仲間一覧
┗485.《FREEDOM-千夜一夜-》
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1 :再始動しました
01/29(月) 18:15
START 2024.1.29
イエローより挨拶
「皆さんが戻って来る事を願いつつ、サイトを終わらせない為に偉大なる先輩に感化されて始動しました」
《FREEDOM。》本編より23年後の話
エピローグ
>>>413.674を是非一読頂けたら幸いです
初めましての方も楽しめる様に心掛けます
何か有れば気軽にイエロースレまで書き込みお待ちしておりますm(_ _)m
∀千一夜へ向けてかつて宿敵だったあの男の話EPISODE OF GILT
第0巻 タイトル《樗蒲》
∀運命に翻弄される1人の女から始まる物語
第2部 タイトル《FREEDOM-千夜一夜-》
3/23 予告
/ザリー海賊団5番手!発掘される5人目のメンバー登場予定!役職は狙撃手!/
第2章チョイ見せ
>>>413.724∀目次1
>>2∀目次2
>>13 ミニエピ有り
∀目次3
>>24 登場人物紹介有り
∀目次4
>>36 登場人物紹介有り
∀目次5
>>48 登場人物紹介有り
∀目次6
>>59 登場人物紹介有り
最新第42夜<帰路に着く(5)>更新🫡
1出身地
雪が降る町
2仕事
☎ですね
3性別
ご想像にお任せします
4趣味
アイス珈琲にハマり中
5好きな漫画
ONE PIECE 呪術廻戦 薬屋のひとりごと
6好きなキャラ
麦わらの一味からウソップ
ボスキャラからエネル
ヒロインキャラからビビ
ワノ国から光月おでん
7好きな言葉(番外編)
「あっしモヤシいため!!!」
8一言
寒い日のハイボールとおでん🍢最高!
作者お気に入りキャラの1人
ロパート・ギルト美化されまくった髪下ろしたver
画像(jpg) 54.9KB
(Android/Chrome, ID:uBo6EO060)
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61 :イエロー
04/01(火) 07:41
第42夜<帰路に着く(5)>
バレンタイム
「はァはァ。…俺じゃねェっての」
磔られていた犯人とされている男はバレンタイムであった
その体は傷だらけであった
セキュリティの男達
「こいつは先日賭け金を踏み倒して逃走及び、我々の金庫から金品を盗んだクソ野郎だ」
「さっさと盗んだ物を返しやがれ」
バレンタイム
「だから俺じゃねェよ。あ。まァ賭け金踏み倒したってのは本当だけど。おーおー見物人が多いこって」
ざわざわ
甲板は人集りが出来ていた
ジャンク
「こいつか。金庫泥棒って」
ザリー
「へッ。とうとう捕まったか」
バレンタイム
「おー!昨日のお姉すわァん!」
ザリー
「気色悪い声出すな」
男の子
「…お兄ちゃん…ぐすん」
そして何故か涙目の男の子が佇む
セキュリティの男達
「ここらで見せしめに拷問に掛けるか」
「それとも殺すか?勿論盗んだ物を返して貰ってからだがな」
バレンタイムが何故捕まったのか
実は昨夜金庫に忍び込んで金品を盗んだのはバレンタイムではなく1人の男の子であった
その男の子の父親がこのギャンブル船にて店側にハメられて多額の借金を作り、奴隷として働かされていた
その借金を返す為に男の子は金庫に忍び込んで金品を盗んだ
そしてセキュリティの男達に見つかりそうになる所を偶然その場に居合わせたバレンタイムが男の子を見逃して逆に捕まったのであった
ザリー
「興味はねェが…本当にてめェがやったのか?」
バレンタイム
「賭けてもいい。俺はチンケな泥棒なんかやらん。それに女の子に嘘もつかん」
タタタッ
そこへ警備員の1人が走って来た
警備員の1人
「セキュリティ!これ見てくれ」
警備員は金庫の近くにセットしていた映像電伝虫をセキュリティ達に見せた
その映像には男の子が金庫に侵入し金庫から金品を盗み出されていた所をはっきりと映っていた
セキュリティ達はすぐさまその場にいた男の子を取り押さえた
男の子
「ぐわァ!」
セキュリティの男達
「貴様だったのか!」
「子供だからと言って容赦しないぞ」
バレンタイム
「おい!よせ」
バキィッ
殴り飛ばされる男の子
男の子
「うわァん」
セキュリティの男達
「盗んだ物をすぐ返せば痛くせず済むぞ」
「子供の奴隷は高く売れそうだ」
男の子
「ぐ…うるさい!僕のパパはお前達に…お前達店側にハメられて借金背負って奴隷にされたんだ!」
泣きながら訴える男の子
セキュリティの男達
「ハメられた?ギャンブルに負けた奴らは皆口揃えてそう言うんだよ」
「このガキ!もう少し痛め付けてやるか」
セキュリティの男達は男の子へ刃物を向けた
バレンタイム
「世話がやける…しょうがねェ…な!」
パキ…パキ!
磔られていたバレンタイムは鎖を引きちぎり男の子の下へ走る
セキュリティの男達
「嘘だろ。鎖を引きちぎるなんて」
「何て膂力してんだよこの男は」
バレンタイム
「ッたくよ。バレちゃしょうがねェ」
ギュッ
腕に巻いてあった青いバンダナを頭に巻いたバレンタイム
セキュリティの男達
「奴を取り抑えろ」
「捕まえろ!」
バキィ!バキィ!
セキュリティの男達を殴り飛ばして行くバレンタイム
ザリー
「おいジャンク」
ジャンク
「おいまさか…?」
ザリー
「俺も喧嘩に混ざるぜ」
ザリーもその暴動に巻き込みセキュリティ達との乱戦に突入していく
バレンタイム
「…何でお姉さんが入ってくんだ?」
ザリー
「うるせェな。喧嘩すんのに理由が必要かよ?」
バレンタイム
「まァ確かに。てかお姉さん何でそんなに腕っ節強いんだ?」
ザリーとバレンタイムはあっという間にセキュリティの男達を全員ノシてしまったのである
男の子
「お兄ちゃん、僕の為にありがとう…」
バレンタイム
「はァはァ。もう流石に殴り疲れたぜ。…坊主…もうこれに懲りたら金庫泥棒なんかやめろよ」
男の子
「わかったよ。ぐすん…」
ジャンク
「…お前何でそこのガキ庇ったんだ?」
バレンタイム
「女子供には優しく。それが俺のモットーだ」
その後は大変であった
セキュリティの男達は違法レートのギャンブル及び店側が勝つギャンブル行為の数々、奴隷商人との繋がりや臓器売買…黒い噂が耐えないギャンブル船
今回の一件で海軍が介入するまでの事件となっていた
ジャンク
「おい、海軍が軍艦2隻で近付いてくるぞ」
船員達
「まずい!」
「逃げましょうよ姐さん!」
ザリー
「逃げるだァ?俺達は何も悪い事しちゃいねェんだぞ」
バレンタイム
「え?お姉さん達もしかしてお尋ね者だったり…?」
ザリー
「誰がお姉さんだ。俺ァザクロだ」
(Android/Chrome, ID:55TtNio60)
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60 :イエロー
03/23(日) 11:03
第41夜<帰路に着く(4)>
ジャクソン
「ふッ。世間知らずのお前1人じゃ航海は無理だぜ。それにこの船のスポンサーは俺だぜ?」
ザクロ
「ちッ…うざってェな。解ったよ"ジャンク"…」
ジャクソン
「ジャンク…か。いい呼び名だ」
そうして2人の旅は始まった
そしてこの島での一件で改めて海軍から見解が発表されていた
名も無き民間人による二ーガン討伐ではなく『二ーガン一味のザクロが首謀者として仲間同士の内乱を起こした末に二ーガンを討ち取り、挙句の果てにはジャンヌ家の二男を誘拐し海へと出た』と報告された
これにてザクロはお尋ね者としてデビューする事になったのであった
ジャンク
「お前記事になってるぜ」
ザリー
「くだらねェよ。そんなの」
【女海賊】のザクロ
懸賞金900万ベリーと
ザリーの名は広がりつつも未だ海賊団として名乗る事はせずに約半年近く過ぎていた
その間にもザリーの下に募る船員達まで現れる始末だった
ジャンク
「ジャクハハハ。随分と大所帯になって来たな」
ザリー
「フン。こき使いは多いに越した事はねェ。勝手にしろ」
とある海域にて
ザリーとジャンク率いる船員達は大型ギャンブル船に自分達の船を付けて乗船していた
ジャンク
「俺が実家から持って来た金も底を着きそうだし、ここらで一発逆転狙うか」
船員の1人
「ジャンク!お前何が得意なんだよ」
ジャンク
「ポーカーじゃ俺の右に出るものはいねェ。他にも花札や麻雀も得意だぞ」
ザリー
「あほらし。俺は興味ねェからその辺ぶらついて来るぞ」
ジャンク
「おいおい。また誰かに喧嘩ふっかけてトラブル起こす様なこたァするなよな"キャプテン"」
ザリー
「誰が…キャプテンだ…まァいい」
1つの賭博場ではチンチロが行われていた
丸裸の金髪の男
「うわァ…やっちまった!だが次だ次!ヒリついた勝負がしてェ」
客達
「もう見るからにスッカラカンだろ兄さん。賭ける物ももうねェだろ」
丸裸の金髪の男
「クソ…!」
セキュリティの男達
「お客さん困るよ。どうするの?もう負け金だけで1000万超えてるよ…」
「それじゃあ別室へ行こうかお客さん」
このギャンブル船にて破産が確定した客は別室に連れて行かれる
その先は奴隷商人に売り飛ばされるか、体のパーツを買い取られるかetc…
丸裸の金髪の男
「こうなりゃ秘技…逃げる!」
ダダダッ!!
賭博場から逃げる様に走り去る男
セキュリティの男達
「馬鹿め。ここは海のど真ん中だぞ。このギャンブル船からどうやって逃げるつもりだ」
そして渡り廊下にて
丸裸の金髪の男
「お…?」
ザリー
「あん?誰だてめェ」
丸裸の金髪の男
「なぬぃ…女…それもスタイル抜群…身体中傷だらけなのも逆にそそるね!」
後の仲間になるギャンブル狂バレンタイム改めバレンとの
ファーストコンタクトであった
バレンタイム
「ちょい恥ずかち。見ないでね今裸だから」
ザリー
「誰がてめェのチンケな体見るかよ馬鹿が」
バレンタイム
「口わっる」
セキュリティの男達
「見つけたぞ!クズ野郎」
バレンタイム
「ゲ。もう追って来やがった」
ザリー
「ふは。どうやらその姿、追われてる身か。どうせ賭け金踏み倒して逃げてるってクチか」
バレンタイム
「お見事!てか笑った顔可愛いじゃん。でも今それ所じゃないからまたね」
バギィバギィ!
バレンタイムは目の前のセキュリティの男達を次々と薙ぎ倒して逃げる様に消え去った
ザリー
「何だアイツは。変な野郎だ」
大型ギャンブル船にてザリー達は各々勝ったり負けたりを繰り返し3日が経過した
ジャンクはポーカーで連日連勝していたり
そして3日目に事件が起こる
ジャンク
「今日も連勝連勝。おいオヤジ。そこの酒とタバコカートンでくれ」
店員
「はい。かしこまりました。それより聞きました?お客さん」
ジャンク
「何だ?」
店員
「金庫泥棒が出たって。もう捕まったみたいですけどね」
このギャンブル船にて昨夜金庫泥棒が忍び込んで金品が盗まれていたとの事であった
ジャンク
「このギャンブル船って確か政府も公認してる興行だろ?それに泥棒に入るとか肝が据わってると言うか何と言うか」
船員の1人
「どんな顔してんだろうなそいつ」
ジャンク
「噂によれば先日賭け金踏み倒して逃走してた奴らしい。見た目は金髪で…」
ザリー
「あ」
ジャンク
「ん?」
ザリー
「いや見間違いだ。何でもねェ」
ジャンク
「何か見たのか」
甲板では騒ぎが起きていた
金庫泥棒が捕まったとの事で犯人とされる男は甲板にて磔にされ見世物にされていた
磔にされていた男はバレンタイム
(Android/Chrome, ID:VMUudrOh0)
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59 :イエロー
03/23(日) 11:00
第41夜<帰路に着く(4)>
>>60 第42夜<帰路に着く(5)>
>>61 4/1更新
[海軍本部]
元帥のシャガーン(63歳)
皆からは元帥と呼ばれている
[異名]仙兵
歴代の元帥に受け継がれる称号の名
[血筋]不明
[武器]不明
[見た目]白髭に丸メガネを掛けている
[笑い方]シャガハハハ
新体制海軍本部の元帥。部下達から慕われる。旧元帥ジキタリス陣営を崩した伝説の海兵の1人
いろは、シンベエには結構甘かったりする
ザリー海賊団5番手??????
近日登場予定!?
(Android/Chrome, ID:VMUudrOh0)
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58 :イエロー
03/16(日) 20:10
第40夜<帰路に着く(3)>
ジャクソン
「ここに来た本当の目的はなんだ」
ザクロ
「うっせェな。…資金がいる。二ーガンと変わりゃしねェ…略奪だよ。本当なら貴族の1人でも誘拐して要求するつもりだったけど…二ーガンが邪魔だぜ」
ジャクソン
「その目は略奪とは言ってねェぞ…どうする気だ?」
ザクロ
「二ーガンが引き連れて来た海賊の人数は約100人。ムカつくが俺とてめェで手を組んで全員ぶっ倒すぞ。…んでその後にジャンヌ家から正式に謝礼として金を奪う…文句あっか?貴族」
ジャクソン
「ジャクハハハ。面白い女だな。相手は海賊100人だぞ…?どう考えても正気じゃねェな」
ザクロ
「俺にはこれがある」
ザッ…
釘バットを取り出すザクロ
ジャクソン
「まさか…そのバットが武器とか…それで100人とやるつもりかよ。町の不良でもそんな事しねェって」
ザクロ
「ち…てめェの武器は何だよ?」
ジャクソン
「これ…手甲鉤だ。お前との喧嘩では使わなかったけど」
ザッ…
手甲鉤を取り出すジャクソン
ザクロ
「見た事ねェ武器だな」
ジャクソン
「昔商船が立ち寄った際に買った珍しい武器だ。この辺の海じゃ見られねェらしい」
ザクロとジャクソンは後に語り継がれる事件を起こすのである
それはジャンヌ家の大屋敷に略奪に入った二ーガン率いる海賊100人をたった2人で返り討ちにしたのであった
ザクロ
「ケッ。札付きの悪…二ーガンも大した事ねェな」
ジャクソン
「めちゃくちゃ過ぎるんだよお前が…特にそのイカレ釘バット…」
ザクロ
「それよりも金用意出来んのか?」
ジャクソン
「あァ何とかする。つうかよ…何でそんなに金がいる?」
ザクロ
「船を造る。材木とか工具とか。それに滞在費には金がいる、それだけだ」
ジャクソン
「船を造る!?お前がか…?」
ザクロ
「悪ィかよ?」
ジャクソン
「ただの不良女じゃなくて船大工なのは意外だったぜ…」
ザクロ
「イチイチ鼻にかかる野郎だな」
ジャクソン
「…船造って何処に行く気だ?」
ザクロ
「…欲しい物があるんだ」
ボロボロとなった悪魔の実図鑑の切れ端をジャクソンに見せたザクロ
ジャクソン
「ジャクハハハ。面白ェ」
ザクロは二ーガン討伐の謝礼として正式にジャンヌ家から謝礼として金を受け取った
その金で材料を買い込み船を造る事になった
ザクロが滞在中に海軍が二ーガンの情報を聞き付けて島に到着するも後の祭りであった
この事件は一旦『名も無き民間人による二ーガン討伐』として片付けられていた
それからジャクソンが手配した島の船大工数人とザクロは船造りに取り組み、1ヶ月近く過ぎて船がとうとう完成したのであった
ジャクソン
「凄ェな…こりゃ」
ザクロ
「当たり前だ。俺が造った船だ」
しかし更なる事件が起こったのである
海軍が島の住民への聞き込みでザクロが二ーガン一味に加担してジャンヌ家の大屋敷へ侵入していた事実が発覚したのである
ザクロは二ーガン一味の残党として扱われ、追われる身になった
ジャクソン
「クソが…俺が親父や兄弟にもお前の無実を伝えたし二ーガンを追い払った事も言ったのに…誰も取り扱っちゃくれねェ」
ザクロ
「めんどくせェ。何て思われようがどうでもいい。俺はもう島を出るぜ」
ジャクソン
「は?お前二ーガン一味の残党として…これから生きていくのか?」
ザクロ
「それはそれで気に食わねェな。あ。いい事思い付いたぜ。大手を振ってこの島を出る方法をよ」
ジャクソン
「は?」
何とザクロは名高い貴族ジャンヌ家の二男ジャクソンを人質にし、港まで移動したのである
これには流石の海軍も手出しが出せない状態でいたのである
ジャクソン
「ジャクハハハ。お前相当イカレてんな」
ザクロ
「海兵達も貴族お坊ちゃんの前では手が出せねェらしいぜ」
海兵達
「おい!二ーガン一味の残党!今すぐジャンヌ家のご子息を解放し投降するんだ」
ザクロ
「あァん?勘違いすんじゃねェ。俺は二ーガン一味でもねェし海賊でもねェ!ザクロだ。覚えておけコラ」
ジャクソン
「お前…その言動はまさに海賊だぞ…」
ダッン…!
