウンターの蹴りを喰らいくの字に吹き飛ぶバレンタイム


バレンタイム
「…ぐはッ!!」


ガチリ…
しかしバレンタイムは再び立ち上がる


バレンタイム
「まだ…だぜ…ゴホッ」 


血の塊を口から吐くバレンタイム


メディ
「バレン…!あんたも既にボロボロなのに何故立つケロ!?」


バレンタイム
「ふッ。ザクロもジャンクも死力を尽くしてて…俺だけ呑気に寝てられるか…!」


気絶するザリー、横たわるジャンク、既に満身創痍のバレンタイムの3人、そしてメディにはオリヴァに対抗出来うる力はなかった

もはやこの場でオリヴァに屈する事しか残されていなかったのである


オリヴァ
「俺に恩寵を解放させた事は予定外だったがここでおしまいだァ!」


ガチャン…!大バサミをジャンクへ向けるオリヴァ


バレンタイム
(駄目だ…体が動かねェ…このままじゃジャンクが…)


オリヴァ
「あばよルーキー海賊…!」


ジャンクへ振るう大バサミ

スト…


オリヴァ
「何…?」


突然大バサミを振るうのを止めたオリヴァ


白髪混じりの目つきの悪い男
「この勝負は…ルーキー共の勝ちなワケ」
>>44 この男の登場シーン


オリヴァは大バサミを振るうのを止めたのではなく、白髪混じりの目つきの悪い男に片手で大バサミを握り止められていたのであった


メディ
「誰?」

バレンタイム
「はァ…はァ…新たな敵?って訳でもなさそうだな」

ジャンク
「は…?」


オリヴァ
「おい…まさか…その面(つら)は…!そしてその背中の金槌は…」

白髪混じりの目つきの悪い男
「恩寵はてめェの力じゃねェワケ。てめェはこいつらルーキーに負けたんだよ。潔くくたばるワケ」

オリヴァ
「無邪気一味の復活は記事で見たが…何故てめェの様な男がここに!?"海の壊し屋"キャップ!」

キャップ
「蜘蛛の暴走を止めに来たワケ」


無邪気一味 船大工
【海の壊し屋】のキャップ
懸賞金10億1000万ベリー


バレンタイム
「キャップって確か…」

メディ
「ザクロパパ!?」


パキパキパキ…!!
オリヴァの大バサミがキャップに握り割らされた

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[戻る][設定][船長専用]
WHOCARES.JP
60 :イエロー
03/23(日) 11:03

第41夜<帰路に着く(4)>

ジャクソン
「ふッ。世間知らずのお前1人じゃ航海は無理だぜ。それにこの船のスポンサーは俺だぜ?」

ザクロ
「ちッ…うざってェな。解ったよ"ジャンク"…」

ジャクソン
「ジャンク…か。いい呼び名だ」


そうして2人の旅は始まった

そしてこの島での一件で改めて海軍から見解が発表されていた

名も無き民間人による二ーガン討伐ではなく『二ーガン一味のザクロが首謀者として仲間同士の内乱を起こした末に二ーガンを討ち取り、挙句の果てにはジャンヌ家の二男を誘拐し海へと出た』と報告された