ザクロは港に停泊しておいた船に乗った
ザクロ
「てめェはさっさと行きな。貴族のお坊ちゃん」
ジャクソン
「は?抜かせ。今更家に帰るつもりねェぞ俺ァよ」
ザクロ
「は…?まさか」
ジャクソン
「"ザリー"…ここ1ヶ月は楽しく過ごせたぜ。俺もお前の船に乗る事にしたぜ」
ザクロ
「ザリーだァ…?馴れ馴れしいな。てかてめェを船に乗せるとか有り得ねェ」
ジャクソン
「ふッ。世間知らずのお前1人じゃ航海は無理だぜ。それにこの船のスポンサーは俺だぜ?」
(Android/Chrome, ID:cD1M0X/a0)
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57 :イエロー
02/26(水) 20:27
第39夜<帰路に着く(2)>
シンベエ
「悪魔の実になんて興味を持つな。食っちまったら一生呪われるんだぞ。おっかねェぞ〜」
ザクロ
「呪われる…か。ふんッ。下らねェな」
ザクロとシンベエは長き時間、生活を共にする事になったが決して両親の話は聞こうとしなかった
幼心ながらのザクロのなりの気遣いでもあったしシンベエへの敬意もあったのかも知れない
そしてそれから8年後ザクロ18歳
悪魔の実のコトコトの実を求め故郷ラグス島を後に海へと出る事になる
ザクロ自家製の小型ボートは2週間目に床下から穴が空きながらも、何とか修復しながら次なる島へと辿り着く
ザクロ
「魚ばっかで飽きたぜ。肉が食いてェ」
その島の中心にある高台の丘には名高い貴族【ジャンヌ家】が大屋敷に住んでいた
そして同じ島の港町の酒場では1つの海賊団が根城にしており、そこでは海賊団への勧誘を募っていた
その海賊団の船長の名は
【大虐殺】のデトロイト・二ーガン
懸賞金1000万ベリー
二ーガン
「ガハハハ。人員の補充は終えた。今年こそは念願なる偉大なる航路へと入る。その為の最後の準備へと入ろうか」
二ーガンの最後の準備とは高台の丘に住む貴族達の大屋敷へと侵入し、あらゆる武器と金を略奪する事だった
海賊達
「女、お前も勧誘された1人か?」
「今から高台に向かうぞ」
ザクロ
「あァん?俺に指図すんじゃねェよ」
酒場で肉を食べている最中のザクロは二ーガンの一味に勧誘されていた
ザクロもとある策略からその話に乗り勧誘に乗っていたのである
時間は進み
島の中心にある高台の丘の大屋敷では
ジャンヌ家の貴族
「おい!幾ら兵に金を払っていると思ってんだ!海賊達を死んでも追い払って来い!」
兵士達
「し、しかし奴らここら海域で幅を利かせている二ーガン一味でして…しかもかなり武器を所持しており…」
ジャンヌ家の貴族
「ええいうるさい!早く何とかしろ!我々を守る為に死んで来い!!」
兵士達
「か、数が100人を超えていて我々では…とても…海軍に要請を頼むべきかと…!」
ジャンヌ家の貴族
「うるさい!いちいち海軍が来るのを待っていたら全滅だぞ?そんな事は決して許さない」
そんなこんなで二ーガン率いる海賊達による大屋敷の制圧があっという間に完了しようとしていた
二ーガン
「ガハハハ!ジャンヌ家の兵士と聞いて準備したつもりだが…随分弱かったな。今回は楽に終わりそうだ」
二ーガン率いる海賊に紛れてザクロもジャンヌ家の大屋敷に入り込んでいた
ザクロ
「ちッ。見つかったか」
黒髪パーマの男
「おい女。お前も二ーガンの一味か?」
黒髪パーマの男の周りでは複数人の海賊達が横たわっていた
黒髪パーマの男
「おい応えろ女。二ーガンの一味か?」
ザクロ
「うぜェな…だったら何だよ?」
黒髪パーマの男とザクロはお互い素手で殴り合う
そしてその殴り合いは10分を超えていた
ジャンク
「はァはァ…」
ザクロ
「…ち。しぶてェな。さっさとくたばれよ」
黒髪パーマの男
「お前は他の二ーガンの一味とは違うな。武器は使わねェし。女だし。それに」
ザクロ
「はァ?舐めてんじゃ…」
黒髪パーマの男
「それにその目は略奪が生業の二ーガンの一味の奴らの目とは違う。誰だお前?本当は二ーガンの仲間じゃねェんだろ」
ザクロの言葉に被せてそう呟いた黒髪パーマの男
ザクロ
「てめェこそ…誰だよ?」
ジャクソン
「俺はジャンヌ家の二男ジャンヌ・ジャクソンだ」
後の仲間になる貴族ジャンヌ・ジャクソン改めジャンクとの
ファーストコンタクトであった
ザクロ
「ジャンヌ家だァ?この島の奴ら口揃えて言ってたぜ。ジャンヌ家は権力を使って人間達を虐げてる変態野郎達だってよ」
ジャクソン
「否定はしない。…というか俺も今回の二ーガン達の略奪でせいせいしてんだよ」
ザクロ
「は?今まさにてめェん家に略奪入られててせいせいしてるとか頭沸いてんのかよ?」
ジャクソン
「生憎家族とは仲が悪い。ここ数年まともに会話すらしてねェんだ」
ザクロ
「そんな理由か…どうでもいいけどそんなお坊ちゃん育ちの貴族が何で喧嘩強いんだよ」
ジャクソン
「いつか海へ出る為にひたすら鍛えていた。…そんだけだ」
殴り合いは更にヒートアップして20分が経とうとした
ザクロとジャクソンの両者は大の字に倒れ込んだ
ジャクソン
「ぜェぜェ…」
ザクロ
「はァはァ…」
ジャクソン
「聞き忘れたけどお前の名は?」
ザクロ
「ちッ。そんなに重要かよ名前が。俺はザクロだよ」
ジャクソン
「ザクロ…お前二ーガンの仲間じゃねェんだろ?お前がここに来た本当の目的はなんだ」
(Android/Chrome, ID:9JHX6CzQ0)
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56 :イエロー
02/22(土) 21:17
第38夜<帰路に着く(1)>
ー19年前ー
偉大なる航路を進む海賊船
ツイストパーマで妊婦の女
「…俺ァ男だと思うぜ。こんだけ腹の中で暴れ回ってやがるんだからよ」
ツイストパーマで妊婦の女の名はモモ
サーカス海賊団所属の戦闘員である
モモ
「ふッ。まさかお前の子をな…なんか笑える」
目つきの悪い男
「うるせェワケ!思い出させんな…恥ずかしいだろ」
目つきの悪い男の名はキャップ
元無邪気一味の海賊である
キャップ
「てかマジでこの船の中で出産する気なワケ?」
キャップは無邪気一味解散後、サーカス海賊団で派遣船大工として雇われ生活を共にしていた
そしてモモとはそこで男女の関係へとなり子を授かったのである
モモ
「ふッ…如何にも海賊の子らしいじゃねェか。所でお前は子を持つ父親としての覚悟はあんのかよ?」
キャップ
「有るに決まってるワケ」
そして月日は流れ、娘が生まれた
モモ
「名前決めてたのによォ。まさか女だとは思わなかったからなァ…1から考え直しだなこりゃあ」
キャップ
「俺は女でも決めてたワケ。…ザクロだ!」
モモ
「決めてたってお前…その手に持ってる物…はなんだよ?」
キャップは柘榴を手に持ち食べていた
そこからザクロと安直に命名したのであった
キャップ
「良いじゃん。ザクロ。女らしいワケ」
モモ
「マジで言ってる?…まァいいか。お前とは口論しても無意味だし」
キャップ
「はァ?」
そこから3年の航海をへて
キャップは雇われ派遣船大工としての任を終えて故郷、東の海へと戻る事になった
キャップ
「てめェ本当に良いのか…モモ?」
モモ
「あァ。これから俺達は本格的に四天王の一角とやり合うからな…それに子連れじゃやりにきィしな」
キャップ
「解ったワケ。まァ武運を祈っとくよ」
モモ
「ふッ。らしくねェ」
キャップ
「言っとけ」
モモは母親として
最後に3歳になるザクロの手を握った
モモ
「ふッ。あったけェな。んじゃお前もザクロを宜しく頼むぞ」
キャップ
「あァ」
モモ
「あ。もしザクロが…」
キャップ
「何だ?」
モモ
「いや…何でもねェ。あ。」
キャップ
「何だよ!しつけェな」
モモ
「その[ワケ]って言葉遣い、ぜってェ覚えさせんなよ?マジでみっともねえから」
キャップ
「は?んだとコラ」
モモ
「んじゃ…まァ元気でやれや(ザクロ…いつか会えたら…ママとかって呼ぶのかな。そう考えたらクソ恥ずかしいな)」
ザクロ
「ばァ」
ザクロはにこやかに母の船出を見送った
それから2年後
ザクロ5歳になる
キャップ
「どうだ?俺のせがれなワケ」
黒髪の女
「は?せがれって…女の子じゃないの?」
黒髪の女の名はアンヌ・ソフィ
元無邪気一味の海賊である
ソフィ
「ぷッ。一味の中では1番有り得ないって思ってたあんたが子を持ち、育児をしてるなんてね」
キャップ
「ぎゃははは!だろ?俺も変わったワケ」
ザクロ
「…こいつだれ?」
キャップ
「俺の元同僚なワケ」
ソフィ
「こいつって…口の悪いお子様だこと」
ザクロ
「んじゃかいぞくなんだ」
目をキラキラとさせるザクロ
ソフィ
「何なりたいの海賊?海賊なんて身勝手なもんよ〜」
キャップ
「まァそれは否定出来ないワケ」
ソフィ
「"待ってる身"は辛いんだから」
キャップは元海賊とはいえ懸賞金がつくお尋ね者、彼は色々悩んで末に敵でもありながら信頼を置ける戦友でもある、ある男にザクロを預ける事に決めた
片腕が義手の男
「お前正気か?」
片腕が義手の男の名は
海軍本部中将
【黒金】のシンベエ
キャップ
「てめェらがいつまで経っても俺の懸賞金取り下げねェからだろ」
シンベエ
「だからって敵に餓鬼を預けるか普通?てか俺餓鬼嫌いなんだよ」
キャップ
「…うっせ」
シンベエ
「…なんか裏があるって顔だな?」
キャップ
「あァ?」
シンベエ
「まァ良いか。特注品の船を一隻造れ。それが交換を飲む条件だ」
そうして5歳のザクロはひょんな事からシンベエと一緒に暮らす事になる
それから5年後
ザクロは10歳になる
ザクロ
「この図鑑に載ってる"コトコトの実"って何?」
シンベエ
「ん?」
ザクロ
「ここだけ情報が載ってねェんだよ」
シンベエが世界政府よりくすねてきた悪魔の実図鑑を読む事にハマっていたザクロ
そしてその悪魔の実図鑑のコトコトの実の情報欄だけが白紙になっていた事に気付くザクロ
シンベエ
「コトコトの実か。噂によればここから(東の海)から遠い国にあるとかないとか」
ザクロ
「…いつかその遠い国に行けば真相がわかんのかな」
(Android/Chrome, ID:Yq1h+D+j0)
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55 :イエロー
02/19(水) 22:35
第37夜<范帝国の一件㊲>
若き頃のビシャモン
「そこまで言うならなってやってもいいぞ。丁度海賊は廃業して暇じゃったしのォ。だが今すぐ酒と飯を用意せい」
若き頃のカクビ
「何だこの男!このふてぶてしさは!」
20代後半で王宮衛兵を統括していた若き日のカクビ
畄セイ
「はっはっは。面白い男だな」
文官達
「皇帝に向かい何たる態度だこの男は!」
「即刻打首に!」
畄セイ
「いい。私が許す」
文官達
「しかしですね…!」
「この男が王宮隊長になど…!」
ビシャモン
「ほほほ。やかましい連中じゃのォ」
カクビ
「カッカッカ。こんな賊上がりに務まるものか…隊長なぞ」
ビシャモン
「ほォ?お主がわしゃより強いと?」
カクビ
「当然だ」
畄セイ
「止めんかカク。さてビシャモンよ。これをお前に渡す」
ビシャモン
「何だ食い物か?」
1つの宝箱をビシャモンに差し出す
文官達
「そ、そ、れは!?范国の極秘秘宝の1つ!!」
ビシャモン
「何だか知らんが貰っといてやるよ」
畄セイ
「それは特別な悪魔の実であるぞ」
ビシャモン
「ほっほっほ。悪魔の実か」
パクッ
一口食べたビシャモン
ビシャモン
「腹が空いてたのにまずっいのォ」
カクビ
「カッカッカ。その反応は俺と同じだな」
畄セイ
「期待しておるぞビシャモン。この国はこれから更なる成長を果たさなければならないのだ」
月日が流れて皇帝に子が生まれた
名は龍エン
畄セイ
「ビシャ見てくれ!私の子だぞ!どうだ私に似てハンサムではないか?」
ビシャモン
「ほほほ。わしゃらが必死にこの国を守っている間にやる事やりおってからに」
畄セイ
「はっはっは。ビシャモン。この子は世界に立つ皇子になるぞ。物心かついた時お前の配下に付かせるゆえ、一から鍛えさせるのだ」
ビシャモン
「ほっほっほ。カクビがおるではないか?何故わしゃに」
畄セイ
「お前は1度世界に出ている。その経験値は馬鹿にはならないからだ」
ビシャモン
「それはどうじゃかのォ。だがやるだけやってみるかい」
畄セイ
「それにカクは衛兵の仕事で常に多忙を尽くしておる。それに比べてお前は…」
ビシャモン
「は?わしゃが常に暇人みたいに言うな」
〜ビシャモン回想終了〜
ビシャモン
「…わしゃも直にそっちにいくらかのォ…ちょっと待っておいてくれんか、カクビ、皇帝」
そして王宮内では慌ただしい軍議が行われていた
王宮の軍師
「此度の侵略戦争での被害は北の港ジンショウは壊滅状態との事、北の町でも次々と甚大な被害が…そして此処王宮も…
そして此度での事件で死亡者は千を超え、重傷者の数…ッ」
文官達
「もう止めんか!ただでさえ皇帝が討たれたばかりというのに…もうそれだけで耳が痛いのだ!」
「それに捉えた賊の女(キャンディ)と賊の男(オリヴァ)は?」
王宮の軍師
「女の方は牢獄へと。男の方は先程息を引き取ったとの事でした」
文官達
「それに今は次期皇帝を直ぐさま任命しなければ国民達が揺らぎますぞ!そして今一番厄介なのは第2皇子(霤メイ)の安否だ!」
王宮の軍師
「であれば直ぐさまに龍エン閣下に…司令を…」
ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地
海兵達
「いろは中将…お疲れ様であります」
「しかし毒蜘蛛の一味が侵攻して来るとは恐ろしい自体でしたね」
いろは
「…くッ」
いろはは先の戦でホワイトとアポロンの会話を思い出していた
ーホワイト
「返す言葉もないですわ…それで探し物は?」
アポロン
「この者達からの口ぶりからして存在する事は確定した。…だが今は時期ではない」ー
いろは
「奴ら超絶何を狙ってこの国へ来ていたんだ…?」
海兵達
「いろは中将!1度本部へ繋げますか?」
いろは
「あァ…だがそれじゃない」
海兵達
「え?この他の電伝虫持ってきてましたっけ?」
いろは
「これだよ」
ガチャン
おもむろに棚から取り出した電伝虫、それはとある者への直通ダイアルの電伝虫であった
海兵達
「あ、あの電伝虫のマーク…ひょっとして…」
「海軍本部"元帥"シャガーンじゃないのか!?」
>>>413.686に登場
海軍本部元帥
【仙兵】のシャガーン
いろは
「こちらいろは中将である。先の毒蜘蛛の一味の侵略による戦いは終わった…甚大な被害に及んでいる。しかし范帝国は引き続き海軍の介入を拒んでいる。超絶仕方あるまい…しかしまた毒蜘蛛の一味はやって来るに違いない!…何を言っているんだ…我々は民間人を助ける存在なんだぞ…あァ解ってはいるが……うるせェクソシャガーン!超絶よく聞け…大将派遣しろって言ってんだよ。あァ…情報はこれで全てだ
范帝国の一件にて」
(Android/Chrome, ID:2b5bHvNj0)
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54 :イエロー
02/13(木) 23:01
第36夜<范帝国の一件㊱>
王宮の軍師
「ビシャモン様!どうか仇をッ…!!」
アポロン
「気にはなっていたがその姿は何だ?ゾオン系の類か」
ビシャモン
「我、風神也(なり)!
台風脚」
ビシャモンの食べた悪魔の実
★ヒトヒトの実"モデル"風神(ヴァーユ)
大風を操る人間
空を飛ぶ事を含め風を自由自在に操る能力である
その実力は未知数であった
アポロン
「風神か…合点が一致した」
バギィィィン…!!!
ビシャモンの大風を起こす蹴りを右腕で防ぐアポロン
ビシャモン
「防いたか。だが風の回転は止まらんぞぃ」
防いだハズのアポロンの右腕が
ギュルルルル
回転しながらちぎれて行く
ホワイト
「総司令官。その右腕」
アポロン
「あァ…右腕1本失ったか。だが悪くない蹴りだ」
バキッ!
自ら右腕をちぎり捨て、大風の回転を止めたアポロン
ビシャモン
「賢いな。ほっとけば台風の回転に巻き込まれて肉体は次々と引き裂かれていたのにのォ」
ホワイト
「何と末恐ろしいですわね」
いろは
「待ちなさい!この場は…海軍本部のい…!」
龍エン
「黙れ女海兵。この侵略戦争に貴様ら海軍の介入は断ったハズだが何故この場にいる?」
いろは
「ぐ…それを言われたら超絶グーの音も出ないけど…」
ビシャモン
「ほほほ。それよりも右腕1本で受け止めるとは流石は傑物じゃの。だが次で仕留めるぞい」
ビシャモンは間髪入れず次の体勢を取っていた
ビシャモン
「…?」
ジッ…
ビシャモンは妙な気配を感じ取り、動きを止めた
アポロン
「…幕引きだ」
ズズズ…ズズズ…
アポロン、ホワイトの背後の空間より黒い穴が空き、そこから1人現れた
ホワイト
「来ましたか。腸ウンさん」
腸ウン
「終わった…のであるか?」
ホワイト
「今しがた終わりましたわ」
王宮の軍師
「お前は"朧月"の腸ウンッ!?」
龍エン
「奴は確か元王宮兵士だった男か。だとしたらその黒い穴は…"ウラウラの実"の能力か」
腸ウン
(第1皇子に…その奥で倒れているのは皇帝か…)
アポロン
「皇帝は討った。これにて侵略を終わりとする」
腸ウン
「…キャンディとオリヴァは?」
ホワイト
「約束の時間に此処へ現れなかった。考えられるとしたらこの国の兵士達に足止めされたか始末されてしまったのか、ですわ」
腸ウン
「…置いていっていいのか?」
ホワイト
「えェ。それよりも我々は"大きな力"を手に入れたのですから」
龍エン
「…!?」
腸ウン
「…御意」
黒い穴にアポロン、ホワイト、腸ウンの3人は次々と入って行く
龍エン
「先生(ビシャモン)!」
ビシャモン
「解っておるわい。ただで帰す訳がなかろう」
シュッ!