これにてザクロはお尋ね者としてデビューする事になったのであった


ジャンク
「お前記事になってるぜ」

ザリー
「くだらねェよ。そんなの」


【女海賊】のザクロ
懸賞金900万ベリーと


ザリーの名は広がりつつも未だ海賊団として名乗る事はせずに約半年近く過ぎていた

その間にもザリーの下に募る船員達まで現れる始末だった


ジャンク
「ジャクハハハ。随分と大所帯になって来たな」

ザリー
「フン。こき使いは多いに越した事はねェ。勝手にしろ」


とある海域にて

ザリーとジャンク率いる船員達は大型ギャンブル船に自分達の船を付けて乗船していた


ジャンク
「俺が実家から持って来た金も底を着きそうだし、ここらで一発逆転狙うか」

船員の1人
「ジャンク!お前何が得意なんだよ」

ジャンク
「ポーカーじゃ俺の右に出るものはいねェ。他にも花札や麻雀も得意だぞ」

ザリー
「あほらし。俺は興味ねェからその辺ぶらついて来るぞ」

ジャンク
「おいおい。また誰かに喧嘩ふっかけてトラブル起こす様なこたァするなよな"キャプテン"」

ザリー
「誰が…キャプテンだ…まァいい」


1つの賭博場ではチンチロが行われていた


丸裸の金髪の男
「うわァ…やっちまった!だが次だ次!ヒリついた勝負がしてェ」

客達
「もう見るからにスッカラカンだろ兄さん。賭ける物ももうねェだろ」

丸裸の金髪の男
「クソ…!」

セキュリティの男達
「お客さん困るよ。どうするの?もう負け金だけで1000万超えてるよ…」

「それじゃあ別室へ行こうかお客さん」


このギャンブル船にて破産が確定した客は別室に連れて行かれる
その先は奴隷商人に売り飛ばされるか、体のパーツを買い取られるかetc…


丸裸の金髪の男
「こうなりゃ秘技…逃げる!」


ダダダッ!!
賭博場から逃げる様に走り去る男


セキュリティの男達
「馬鹿め。ここは海のど真ん中だぞ。このギャンブル船からどうやって逃げるつもりだ」


そして渡り廊下にて


丸裸の金髪の男
「お…?」

ザリー
「あん?誰だてめェ」

丸裸の金髪の男
「なぬぃ…女…それもスタイル抜群…身体中傷だらけなのも逆にそそるね!」


後の仲間になるギャンブル狂バレンタイム改めバレンとの
ファーストコンタクトであった


バレンタイム
「ちょい恥ずかち。見ないでね今裸だから」

ザリー
「誰がてめェのチンケな体見るかよ馬鹿が」

バレンタイム
「口わっる」

セキュリティの男達
「見つけたぞ!クズ野郎」

バレンタイム
「ゲ。もう追って来やがった」

ザリー
「ふは。どうやらその姿、追われてる身か。どうせ賭け金踏み倒して逃げてるってクチか」

バレンタイム
「お見事!てか笑った顔可愛いじゃん。でも今それ所じゃないからまたね」


バギィバギィ!
バレンタイムは目の前のセキュリティの男達を次々と薙ぎ倒して逃げる様に消え去った


ザリー
「何だアイツは。変な野郎だ」


大型ギャンブル船にてザリー達は各々勝ったり負けたりを繰り返し3日が経過した

ジャンクはポーカーで連日連勝していたり

そして3日目に事件が起こる


ジャンク
「今日も連勝連勝。おいオヤジ。そこの酒とタバコカートンでくれ」

店員
「はい。かしこまりました。それより聞きました?お客さん」

ジャンク
「何だ?」

店員
「金庫泥棒が出たって。もう捕まったみたいですけどね」


このギャンブル船にて昨夜金庫泥棒が忍び込んで金品が盗まれていたとの事であった


ジャンク
「このギャンブル船って確か政府も公認してる興行だろ?それに泥棒に入るとか肝が据わってると言うか何と言うか」

船員の1人
「どんな顔してんだろうなそいつ」

ジャンク
「噂によれば先日賭け金踏み倒して逃走してた奴らしい。見た目は金髪で…」

ザリー
「あ」

ジャンク
「ん?」

ザリー
「いや見間違いだ。何でもねェ」

ジャンク
「何か見たのか」


甲板では騒ぎが起きていた
金庫泥棒が捕まったとの事で犯人とされる男は甲板にて磔にされ見世物にされていた

磔にされていた男はバレンタイム

(Android/Chrome, ID:VMUudrOh0)
61 :イエロー
04/01(火) 07:41

第42夜<帰路に着く(5)>

バレンタイム
「はァはァ。…俺じゃねェっての」


磔られていた犯人とされている男はバレンタイムであった

その体は傷だらけであった


セキュリティの男達
「こいつは先日賭け金を踏み倒して逃走及び、我々の金庫から金品を盗んだクソ野郎だ」

「さっさと盗んだ物を返しやがれ」

バレンタイム
「だから俺じゃねェよ。あ。まァ賭け金踏み倒したってのは本当だけど。おーおー見物人が多いこって」


ざわざわ
甲板は人集りが出来ていた


ジャンク
「こいつか。金庫泥棒って」

ザリー
「へッ。とうとう捕まったか」

バレンタイム
「おー!昨日のお姉すわァん!」

ザリー
「気色悪い声出すな」

男の子
「…お兄ちゃん…ぐすん」


そして何故か涙目の男の子が佇む


セキュリティの男達
「ここらで見せしめに拷問に掛けるか」

「それとも殺すか?勿論盗んだ物を返して貰ってからだがな」


バレンタイムが何故捕まったのか

実は昨夜金庫に忍び込んで金品を盗んだのはバレンタイムではなく1人の男の子であった

その男の子の父親がこのギャンブル船にて店側にハメられて多額の借金を作り、奴隷として働かされていた
その借金を返す為に男の子は金庫に忍び込んで金品を盗んだ

そしてセキュリティの男達に見つかりそうになる所を偶然その場に居合わせたバレンタイムが男の子を見逃して逆に捕まったのであった


ザリー
「興味はねェが…本当にてめェがやったのか?」

バレンタイム
「賭けてもいい。俺はチンケな泥棒なんかやらん。それに女の子に嘘もつかん」


タタタッ
そこへ警備員の1人が走って来た


警備員の1人
「セキュリティ!これ見てくれ」


警備員は金庫の近くにセットしていた映像電伝虫をセキュリティ達に見せた

その映像には男の子が金庫に侵入し金庫から金品を盗み出されていた所をはっきりと映っていた

セキュリティ達はすぐさまその場にいた男の子を取り押さえた


男の子
「ぐわァ!」

セキュリティの男達
「貴様だったのか!」

「子供だからと言って容赦しないぞ」

バレンタイム
「おい!よせ」


バキィッ
殴り飛ばされる男の子


男の子
「うわァん」

セキュリティの男達
「盗んだ物をすぐ返せば痛くせず済むぞ」

「子供の奴隷は高く売れそうだ」

男の子
「ぐ…うるさい!僕のパパはお前達に…お前達店側にハメられて借金背負って奴隷にされたんだ!」


泣きながら訴える男の子


セキュリティの男達
「ハメられた?ギャンブルに負けた奴らは皆口揃えてそう言うんだよ」

「このガキ!もう少し痛め付けてやるか」


セキュリティの男達は男の子へ刃物を向けた


バレンタイム
「世話がやける…しょうがねェ…な!」


パキ…パキ!
磔られていたバレンタイムは鎖を引きちぎり男の子の下へ走る


セキュリティの男達
「嘘だろ。鎖を引きちぎるなんて」

「何て膂力してんだよこの男は」

バレンタイム
「ッたくよ。バレちゃしょうがねェ」


ギュッ
腕に巻いてあった青いバンダナを頭に巻いたバレンタイム


セキュリティの男達
「奴を取り抑えろ」