ビシャモンは瞬を使い、黒い穴に入って行くアポロンに向けて飛んだ
ビシャモン
「わしゃと共にこの国で散れ行け。総司令官とやら」
アポロン
「何度もくどいぞ…老いぼれ」
ビシャモンが大風を纏った蹴りを放った瞬間に
腸ウンの発動させた黒い穴は閉じた
ビシャモンの蹴りは空を切っただけであった
ビシャモン
「…ほほほ。あやつらめ…わしゃを目の前に勝ち逃げしおったか」
アポロン、ホワイト、腸ウンは黒い穴へと入り、何処へとともなく消えていった
王宮の軍師
「くそッ!!それより皇帝の容態は!?医療班を急がねば!!」
龍エン
「無駄だ」
王宮の軍師
「へ?」
龍エン
「心臓を貫かれている…即死であった」
こうして毒蜘蛛の一味の范帝国への侵略は終わりとなった
ビシャモン
「こんな結末にさせてすまんのォ皇帝」
〜ビシャモン回想〜
16歳で海に飛び出し海賊になり20代後半で彼は海賊としても名声を轟かせていたが、世界で見た景色と自分の価値観に心底絶望し、世界政府との密約で悪名高い億超え海賊10人の首を取引に海賊として引退を果たして懸賞金も取り下げれていたのであった
心身共にボロボロのビシャモンは故郷范帝国への帰郷を果たした
本国に戻った後は特に悲惨であった。元海賊と言え大海賊であった彼は兵士に捕まり牢獄へ入れられ約1ヶ月間飲まず食わずの生活を送っていたのである
そこへ何と皇帝である畄セイが牢獄へ赴いたのであった
文官達
「な、何を言っておられるですか皇帝よ!?」
「元海賊でただの商人の血筋の男に名門武家の萊の名を授けて王宮隊長を任命するなんて!!」
若き頃の皇帝畄セイ
「はっはっは。私が決めた事だ。異論は認めんぞ。それにこの男の腕は既に范イチであるのだぞ」
若き頃のビシャモン
「そこまで言うならなってやってもいいぞ。丁度海賊は廃業して暇じゃったしのォ。だが今すぐ酒と飯を用意せい」
(Android/Chrome, ID:1bd7cAwu0)
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53 :イエロー
02/04(火) 19:15
第35夜<范帝国の一件㉟>
七世
「それではこの方々を至急医療室へ運んで下さい!」
衛兵達
「はい!承知致しました」
ジャンク
「おい、俺は平気…ぐは」
バレンタイム
「黙って運ばれろ」
メディ
「あんたもよバレン」
バレンタイム
「は、はーい」
かくして毒蜘蛛の一味"女郎蜘蛛一派"【大バサミ】のヴァルキリー・オリヴァVSザリー海賊団の対決は終えた
時同じくして
ー王宮内の何処か??ー
白いヴェールに包まれた謎の空間
海軍本部中将【麗】のいろはと対峙していた毒蜘蛛一味"女郎蜘蛛一派当主"【白線】のシルバニア・ホワイト
いろは
「超絶早くワタクシを元の場所へ戻しなさい!」
ホワイト
「はァはァ…ではお言葉通り元の場所へ戻しますわね。攻撃ではないですから心配なさらずに」
血を流すホワイトは手を上に翳すと
ズズズ…
音を鳴らしながら空間が歪んで行く
いろは
「超絶不気味な能力!"ヴェルヴェルの実"の能力者!」
ホワイト
「海軍の情報網は脅威ですわ」
★ヴェルヴェルの実
ヴェール人間
白い羽衣で有機物、無機物を覆い尽くす事が出来る
ホワイトは能力の応用でヴェールの空間も作り出しそこに覆い尽くした物を出し入れが可能
能力者(主にパラミシア、ロギア)に対しても相手の攻撃を羽衣で覆い尽くし無効化する事も可能
いろは
「逃げない様に腕は掴んでいるぞ」
ギシッ!
ホワイトの右腕を掴んだいろは
ホワイト
「ご自由に」
いろはとホワイトの2人は謎の空間から消え、王宮内のとある部屋に飛んでいた
いろは
「ここは…?」
ホワイト
「ギリギリでしたか」
アポロン
「随分と手間を取ったな」
ここは侵略者の最後の舞台
王宮内、皇の間
いろは
「超絶どういう事!?」
龍エン
「女海兵と…賊か?」
ビシャモン
「ほほほ。新手か」
そこには血塗れの龍エンと姿を変えたビシャモンがいた
いろは
(この国の皇子に、それに奥には皇帝までいる…どういう事なの?)
ホワイト
「絶景ですわね皇の間は」
アポロン
「火焔・盾(ブレイドシールズ)」
アポロンが能力を発動させた瞬間、深淵の炎で出来た火柱がホワイトといろはを一瞬で分断した
いろは
「熱ッ…しまった!」
ホワイト
「流石ですわ。総司令官」
シュッ…
いろはに拘束されていたホワイトは火柱のおかげでその場を脱する事に成功し、アポロンの下へと跳んだ
アポロン
「貴様にしてはぬかったなホワイト」
ホワイトの斬られた傷を見てそう呟くアポロン
ホワイト
「返す言葉もないですわ…それで探し物は?」
アポロン
「この者達からの口ぶりからして存在する事は確定した。…だが今は時期ではない」
ホワイト
「そうですか…わかりました」
アポロン
「さて帰るとするか。我が城へ」
ダダダッ!
龍エンが向かって来る
龍エン
「はァはァ…逃がす訳がないだろう」
アポロン
「面白いなこの国は。次から次へと強者が出てくる。我は嫌いではないぞ強者はな」
龍エン
「范をナメるなよ賊が」
アポロン
「この侵略の落とし所を探していたが、第1皇子…貴様の首ではちと安いな」
龍エン
「何を言っている?」
アポロン
「それよりもやはりは皇帝の首を取り、逆上した第1皇子に恨まれるのもまた一興か」
ビシャモン
(まずいな…)
龍エン
「させる訳がないだろ」
いろは
「皇帝の首を…?何を言っているの」
アポロン
「ホワイト…腸ウンは?」
ホワイト
「直に着くかと」
アポロン
「…それでは頼むぞ」
ホワイト
「はい」
ズズズ…
畄セイの背後の空間が歪む音がした
畄セイ
「何だ…この音は」
ビシャモン
「まずい龍エン坊ちゃん!皇帝の下へ!」
龍エン
「!?」
だが時遅し
ザクッ…!
鋭い音と共に血しぶきが飛んだ
畄セイ
「ぐふァ!」
何も無い空間から突然羽衣と共にナイフが出現し、そのナイフが【皇帝】畄セイの心臓を貫いた
龍エン
「皇帝!」
いろは
「あの羽衣…まさかホワイトの能力で…!クソが!」
王宮の軍師
「皇帝が討たれた…!?そんなハズが」
龍エン
「く…心臓を貫かれている」
しかしここで1番の怒りを表したのは他でもない
常に冷静沈着のビシャモンであった
ビシャモン
「皇帝よ。あまりにも早すぎる…許さぬぞ賊めら」
アポロン
「ほォ。そしてどうする?」
シュッ!!
姿を変えているビシャモンはアポロンへ向けて飛んだ
文字通り飛んだのである
アポロン
「気にはなっていたがその姿は何だ?ゾオン系の類か」
ビシャモン
「賊よ…最後の言葉がそれでよいな?」
(Android/Chrome, ID:iAAl74p50)
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52 :イエロー
01/25(土) 15:32
第34夜<范帝国の一件㉞>
パキパキパキ…!!
オリヴァの大バサミがキャップに握り割らされた
オリヴァ
「嘘だろ…この特注大バサミを片手で握りつぶすとか…!?」
キャップ
「俺の握力はダイアモンドすら粉砕出来るワケ」
オリヴァ
「だが俺の武器は大バサミだけじゃねェんだよ!俺が授かった恩寵は強大だぜ!
殺人パンチ!!」
キャップ
「恩寵に使われてる様じゃ足をすくわれる。俺には勝てねェワケ」
バゴォォォッ…
キャップの右拳とオリヴァの左拳がぶつかり合う
オリヴァ
「う、うがァァァ!」
キャップの右拳でオリヴァの左拳を砕いたのであった
オリヴァ
「ふざけん…じゃねェ!!」
キャップ
「てめェはここまでなワケ。"大バサミ"のオリヴァ」
スッ…
キャップは背中から大きなハンマーを手に取り構えた
オリヴァ
「クソがァァァ…!」
怒り狂うオリヴァは武装色の覇気を左腕に纏う
オリヴァ
「殺人ラッシュ!!」
キャップ
「漸進する金槌(ドライブハンマー)」
バゴォォォォォンッッッ…!!!
物凄い衝撃と共に
辺り一帯を包み込む
オリヴァ
「………」
バタン…
血塗れのオリヴァが白目を向き倒れた
キャップ
「…世話が焼ける」
メディ
「お、終わったの?」
気の抜けたメディはカエルの能力を解除した
バレンタイム
「多分?」
ジャンク
「はァ…まだだ。この男(キャップ)の目的は何だ?」
横たわるジャンクがそう呟く
キャップ
「心配するな。今は敵じゃねェワケ」
キャップの視線は気絶するザリーに向けた
メディ
「あ…ザクロちゃんの処置を急がないと…」
バレンタイム
「切断された右足はくっつくのか?」
メディ
「…!…」
タタタッ…
そこへ王宮の衛兵達が囲む様に現れ、後から官女の七世がやって来た
衛兵達は倒れ込む侵入者のオリヴァ、そしてザリーの姿を確認した
バレンタイム
「おいおい…囲まれちまった。つか忘れてたけど俺達も侵入者だからやばいんじゃねェの?」
ジャンク
「それなら…斬って逃げるまでだ」
バレンタイム
「立つ事もままならねェ奴が何言ってんだよ?」
衛兵達はバレンタイム達に向かい膝まづいた
衛兵達
「あなた方が…賊の一人を退治してくださったのですね」
「感謝致します」
バレンタイム
「え?」
七世
「あの時は私を逃がしてくださってありがとうございます…そして賊の一人を始末してくださったのですね…!」
バレンタイム
「いや、…まァそういう事にしとくか(都合良くいい感じに逃げられそうだ)」
七世
「そしてその女性(ザリー)は…」
バレンタイム
「くたばっちゃいねェさ。気絶してるだけだ。なァメディ…止血は終わったんだろ?後は上手い事足をくっつけて…」
メディ
「無理…よ!」
バレンタイム
「は?何言ってんだ」
メディ
「血を流し過ぎているの!簡単な止血なら済ませたけど。それに足の接合手術なんて私には…出来る訳がないじゃない!わたしは精神科医なのよ!?」
バレンタイム
「あ、忘れてた」
Dr.メディの専門分野は精神医学であり簡易的な医療技術しか持ち合わせていなかった
メディ
「それに今すぐでも大量の輸血も必要なのよ…!しかもザクロちゃんの場合は珍しい血液なのよ、私もバレンでもジャンクでも、他のメンバーにもザクロちゃんと同じ血液を持つ人間はいないの!」
バレンタイム
「マジかよ…クソ。どうすりゃいい」
七世
「あのもし宜しければ…」
メディ
「何?」
七世
「王宮内で同じ血液を持つ人間を探しましょうか!?」
メディ
「本当!?」
七世
「はい…!私の責任でもありますし、それに王宮内には沢山の人間がいるので同じ血液を持つ人も現れるかと…!」
スタスタ…
そこへキャップが割入った
キャップ
「今すぐ必要なんだろ?探してる時間も一分一秒と惜しいワケ。…なら俺の血を使え」
メディ
「え…?」
キャップ
「こいつ(ザクロ)と俺は同じ血液を持つワケ」
メディ
「あなた本当にザクロパパ…?」
キャップ
「そのパパって呼び方は止めるワケ。…ただし条件がある」
メディ
「条件?」
バレンタイム
「あんたの愛娘だろ…!こんな時にふざけてんのか?」
キャップ
「あ?」
キャップはギロリとバレンタイムを睨む
バレンタイム
(何て威圧感だよ)
キャップ
「俺がこの国に来た事をザクロには口外するな」
メディ
「な、何で!?ザクロちゃんはあなたと会いたがってるハズよ」
ジャンク
「よせメディ。今は言う通りにしよう。なんにしてもザリーへの輸血は急ぐしかねェだろ?」
メディ
「わ、解ったわよ!」
(Android/Chrome, ID:zmsD/sh40)
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51 :イエロー
01/18(土) 21:46
第33夜<范帝国の一件㉝>
ジャンク
「ぐは…ァ。ちきしょう」
オリヴァ
「浅かったか。首をへし折るつもりで殴ったんだがな!」
ガチャン!
オリヴァは横たわるジャンクに大バサミを向けた
オリヴァ
「ヴァハハハ!これがてめェらのレベルでは到底なしえないステージだ」
ジャンク
「げほッ。恩寵…?そりゃてめェらの首領アラクネって奴の能力か?」
オリヴァはこの死地にて更なる膂力を上げていた
恩寵と呼ばれる謎の能力による恩恵にて
オリヴァ
「ヴァハハハ!てめェは連れ帰るのは止めだ。ここで殺す。あの世で後悔しな。毒蜘蛛の一味に手を出したって事によ!」
ジャンク
「ふざ…けんじゃねェ…」
ザリー
「おい!!!てめェの相手は…!!この俺だろが!!」
ズタンッ!!
大声で叫ぶザリーは左脚のみでオリヴァに飛び掛る
オリヴァ
「きゃんきゃん喚くな女が!」
ザリー
「不叩反魔(ブッタタキハンマー)!!」
ズズズ…!!
ザリーの両腕、釘バットは黒く染まり
それをオリヴァに振るい落す
バギィィン!!!
オリヴァ
「ふぬ…!!」
オリヴァは大バサミで釘バットを受けとめたがザリーの渾身の一撃に負け、吹き飛んだ
オリヴァ
「ぐ…はァ…何て力だァ…!」
ザリー
「はァはァ…てめェはここで殺す!」
言葉とは裏腹に
切断された右足の痛みに加えて先程の大技は放ったザリーにはもはや余力は残っていなかった
オリヴァ
「クソがァァァッ…!!」
怒り狂うオリヴァの咆哮はその場の建物にメキメキとヒビが入る程に迸(ほとばし)っていた
ザリー
「はァ…はァ…次で仕留めッ…」
バタン!
ザリーは前のめりに倒れた
メディ
「ザクロちゃん!?」
タタタッ
ザリーの下へ駆け寄るメディ
メディ
「良かったケロ…息はある…気絶してるだけ…ケロ!」
スタスタスタ
そんなメディとザリーを横目に素通りしたオリヴァはジャンクの前再び降り立った
オリヴァ
「ヴァハハハ!まずはてめェから死刑だ。小僧(ジャンク)!!」
ジャンク
「ゲホゲホ…やってみろクソが…」
ダダダッ…!
バレンタイム
「やめろッ!
鎧拳(よろいこぶし)!!」
バキィ…!
バレンタイムが横入りして渾身のパンチをオリヴァへ放つ
ジャンク
「はァはァ…余計な真似すんじゃねェ…よ」
バレンタイム
「悪くねェな。お前(ジャンク)のそんな弱々しい姿拝めるってのも」
オリヴァ
「邪魔すんじゃ…ねェよ!!」
バキィィン!!
カウンターの蹴りを喰らいくの字に吹き飛ぶバレンタイム
バレンタイム
「…ぐはッ!!」
ガチリ…
しかしバレンタイムは再び立ち上がる
バレンタイム
「まだ…だぜ…ゴホッ」
血の塊を口から吐くバレンタイム
メディ
「バレン…!あんたも既にボロボロなのに何故立つケロ!?」
バレンタイム
「ふッ。ザクロもジャンクも死力を尽くしてて…俺だけ呑気に寝てられるか…!」
気絶するザリー、横たわるジャンク、既に満身創痍のバレンタイムの3人、そしてメディにはオリヴァに対抗出来うる力はなかった
もはやこの場でオリヴァに屈する事しか残されていなかったのである
オリヴァ
「俺に恩寵を解放させた事は予定外だったがここでおしまいだァ!」
ガチャン…!大バサミをジャンクへ向けるオリヴァ
バレンタイム
(駄目だ…体が動かねェ…このままじゃジャンクが…)
オリヴァ
「あばよルーキー海賊…!」
ジャンクへ振るう大バサミ
スト…
オリヴァ
「何…?」
突然大バサミを振るうのを止めたオリヴァ
白髪混じりの目つきの悪い男
「この勝負は…ルーキー共の勝ちなワケ」
>>44 この男の登場シーン
オリヴァは大バサミを振るうのを止めたのではなく、白髪混じりの目つきの悪い男に片手で大バサミを握り止められていたのであった
メディ
「誰?」
バレンタイム
「はァ…はァ…新たな敵?って訳でもなさそうだな」
ジャンク
「は…?」
オリヴァ
「おい…まさか…その面(つら)は…!そしてその背中の金槌は…」
白髪混じりの目つきの悪い男
「恩寵はてめェの力じゃねェワケ。てめェはこいつらルーキーに負けたんだよ。潔くくたばるワケ」
オリヴァ
「無邪気一味の復活は記事で見たが…何故てめェの様な男がここに!?"海の壊し屋"キャップ!」
キャップ
「蜘蛛の暴走を止めに来たワケ」
無邪気一味 船大工
【海の壊し屋】のキャップ
懸賞金10億1000万ベリー
バレンタイム
「キャップって確か…」
メディ
「ザクロパパ!?」
パキパキパキ…!!
オリヴァの大バサミがキャップに握り割らされた
(Android/Chrome, ID:Ud0BIzlf0)
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50 :イエロー
01/12(日) 13:14
第32夜<范帝国の一件㉜>
オリヴァ
「殺人パンチ!」
ジャンク
「静寂の斬撃(サイレンズ)」
バキィィン!!!
オリヴァの大バサミの突きとジャンクの手甲鉤の斬撃が混じり合う
ジャンク
「はァ…はァ…」
オリヴァ
「ヴァハハハ!もう息切れか?」
ジャンク
「ヘッ。こんなモン、何でもねェよ」
ジャンクの剣技
『雑音』と『静寂』の2種類の斬技がある
雑音はその名の通り勢いに任せて放つ技に対して静寂は集中力が必要になる為、この緊迫とした状況において更なる集中力を必要としている為に疲労度が比較にはならない程であった
ジャンク
「お前らクラスを倒さねェとこの先の海を乗り越えられねェなら斬るしかねェ…!」
オリヴァ
「無駄なあがきだな。ヴァハハハ!」
メディ
「ザクロちゃんもう無理しないで…!」
血が滲み出る切断された右足に手を当て止血を試みるメディ
ザリー
「俺は…まだ動けるつってんだろ…今すぐそこをどけメディ!」
ザッ…
釘バットを杖にして何とか立ち上がるザリー
メディ
「何故立ち上がるの…!?」
ザリー
「奴(オリヴァ)をぶっ倒す為だ」
ダダダダッ!
オリヴァとジャンクが向かい合う
ジャンク
「フゥ。その身を引き裂き為に全身全霊で挑む」
オリヴァ
「ふん!さっさとくたばれルーキー!
殺人ギロチン!」
ジャンク
「俺はお前を超える…奥義…
静 寂 の 開 花 (サイレント・ブルーム)」
ドギィィィ…ッッ!!!!!
ぶつかり合うオリヴァとジャンク
オリヴァ
「ぐは…ァ!!」
ジャンク
「ぐ…!!」
ズタン…
オリヴァがここに来て初めて片膝を付いた
ジャンク
「はァ…はァ…どうだ片膝付かせたぞ?」
オリヴァ
「はァはァ…生意気なクソ餓鬼がッ!」
ジャンク
(まさか俺の大技でも駄目だった…効いてるようで効いてねェ。こいつを倒す方法なんてあんのかよ?)
ザリー
「ジャンク!!」
オリヴァ
「な、に?」
咄嗟の出来事であった
ジャンクとの攻防の際の一瞬の不意にオリヴァの背後を取ったザリー
オリヴァ
「なッ…」
ガシッ!!
オリヴァに背後から抱きつき、両腕と体を取り押さえたザリー
オリヴァ
「く、そ!離しやがれ!」
いつもなら力負けなどしないハズのオリヴァ
しかし先程のジャンクの一撃、そしてザリーの決死の底力に負け
両腕と体を取り押さえられたのである
ザリー
「さっきの技もう1回こいつにぶち当てろ!!コイツを殺すんだ!!」
ジャンク
「へッ。流石は船長だ…とんでもねェ事考えてやがった」
オリヴァ
「…てめェら許さねェぞ!!…やめろ!!」
ジャンク
「ジャクハハハ。これはサシでも無ければ真剣勝負でもねェ…海賊同士の喧嘩だ…文句は言わせねェ」
スタンッ!!
強く踏み込んだジャンク
ジャンク
「奥義…静 寂 の 開 花 (サイレント・ブルーム)」
ズザァァァンッッ!!!
オリヴァの体を引き裂き、血飛沫が上がる
オリヴァ
「ぐはァァァ…ッ!!!」
ジャンク
「どうだ?お前の硬い皮膚もようやく引き裂けたぜ」
毒蜘蛛の一味のヴァルキリー・オリヴァはザリーとジャンクの手により敗北を喫した
メディ
「まさか本当に毒蜘蛛の一味の1人をやっつけちゃった…?」
タタタッ
そこへ駆け付けたバレンタイム
バレンタイム
「まさかマジでやっちまったのか?」
ジャンク
「ふッ。ビビってんのか?こいつら(毒蜘蛛の一味)の報復に」
バレンタイム
「抜かせ!そういう事じゃねェ」
メディ
「それよりザクロちゃん…」
ザリー
「何だよ。いつまでもメソメソしてんじゃねェよメディ」
バレンタイム
「てか急いでここからずらかろう。もうここには用はねェハズだ」
その時であった
オリヴァ
「ま、まだ…終わっちゃいねェんだよ…!」
ジャンク、バレン、メディ
「!?」
オリヴァのとてつもない殺気を感じ取る一味面々
ザリー
「誰だコイツ?」
オリヴァ
「…まさか…てめェらごときに…アラクネ様から授かった"恩寵(おんちょう)"を解放しなければいけないとはよ!」
シュッ!タッ!!
血濡れのオリヴァが立ち上がりジャンクの前に
ジャンク
「おい…嘘だろ?」
バレンタイム
「おい逃げろ!パーマ野郎(ジャンク)」
オリヴァ
「死ね!」
バゴォォォンッ!!
オリヴァの速攻の一撃で殴り飛ばされたジャンク
ジャンク
「ぐはァ…!」
もはや限界のジャンクは殴り飛ばされた先でうずくまった
オリヴァ
「俺がアラクネ様から授かった恩寵は怒りだ。怒りのボルテージが上がれば上がる程俺のパワーは増幅するんだよ!」
(Android/Chrome, ID:IeJ6/71A0)
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49 :イエロー
01/04(土) 23:43
第31夜<范帝国の一件㉛>
畄セイ
「『シヴァ』の名はこの国では最もの機密事項…(側近のカクビ、ビシャモン、それに龍エンしか知らない事実を何故…?)」
王宮の軍師
「シヴァ…!?何だそれは!?」
アポロン
「過程などどうでもいい。所在を吐け、さすればこの無意味な争いは終わる」
畄セイ
「ふっ…馬鹿め。その様なモノはまことしやかに囁かれておる語り草に過ぎん。所在どころか実在するかさえ謎なのだ」
アポロン
「とぼける気か?我を欺くにしては冗談が過ぎるぞ」
畄セイ
「あの様なモノが存在する訳がないだろう」
アポロン
「『シヴァ』とは…言わば再生と破壊を司る兵器。この国が繁栄し続けるのは『シヴァ』のお陰であろう」
王宮の軍師
「そ、その様なモノがこの国にある訳がないだろう!」
アポロン
「その兵器が…もたらした幾許かの神話では…"千と一の国の夜を奪った"…とされている」
畄セイ
「あてが外れたな。私には知る由がないのだ」
アポロン
「まだ迷い言を言う気か?ならば始末するしかあるまい」
ギッ…
アポロンは構えを取る
王宮の軍師
「皇帝!私の後ろへ」
バ…タン…!
その時、皇の間の扉が開いた
龍エン
「…皇帝ッ!」
第1皇子沁 龍エンがその場に辿り着いた
アポロン
「ほォ。まだ息があったか。第1皇子よ」
龍エン
「皇帝…!ご無事ですか?賊は今、片を付ける」
アポロン
「笑止千万…」
畄セイ
「龍エン…この男は…!」
龍エン
「解っております。この国に仇なす者という事は…!」
スッ…
龍エンは瞬を使いアポロンの間合いに入る
アポロン
「速いな。だが我には見えているぞ…遅い」
アポロンは瞬による、龍エンの速攻を見切っていた
ビジュッ…
ビシャモン
「ほほほ。こやつが敵の総司令官とやらかのォ」
アポロン
「…?」
ザシュッ!
突如ビシャモンが現れ、アポロンの背後を取り構えた
龍エン
「先生…?」
ビシャモン
「これでは動けまい。龍エン坊ちゃん後を頼むぞォ」
龍エン
「はい。圧撃(アツゲキ)!」
バゴォォォッ!
圧力を込めた右拳をアポロンに直撃させた
アポロン
「ぐ…」
龍エン
「熱分身とは違い…ダメージが脳内まで届いただろう」
アポロン
「…やはりここらで第1皇子は消しておくのがいいか」
龍エン
「フン。貴様ごときに消させしないぞこの命はな」
ビシャモン
「待てい。龍エン坊ちゃん。」
龍エン
「先生(ビシャモン)隠居してたハズでは?」
ビシャモン
「ほほほ。頼りない後輩達を見てられんでのォ…それに敵の1匹は確保した」
龍エン
「流石は先生」
ビシャモン
「所でわしゃ地獄耳でのォ先程の『シヴァ』の話は聞かせて貰った。皇帝よ…こいつには情報など何1つも与えるな」
畄セイ
「勿論だ」
アポロン
「ほォ。我は機密事項を知る者は1人生かせればいいのだが?」
ビシャモン
「…所でカクビをやったのはこの男で間違いないかのォ」
王宮の軍師
「はい。この男がカクビ様の首を…!」
ビシャモン
「弔い合戦ってのはちと性には合わんが…最初から本気でやらんとな」
畄セイ
「ビシャ、まさか?」
ビシャモン
「王宮が崩壊せぬ様に気を配りますゆえ」
龍エン
「先生気を付けて下さい。この男は深淵の炎を操る能力で」
ビシャモン
「左様か。先程から喉が渇くて思っていたがこやつのせいか」
アポロン
「講釈を垂れている所悪いが、我を倒す事は不可能だ」
ビシャモン
「ほほほ。やる前から口だけは一丁前じゃのォ…どォれ"解放"は10年振りかのォ」
ズズズ…!
次の瞬間…ビシャモンの姿は変貌した
アポロン
「何だその姿は?」
ー王宮内ー
南階段前
オリヴァ
「まさかこんな所で足止めを食らうとはよ」
ジャンク
「…次こそは斬ってやるよ」
メディ
「ザクロちゃん…この血の量は…」
ザリー
「う、ぜェな。まだ動ける…!」
ギュ…
切断された右足を布の切れ端で縛るメディ
バレンタイム
「お姉さん(七世)、大丈夫かい?」
七世
「え、えェ。しかし何故あの人は私を助けたの?」
バレンタイム
「ザクロの気紛れかもな。だがあいつは訳もなく助けたりはしない。だからお姉さんは気にしなくていいさ」
七世
「わか、りました」
バレンタイム
「もしまだ動けるならこの先は1人で行けるね?」
七世
「あなたは?」
バレンタイム
「俺はまだあのデカブツ(オリヴァ)にとびきりの一発入れてねェからな。戻るさ」
七世
「あ…あの女性(ザリー)は?」
バレンタイム
「ザクロか?あいつは大丈夫さ!刺されようが撃たれようが所狭しと動き回るじゃじゃ馬なんだ」
(Android/Chrome, ID:Z+72WCc10)
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48 :イエロー
01/04(土) 23:38
第31夜<范帝国の一件㉛>
>>49第32夜<范帝国の一件㉜>
>>50 第33夜<范帝国の一件㉝>
>>51第34夜<范帝国の一件㉞>
>>52第35夜<范帝国の一件㉟>
>>53第36夜<范帝国の一件㊱>
>>54第37夜<范帝国の一件㊲>
>>55第38夜<帰路に着く(1)>
>>56第39夜<帰路に着く(2)>
>>57第40夜<帰路に着く(3)>
>>58 3/16
[范帝国]
皇帝の沁 畄(リュウ)セイ(71歳)
皆からは皇帝と呼ばれる
[見た目]艶のある黒髪
[笑い方]笑うとしたら、はっはっは
范帝国を統べる皇帝である
実は絶対的王権制度を廃止しようと運動していたが文官達には猛反対されていたり
[范帝国]
皇帝側近の兎(う)カクビ(78歳)
皆からカクビ様と呼ばれる
[異名]戦慄の豪傑
豪快な技を繰り出す事より呼ばれる様になる
[血筋]范帝国出身で名門武家の出
[武器]膨大な覇気を遠当てにして飛ばす事が出来る
[見た目]口と鼻にチェーンのピアスを付ける
[笑い方]カッカッカッ
皇帝との付き合いは1番長い男でもある。ビシャモンとは若い頃より犬猿の仲であったがお互い歳を取り関係は良好になっていた。好きな将棋ではいつもビシャモンに圧勝していた。実は悪魔の実の能力者であったが使わずに終えた
[范帝国]
皇帝側近の萊(り)ビシャモン(79歳)
皆からビシャモン様と呼ばれる
[異名]地獄耳
聴力が人間離れしてる事からそう呼ばれる
[血筋]范帝国出身で育ちは商人の家系
[武器]蹴り技を中心とした体術
[見た目]顔に御札を付けている
[笑い方]ほほほ
数十年前には実は海賊をやっていた過去を持つビシャモン。その後は名門武家『萊』の名を貰い受け王宮兵士として長く仕えた
カクビとは対になる悪魔の実能力を保持している
[海軍本部]
中将のいろは(44歳)
皆からはいろは中将と呼ばれる
[異名]麗
歴代の剣士に脈々と受け継がれる称号の名
[血筋]海軍本部中将うるはと初代一文字流の師範代イチモンジの一人娘
[武器]大業物 覇道一文字
[見た目]ピンク髪
[笑い方]イハハハ
ジンベエと共に旧海軍本部の体制を崩して新たな組織を作り替えた伝説の海兵の1人とされている
因みに大食いで海軍の中でも1、2を争う大食いであり、スシとラーメンが大好物である
海軍本部の後輩である三羽烏の1人『麗し』のマルルをかなり可愛がっており、通り名もいろはが命名していたり
(Android/Chrome, ID:Z+72WCc10)
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47 :イエロー
12/28(土) 14:39
第30夜<范帝国の一件㉚>
七世
「はわわ…これは一体…」
王宮官女の七世であった
辺り一帯の無惨に倒れる兵士達
そしておびただしい大量の血痕が七世を恐怖に陥れた
七世
「ひィィィ!」
オリヴァ
「お!まだ王宮内の生き残りがいたか!」
ダダダッ!!シュッ!!
オリヴァは七世に向かい飛び掛かる
バレンタイム
「ぐ…マズイ!おい!そこから逃げろ!!そこのお姉さん!!」
七世
「はわわ…(わたし死んだ!?)」
パキィィィンッッ!!
オリヴァの大ハサミの切り裂き音が響き渡る
バレンタイム
「嘘…だろ」
メディ
「ザクロちゃん…!!」
ジャンク
「何…!」
ザリー
「う…がァ!!…ぐはァ!!」
七世の前にザリーが立ちはだかり、七世を庇う様に突き飛ばし、オリヴァの大バサミの攻撃を直に負った
そしてその攻撃により右足を切断されてしまったザリー
尋常ではない痛みでもがくザリー
オリヴァ
「ヴァハハハ!民間人を海賊が助けたってのか!?馬鹿じゃねェのか?てめェは!」
七世
「な、何故私を…!?」
ザリー
「はァはァ…うぜェ…!俺の視界からさっさと消えな…飯炊き女」
バタン…
倒れ込むザリーは大量の血を右足の切断部から放出した
七世
「きゃあ!何て血の量…死んじゃいますよ!」
バレンタイム
「おい…!早く離れろ…!」
オリヴァ
「喚くな女ァ!てめェもすぐあの世だ!」
オリヴァは七世に向かい再び大バサミを振るう
ジャンク
「…」
キィィィン…!!
ジャンクがすぐさま手甲鉤で応対した
オリヴァ
「んだよ!邪魔すんじゃねェよ小僧!」
ジャンク
「よせよ。その飯炊きの姉ちゃんに手ェ出すな」
オリヴァ
「何故海賊が民間人を助ける?」
ジャンク
「さァな。ザリーが助けたなら俺にも助ける義理があんだよ」
ザリー
「はァはァ…邪魔…すんじゃねェ…!!ジャンクのクソ野郎!!」
ジャンク
「そのナリで言うセリフかよ。アホか」
オリヴァ
「ヴァハハハ!こりゃあ虫の息だな!この女は生かしておきてェんだがな」
ジャンク
「仮にもそいつはウチの船長なんだよ。手出しはさせねェよ」
オリヴァ
「弱いってのは罪だな!」
ジャンク
「…おいメディ!ザリーの止血を急げ!出血多量で死んじまうぞ」
メディ
「解ってるわよ!」
ジャンク
「インチキギャンブラー…お前まだ動けるか?」
バレンタイム
「は?余裕だよ!てか誰がインチキ…まァいい」
ジャンク
「ならあの飯炊き姉ちゃんを安全な場所へ避難させろ」
バレンタイム
「飯炊き姉ちゃん?あァあの子か。解ったよ」
メディはザリーの下へ
バレンタイムは七世の下へ動く
オリヴァ
「おいおい。まだ俺の殺戮ショーは終わっちゃいねェんだよ…殺人ワッパー!」
バレンタイム
「この物凄い闘気は何だよ!?」
ジャンク
「…静寂の斬撃(サイレンズ)」
パキィィィン…!!
オリヴァの凄まじい一撃に拮抗するジャンク
オリヴァ
「嘘だろ…!さっきまで力負けしてた奴が…!」
ジャンク
「言っただろうが…俺はスロースターターだってよ」
オリヴァ
「ヴァハハハ!こりゃあ良い土産が2つに増えたな」
ジャンク
「ザリーと俺を連れ帰るってか」
オリヴァ
「察しがいいな」
ジャンク
「クソ喰らえ…だよ」
オリヴァ
「生意気な小僧だな。…アラクネ様の下へ来れば圧倒的な力が手に入るってのによォ!」
ジャンク
「下らねェ。圧倒的な力があろうがなかろうが俺はお前達に媚びへつらうなんてのは御免なんだよ」
オリヴァ
「交渉決裂だな。ヴァハハハ!」
同時刻
ー皇の間ー
>>41続き
アポロン
「范の力もここまでか。残念でならないな」
畄セイ
「何と…まさか…カクが!」
王宮の軍師
「う、嘘だ!?あのカクビ様が!!」
アポロン
「皇帝よ。既に運命は決まっているのだ」
皇帝の側近の1人カクビが無惨にも斬首された事により自体はより緊迫としていた
王宮の軍師
「皇帝…!避難されたし!」
畄セイ
「…待て…」
アポロン
「命乞いでもするつもりか?」
畄セイ
「お主らの目的は…本当の目的は何なのだ?まさかただ単に私の首を取る事によりウォー大国の力を誇示させたいが為ではなかろう」
※毒蜘蛛の一味は現在ウォー大国と拠点としておりウォー大国とは手を組んでいる
アポロン
「察しがいいな。流石は皇帝である」
王宮の軍師
「!?」
アポロン
「率直に聞こう。皇帝よ…『シヴァ』の所在を聞こう」
畄セイ
「何故その名を…?」
アポロン
「その素振りは知っていると言う事か。所在を教えてくれると言うならこの侵略は終わりとする」
(Android/Chrome, ID:XEjkEauJ0)
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46 :イエロー
12/22(日) 20:13
第29夜<范帝国の一件㉙>
ズ ズ ズ…!!