「捕まえろ!」


バキィ!バキィ!
セキュリティの男達を殴り飛ばして行くバレンタイム


ザリー
「おいジャンク」

ジャンク
「おいまさか…?」

ザリー
「俺も喧嘩に混ざるぜ」


ザリーもその暴動に巻き込みセキュリティ達との乱戦に突入していく


バレンタイム
「…何でお姉さんが入ってくんだ?」

ザリー
「うるせェな。喧嘩すんのに理由が必要かよ?」

バレンタイム
「まァ確かに。てかお姉さん何でそんなに腕っ節強いんだ?」


ザリーとバレンタイムはあっという間にセキュリティの男達を全員ノシてしまったのである


男の子
「お兄ちゃん、僕の為にありがとう…」

バレンタイム
「はァはァ。もう流石に殴り疲れたぜ。…坊主…もうこれに懲りたら金庫泥棒なんかやめろよ」

男の子
「わかったよ。ぐすん…」

ジャンク
「…お前何でそこのガキ庇ったんだ?」

バレンタイム
「女子供には優しく。それが俺のモットーだ」


その後は大変であった
セキュリティの男達は違法レートのギャンブル及び店側が勝つギャンブル行為の数々、奴隷商人との繋がりや臓器売買…黒い噂が耐えないギャンブル船

今回の一件で海軍が介入するまでの事件となっていた


ジャンク
「おい、海軍が軍艦2隻で近付いてくるぞ」

船員達
「まずい!」

「逃げましょうよ姐さん!」

ザリー
「逃げるだァ?俺達は何も悪い事しちゃいねェんだぞ」

バレンタイム
「え?お姉さん達もしかしてお尋ね者だったり…?」

ザリー
「誰がお姉さんだ。俺ァザクロだ」

(Android/Chrome, ID:55TtNio60)
62 :イエロー
04/13(日) 18:36

第43夜<帰路に着く(6)>

ジャンク
「それよりお前(バレンタイム)もやばくねェの?民間人のセキュリティ達ぶっ飛ばしちまってるし。これからどうするんだ?」

バレンタイム
「あァ。俺ならもう決めたよ」


こうしてザリーの船は逃げる様にギャンブル船を後にして出発した


ジャンク
「決めたって…何でお前、俺達の船に乗ってんだよ」

バレンタイム
「良いじゃねェか。どうせお前らも訳ありのチームなんだろ?仲良く行こうぜ。なッ…お姉すァん♪」


ザリーに抱きつこうとするバレンタイム


ザリー
「俺に…触んじゃねェ」


バキィ
ザリーに殴り返されるバレンタイム


ザリー
「馴れ馴れしいんだよてめェ」

バレンタイム
「ぐふァ」

ジャンク
「お前…何か勘違いしているのか知らねェが、ザリーをただの女として見るならやめ時な。こいつはそこらの男より男っぽい女だ」

バレンタイム
「確かに…」


それ以降バレンタイムはザリーを女として見るのをやめたとか

こうしてバレンタイムは仲間に加わった


ジャンク
「ジャクハハハ。お前もお尋ね者になってるぜ」


ジャンクは1枚の懸賞金を手に取り笑っていた


バレンタイム
「な、ぬィ?」


【賭け狂い】のバレンタイム
懸賞金330万ベリーと


それから1ヶ月も経たないとある日、ザリー率いる船団はとある海域にて偶然すれ違った商船に立ち寄り買い物などをしていた

この日を境にザリーは海賊団として動くキッカケになる事件を起こしたのであった


ジャンク
「ここ最近じゃ島にも立ち寄れなかったから商船と巡り会えたのは幸運だぜ」

船員達
「そうだな!食料が底をつきそうだったし」

「姐さんめっちゃ食うしな」

「お前らもだろ」


ザクロ一味は名も無き船団としてではあるがいよいよ偉大なる航路へ入る段階に進んでいた

ザクロはコトコトの実を手に入れる為、そしてジャンクは己の技を磨く為に、バレンタイムはまだ見ぬギャンブル、そして女の子達との出会いを求め


ジャンク
「記録指針(ログポース)はここにも売ってねェのか。まずいな。もう時期リヴァースマウンテンにかち当たるんだぞ」

バレンタイム
「記録指針(ログポース)?そんなモンが必要なのか偉大なる航路(グランドライン)ってのはよ」

ザリー
「面倒くせェ海だな」

ジャンク
「ここ(東の海)と一緒にするなよ。偉大なる航路は一筋縄じゃ渡れねェんだよ。逆にどんなイメージなんだよ」

バレンタイム
「気合いと根性?」

ザリー
「ふッ。お前らがオールを必死に漕げば島には渡れるだろ」

ジャンク
「呆れたぜ。お前らにはよ」


同じ商船に立ち寄る大きな船が1隻
旗には《極秘のカモメ》と堂々と掲げていた

中に乗っていた男は海軍本部中佐【裏金】のフューズ・エアロと海兵達が乗っていた

何故彼らが軍艦ではなく民間船で立ち寄ったかと言うと…


エアロ
「…エッハッハッハ!金だ金!俺は成り上がるぜ」


エアロはそろばんで金勘定をし札束を広げご機嫌であった


商船のオーナー
「今月のショバ代です…どうぞお納め下さいエアロ様」


民間船で動いていた理由はこの海域で商いをする商船達から次々と金を巻き上げるエアロ

エアロは将校の立場を不正に利用し金儲けをしていたのである。軍艦で来なかったのは海兵である身分を隠す為でもあった


エアロ
「おい!先月分少し足りないぞ。どうなっている?」

商船のオーナー
「すみません…先月は例のギャンブル船の摘発でウチも泡食ってしまって売上が右肩下がりでございまして…」


それもその通り、先月ザリー達が起こしたギャンブル船での乱闘事件にてギャンブル船は一斉摘発、ここら一帯の海域を潤わしていた商船達は業績が悪化していたのである

そしてエアロもまたギャンブル船から毎月売上の1部を徴収していたのでキツイ痛手を負っていたのである


エアロ
「あいつらのせいか!女海賊のザクロの乱闘事件!全部あいつらのせいだ!」

商船のオーナー
「エアロ様…しかしながら"例の物"はここに…」

エアロ
「おお…これか!!」


そんな事はつゆ知らず同じ商船で買い物を続けるザクロ一味


バレンタイム
「おお〜!ザリー以外の女の子発見!」


バレンタイムは商船に乗っていた女の子達にメロメロだった


ジャンク
「あのギャンブル馬鹿が。つうかザリーは何処行った…問題娘が」


ザリーは商船の食堂に立ち寄ってた


ザリー
「久し振りのまともな飯だ。食うぞ…て…何見つめてんだ?てめェ」


ザリーの隣に座りザリーの横顔を見つめる謎の女


ザリー
「こっち見んじゃねェ…飯が食えねェだろ」

ナース服を着る眼鏡を掛ける女の子
「うふ。一目惚れしましたァ」

(Android/Chrome, ID:v0sVz1yR0)
63 :イエロー
04/20(日) 21:44

第44夜<帰路に着く(7)>

ナース服を着る眼鏡を掛ける女の子
「うふ。一目惚れしましたァ」


後の仲間になる海軍本部研修医メディ改めDr.メディとの
ファーストコンタクトであった


メディ
「ウチはメディ。仕事は海軍の駆け出し美人研修医です♪専門分野は…」

ザリー
「うぜェ。誰も聞いてねェし。俺の視界から消えな」

メディ
「あらまァ。その男勝りな喋り方は生まれつき?興味深いわね。幼少期のトラウマからとか?」

ザリー
「うぜェんだよ。ぶん殴るぞ」

メディ
「ごめんなさい。ただ…あなたの事知りたいだけで…」

ザリー
「食いずれェな。席を変えるぜ」


ザリーはその場をそそくさと去って行く


海兵
「おい研修医!エアロ中佐が集合掛けているぞ!急げ」

メディ
「あ、はい」

:
:


エアロ
「医療班!備品は船に積んだか?」

医療班
「はい!」

エアロ
「よーし!お前らは下がれ」

医療班
「解りました」

エアロ
「あー!貴様は残れ。研修医ちゃん」

メディ
「ウチ?…じゃなくて私ですか?」

エアロ
「ほほう。部下達の間では噂になっていたと聞いていたが中々の容姿だ。よし今夜の相手は貴様にする」

メディ
「なッ…!」


時間は夜に

商船のVIPルームにて2人きりになるエアロとメディ


エアロ
「緊張しなくてもいいさ。貴様は俺に選ばれたんだ。光栄に思うがいい」

メディ
「え、あ、はい」

エアロ
「エッハッハッハ!まァ酒でも飲んで緊張を解きなさい」


エアロとメディは酒を嗜む

エアロは《例の物》が手に入れたからか気分がいいのか

ガバガバと酒を煽る、というかメディが次々と酒を煽りしこたま酒を飲ませていたのである


メディ
「エアロ中佐様はお酒が強いんですね!流石は海軍本部!将校殿♪」


メディを生まれてこの方人を見抜く能力がずば抜けており、分析能力を買われ医者としての地位も手に入れたのである

そしてこういう夜のお誘いものらりくらりと躱してきたり
これも俗に言う処世術というものからか


エアロ
「今日は気分がいい!例の物が手に入ったのもあるがこんな美人に酒を注いで貰えるとはな」

メディ
「うふ。例の物ですか?それはどんな物ですか?」

エアロ
「仕方ないな!君だけに明かそう。売れば1億はくだらないものだぞこれは」

メディ
「え…?1億…」

エアロ
「悪魔の実だよ!それも女なら誰しもが羨む悪魔の実だぞ」

メディ
「悪魔の実って…確かあの海の呪いとか言ういわく付きの禁断の果実!?」


宝箱の中から悪魔の実を取りだしたエアロ

実はこの商船のオーナーが悪魔の実を闇ルートから手に入れたと情報を嗅ぎ、商船のオーナーから賄賂として受け取っていたのである

商船のオーナー自身もそう簡単に買い手もつかず、海賊達に狙われるのも危惧し手放したかったのかも知れない


メディ
「ただの果実にしか?見えないけど…」

エアロ
「東の海じゃあお見えにかかれない代物だ…」

メディ
「一体どんな能力が?」

エアロ
「…女なら喜ぶぞ。これを食べた者は生涯スキンケアが不必要になるほどの全身スベスベの肌になれて絶世の美女になれるという伝説の実…スベスベの実だよ」

メディ
「本当に、!?」

エアロ
「エッハッハッハ!いい事思い付いたぞ。貴様余興にこれを食え」

メディ
「え、私がですか?」

エアロ
「本当は闇で売り捌くつもりだったが足がついては面倒だ。それにこれから抱く相手だ。絶世の美女になって貰えればこの上ない喜びだ!エッハッハッハ!」


酔っ払ったエアロはそう言いメディに悪魔の実を食べさせようとする


メディ
「冗談じゃない!や、やめてください!」

エアロ
「貴様ァ!上官に逆らう気かァ!」


無理やり悪魔の実を口に入れられたメディ


メディ
「うご、けない。誰か…助けてッ!!!」


メディの悲鳴は轟いた

バキィ!
と同時にへべれけのあの男が扉をぶち破り入って来た


バレンタイム
「ひっく。レディの悲鳴が聞こえたぜ。ひっく。俺を呼んだのは…君か!」

メディ
「うぼ、けない!たす、け!」

エアロ
「誰だ!貴様は!」

バレンタイム
「変態野郎が」


バキィ!
エアロを殴るバレンタイム


しかしその拍子にエアロはメディにぶつかり悪魔の実を飲み込んでしまったのであった


バレンタイム
「大丈夫か?お姉ちゃん」

メディ
「うわ、まっず。てか何してくれてんのよあんた!!」


バキィ!
メディのデカ尻アタックを食らったバレンタイム


バレンタイム
「うわどういう事…!何で怒られてんだ俺?」

エアロ
「ぐ、貴様〜!…いやそれ所でない!飲み込んだな悪魔の実を!?どうだ姿は変わったか?」

(Android/Chrome, ID:W8I2y++V0)
64 :イエロー
04/28(月) 22:52

第45夜<帰路に着く(8)>

エアロ
「ぐ、貴様〜!…いやそれ所でない!飲み込んだな悪魔の実を!?どうだ姿は変わったか?絶世の美女に…て、何だその珍獣の姿は!?」

メディ
「へ?」

エアロ
「変わってない所か…何だその姿!?スベスベの実は嘘か!偽物掴ませたのかあのオーナーは!」


エアロはバレンタイムに殴られた事よりも偽物を掴まされた事に腹を立てた

その怒りの余り酔いも冷めて、バレンタイム、メディを無視して部屋を飛び出して行ったのである


バレンタイム
「スベスベの実?偽物?何のこっちゃ…と言うかお姉さんのその目と口どうなってんの?ある意味可愛いけど」

メディ
「え?」


鏡を見たメディは絶句した

目が"点"になっており、口も"がま口"になっていた事に


メディ
「何これケロ。え?嘘でしょケロ!?」


スベスベの実と言うのはデタラメで実の所はケロケロの実だった

食べるとカエルの能力を得られる超人系(パラミシア)

悪魔の実を食べてしまったメディ


:
:
:


エアロ
「貴様!良くもこの私に恥をかかせたな!どういう事だ!」

商船のオーナー
「いや私も知らなかったんです!入手先からもスベスベの実としか…」

エアロ
「知らなかったで通用するか!貴様を詐欺罪でひっ捕らえてやるゥ」

商船のオーナー
「んなめちゃくちゃな!」


:
:
:

メディは泣きながらもバレンタイムに介抱されてザクロ一味が泊まる部屋へ行く


ジャンク
「ジャクハハハ。とうとうそこらの女にも相手されなくなって、カエル女をナンパして来るとはな」

バレンタイム
「お前!それはレディに失礼だぞ」

メディ
「誰よこのクルクルパーマは」

ジャンク
「誰がクルクルパーマだ。カエル女」

ザリー
「うぜェな。何だよ人が寝てる時にギャーギャーと騒ぎやがって」

メディ
「きゃ…食堂の時の運命の人…」

ザリー
「てめェはあん時の女!」


自身の醜い姿を恥ずかしながらも事情を一通り説明したメディ


ジャンク
「そりゃ酷ェな。そんなクズ将校が海軍にもいるなんてな」

バレンタイム
「ふん。ぶん殴って正解だったぜ」

ザリー
「下らねェ…そんな事で泣いてたのかよ」

バレンタイム
「おいザクロ…口慎めよ。この子にとっちゃ一生に関わる事なんだぞ」

メディ
「いやあなたが殴りかからなければ飲み込む事も…」

バレンタイム
「それはごめん…」

ザリー
「…何でそんなクソ野郎の下についてんだよ?」

メディ
「そ、それは…」

ザリー
「つうかよ…そんな腹立ててんならそんな奴ぶっ飛ばせばいいんじゃねェか」

メディ
「ぶっ飛ばすなんて…海軍本部中佐…将校なのよ。逆らうなんて…とてもとても」

ザリー
「知るかよ。俺は今まで女ってだけで舐めて来た奴らは全員半殺しにして来た。てめェはどうするんだ?女(メディ)」


:
:
:

エアロ率いる海兵達は商船にいる人々達、そしてザクロ一味を甲板に集めていた


海兵
「貴様ら整列しろ!」

「今からエアロ中佐より有難い言葉が聞かせてやる」

エアロ
「俺は偉大なる海軍本部中佐のフューズ・エアロ…それにも関わらずこの男(商船のオーナー)は不義理を果たした…この私に対してだ!…断じて許される事ではない!」

商船のオーナー
「どうかお許しください…エアロ様…」

エアロ
「それだけでは飽き足らず…私の部下でもあるDr.メディ研修医に無理やり乱暴を加え悪魔の実なるものを無理やり飲み込ませた疑い…許し難し!この商船、及び物資は全て我々海兵が押収する!」

商船のオーナー
「捏造だ!何て横暴なんだ!元々はあんたが…!!」

エアロ
「ええい!黙らんかい。商船のメンバーは全員ひっ捕らえろ!」


バレンタイム
「めちゃくちゃしやがるな」

ジャンク
「黙ってろ…奴らまだ俺らがお尋ね者とは気付いてねェみたいだ」

ザリー
「…」


ザリーはただ静観していたのであった


エアロ
「そうだ…この商船の金品も残らず全部押収しとけよ。どうせロクでもない出処が解らない金品だ!」


もはやエアロの独壇場であった

そんな中理不尽に捉えられる商船の人々を見てメディは言葉を発した


メディ
「その人達…!その人達は何も悪くはないわ!全部はこの変態将校エアロの仕業よ!!」

エアロ
「何だと!!」

海兵達
「貴様!研修医の分際で何をのうのうと!!」

「自分の立場を弁えんか!女!」

メディ
「…」


ザクロの言葉を思い出すメディ
「知るかよ。俺は今まで女ってだけで舐めて来た奴らは全員半殺しにして来た。てめェはどうするんだ?女(メディ)」


メディ
(これまで人の顔色を伺って来た人生だった…いや…でも…それじゃ駄目…)

(Android/Chrome, ID:aDultvb+0)
65 :イエロー
05/02(金) 12:36

第46夜<帰路に着く(9)>

メディ
(これまで人の顔色を伺って来た人生だった…いや…でも…それじゃ駄目…)

エアロ
「小娘が!容姿だけが取り柄で俺の部下にしてやったこの恩を…仇で返すと言うのか!?調子に乗るなよ?貴様の言動次第ではクビにしてやるぞ」

メディ
「なァん……うるさい!!そんな海兵…こっちから願い下げよ!!」

ザリー
「ふッ。よく言った」

エアロ
「…ならこの場で死刑を言い渡す」


ガチャン…
エアロはメディに銃を向けた


エアロ
「あの世で後悔するといい…この私に楯突いた事を…!」

メディ
(私は…私は言いたい事を全て言えた…!もう…もう思い残す事は…何もない…!)


その時であった
ただ1人、密かに動く女が1人


ザリー
「くたばれよ。クソ海兵!」


バキィ!!
エアロが銃の引き金を引く間際に釘バットでエアロの脳天を思い切り殴り飛ばしたザリー


エアロ
「ぐッは!」

メディ
「え…何でウチを…!」

ザリー
「…」

ジャンク
「ジャクハハハ。カエル女…これはザリーの気まぐれだ。気にすんな」

メディ
「気まぐれ…で助けてくれたの…?」

海兵
「き、貴様!エアロ中佐に何と言う事を!」

「この女…良く見たら見覚えが」

「"女海賊"!ザクロだァ!」

バレンタイム
「良くやったザクロ。俺も我慢ならねェ」

ジャンク
「仕方ねェな」


その後は海軍とザクロ一味の海上戦が始まり、1時間後にはザクロ一味の勝利で幕を終えた


エアロ
「ぐは…はァはァ。貴様らの顔を覚えたぞ…そしてザリーとか呼ばれてる女が船長だな…?貴様らただ済むと思うなよ?この私にこんな事をしておいて…"海賊"風情が…!」