眩い白い光がいろはを包み込んでいく
いろは
「またその能力で何処かへ飛ばす気か…!」
ホワイト
「ええ。私はあなたと戦える程の戦闘力は持ち合わせていませんので。それにこう見えても戦闘は不得手なんですよ」
いろは
「目的は…!この国を超絶どうする気だ?」
ホワイト
「何度も何度もくどいですわね。貴方に教える訳がありませんわ」
ズ ズ ズ …
眩い白い光に包み込まれたいろは
ホワイト
「これで邪魔者は消せましたわ」
スタスタスタ…
ホワイトはいろはを消したと思い込み、歩き出した
ホワイト
「…?…」
ギリッ!!!
その瞬間、とてつもない気配を感じ取ったホワイト
ホワイト
「……何故?」
ホワイトはここに来て初めて険しい表情を見せた
いろは
「…フン!」
ザ…ン…ッ!!!
眩い白い光を斬り
いろははその謎の能力で何処かへ飛ばされる事を未然に防いだのであった
いろは
「ワタクシが『麗』を受け継いだ理由を改めて思い知らされた…!」
ホワイト
「何故…?貴方は確かに私の羽衣に包まれて消したハズなのに…?消えていないなんて」
いろは
「海軍本部…中将…名は『麗』のいろは…!覚えておくといいわ」
ホワイト
「質問の答えになってないですわね。貴方は光さえも斬ったと言うの…?」
いろは
「えェそうよ」
いろはは瞬時に過去を思い出した
今は亡き母である元海軍本部特別中将の『うるは』の存在を
いろはの母親『うるは』は海軍の中でも五本の指に入る剣士であった
だがとある陰謀にて殉職をした
死ぬ前にいろはに伝えた言葉がある
『悪を殲滅さすれば正剣を極めし』
いろはは自分の中の正剣を極める為に
初代『一文字流派』師範代にしていろはの父でもあるイチモンジの下、幾許の年月研鑽を積み父の剣『一文字流派』を継承したのであった
ホワイト
「光に飲まれずに此処に存在しているなんてありえないわ。ましてや光を斬ったなんて」
いろは
「…久々に剣道をやってみよう…!」
ギリッ…!!
再び剣を握るいろは
ホワイト
「何て威圧感なんですか」
いろは
「超絶捕まえるなんて言っちゃったけど。悪いけどこの剣術では命の保証は出来ないわ!」
ホワイト
「…?」
いろは
「一文字(ひともじ)流…居合…雷(らくらい)!!」
ゴロゴロ…!!
ズザァァァ!!
雷鳴と共に剣をホワイトに振り落とす
ホワイト
「ぐ…!は…」
不可避の剣技であった
雷を纏う剣の斬撃を受けたホワイトの体は大量の血が流れ落ちていた
いろは
「麗の名はそう簡単に悪党に落とさせる訳には行かない…!」
ホワイト
「はァ…はァ…雷を起こす一太刀…何てデタラメな剣…ですか」
いろは
「正義の剣を超絶舐めんじゃないよ!」
ホワイト
「はァ…はァ…先程も言いましたが私には大した戦闘能力はありませんわ。殺るなら素早くお願いしますわ」
いろは
「ふん!そういう訳には行かない。聞きたい事が山ほどあるし、そもそもお前を倒したら此処を出れないじゃない」
ホワイト
「ふっ。賢いですわね。此処を出る為には私を生かすしかない」
いろは
「ちッ。条件はなんだ?」
ホワイト
「この空間から抜け出したら1杯の珈琲が飲みたいわ…とても喉が渇いた」
ー王宮内ー
南階段前
毒蜘蛛の一味ヴァルキリー・オリヴァとザリー海賊団のザリーとジャンクの対決は続く
オリヴァ
「さっさっと屈しろよゴミ共がァよ!」
ザリー
「うぜェんだよ!俺がてめェを捻り潰すだけだ」
バギィィィン…!!
オリヴァに左拳で殴り飛ばされるザリー
ザリー
「ぶばァ…!!」
大量の血を吐いたザリー
メディ
「ザクロちゃん…!ジャンク!!」
ジャンク
「あァ。解ってるよ」
ダダダッ…!!
ジャンクはオリヴァに向かい走り出す
オリヴァ
「無駄だって言ってんだろ!!」
ジャンク
「そろそろよ。俺達が諦める事を諦めろよ
静寂の斬速(スニード・スラッシュ)」
ズザァァァッ!!!
速攻の斬撃でオリヴァの腹部を斬り裂くジャンク
オリヴァ
「ぐ…ちょこまかと!」
ジャンク
「ジャクハハ!じわじわ効いてくんだろ?」
バレンタイム
「あいつ(ジャンク)…敵の動きに追いついてんのか?」
オリヴァ
「幾ら斬ろうが俺はてめェらには倒されねェよ!」
スタスタスタ
そこへ南階段から誰かが上がって来た
バレンタイム
「誰だ?」
七世
「はわわ…これは一体…」
王宮官女の七世であった
辺り一帯の無惨に倒れる兵士達
そしておびただしい大量の血痕が七世を恐怖に陥れた
七世
「ひィィィ!」
(Android/Chrome, ID:uzWa10Ey0)
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45 :イエロー
12/14(土) 21:33
第28夜<范帝国の一件㉘>
キャンディ
「遊び…??つまり今までのは攻撃は遊びだって事ォォ??」
ビシャモン
(カクビがやられたとなると実にまずいのォ。皇帝の気配はまだ感じ取れる。それに微かに龍エン坊ちゃんの覇気もな。…間に合えばいいが…)
もはやキャンディの言葉はビシャモンには聞こえていなかった
キャンディ
「わたーしの"ギトギトの実"の能力まだ全然披露していないのに〜〜もうッ!!」
ヌルヌル……
体から体液の様な油を生み出すキャンディ
ビシャモン
「詰みと言うたろうが」
キャンディ
「え…!?」
ビシュッ…!!!!!
雷神の如し速さでキャンディの前へ立ち目に見えぬ速さでキャンディへ蹴りを放つビシャモン
ビシャモン
「遠みの角に好守あり」
キャンディ
「ぐ、は…う、嘘…でしょ。何て蹴りなの…よォ…」
ビシャモン
「もう喋るでない。脊髄を少々損傷させた…無事では済みまい」
バタン…
キャンディは白目を向き前のめりに倒れた
ビシャモン
「さーて幹部クラスでこの実力。総司令官とは一体どんな力を持つ?全くもって厄介じゃのォ」
タタタッ!!
衛兵達がビシャモンの元へ
衛兵達
「ビシャモン様!!お怪我は!?」
「それにこの女は!?」
ビシャモン
「王宮外の衛兵達か。わしゃ平気じゃ。それよりもこの女(キャンディ)に海楼石の錠をはめて牢に入れるんじゃ。一応賊の1人らしいからのォ」
衛兵達
「はッ!!」
ビシャモン
「わしゃはもう少し動かなきゃいけんでのォ。ここは任せるぞ」
衛兵達
「すみません…我々が不甲斐ないばかりにこの様な自体になってしまい…」
ビシャモン
「ほほほ。そんな事気にするでない。それよりもお前達衛兵達は自分の出来る事をしっかりせい」
衛兵達
「解りました!」
「お気を付けて…!」
ビシャモンはそう言い残し王宮の中庭を後にした
ビシャモン
「皇帝…まだわしゃは"恩"を返せてないのだ。決して死ぬんじゃないぞい」
ー王宮内の何処か??ー
白いヴェールに包まれた謎の空間
ホワイト
「さてと…そろそろ良いでしょうか?」
いろは
「ここは超絶何処?さっきまで王宮の中にいたハズ…!」
ホワイト
「タネは明かせませんが私の能力ですわ」
いろは
「何…!」
ホワイト
「語り継がれる海軍反乱の事件の数々…そして伝説の剣士と呼ばれ…はたまた"麗"の名を受け継ぐ貴方と対峙出来るとは光栄ですわ」
いろは
「御託はいい…超絶捕まえてあげる!」
ギリ…!タタタッ
いろはは剣を構えて走り出す
ホワイト
「聖なる羽衣(ホワイトヴェール)」
ゾ ゾ ゾ !!
ホワイトは全身を眩い白い光の羽衣で覆っていた
いろは
「数々の目撃情報でお前の能力には見当がついている…その能力は…!」
スッ…
ホワイトはいろはと距離を取る
ホワイト
「随分とお詳しいですわね。流石は海軍の情報網ですわ」
いろは
「ワタクシには効かないって事も超絶知ってるわね!」
ズザァァァン…!
瞬時に詰寄るいろはに羽衣を斬られるホワイト
いろは
「ちッ。踏み込みが浅かったか」
ホワイト
「ふっ」
いろは
「無数に存在する悪魔の実には少なからず序列がある…その中でもお前の食べた悪魔の実の力は異質…大半の人間には通用するだろうともこのワタクシには効かぬ」
ホワイト
「ええ知っていますわ。なのであの時は咄嗟に"場所は選べずにこの場所へ飛ばした"のでしたから。伝説の剣士"麗"さんの覇気には私の能力は簡単には通用しないとも解っていましたし」
いろは
「悪魔の実の力が幾ら強かろうとそれを超える覇気には打ち消される…それが道理よ」
ギリッ…
剣を強く握り締めるいろは
いろは
「アゲハ流…翽(はばたき)!」
ズザァァァン!
真っ二つに斬られたホワイト
ホワイト
(これで少しはこの女剣士さんを止められたのならいいのですが…)
いろは
「何…どうなっている!」
真っ二つに斬られたハズのホワイトの体が眩い白い光を放つと共に再び体が接合するホワイト
ホワイト
「とても残念ですわ」
いろは
「真っ二つに斬ったハズ…!何故?」
ホワイト
「貴方の斬撃は私の羽衣に包み込まれて消失された…それだけですわ」
いろは
「クソ…不可解な能力め…しかし何故覇気を纏った剣の斬撃を無効化させたんだ」
ホワイト
「貴方は1つ大きな勘違いしているかも知れませんね」
いろは
「…?」
ホワイト
「昔ならともかく今の貴方と私なら、私の方が覇気の量は凌駕しているって事をね」
ズ ズ ズ…!!
眩い白い光がいろはを包み込んで行く
いろは
「またその能力で何処かへ飛ばす気か!」
(Android/Chrome, ID:FoZaXE4f0)
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44 :イエロー
12/08(日) 22:48
第27夜<范帝国の一件㉗>
オリヴァ
「あの女に比べりゃ…てめェは大した事ねェな。それに残り2人の"最期の世代"も俺が狩る予定だ!ヴァハハハ」
ザシッ…
ザリーの振るった釘バットを左腕で掴み取ってみせたオリヴァ
バレンタイム
(完全にザクロの攻撃を読まれてるぜこりゃ…)
メディ
「あの〜…もしかしてだけど…」
オリヴァ
「何だよカエル女!」
ジャンク
「余所見すんなって言ったろ…雑音の斬撃(ノイズル)」
ズザァァァッ!!
ジャンクの速攻でオリヴァの脇腹に斬撃を加える事に成功した
オリヴァ
「ぐ…てめェは今吹き飛ばしたハズだろ」
ジャンク
「フッ…あんなのでくたばる訳ねェだろ。てか斬ったのに効いてねェのかよ!」
メディ
「あの…最期の世代の1人だよ。そこのパーマ男(ジャンク)も」
オリヴァ
「何ィ?てめェの実力で億超えで最期の世代の1人だってのかよ!?」
ジャンク
「へッ。肩書きでどうこう張り合うつもりはねェ。それに俺はスロースターターなんでな…次はお前は斬って確実に膝ま付かせてやるよ」
ザリー
「ジャンクてめェ!横入りすんなよ」
ジャンク
「今の俺らじゃサシは無理だ。我儘言わねェで協力しろザリー」
ザリー
「嫌だ!!横入りすんならてめェからぶっ倒すぞジャンク」
ジャンク
「じゃじゃ馬が過ぎんぞ。何でそうなる」
オリヴァ
「お喋りは良いんだよ!2人まとめてさっさと来いよ」
ザリー
「死ねやコラァ!」
ジャンク
「たく…仕方ねェ…」
ギリ…
手甲鉤を再び構えたジャンク
オリヴァ
「ヴァハハハ!ここで最期の世代2人を仕留めてストレス発散してやらァよ!」
ー帝都ベキンー
王宮前
行き交う人々は国を攻めて来た毒蜘蛛の一味により大混乱状態
兵士の負傷者達が運ばれていたりと慌ただしくなっていた
その王宮前にただ1人白髪混じりの男が呆然と佇む
白髪混じりの目つきの悪い男
「…面倒事ばっか起こしやがって…」
スタスタスタ………
背中には大きなハンマーを背負った白髪混じりの男は王宮内へと入って行く
行き交う人々
「おい!王宮内は今危険な状態だ!何をしに!?」
「毒蜘蛛の一味がまだ…!」
「兵士達も次々とやられているんだぞ!」
白髪混じりの目つきの悪い男
「………」
ー王宮の大きな中庭ー
皇帝の側近の1人ビシャモンと毒蜘蛛の一味のキャンディの対決
キャンディ
「はァはァ…まだやる気?おじいちゃん。さっきも言ったハズだけどウチの総司令官が来ている時点でおじいちゃんが幾ら強くても適う訳がないんだよ」
ビシャモン
「ほほほ。これは国攻めであってママゴトじゃないのでのォ。総司令官とやらがどれだけ強かろうが場所とやり方で幾らでもやりようがあるわい」
ズガガガッ!!
互いに激しい攻防が続いていた
ビシャモン
(…カクビの気配が消えおった…まさか賊にしてやられたか…?)
ビシャモンは異常なまでの見聞色の覇気の使い手であり、咄嗟にアポロンに仕留められたカクビの覇気の気配を感じ取っていたのである
キャンディ
「どうしたの?おじいちゃん…その沈黙は?」
ビシャモン
「ほほほ。昔馴染みが逝きおった…ただそれだけじゃよ」
キャンディ
「はァ?」
ビシャモン
「行くぞい」
シュッ…!!
ビシャモンは瞬を使い次の蹴りのタイミングを図る
キャンディ
「きゃはは!おじいちゃんの蹴りを厄介ね。超痛いし!!」
ビシャモン
「…本気で来い…」
キャンディ
「はじける右腕(キャンディファイア)」
ボッッ!シュルルッッ…!
右腕に炎を纏うキャンディもまた地面を油で滑らせ高速移動を可能としていた
ビシャモン
「ほほほ。能力の応用か」
バギィィ!!
両者の技は互いに喰らい合うビシャモンとキャンディ
キャンディ
「ぐゥ……は!」
ビシャモン
「…」
キャンディ
「くっそ!やっぱ強い…もう凄い痛いし…お腹はすくし…これって超ハズレくじじゃーん!」
ビシャモン
「ほほほ。腹が減ってるのか。捕まえたら何か馳走を用意させるかのォ」
ドガガガッ!!
両者の再び攻防が続く
キャンディ
「はァ…はァ」
ビシャモン
「もう息切れかのォ?若いのにだらしない」
キャンディ
「はァ…はァ。この国は何でこんな強い人達が多いのよー!!」
ビシャモン
「ほほほ。范の兵士は誰1人薄汚い賊に遅れを取る様な教育をしてないのでのォ。負けんぞい」
キャンディ
「何をォ!」
ビシャモン
「遊びは終いじゃ。次の一手で詰むぞい」
表情には出さずともビシャモンは静かに怒り、キャンディへと向かった
キャンディ
「遊び…??つまり今までのは攻撃は遊びだって事ォォ??」
(Android/Chrome, ID:dCglM62H0)
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43 :イエロー
11/24(日) 06:44
第26夜<范帝国の一件㉖>
バレンタイム
「それは解ってるがよ。コイツ(オリヴァ)はマジで異次元の強さだぞ」
ジャンク
「何だ?ひよってんのか?ヘボギャンブラー」
バレンタイム
「さっきは聞き逃してやったが…!誰がヘボギャンブラーだ!コラ」
メディ
「喧嘩してる場合じゃないでしょ…たく」
バレンタイム
「ぐッ…身体中痛ェ」
ドフッ…
バレンタイムの頭上からメディが尻餅をついた
メディ
「あんたは休んでなさいケロ。良いわねバレン」
バレン
「重症人に何してんだよ…解ったよ」
ジャンク
「世話ねェな。怪我人はそこで寝てな」
バレンタイム
「んだと…んぐ」
メディ
「まァまァ。後はザクロちゃんとジャンクが何とかするわ」
オリヴァVSザリー&ジャンクの決闘が始まるのであった
ザリー
「おらァ!」
オリヴァ
「ヴァハハハ!威勢だけだな」
シュッ
軽くいなされるザリー
ジャンク
「余所見厳禁だぜ。雑音の乱斬撃(クラッシュ・パニッシャー)」
オリヴァ
「手甲鉤か…珍しい武器を使うなァ」
キィィィン…!!
ジャンクの手甲鉤を大バサミで受けるオリヴァ
ジャンク
「へッ。その大バサミ…たたっ斬ってやる」
オリヴァ
「ヴァハハハ!こいつは特注品の大バサミだ。てめェの斬撃じゃ切れやしねェよ」
ザリー
「切るんじゃねェよ。ぶっ壊すんだよ…!!喧嘩怒突(ケンカドツキ)!!」
ゾワッ…!
武装色により黒く染まるザリーの釘バット
オリヴァ
「ほう。武装色の覇気を纏わせたか」
バレンタイム
「武装色…?」
ザリー
「死ねやオラァ!!」
オリヴァ
「殺人ギロチン!」
バギィィィ…!!
両者の大バサミと釘バットが衝突し合う
メディ
「無茶苦茶過ぎるわ…何て衝突よ」
バレン
(俺があの男から微かに感じた力はザクロとも同じモノ…一体ありゃなんだ…)
オリヴァ
「ヴァハハハ!まさか俺の技を相殺させる女がいるなんてよ」
ザリー
「くっそ!そのハサミぶっ壊すイメージでフルスイングしたのによ!」
オリヴァ
「女ァ!てめェ…名は何て言う?」
ザリー
「はァ?これから倒される奴に名なんて教えてどうすんだよ」
オリヴァ
「面白ェ(まさか俺の大バサミにヒビを入れやがったとは)」
「さっきからザクロだかザリーだか呼ばれてたな…今思い出したぜ。確かアラクネ様がスカウトしようとしてたリストにてめェの名もあったな」
ジャンク
「何?」
メディ
「うっそ!あのアラクネ?それにザクロちゃんが一目置かれてたの!?」
オリヴァ
「勘違いすんじゃねェぞ。"本命"は別さ。だが確かにザリー海賊団のザリーといやァルーキーの中じゃ別格だとな」
ザリー
「スカウトだかなんだか知らねェけどアラクネだァ?クソ喰らえだよ」
オリヴァ
「ヴァハハハ!気に入ったぜ。てめェは持ち帰る事にした」
ジャンク
「何言ってやがる。そんな事させる訳ねェだろ」
キィィィン!
手甲鉤と大バサミが混じり合う
オリヴァ
「外野は引っ込んでな」
ドゴォォォン…!!
大バサミに力負けしそのまま吹き飛ばされるジャンク
ジャンク
「ぐ、は!」
オリヴァ
「俺はてめェらの"世代"が大嫌いなんだよ。ちょっと世間賑やかせただけでいきがってるだけの奴らがよ。"1人"を除けば実際は大した実力も持ってねェのがオチさ」
バレンタイム
「"最期の世代"の事か」
メディ
「確かザクロちゃんもその1人だった様な…」
【最期の世代】
世界政府は妥当海賊殲滅を掲げておりその意味を込めて
ここ最近で現れた四人の億超えのルーキー海賊達を
最期の世代として銘打った
初頭にして1億の懸賞金を掛けられ次々と暴れ回る悪しき海賊
【悪道】のロパート・ヌル(女)
3億2600万ベリー
世界政府の施設を次々に破壊する巨悪のルーキー海賊
【海の執行人】のザクロ(女)
2億2200万ベリー
ザリー海賊団の実力共にナンバー2
【引き裂き】のジャンヌ・ジャクソン(男)
1億900万ベリー
謎多き海賊の申し子と呼ばれる鬼才
【第三極】のヴァンボーイ・スリーク(男)
2億8800万ベリー
オリヴァ
「気に入らねェが最近ウチのメンバーが"本命"をスカウトした所だぜ。あの"女"は確かに最期の世代として相応しい海賊だった…ロパート・ヌル…今じゃ毒蜘蛛の一味の幹部入りだ」
バレンタイム
「ロパート・ヌルって確か2年前に初頭で1億の懸賞金が付けられたイカれた女海賊だろ?それがもう幹部入りだってのか?」
オリヴァ
「あの女の力は絶大だった。それにロパート・ヌルと言えば…」
ザリー
「うっせェんだよ!!」
バキィン!
釘バットをオリヴァに向けて振り下ろしたザリー
(Android/Chrome, ID:3hZnVizQ0)
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42 :イエロー
11/16(土) 21:37
第25夜<范帝国の一件㉕>
>>34の続き
ー王宮内ー
南階段前
気を失いそうになるバレンタイムは何とか両腕を床に付けて立ち上がろうとする
そしてメディが階段を下りて決死の1分半が経過した
オリヴァ
「死ねェッ!」
オリヴァが深手を負ったバレンタイムに向けて大バサミを振った
バレンタイム
「はァはァ。ここまで…か」
キィィィン!!
金属音が混じり合う音が聞こえた
バレンタイム
「嘘…?俺死んでねェ?」
オリヴァ
「誰だてめェ…!」
オリヴァの大バサミに1本の剣で受け止めた女海兵が1人
いろは
「毒蜘蛛の一味…!"大バサミ"のオリヴァね!超絶拿捕してやるわ」
オリヴァ
「ヴァハハハ!てめェは伝説の女剣士"麗"か!キャンディから通達でこの国に居るとは聞いてはいたがまさかここで巡り会うとはな」
バレンタイム
「はァはァ…何て綺麗な女性だ…まさか女海兵に命を助けられるとは…」
いろは
「そこの男!いいえザリー海賊団!"賭け狂い"のバレンタイム!貴様も後で超絶拿捕してあげるわ」
バレンタイム
「まさかバレてた…」
オリヴァ
「殺人ワッパー!」
大バサミを開きいろはに向かい襲い掛かる
いろは
「随分大振りね…アゲハ流…鱗粉の舞」
ズガガガガ!!
凄まじい攻防で土煙が舞う
オリヴァ
「伝説の海兵もこんなもんか…」
いろは
「超絶心配しなくても…これからよ!」
シュッ………
何処からともなく1人の女が出現した
ホワイト
「待ちなさい。オリヴァさん」
いろは
「!?」
オリヴァ
「!?」
いろはとオリヴァの間に割って入り現れた毒蜘蛛の一味のホワイト
バレンタイム
「何だあの綺麗な女…女神が舞い降りた…とでも言うのか…」
ホワイト
「オリヴァさん…あなたではこの方には勝てないと思いますわ」
オリヴァ
「何を!?んなもんやって見なきゃ…グ」
ホワイトの鋭い視線を浴びて言葉に詰まるオリヴァ
いろは
「"白線"の女ね!あなた達の目的は超絶なんなの??」
ホワイト
「愚問ですわね。しかしながらこの任務を遂行するに辺りあなたの存在はとても邪魔ですね。女剣士麗さん」
いろは
「やると言うなら2人まとめて超絶掛かって来なさい」
ホワイト
「いえいえ。やるなる私1人の方がやりやすいので」
いろは
「何?」
すると眩い光で辺り一帯を包み込む
バレンタイム
「嘘だろ。目の前の綺麗な女海兵と女神が消えた…?」
一瞬の内にいろはとホワイトが姿を消したのであった
オリヴァ
「あァ!むしゃくしゃするぜェ!幾ら女郎蜘蛛一派の当主だからって俺の獲物を横取りするなんてよ」
オリヴァの苛立ちの矛先はバレンタイムに向けられていた
バレンタイム
「俺を見るなよ…」
オリヴァ
「ムカつくムカつくゥ!」
バレンタイム
「う…」
ドガ!バキィ!
オリヴァの地団駄を踏む怒りの蹴りを次々と喰らうバレンタイム
バレンタイム
「ぐ、はァ…なんて蹴り…だ」
バレンタイムはもはや生死に関わる状態まで追い込まれていたのであった
オリヴァ
「俺の殺戮ショーの前座にもなりゃしねェ。これでおしまいだよてめェはよ」
右腕に移植された大バサミをバレンタイムへ向けて掲げるオリヴァ
オリヴァ
「死ねや!コラァ」
ドガァァァン!!
土煙が立ち込める
オリヴァ
「次から次へと…!」
オリヴァの苛立ちのボルテージは更に上がる事に
ザリー
「何1人で楽しんでんだバレン!」
ジャンク
「まだくたばっちゃいねェか?ヘボギャンブラー」
オリヴァから振りかぶった大バサミの攻めを
南階段から駆け上がって来た男女2人
ザクロは釘バットで
ジャンクは手甲鉤で
オリヴァの大バサミを受け止めたのであった
バレンタイム
「はァはァ…良く言うぜ…今まで捕まってた奴らの言うセリフかよ」
メディ
「バレン、約束の5分過ぎちゃったかしらケロ?」
バレンタイム
「いやピッタシだ」
ザリー
「俺ァフラストレーション溜まりっぱなしなんだよ。退屈させんじゃねェぞコラ」
オリヴァ
「んだとクソガキが!」
ジャンク
「待てよザリー…コイツ相当強ェぞ」
ザリー
「上等だよ」
オリヴァ
「ザリー…?またしても聞き覚えがあった様な…」
ザリー
「余所見してんじゃねェよジジイ!」
バキィ!
オリヴァに向けて釘バットをフルスイングするザリー
オリヴァ
「効きゃしねェよそんなモン」
ザリー
「んだと!コラァ」
バレンタイム
「おい待てザクロ!俺達はコイツとやる理由なんてねェだろ!?」
ジャンク
「ジャクハハハ。そんな聞き分けが良いハズねェだろウチの船長はよ」
(Android/Chrome, ID:v1gUq1da0)
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41 :イエロー
11/10(日) 14:28
第24夜<范帝国の一件㉔>
龍エン
「はァはァ。皇帝は下衆らにはやらん」
アポロン
「戯言を…これでさらばだ第1皇子」
アポロンの『ギラギラの実』で出来た熱分身は全て溶けた
★ギラギラの実
灼熱人間
空の太陽から力を借りうる能力である
莫大な太陽エネルギーを炎に変換して扱う事が出来る
アポロンは独自に実際の力の半分を使い熱分身を作る事が可能である
龍エン
「はァはァ」
スタ…スタ…
龍エンは満身創痍の状態で酸素濃度の低下により気絶した兵士達3人を抱え自室の"龍の間の広間"を出た
龍エン
「下衆らの好きにはさせんぞ」
ー王宮内ー
皇の間
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「御機嫌よう」
『本体』のアポロンがそこに立つ
畄セイ
「此奴は賊の大将か」
王宮の軍師
「しかし…何故此処に!」
カクビ
「さーてと。皇帝と軍師は下がっておれ。龍エン坊ちゃんが出し抜かれたか(龍エン坊ちゃんの覇気はまだ王宮内で感じ取れている…つまりまだ生きている)」
アポロン
「出し抜かれた訳ではない、最初から決まっていた事だ。まァ彼奴は間違いなくこの国で1番厄介な男ではあったがな」
畄セイ
「カク!今すぐ此奴を取り抑えろ!」
カクビ
「あい畏まった」
カクビは音を出さずに瞬を使いアポロンの背後を取る
アポロン
「ほう。良い動きだ」
カクビ
「覇ァ!」
ドゴォォッ!
カクビがアポロンの背中へ右腕を構えた瞬間、アポロンは何故か吹き飛ばされた
カクビ
「どうだ外海の海賊よ。未だ味わった事が無かろう。この"遠当て"は」
スタスタスタ
吹き飛ばされたハズのアポロンは立ち上がりカクビに向かい歩き出した
アポロン
「遠当てだと?まさかな」
カクビ
「平然と立ちやがって。全然効いてないってかのォ」
アポロン
「左様だ。火焔・紅蓮(スカーレッド)」
ボボォォ!!
アポロンの体から深淵の炎が飛び出しカクビに襲い掛かる
畄セイ
「何だあの力は?」
王宮の軍師
「ロギア…!?初めて見ましたが…」
カクビ
「覇ァァ!」
ギュッ!!
しかしカクビは臆せず襲い掛かる深淵の炎に向かい、右腕を構えるカクビ
アポロン
「それは何だ?何故素手で」
ズザァァ…!
深淵の炎は掻き消された
カクビ
「カッカッカッ。今から死にゆく男に教える必要は無かろう」
王宮の軍師
「流石はカクビ様!その昔范帝国に武神有りとまで言わしめた"戦慄の豪傑"の実力は健在ですね!」
カクビ
「よせやい…こちとら今じゃタダの隠居老人。ビシャモンにすら遅れを取る始末じゃ」
アポロン
「まさかその遠当てとは…武装色の覇気か?」
カクビ
「まさか2度の攻撃だけで見抜くとは敵ながら天晴れ」
アポロン
「しかしその量の覇気を遠当てで飛ばすとはな」
カクビ
「カッカッカッ。ワシは生まれつき人よりも膨大な覇気を持ち合わせておった。その為武装色の覇気として内から外へ遠当てで飛ばす事が出来るんじゃよ」
アポロン
「膨大な覇気か」
カクビ
「カッカッカッ。この遠当てには膨大な月日掛けた…真似ようとも真似出来んからネタをバラシただけじゃ。お主じゃ10年掛けても不可能じゃよ」
…
またもカクビは瞬を使いアポロンの視界から姿を消した
アポロン
「…右後ろか」
カクビ
「正解じゃ。覇ァァァ!」
強大な武装色の覇気を遠当てでアポロンに向け飛ばすカクビ
アポロン
「その技は既に見切った。我に何度も同じ技を繰り出すなど何たる愚行だ」
カクビ
「何、じゃと!」
アポロン
「太陽にただの人間が勝てる訳など無いだろう」
ボボボォォォ!!!
深淵の炎がカクビの遠当てで飛ばした武装色の覇気を包み込む
カクビ
「ワシの(覇気)遠当てが弾かれておると言うのか」
アポロン
「ただの人間が我の力に勝つ事など不可能だ。貴様の抜き足(瞬)ももう見破った」
カクビ
「何じゃと!?」
アポロンは音を消して瞬で移動するカクビの動きを捉え背後を取った
カクビ
「まさか賊の力が…ここまでとはよォ」
アポロン
「火焔・刃(エンドブレード)」
ボボォッ!
右腕に深淵の炎で出来た剣を纏うアポロン
アポロン
「最期に言い残す事はあるか?」
カクビ
「皇帝よ!!今すぐこの部屋から逃げッッ……」
カクビはそう言い掛けたその時…それは一瞬の出来事であった
ズザァッッ!!!
深淵の炎で出来た剣でカクビの首を斬り落としたアポロン
アポロン
「范の力もここまでか。残念でならないな」
畄セイ
「何と…まさか…カクが!」
王宮の軍師
「う、嘘だ!?あのカクビ様が!!」
アポロン
「皇帝よ。既に運命は決まっているのだ」
(Android/Chrome, ID:WAYO9WpN0)
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40 :イエロー
11/02(土) 20:30
第23夜<范帝国の一件㉓>
ビシャモン
「はて。言ってる意味が解らんがのォ」
キャンディ
「きゃはは!今皇帝にはとっても強ーい護衛はついてるの?」
ビシャモン
「何を言っておる童よ」
キャンディ
「この戦は既にわたーし達の勝ちなんだよね。総司令官が王宮に来ている時点…でね」
ビシャモン
「ほほほ。その総司令官とやらがどれだけ強いのかは知らんが今皇帝を護衛しているもう1人の側近(カクビ)はわしゃの片割れ。そんなヘマはせん」
ー王宮内ー
皇の間
カクビ
「さてさて。これはどういう事じゃ?」
畄セイ
「この男は我が息子が取り抑えているハズじゃ」
王宮の軍師
「何故だ!敵の大将は第1皇子龍エン様が制圧しているハズでは!?」
3人が見る先には黒マントを羽織るサングラスを掛けた男が1人
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「御機嫌よう」
ー王宮内ー
龍の間の広間
龍エン
「フン。下衆目が」
兵士達
「流石で御座います!閣下!」
「賊風情で閣下に歯向かうなんておこがましい」
アポロン
「…」
時同じくして圧倒的な力で【第1皇子】の龍エンによる【太陽】のアポロンの制圧が完了していた…ハズだった
兵士達
「どうしますか閣下?この敵大将は即刻打首にするべきですか?」
「そうですよ!こんな危険な男を野放しにしてはまずいです」
龍エン
「こいつの息の根を止めるのは霤メイの居場所とこいつらの持つ情報を全て聞き出してからだ。海楼石の錠を用意しろ」
兵士達
「はッ!」
ゾ ゾ ゾ !!!!!
突然の熱気が辺り一帯を包んだ
アポロン
「…」
アポロンは熱気と共に立ち上がった
龍エン
「何だと!」
ズズズ…!
龍エンは咄嗟に気圧で壁を張った
兵士達
「!?」
ゾゾゾ…!!!
熱風が兵士達を襲う
龍エン
「まだ余力があったのか。瞬」
兵士達
「熱、い」
龍エンは瞬を使い兵士3人を抱え部屋の奥へ移動した
アポロン
「咄嗟の動きは見事だった」
龍エン
「何故まだ動ける。既に貴様の居る範囲は気圧の低下で酸素濃度が最も低くなっている。幾ら超人と言えど動ける訳が無い」
アポロン
「そんなに慌ててどうした?その様な顔も出来るのか第1皇子よ」
龍エン
「次で仕留める。圧撃(アツゲキ)」
バキィ…!!
圧力を込めた右拳を速攻で繰り出す龍エン
アポロン
「…そろそろか」
平然と立ち尽くすアポロン
龍エン
「何を言ってる?今の一撃効いていないのか」
アポロン
「そして我が超人?笑わせるな。それを超越した存在が我なのだ」
龍エン
「問に応えろ」
アポロン
「何を不安な顔をしている第1皇子よ」
龍エン
「一体どうなっている」
アポロン
「我から情報を聞き出す為にと、我を仕留め損なったのが運の尽き
火焔・灼熱(ショート・サン)」
ザザザァ!!
深淵の炎の塊が小さな太陽の様に…球体がアポロンの手より飛び出し龍エンを襲う
龍エン
「フン。貴様の技は効かぬと言ったばかりだろ」
圧力で炎を消そうする龍エン
しかし…
アポロン
「我は太陽。深淵の炎は気圧の変化ごときで沈む道理は無し」
ドバァァァ!
龍エンに炎を浴びせた
龍エン
「ぐ、は」
グッ…
全身に火傷を負いながら立ち塞がる龍エン
アポロン
「ほう。立つか第1皇子よ」
龍エン
「フン。下衆らに…この国を…皇帝を落とせはしない」
アポロン
「滑稽だな。賊の大将をここで制圧してると思い込んでる男の顔は」
龍エン
「何を言っている」
アポロン
「皇帝は死ぬ。これは運命だ」
龍エン
「くどい」
アポロン
「今しがた…皇帝の顔は拝んだぞ」
龍エン
「何を言っている」
ドロォォン…
アポロンの体は少しずつ溶け出した
アポロン
「素直に褒めてやろう。予想外であった…第1皇子がここまでとはな。我の"熱分身"を打ち崩すとは」
龍エン
「分身…だと?」
アポロン
「実際の力の半分以下で作り出す我の幻影で挑んだのが失敗だったか」
龍エン
「本体は別…まさか!?」
アポロン
「我の本体はもう皇帝の目の前にいる」
龍エン
「貴様ァ!」
アポロン
「熱分身の最後の上澄みで第1皇子を消してやろう…火焔・千年(サウザンド・サン)」
ボボォ!!!
強大な炎を龍エンへ向けるアポロン
龍エン
「死ぬのは貴様だ。気龍円(キリュウエン)」
ズズズズ…!!!