ザリー
「へッ。面白ェじゃねェか。だったらその前に俺が"海賊"として…てめェら海軍、いや世界政府のくだらねェやり口を全部ぶっ潰してやらァよ」


親指を下に立て言い放つザリー

海軍はザクロ一味に敗北して商船の物資や金品などを返してから引き返していく事になる

こうしてザリーはこの一件より【女海賊】から【海の執行人】と呼ばれるようになった


メディ
「あの…もし良かったら…私もあなたと一緒に行きたいです"ザクロちゃん"」

ザリー
「は?意味が解んねェ」

メディ
「一応私医者だし…それにザクロちゃんの専属医として役に立つと思うし…後は髪も毎日洗ってあげますし、それに寝る時は私がくっついて体を温めてあげれますし」

バレン
「何て羨ましい…!」

ジャンク
「おい専属医って…俺らは?
てかお前海軍はどうするんだ?俺達は完全にこれから海賊として動くんだぜ」

メディ
「海軍には私の居場所はないから…それに今はザクロちゃん一筋ですから♪後これから偉大なる航路(グランドライン)に向かうとするならこれも必要でしょ?」


記録指針(ログポース)を見せるメディ


ジャンク
「それは!お前それを何処で手に入れた?」

メディ
「海軍からくすねてきた物よ。どう?ウチも役に立つでしょ?」


こうしてメディは記録指針を交換条件という形で無理矢理にザクロ一味に加わる事になった

そしてこの日を境にザクロ一味はザリー海賊団として世に広まる事になる

その数日後には1つの懸賞金が出回る

ザリー海賊団【ヤブ医者】のDr.メディと


メディ
「なァん…!ヤブ医者!?」


エアロの嫌がらせで【ヤブ医者】の通り名が付いたのであった


バレンタイム
「ようこそこちらの世界へ♪」

メディ
「あんたは許さない!バレン!」

ジャンク
「ふッ。賑やかになったな」

ザリー
「ギャーギャー騒ぐなてめェら」


ツーツー…ツーツー…ツーツー…

機械音が微かに聞こえて来た

ザクロの冒険はまだまだ続くがそれはまたの機会に

現在に時刻は戻った


ー范帝国ー
王宮内の治療室


ザリー
「…く…はッ…」

メディ
「ザクロちゃん!目覚めたの!?」

船員達
「姐さん!!」


ザリーは毒蜘蛛の一味オリヴァとの戦闘にて出血多量で気絶していた

ザリーの珍しい血液と同じ血液を持ち合わせた男、偶然その場に居合わせた父親キャップの血を輸血して何とか生き延びていた


ザリー
「俺は…何を…?」

メディ
「え…?」

ザリー
「いや何でもねェ
(今迄走馬灯でも見ていたのかよ…俺は)」


船員達
「流石は姐さんだぜ」

「死んでも死なねェ女だ」

メディ
「ぐすん…何て強運の持ち主なの…まさか息を吹き返してくれるなんて…!本当に…!本当にもう目覚めないかと思ったんだから」


そしてオリヴァにより切断された右足は范帝国の医療技術により手術で接合されていた


ザリー
「強運…か。凶運だぜ…これはよ」


目覚めたザクロ、無事帰路に着く

(Android/Chrome, ID:vgMwDCP70)
66 :イエロー
05/05(月) 19:47

第47夜<ティータイム(1)>

『范帝国』が点在する絶海の金色島(きんいろじま)から南東に位置する離島『シャンバラ』

ここは一面海を見渡せる絶景ポイントが各所にあり見晴らしのいいリゾートエリアが拡がっており、観光客達が日夜訪れていたのである


ー金色リゾートー
范帝国の皇子達も御用達のVIP専用エリア


海の四天王の一角を担う【笑う海賊団】傘下の名のある海賊団の船長3人が1人の女と遭遇していた


1人目
【侵入者】のカキン
懸賞金7900万ベリー

2人目
【致死量】のヤヤ・バイアン
8800万ベリー

3人目
【木蓮】のボルテックス
1億4500万ベリー


カキン
「カキキキ。貴様は誰だ女?」

バイアン
「バイハハハ。俺達はオフで満喫してると言うのに…水差しやがって」

ボルテックス
「リョククク…。しかし何処かで見た気が」


3人の船長の前に立ち塞がる巫女服を着る謎の女


巫女服を着る女
「ぴははは。どれどれ7000万に8000万に…えェ…。お前(ボルテックス)に至ってたは1億なの…?ピティちゃんには覇気は感じられないんだけど。ホントに億超えてるの?」


巫女服を着る女は手配書を見ながらそう呟いた


ボルテックス
「リョククク。随分と安く見られた物だな。この女性は確か"武装姉妹(アームドシスターズ)"の…妹の方か」

カキン
「カキキキ。嘘だろ?アームドシスターズって…こいつら自らにも懸賞金が掲げられているのに戦争代行やら復讐代行を何でも引き受けてるって…イカれた姉妹だろ…?」

バイアン
「バイハハハ。だかが女だろ。何ビビってんだよ3人でやっちまえばいい。それに俺達は笑う海賊団の傘下だぞ?手を出す程馬鹿じゃねェだろ」

巫女服を着る女
「ぴははは。お前達相当恨み買ってるね。今回は復讐代行を頼まれているの。お前達3人が目障りだからってね…。報酬も前払いでくれたしね」


タタタッ…
巫女服を着る女は3人に向かい走った


バイアン
「俺達に手を出したら笑う海賊団の"大頭"が黙っちゃねェぜ?」

巫女服を着る女
「知るかバーカ♪」


中指を立てる巫女服を着る女


カキン
「カキキキ。仕方ねェ…葬るか」

ボルテックス
「仕方ないですね」

バイアン
「バイハハハ!俺はそのつもりだよ…!」


カキン、バイアン、ボルテックスの3人も身構えた


巫女服を着る女
「構えたって無駄無駄…。ピティちゃんの七つ罠道具・其ノ壱・落とし穴」


ペタ…
巫女服を着る女は地面に右手を触れると


カキン
「な…」

バイアン
「クソ…」

ボルテックス
「ふざ…」


バゴォーン…!

突然地面から巨大な穴が開きカキン、バイアン、ボルテックスの3人は落下した


カキン
「ぐ…能力者か…!こんなもの抜け出せるわ!ふざけやがって…!」

巫女服を着る女
「無駄無駄…♪ピティちゃんの落とし穴はまだ続きがあるよん」


ザクゥゥゥ!