龍を象(かたど)る気流がアポロンの強大な炎と相殺した
アポロン
「はァはァ。何をした」
龍エン
「この部屋全体の酸素濃度は更に低下した。直に意識は途絶える」
この術は龍エンにとっても負荷が掛かる諸刃の剣であった
(Android/Chrome, ID:qLPWQVrG0)
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39 :イエロー
10/28(月) 21:34
第22夜<范帝国の一件㉒>
キャンディ
「何て破天荒なおじいちゃん。そしてわたーしが海賊ってのはバレバレ?」
ビシャモン
「ほほほ。范でその様な面妖な服装はまずおらんし…貴様覇気漏れてるしのォ?阿呆か貴様」
キャンディ
「ぐぐぐ。見逃してくんない?わたーしの任務ってこの王宮に仲間を先導する事だけだったし。それにここの兵士は1人も傷付けてないし」
ビシャモン
「知るかのォ。この壊滅的な状態を見て見逃す程甘い訳なかろう」
スッ…!
ビシャモンがノーモーションで蹴りを入れようとすると
キャンディ
「はっや!」
ヒラリッ
何とかそれを躱すキャンディ
ビシャモン
「良い動きじゃの。本気で蹴り落とすつもりだったんじゃが」
キャンディ
「おじいちゃん何者??」
ビシャモン
「皇帝の側近。ついでに言うと単なる強さで言えばわしゃこの国で1番強いぞ」
キャンディ
「マジ?あの皇子達よりも?」
ビシャモン
「試してみィ。ま。真の強さで言えば龍エン坊ちゃんの実力が范イチかもな。」
キャンディ
「ハズレくじ引いちゃったんだわたーし。」
ビシャモン
「ほほほ。そんな事言わんと向かって来いのォ」
キャンディ
「はじける飴(キャンディキャノン)」
口から吹き出した飴玉をビシャモンに向けて打つキャンディ
ビシャモン
「ばっちぃの…ふん」
バキィ
飴玉を蹴りで粉々にするビシャモン
キャンディ
「うっそ??何で爆発しないの??」
ビシャモン
「その飴玉から何か臭うと思っての。火薬でも仕込んでるとは思ってたがのォ…爆発する前に覇気で粉砕しただけじゃ」
キャンディ
「ちょっと…強くね??」
タタタタ!
キャンディは逃げる様に走り出した
ビシャモン
「ほほほ。ネズミ狩りは始まったばかりじゃぞ。少しは楽しませんとのォ」
キャンディ
「嫌だァァァ!うゥ…てかもう追いついてる?」
ビシャモン
「本気を見せたらどうじゃ?」
キャンディ
「おじいちゃん見るからにやばそうなんだもん…多分やり合っても無傷じゃいられなそ」
ビシャモン
「正解じゃ。獅封連脚」
両手を地面に付き両足を縦横無尽にキャンディに蹴り続けるビシャモン
ズドドドド!
キャンディ
「ぐはァ…!何て速さと足技の威力なの!」
蹴り飛ばされ壁に激突するキャンディ
ビシャモン
「貴様は解っておらんのォ。わしゃに捕まるという事は…すなわち地獄だぞ」
キャンディ
「はァはァ…。ぷっちん来ちゃったかも!」
ビシャモン
「ん…?」
ヌルヌル……
キャンディの体から体液が溢れ出ていた
ビシャモン
「パラミシアか?この匂い…油か」
キャンディ
「褒めてあげるねおじいちゃん!わたーしに能力を使わせるとか超超!凄い事だよ」
ビシャモン
「何をするか知らんがその前に仕留めるかのォ」
シュッ
ビシャモンはキャンディにトドメの蹴りを放つ
キャンディ
「はじける体(オイルボディ)」
ビシャモン
「な、に?」
スカ…
キャンディの体から滑り抜ける様にビシャモンの蹴りは不発に終わる
ビシャモン
「油まみれになる事でわしゃの足技を滑らせたかのォ」
キャンディ
「それだけじゃないよ。はじける右腕(キャンディファイア)」
ザッ…ボッ!
キャンディは右腕を壁に摩擦する事により油が発火し炎を纏った右腕でビシャモンにカウンターを突き出した
ビシャモン
「阿呆ゥ。そんな事すれば貴様の右腕まで焼け焦げるじゃろ」
キャンディ
「きゃはは!どうだろねェ」
シュッ
キャンディはビシャモンに炎を纏う拳を突き出す
ビシャモン
「喰らうわけが…ん?」
躱そうとするビシャモンは足元に違和感を覚え、一瞬硬直した
ビシャモン
「ほォ…ワシの足場を油で滑らせたか」
バキィ!
その僅かな隙にキャンディはビシャモンに炎を纏う拳を喰らわせた
キャンディ
「きゃはは!ついでに解ってると思うけど火に油を注ぐとどうなるかな」
バゴォォォン
ビシャモンが立つ場所…火花が油まみれの足元から引火し爆発した
キャンディ
「え!?」
土煙が立ち込める中キャンディは絶句していた
ビシャモン
「……はァ。年寄りに躊躇無しかい」
平然と立ち上がるビシャモンの姿に
キャンディ
「おじいちゃん無傷?」
ビシャモン
「ほほほ」
キャンディ
「きゃはは…でも!でも!どう?ただのネズミでも強いでしょ?」
ビシャモン
「その炎の腕は武装色と併用して使える技か…随分楽しめそうじゃのォ」
キャンディ
「1つ聞いておくんだけど」
ビシャモン
「何じゃ」
キャンディ
「この国で1番強いおじいちゃんが呑気にわたーしの相手をしていて大丈夫?」
(Android/Chrome, ID:qTejWCq+0)
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37 :イエロー
10/20(日) 17:38
第21夜<范帝国の一件㉑>
ー王宮内ー
皇(すめらぎ)の間
范帝国の皇帝
「戦況はどうなっておる?」
范帝国のただ1人の皇帝の名は
沁 畄(りゅう)セイ
王宮の軍師
「は!王宮広場にて賊が侵入しており兵は壊滅状態との事です。そして龍の間の広間にて第1皇子龍エン様と賊の大将が戦闘中…こちらはもうすぐ抑え込みに成功との事です」
畄セイ
「流石は我が息子龍エンだ…それで霤メイは未だ見つからないのか?」
王宮の軍師
「は!全力で国内を探しておるのですが未だ行方が不明でして…」
スタスタ…
そこへ2人の足音が
畄セイ
「来たか。"カク"、"ビシャ"」
口と鼻にチェーンのピアスを付ける老人
「皇帝よ。この騒ぎは一体なんじゃ?これじゃゆっくり鼻毛も抜けん」
范帝国 皇帝に仕える2人いる側近の1人
【戦慄の豪傑】の兎(う) カクビ
王宮の軍師
「何と…!ご隠居されてらっしゃるカクビ様…それにビシャモン様…まで!」
顔に御札を付ける老人
「ほほほ。賊が范に攻め込むとは物騒になったもんじゃ。はていつ以来じゃ?」
范帝国 皇帝に仕える2人いる側近の1人
【地獄耳】の萊(り) ビシャモン
王宮の軍師
「会話を聞かれていたのですが…流石は地獄耳…」
その2人の実力は未知であったが第1皇子龍エン、第2皇子霤メイの武術の師匠でもあった
そして王宮の軍師が現在の戦況などを2人の側近に報告したのである
畄セイ
「先の通り。霤メイは生きているのか死んでいるのかも解からぬ…龍エンは敵大将を抑えている。しかしネズミはまだいるとの事」
王宮の軍師
「それが問題なのです。今だ息を潜めているネズミは3匹。北の港ジンショウで目撃されている"白線"のホワイト…更にはこの国の裏切り者である"朧月"の腸ウン…そして先日の武術祭で確認されている"イリーガール"のキャンディの行方が未だ不明…この者達が攻め込んで来たら…と考えると」
カクビ
「霤メイ坊ちゃんはあの性格だ。興味本位で賊に近付き、してやられたのかの。よっほい、鼻毛取れてすっきりだのォ」
ビシャモン
「ばっちぃぞカクビ。………ネズミは不味くてわしゃ嫌いじゃ」
畄セイ
「カク、ビシャよ。残りのネズミを任せたいのだが?」
ビシャモン
「折角隠居しておったのにのォ」
カクビ
「事態が事態。仕方があるまい」
ビシャモン
「しかし賊の目的が皇帝の命である以上…最悪のケースもあるのォ。カクビ、貴様はここで残って皇帝の護衛をするのが良いじゃろ」
カクビ
「あい解った(フン…タヌキジジイめ。自分1人だけ賊と遊びたいのだろう)」
王宮の軍師
「ビシャモン様くれぐれもお気を付けて」
ビシャモン
「アホ抜かせ。誰にモノを言っておる。こう見えても狩りは大好物でのォ」
カクビ
「おーお。張り切りおってビシャモン」
ビシャモン
「カクビ…皇帝を…後を頼むぞ」
カクビ
「カッカッカッ。鼻毛の様にむしり取ってやるよ」
ビシャモンはスキップしながら皇帝の部屋を後にしたのであった
王宮の軍師
「ビシャモン様のスキップ…何処か奇妙な…」
そして時間は少し進んだ
ー王宮の大きな中庭ー
ビシャモン
「王宮内は悲惨だのォ。僅かに息をする者も残ってはいるが…」
救護班の1人
「ビシャモン様の指示で助かる者は速やかに運んで応急処置をしております」
ビシャモン
「頼んだぞ。わしゃネズミ狩りをして来るんでのォ」
救護班の1人
「ネズミ狩り?」
ビシャモンがまず警戒をしたのが未だ姿を見せぬ毒蜘蛛の一味ホワイト、腸ウン、キャンディの3人の存在であった
ビシャモン
「見聞色は久方振りじゃのォ…ほう…強い生命力が4人かの…1人は龍エン坊ちゃんで残り3人が賊って所かのォ」
ビシャモンの見聞色での感知半位は約10km、その中で微かな反応を感じ取り中庭に出て来たのであった
そして少し離れた中庭にあるテラスに座る1人の女
キャンディ
「きゃはは!どうやらわたーしに気づいてるくない?」
キャンディもまた見聞色にて近くにいるビシャモンの殺気を感じ取っていた
キャンディ
「きゃはは!この距離まで殺気を放つなんて…やばくね??」
すると
シュン…!!
ビシャモンがキャンディの前に降り立つ
ビシャモン
「お嬢ちゃん見ぬ顔じゃの。貴様が賊の1人かのォ?」
キャンディ
「ゲ!!嘘!!殺気がした傍から直ぐにわたーしの前に現れるなんて」
ビシャモン
「ほほほ。半世紀前なら音を消して根首を掻けたんじゃがのォ」
ビシャモンの見聞色は范の体術『瞬』と組み合わせる事により特定の相手の場所に瞬時に移動する事を可能にしていた
これはビシャモンのみに許された神業である
(Android/Chrome, ID:Q46ClcY00)
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36 :イエロー
10/20(日) 17:34
目次4
第21夜<范帝国の一件㉑>
>>37 第22夜<范帝国の一件㉒>
>>39 第23夜<范帝国の一件㉓>
>>40第24夜<范帝国の一件㉔>
>>41第25夜<范帝国の一件㉕>
>>42 第26夜<范帝国の一件㉖>
>>43第27夜<范帝国の一件㉗>
>>44 第28夜<范帝国の一件㉘>
>>45第29夜<范帝国の一件㉙>
>>46第30夜<范帝国の一件㉚>
>>47 12/28
[范帝国]
第3皇女の沁 柳(リュウ)ギョク(28歳)
皆からは柳ギョク様と呼ばれる
[武器]???
[見た目]艶のある緑髪
[笑い方]笑う事がない
憧れの兄達に追い付こうと必死にもがく柳ギョク。彼女に決して明かされない過去があったり…
[范帝国]
官女の七世(20歳)
皆からは野心家と呼ばれている
[見た目]猫っ毛
過疎地の村出身の彼女は後の皇帝になるだろう沁 龍エンの妃になる野望を抱えている
[范帝国]
白兜の萊(り) 白シュウ(53歳)
ベキン西軍隊長を務めている
[武器]基本何でも扱える凄腕
[見た目]白兜を常に被っている
[笑い方]ばははは
面倒見がいい人望の厚い男
[毒蜘蛛の一味]
黒後家蜘蛛(くろごけぐも)一派の腸ウン(31)
皆からは腸ウンと呼ばれる
[懸賞金]10億5000万ベリー
悪魔の実の能力のレア度と危険度からこの懸賞金が掛けられたらしい
[異名]朧月
身を潜めたり出したりする事からこの異名が付く
[血筋]范帝国出身で元王宮兵士
[武器]ウラウラの実の能力者
独自で編み出した"裏トンネル"を使い各地を自由自在に移動する事が可能である
[見た目]黒マスクを常に付けている
[笑い方]笑う事がない
[毒蜘蛛の一味]
女郎蜘蛛一派のヴァルキリー・オリヴァ(48)
皆からはオリヴァと呼ばれる
[懸賞金]6億8600万ベリー
[異名]大バサミ
右腕に移植してある大バサミから来ている
[武器]右腕に移植してある大バサミと肉弾戦を得意としている
[見た目]筋骨隆々のドレッドヘアー
[笑い方]ヴァハハハ
彼はその昔『笑う海賊団』に在籍していたが毒蜘蛛の一味から引き抜かれる形で移籍して来た
[毒蜘蛛の一味]
女郎蜘蛛一派のカラメッラ・キャンディ(28)
皆からはキャンディと呼ばれる
[懸賞金]8億9810万ベリー
[異名]イリーガール
常に飄々と動き何を考えているか読めない立ち回りをしておりこの異名が付く
[武器]爆発する飴玉を武器として使用している。これが能力なのかは不明である
[見た目]ショートのダークブラウン髪
[笑い方]きゃはは
[毒蜘蛛の一味]
女郎蜘蛛一派当主のシルバニア・ホワイト(不明)
皆からは当主やホワイトと呼ばれる
[懸賞金]11億4110万ベリー
[異名]白線
何故この異名なのかはまだ伏せています
[血筋]一味にて唯一素性不明の女である
[武器]悪魔の実の能力者と判明している。羽衣の様な白いオーラを身に纏う事が出来る
[見た目]銀髪で常に純白のドレスを好んで着ている
[笑い方]笑う事がない
[毒蜘蛛の一味]
総司令官のアポロン・ヒート(58)
皆からは総司令官と呼ばれる
[懸賞金]14億6110万ベリー
[異名]太陽
体全身から深淵の炎を出す事からこの異名が付いている
[血筋]アラクネのみ真相を知っているらしい
[武器]悪魔の実の能力者と判明している。深淵の炎を扱う事が出来る
[見た目]黒マントとサングラス
[笑い方]笑う事がない
昔存在した王下七武海の一角を担っていた
謎多き男。今後にご注目貰いたい男
(Android/Chrome, ID:Q46ClcY00)
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35 :イエロー
10/12(土) 22:10
第20夜<范帝国の一件⑳>
龍エン
「その男の間合いには入るな。死ぬぞ。お前らではこの男の相手は出来ん」
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「范の兵士は屈強と皆口々に言うが大した事はないな」
龍エン
「フン。貴様にはこの国の真髄は知る由もないだろう」
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「下らぬ戯言を…」
龍エン
「下がれお前ら」
兵士達
「し、しかし…」
「相手は1人です!」
ジュウウウ…
バタンバタン…
黒マントを羽織る男に槍を構えた兵士達は次々と全身黒焦げになり倒れていく
兵士達
「熱つい…!」
「く、は…」
「はァはァ…何だこの能力は?」
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「ご無礼を失礼する。我が名は毒蜘蛛の一味の"総司令官"をしている…ア」
龍エン
「貴様の名など既に知っている。アポロン・ヒートだな」
黒マントを羽織る男の正体とは
【イリーガール】のカラメッラ・キャンディと共に先に范帝国へ潜入していた男
毒蜘蛛の一味 "総司令官"
【太陽】のアポロン・ヒート
懸賞金14億6110万ベリー
※アラクネに次いでナンバー2の男
アポロン
「龍エン皇子に我が存在を知っているとは」
龍エン
「確か23年前か…今は無き"王下七武海"に在籍していた男を見間違える訳が無い」
アポロン
「過去の話だ。よせ」
龍エン
「それで貴様の様な男が何をしに此処へ?」
アポロン
「話が早くて助かる。率直に言おう。范の皇帝の命を頂きに来た」
龍エン
「笑えん冗談を。それを意味する事を知っているのか」
アポロン
「我々は。いや我がウォー大国は世界を統べる為に。手始めにこの范の国を落とす事に決めたのだ」
龍エン
「フン。能書きはいい。皇帝の命も下衆らにはやらん。それにこの国を落とす?馬鹿を言え」
【第1皇子】の龍エンと【太陽】のアポロンは対峙した
アポロン
「流石は范の生きる人間兵器。王の器と言うべき男か…中々の覇気を感じるぞ」
龍エン
「そのふてぶてしさ、嫌いではない。だが范を舐めるなよ」
アポロン
「我が名の異名は"太陽"。その意味を知っているか?」
ゾゾゾ…
アポロンの周りの床は静かに溶け出していた
そしてとてつもない熱風を覆っていた
龍エン
「フン。深淵の炎とでも言う気か」
アポロン
「左様だ」
ドロォォォッ!
炎を纏った熱風が龍エンに向かって行く
龍エン
「幼稚な攻撃だな」
ズズズス…
龍エンの前で熱風は消えた
アポロン
「なるほど。これが噂の…」
龍エン
「俺の前ではただの子供の火遊びに過ぎん」
アポロン
「気圧の変化に関係する能力…噂に聞いた"キアキアの実"の気圧能力か?」
龍エン
「気圧は変えれば熱風をも弾く。貴様と俺とでは子供と大人のじゃれ合いに過ぎん」
★キアキアの実
気圧変化人間
周囲の気圧を自由自在に切り替える事が出来る能力である
龍エンは覚醒済みなので能力の幅は未知数であった
いかなる物質も気圧で消す事が可能である
アポロン
「流石は范の閣下と言った所か」
龍エン
「黙れ。瞬」
シュッ
アポロンの間合いに入る龍エン
龍エン
「圧撃(アツゲキ)」
アポロン
「何?」
バゴォォォン!