3人が落下した落とし穴から串刺しが伸びて来て3人は串刺しにされていた


カキン
「痛ェ…!」

バイアン
「つッ…何て能力だァ」

スカアート
「ぐはッ…」

巫女服を着る女
「ぴははは。落とし穴+串刺しで串刺しの落とし穴って所かな…。名付けて哀れなズッコケ3人組。これにて復讐代行完了っと…」


一瞬の出来事であった

:
:

そして目の前には高級喫茶店がありテラス席に座るメイド服を着る女はアフタヌーンティーを楽しんでいた

因みに范名物の黒糖の紅茶が大人気


メイド服を着る女
「ふゥ…私にはやはり范の紅茶は口に合わないわね」


そう言うとバックから自前のティーカップに自前のボトルに入った紅茶を注いだ


メイド服を着る女
「ぷるふふふ。やはりオレンジペコに限るわ。それにイチゴジャム少々入れてと…幸せな味!」


タタタッ…
そこへ先程の巫女服を着る女が走って来た


巫女服を着る女
「お姉ちゃん。依頼完了したよ。今3人共串刺しにして動けないハズだから」

メイド服を着る女
「…で…楽しめたの…?」


アフタヌーンティーのマカロンを手に取り、パクパクと口に放る巫女服を着る女


巫女服を着る女
「モグモグ…全然…。ピティちゃんもっともっと楽しいバトルがしたいんだけどな」

メイド服を着る女
「はしたないわよピティ。座って食べなさい。なるほどね…ぷるふふふ。タイミングを逃しちゃったかも知れないわね」

巫女服を着る女
「え?」

メイド服を着る女
「先週…本土の范帝国では大きな戦いが終わったばかりなのよ。間が悪いと言うか何と言うか…ぷるふふふ」

巫女服を着る女
「え!こんな間近でそんな事が?行きたかったな…。范帝国と言えば…確か強い皇子と側近達が居るとかって聞くけど…ぴははは」

(Android/Chrome, ID:ojh1Ml6V0)
67 :イエロー
05/12(月) 20:48

第48夜<ティータイム(2)>

巫女服を着る女
「行きたかったな…。范帝国と言えば…確か強い皇子と側近達が居るとかって聞くけど…ぴははは」

メイド服を着る女
「えェ…。強者達の居る范帝国…本当なら…合流…」


ダダダッ!!!

2人の会話を遮るかの様に先程串刺しにされたカキン、バイアン、ボルテックスの3人が血だらけで走って喫茶店の前へ現れた


カキン
「はァはァ…。カキキキ…てめェ許さねェぞ女ァ」

バイアン
「バイハハハ。はァはァ…俺達を舐めんじゃねェぞ。あの笑う海賊団の傘下なんだぞォ」

ボルテックス
「リョククク…。巫女服の女に…そっちはメイド服の女…まさか姉の方もこの島に来ていたのか」

巫女服を着る女
「え…。あの串刺しの落とし穴から自力で抜け出たの?」

メイド服を着る女
「身動きを取れないんじゃなかったの?ちゃんと始末出来てなかったのねピティ」

巫女服を着る女
「ごめんなさい。お姉ちゃん」

カキン
「カキキキ。俺達は笑う海賊団傘下だぞ?誰を相手にしてんのか解ってんのか?」

メイド服を着る女
「どうやらあなた達に掛けられてるその懸賞金は…笑う海賊団の傘下だからって理由で高いだけと見たわ…」


ダダダッッッ!!
カキン、バイアン、ボルテックスの3人は飛び掛かった


巫女服を着る女
「ピティちゃん…ちゃんと始末するね」

メイド服を着る女
「良いわ…後は私が始末する」


そう言うと紅茶をテーブルに置き、座った状態で右腕をカキン、バイアン、ボルテックスに向けたメイド服を着る女


カキン、バイアン、ボルテックス
「何!?」


ガチャン!

次の瞬間メイド服を着る女の右腕が大砲に変わった


メイド服を着る女
「…大砲(キャノン)ガール」


ドガァァッッ…!!

右腕の大砲から砲弾が放たれた


巫女服を着る女
「ぴははは。流石お姉ちゃん」


バタバタバタンッ…
 
カキン、バイアン、ボルテックスはボロボロになり、その場に倒れ込む


メイド服を着る女
「せっかくのティータイムが…台無しね」


彼女達2人は巷で話題の武装姉妹
通称【アームドシスターズ】


メイド服を着る女
【戦争武刃】の
姉 ワーナー・ピファ(年齢非公開)
★ブキブキの実の武器人間
自由自在に武器に全身を変化させる事が可能、弾数には制限があるとか

巫女服を着る女
【ハニートラップ】の
妹 ワーナー・ピティ(年齢非公開)
★ワナワナの実のトラップ人間
7つの罠道具に自身の体を変える、もしくは仕掛けられるようになる。幻の8つ目も存在するとか


ピファ
「ぴき…年齢非公開は余計よ」

ピティ
「お姉ちゃん。お化粧落ちてるよ」

ピファ
「何…直さなきゃ…」


手鏡を手に持ち化粧を直すピファ


ボルテックス
「はァはァ…リョククク。お取り込み中悪いが…このままで終わる私ではありませんよ」


大砲を食らって倒れていたボルテックスが立ち上がる


ピティ
「へェ…お姉ちゃんのキャノン砲食らったのにまだ立てるなんて」

ボルテックス
「私…こう見えても実力で1億の首になんですよ…リョククク」


ドドドドド…
ボルテックスの体が樹々に覆われていた


ピファ
「ぷるふふふ。体から緑の樹々が生えてきたの?もしかして自然系(ロギア)?珍しいわね」

ボルテックス
「リョククク…。残念ながら少し違いますよ。私はその昔世界政府の人体実験にされて細胞に自然の森の能力を投入された森人間って所でしょうか…?まァ性能は自然系(ロギア)と同じですが…。
それと…カキン、バイアンはあなた達の言う通り傘下に入り懸賞金が上がっただけのハッタリ…。だが私は違うぞ…木竜の舞!」


ゾゾゾゾォッ!
巨大な樹々の渦がピファとピティを襲う


ピファ
「誰も聞いていないし。話長」

ピティ
「ピティちゃん手を貸そっか?」

ピファ
「要らない。この男に大した覇気は感じられないし…それに私の右腕だけで十分よ。でもこのまま向かって来られたら喫茶店が滅茶苦茶」


ピファはまたもや座った状態から右腕を構える


ピファ
「手榴弾(グレネド)ガール」


ぽいっ…

突如右手から手榴弾が現れ
軽く投げた手榴弾がボルテックスの木々の渦に向かった弾けた


バゴォォォン…!!

激しい爆発音が辺り一帯に響き渡る


ボルテックス
「ぐは…強過ぎる…私の攻撃が赤子同然…私は自然系(ロギア)と同等の体をしているのに…何故ダメージが通るのだ…?」


バタン…
ボルテックスは気絶してそのまま前のめりに倒れた


ピファ
「ぷるふふふ。私の覇気は無作為に発動しちゃうから自然系(ロギア)の体でも貫通しちゃうし…それに手加減出来ないの…ごめんなさい」


そう言うとまた紅茶を嗜むピファ

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44 :イエロー
12/08(日) 22:48

第27夜<范帝国の一件㉗>

オリヴァ
「あの女に比べりゃ…てめェは大した事ねェな。それに残り2人の"最期の世代"も俺が狩る予定だ!ヴァハハハ」


ザシッ…
ザリーの振るった釘バットを左腕で掴み取ってみせたオリヴァ


バレンタイム
(完全にザクロの攻撃を読まれてるぜこりゃ…)

メディ
「あの〜…もしかしてだけど…」

オリヴァ
「何だよカエル女!」

ジャンク
「余所見すんなって言ったろ…雑音の斬撃(ノイズル)」


ズザァァァッ!!
ジャンクの速攻でオリヴァの脇腹に斬撃を加える事に成功した


オリヴァ
「ぐ…てめェは今吹き飛ばしたハズだろ」

ジャンク
「フッ…あんなのでくたばる訳ねェだろ。てか斬ったのに効いてねェのかよ!」

メディ
「あの…最期の世代の1人だよ。そこのパーマ男(ジャンク)も」

オリヴァ
「何ィ?てめェの実力で億超えで最期の世代の1人だってのかよ!?」

ジャンク
「へッ。肩書きでどうこう張り合うつもりはねェ。それに俺はスロースターターなんでな…次はお前は斬って確実に膝ま付かせてやるよ」

ザリー
「ジャンクてめェ!横入りすんなよ」

ジャンク
「今の俺らじゃサシは無理だ。我儘言わねェで協力しろザリー」

ザリー
「嫌だ!!横入りすんならてめェからぶっ倒すぞジャンク」

ジャンク
「じゃじゃ馬が過ぎんぞ。何でそうなる」

オリヴァ
「お喋りは良いんだよ!2人まとめてさっさと来いよ」

ザリー
「死ねやコラァ!」

ジャンク
「たく…仕方ねェ…」


ギリ…
手甲鉤を再び構えたジャンク


オリヴァ
「ヴァハハハ!ここで最期の世代2人を仕留めてストレス発散してやらァよ!」


ー帝都ベキンー
王宮前


行き交う人々は国を攻めて来た毒蜘蛛の一味により大混乱状態

兵士の負傷者達が運ばれていたりと慌ただしくなっていた

その王宮前にただ1人白髪混じりの男が呆然と佇む


白髪混じりの目つきの悪い男
「…面倒事ばっか起こしやがって…」


スタスタスタ………
背中には大きなハンマーを背負った白髪混じりの男は王宮内へと入って行く


行き交う人々
「おい!王宮内は今危険な状態だ!何をしに!?」

「毒蜘蛛の一味がまだ…!」

「兵士達も次々とやられているんだぞ!」

白髪混じりの目つきの悪い男
「………」


ー王宮の大きな中庭ー


皇帝の側近の1人ビシャモンと毒蜘蛛の一味のキャンディの対決


キャンディ
「はァはァ…まだやる気?おじいちゃん。さっきも言ったハズだけどウチの総司令官が来ている時点でおじいちゃんが幾ら強くても適う訳がないんだよ」

ビシャモン
「ほほほ。これは国攻めであってママゴトじゃないのでのォ。総司令官とやらがどれだけ強かろうが場所とやり方で幾らでもやりようがあるわい」


ズガガガッ!!
互いに激しい攻防が続いていた


ビシャモン
(…カクビの気配が消えおった…まさか賊にしてやられたか…?)


ビシャモンは異常なまでの見聞色の覇気の使い手であり、咄嗟にアポロンに仕留められたカクビの覇気の気配を感じ取っていたのである


キャンディ
「どうしたの?おじいちゃん…その沈黙は?」

ビシャモン
「ほほほ。昔馴染みが逝きおった…ただそれだけじゃよ」

キャンディ
「はァ?」

ビシャモン
「行くぞい」


シュッ…!!
ビシャモンは瞬を使い次の蹴りのタイミングを図る


キャンディ
「きゃはは!おじいちゃんの蹴りを厄介ね。超痛いし!!」

ビシャモン
「…本気で来い…」

キャンディ
「はじける右腕(キャンディファイア)」


ボッッ!シュルルッッ…!
右腕に炎を纏うキャンディもまた地面を油で滑らせ高速移動を可能としていた


ビシャモン
「ほほほ。能力の応用か」


バギィィ!!
両者の技は互いに喰らい合うビシャモンとキャンディ


キャンディ
「ぐゥ……は!」

ビシャモン
「…」

キャンディ
「くっそ!やっぱ強い…もう凄い痛いし…お腹はすくし…これって超ハズレくじじゃーん!」

ビシャモン
「ほほほ。腹が減ってるのか。捕まえたら何か馳走を用意させるかのォ」


ドガガガッ!!
両者の再び攻防が続く


キャンディ
「はァ…はァ」

ビシャモン
「もう息切れかのォ?若いのにだらしない」

キャンディ
「はァ…はァ。この国は何でこんな強い人達が多いのよー!!」

ビシャモン
「ほほほ。范の兵士は誰1人薄汚い賊に遅れを取る様な教育をしてないのでのォ。負けんぞい」

キャンディ
「何をォ!」

ビシャモン
「遊びは終いじゃ。次の一手で詰むぞい」


表情には出さずともビシャモンは静かに怒り、キャンディへと向かった


キャンディ
「遊び…??つまり今までのは攻撃は遊びだって事ォォ??」

(Android/Chrome, ID:dCglM62H0)