圧力を込めた右拳をアポロンに向けた瞬間、気圧が空気爆弾の様に破裂した
アポロン
「ぐ、は…」
龍エン
「今じゃアラクネ一派の右腕に成り下がった貴様では俺の相手になどならん」
グイッ
龍エンは横たわるアポロンの首を持った
龍エン
「頭が高いぞ。貴様ごときにこの国は落とさせん」
アポロン
「火焰・紅蓮(スカーレッド)」
横たわるアポロンの両の掌から深淵の炎が飛び出して来た
兵士達
「ひィ」
「化け物だ」
「焼け焦げる…」
龍エン
「お前達は俺の後ろへ下がれ…圧壁(アツヘキ)」
ズズズス…
龍エンの圧力で深淵の炎を消したのであった
アポロン
「…厄介な能力だ」
龍エン
「貴様に俺の能力を観察させる程手を休ませる俺ではない」
バゴォォォン!
追撃の圧撃をアポロンへ向けて振るう龍エン
アポロン
「はァはァ…重い一撃であったな」
龍エン
「フン。気に入らないな」
アポロン
「計算外であった。一介の国の皇子がここまで強いとはな」
龍エン
「俺の圧撃を1度ならず2度まで喰らい体が吹き飛ばないとはな。本来なら肉片が残らず破裂する技なのだがな。…覇気が強靭で有れば有るほど悪魔の実の能力を防げると言うのは事実であったか」
アポロン
「…やはり我が龍エン皇子を引き受けて正解であったか。他の者ではとうに死んでいた」
龍エン
「フン。首領アラクネへ伝えろ。海賊に屈する国ではないとな」
(Android/Chrome, ID:qyC3au4R0)
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34 :イエロー
10/05(土) 21:50
第19夜<范帝国の一件⑲>
オリヴァ
「ルーキーが随分と手間取らせやがって」
バレンタイム
「クソ痛ェ。まだ…まだ1分半くらいだろ。止めねェとメディちゃんが…」
気を失いそうになるバレンタイムはなんとか両腕を床に付けて立ち上がろうとする
そしてメディが階段を下りて決死の1分半が経過した
オリヴァ
「死ねェッ!」
オリヴァが深手を負ったバレンタイムに向けて大バサミを振った
バレンタイム
「はァはァここまで…か」
ー地下牢ー
ザリー
「あ?誰か来るぞ」
ジャンク
「ん?」
七世
「まさか毒蜘蛛の一味!?」
兵士の1人
「七世さんは私がお、お守り致します!」
メディ
「はァはァ…やっと着いたケロ」
ようやくメディが地下牢に辿り着いた
ザリー・ジャンク
「女」「メディ!」
メディ
「はぅ…ザクロちゅわん…何て可哀想ケロ…いやそんな事言ってる場合じゃないケロ!」
兵士の1人
「何奴!珍獣め!侵入者の賊だな!?」
メディ
「は?違うケロ…まァ違くもないケロか」
兵士の1人
「ええい!」
ザッ
メディに槍を放つ兵士
メディ
「あんたなんかに構ってる暇ないケロ」
バキィ!
ヒップアタックを兵士にキメるメディ
兵士
「ぐへ」
メディ
「ザクロちゃんはともかくジャンクあんたまで何やってるケロ」
横たわる兵士の上に座りそう呟くメディ
ジャンク
「こっちの台詞だよメディ!お前こんな所で何してんだ」
メディ
「ザクロちゃんが捕まったと聞いて助けに来たケロ。あ。あんたはついでねジャンク。それにしても何て姿…ザクロちゅわん。可哀想ケロ」
ジャンク
「ついでだ?ふざけろよ」
メディ
「あら?そんな口ぶりしていいのかしらぁん?」
クルクルと地下牢の鍵を回してジャンクを煽るメディ
ジャンク
「お前それ…」
七世
「お仲間…さん?何故ここを!それにその鍵は…」
メディ
「何?あんたも兵士なの?やるならやるケロ…」
七世
「い、いえ!」
メディ
「そう。それより時間がない!鍵を開けるケロ」
七世
「だ、だから何故鍵を!?」
ガチャンガチャン…
地下牢の鍵を開けてザリーとジャンクを助け出した
そして分厚い鉄板の手錠を外したザクロとジャンク
ザリー
「うおおおおお!身軽だ」
ジャンク
「やっと解放か。肩凝っちまった。んでメディ…時間がないってのは?」
メディ
「理由は長いから省くけど毒蜘蛛の一味がこの王宮に侵入してるケロ…それで真上で毒蜘蛛の一味の1人と鉢合わせして…バレンが足止めしてるのよ」
ジャンク
「な、に?」
ザリー
「1人だけ抜け駆けかよ。ズリィぞバレン!俺がそいつをヤる」
メディ
「ザクロちゃんでも…」
ザリー
「強いんだろ?そいつ?俺が叩きのめしてやる」
メディ
「ザクロちゅわん…」
ザリー
「…おい女(七世)!俺の武器は?」
七世
「これは大変な事態です…閣下の命令であなた方は出す訳には…」
ザリー
「うるせェ。んで俺の武器は?」
七世
「ひィ…そこの棚に閉まってます」
ガチャン
ザリーは棚から釘バッドの武器を手に取り
ジャンク
「お、俺の手甲鉤もあるじゃねェか」
ガチャン
ジャンクも手甲鉤を手に取った
メディ
「ジャンクいい?」
ジャンク
「何だ?」
メディ
「ザクロちゃんに無理はさせないたくないケロ。やばくなったらあんたが止める、解ったケロ?」
ジャンク
「あァ解ってる」
ザリー、ジャンク、メディの3人は地下牢の階段を駆け上がった
七世
「はわわわ…どう閣下にお伝えしたらいいか…」
ー王宮内ー
龍の間の広間
兵士達
「閣下失礼致します!」
「伝令により…!」
龍エン
「解っておる。毒蜘蛛の一味が王宮へ侵入したらしいな」
兵士達
「は!更に被害は各地にて…」
「強さは未知数との事」
「第2皇子…!霤メイ様まで行方不明に…!指示を下さい!」
龍エン
「フン。ただ一言言えるのはあやつらの好きにはさせん」
スタスタスタ…
そこへ1人の男が気絶した兵士を両脇に抱えて入って来た
兵士達
「き、貴様!何処から?」
「何者だ!」
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「扉の前に兵士がたった2人とは。警備が手薄だな?それともそれだけこの部屋は安全と言う証か?」
バサッ
両脇に抱えていた気絶している兵士を床に置いた
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「あなたが噂に聞く范の"生きる人間兵器"とまで言わしめた沁 龍エン氏か」
ザザッ!!
兵士達は黒マントを羽織る男に次々と槍を向けていた
龍エン
「お前達下がれ」
兵士達
「しかし…!」
「この男は!?」
(Android/Chrome, ID:xXKOVjBe0)
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33 :イエロー
09/28(土) 22:27
第18夜<范帝国の一件⑱>
オリヴァ
「見聞色苦手なんだよな。クソッタレが」
500mは離れたバレンタイムとDr.メディ
バレンタイム
「はァはァ。何とか撒いたか」
メディ
「それよりさっき受けた傷は」
バレンタイム
「流石は毒蜘蛛の一味…だ。あいつは厄介だぜ」
オリヴァに右回し蹴りを直撃で食らったせいで昨日の莱 白シュウ戦に受けた切り傷が服の上から赤く滲み出していたバレンタイム
メディ
「こんなんであんたまだ動けるケロ?」
バレンタイム
「それよりもザクロ達は目の前だ…急ぐぞ」
メディ
「呆れたケロ」
バレンタイムとメディはザクロとジャンクが囚われている地下へと続く南の階段を目前としていた
ダダダダ!!
バレンタイム
「うっそだろ?」
バレンタイムは驚愕した
背後にはオリヴァが走り追いつこうとしていたのであった
オリヴァ
「煙幕玉で逃亡とは腰抜け野郎が!お前はここで処刑してやらァ」
バレンタイム
「何でこんな広い王宮内ですぐさま俺らの居場所を突き止める事が出来た?」
オリヴァ
「何だてめェ見聞色も知らねェのか。まァ気にせず俺が息の根を止めてやるぜ」
バレンタイム
「何を。メディちゃんはこの鍵を…」
メディ
「あんたまた無茶するケロ!?」
バレンタイム
「こいつはゲームだ。メディちゃんがザクロ達を取り戻せるか、取り戻せないかのな。勿論俺は取り戻せるに賭けるぜ」
バレンタイムはメディにマスターキーを手渡した
メディ
「気張るケロ。少し見直した。あんたカッコイイじゃん(馬鹿だけど)」
バレンタイム
「マジでか!チャンスあり?」
メディ
「うっさい。ザクロちゃん達を取り戻したら…いいえ5分で戻るケロ!」
バレンタイム
「5分ね…OK」
メディは一目散に南の階段を駆け下りる
オリヴァ
「逃がす訳ねェだろ!」
シュッッ!
オリヴァは階段を降りるメディに向かい跳んだ
バレンタイム
「行かせねェよ!鎧拳(ヨロイコブシ)」
シュ…
オリヴァのスピードに追い付き背中に右ストレートをキメたバレンタイム
オリヴァ
「ぐ…つーかてめェ何で俺のスピードに追い付いてやがる」
バレンタイム
「ようやく効いたか俺のパンチ」
オリヴァ
「俺の質問に答えろ!さっきまでの動きじゃねェぞどうなっている?」
シュ…
バレンタイムはまたもや間合いを詰める
オリヴァ
「俺と互角…いやそれ以上…?」
バレンタイム
「鯉幟(コイノボリ)!」
バゴォォ…
オリヴァの顔面に強烈な左アッパーをキメたバレンタイム
オリヴァ
「ぐはァ…威力も上げてやがる」
バレンタイム
「予想以上に効いてくれたか」
オリヴァ
「どうなってんだ。てめェ…さっきまでとは段違いじゃねェか」
バレンタイム
「疲れが限界突破してアドレナリンがドカドカ出て来ていて力が増してんだよ」
オリヴァ
「何を訳が解らん事を!」
ダダダッ
オリヴァはバレンタイムに突っ込む
バレンタイム
「お前のスピードに追い付いた理由…それはこの国の体術"瞬"を真似ただけさ」
オリヴァ
「下らねェ!てめェみたいなルーキーに負ける訳ねェだろ」
大バサミを剣の様に振るったオリヴァ
バレンタイム
「遅い…!追い着いた」
バキィ!
紙一重で躱したバレンタイムはカウンターで右拳をオリヴァの顔面にキメた
オリヴァ
「ちょこまかと!」
さっきまでの動きとはまるで別人になったバレンタイム
本人はちゃんと解釈した訳ではなかったがアドレナリンが分泌する事により力がより一層増した事も勿論起因したものである
そして范帝国の体術"瞬"これは外海では"剃"と呼ばれる体術なのだが、本来これらは鍛錬を日々こなしてようやく会得出来る術であるがこれを咄嗟に真似る事に成功したのは昨日の萊 白シュウが使った"瞬"を瞬時に仕組みを理解した事による賜物…つまりはバレンタイムはカリスマ的なバトルセンスの持ち主であった
バレンタイム
「今のカウンターパンチは効いてねェ様だな。今度は筋肉が硬くなった…どうなってんだよお前の体の構造はよ」
オリヴァ
「覇気を知らねェガキにここまでしてやられるとはよ」
ダンッ!
踏み込み構えるオリヴァ
バレンタイム
「この距離でそのデカイハサミを振るう気か?意味ねェだろ」
その距離10m
オリヴァ
「殺人ギロチン!」
バレンタイム
「な、何!」
バギィィンッッ…!!!
振るった大バサミから飛ぶ斬撃がバレンタイムに向かい放った
避ける事も出来ず直撃した
バレンタイム
「ぐ、はッ」
バタン…
倒れ込むバレンタイム
オリヴァ
「ヴァハハハ。飛ぶ斬撃が珍しいのか?」
(Android/Chrome, ID:BK1AwAWH0)
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32 :イエロー
09/22(日) 18:24
第17夜<范帝国の一件⑰>
毒蜘蛛の一味次期幹部候補とも謳われる【大バサミ】のヴァルキリー・オリヴァに対するルーキー海賊ザリー海賊団3番手【賭け狂い】のバレンタイム
果たして勝負になるのか?
バレンタイム
(この肌に突き刺さる様な感覚はなんだ…)
そして遠くで隠れて見ていたDr.メディ
メディ
「あの馬鹿…何を考えているの!相手はあの毒蜘蛛の一味なのよ」
バレンタイム
「俺はこの国に縁もゆかりも無いが目の前の出来事を見逃す程腐った男じゃねェ」
バサッ
兵士に変装していた甲冑を脱ぎ捨てたバレンタイム
バレンタイム
「気張れ俺!」
ギュッ
腕に巻いてあった青いバンダナを頭に巻いたバレンタイム
オリヴァ
「お前ここの兵士じゃないのか?理由は解らねェがよ」
バレンタイム
「今話題のニューカマーザリー海賊団…ナンバー2のバレンタイムだ」
オリヴァ
「ザリー…海賊団?どっかで聞いた様な…まァどっちでもいいが」
タッ!!
オリヴァは速攻を掛けた
大バサミをバレンタイムに向けて振る
バレンタイム
「随分と大振りだな」
シュッ
バレンタイムは大振りを躱してオリヴァの右脇腹にパンチを入れる構えを取る
オリヴァ
「お前こそ解り易い」
バキィ!
バレンタイム
「ぐはァ…!!」
逆にカウンターで右回し蹴りを喰らい吹き飛ばされたバレンタイム
オリヴァ
「動きは良かったが俺の相手になるほどでもねェ」
バレンタイム
「ちくしょう…何て蹴りだ…一発で急所つかれちまった…はァはァ」
のたうち回るバレンタイム
オリヴァ
「これでトドメだ」
倒れ込むバレンタイムに追い討ちを掛ける如く大バサミを振り下ろすオリヴァ
メディ
「ちッ。仕方ないケロ」
ビローン!!
カエルの姿になったメディが長い舌を使ってバレンタイムは体を巻き込み物凄い速さで奥へと引っ張られた
そのお陰でオリヴァの一撃を躱したのであった
バレンタイム
「メディ…ちゃんか」
メディ
「馬鹿。あんた本当に死ぬつもりだったケロ」
オリヴァ
「次から次へと!ちょこまかとうざってェな!なんだそのカエル姿の珍獣はよ」
ダダダッ!
オリヴァはメディへ向かう
バレンタイム
「やめろって言ってんだよ。蓮華割りッ!」
オリヴァ
「な、に」
バキィ!
メディを視線に入れたオリヴァの一瞬の隙をバレンタイムを見逃さなかった
その隙に間合いに入り込み脇腹に渾身のパンチを入れたのであった
バレンタイム
「感触はあったぜ」
オリヴァ
「ちッ。雑魚から一発貰っちまったか」
バレンタイム
「マジかよ。全然効いてねェのかよ」
オリヴァの強大な筋肉にパンチは食い込まずノーダメージの状態であった
オリヴァ
「どうする気だ?ここでてめェの海賊人生終わらすか?それとも…そうだな!土下座しろ!そしたら命だけは助けてやる」
メディ
「本当!?」
バレンタイム
「アホが。誰が土下座なんか…」
メディ
「馬鹿ケロね。今のあんたじゃこの男とはやり合えないっての」
オリヴァ
「解ってんじゃん、そっちの女はよ」
メディ
「私達はあなた達…毒蜘蛛の一味に歯向かうつもりなんて…ないケロ。…見逃してくれない?」
オリヴァ
「駄目だ。土下座が先だ」
メディ
「解ったケロ。これで許し…」
メディが土下座しようとした時
バレンタイムが止めた
バレンタイム
「俺が弱いばっかりにメディちゃんにまでこんな真似させて情けねェ」
バレンタイムは再びオリヴァと対峙した
オリヴァ
「てめェの力量も測れないとは哀れだねェ」
ダダダッ
バレンタイムはオリヴァに向かい走る
バレンタイム
「今はまだ勝てねェかも知れんがいずれ…いずれ追い付く…!追いついてやる」
オリヴァ
「馬鹿が。その前にここで終わらせやるってんだ」
ギュッ
拳を握り締めるバレンタイム
バレンタイム
「喰らいやがれ!」
パァァァン…!!!
バレンタイムが踏み込み拳をオリヴァに向けた…その拳に握っていた煙幕玉が炸裂する
オリヴァ
「クソ!見えねェ…」
メディ
「カッコつけて…煙幕玉って」
バレンタイム
「今の優先事項はザクロとジャンクの奪還だ…逃げるぞ!(それに今の俺じゃこいつには敵わない…今は…だけどな)」
メディとバレンタイムは走り出した
道中、こっそり兵士の1人が渡しかけていたザクロとジャンクが閉じ込められている牢のマスターキーを拾い逃げるバレンタイム
メディ
「早く言ってよケロ」
バレンタイム
「あの男相当やべェぞ。それにしてもこの肌に突き刺さる感覚はなんだ」
オリヴァ
「何処に逃げやがった!」
(Android/Chrome, ID:5MOeV0jY0)
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31 :イエロー
09/17(火) 17:31
第16夜<范帝国の一件⑯>
ジャンク
「なら俺達の仲間が俺とザリーを助けに王宮へ攻め込んで来たとかか?ジャクハハハ」
七世
「まさか…そんな訳!」
タタタッ
すると1人の兵士が地下牢へ駆け込んで来た
兵士の1人
「七世さん…大変です!海賊が…!」
七世
「海賊?どうかされたのですか?何か騒ぎがあった様ですが…」
兵士の1人
「海賊…毒蜘蛛の一味が…北の港ジンショウを陥落させた…!そして今もなお…王宮へ攻め込んで来ているとの伝令が…!!」
七世
「な、な、何ですって!?」
兵士の1人
「なので七世さんも一刻も早くお逃げ下さい!」
ザリー
「毒蜘蛛の一味?聞いた事ねェな。何処の馬鹿だよ」
七世
「ウォー大国を占拠している巨悪の海賊団です…まさか…何で私達の范帝国へ…」
ザリー
「巨悪?そんで強いのか?そいつら」
ジャンク
「名は聞いた事がある。腕っ節が相当立つらしい」
ザリー
「何!面白ェ…!女(七世)…俺をこっから出せ」
七世
「何を言ってるんですか!どんな状況であれあなた達を出す訳には行きません。龍エン閣下の命令で出す訳には行きません!」
ザリー
「んだとこの野郎!」
ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地
海兵達
「いろは中将大変な事に…」
いろは
「解っている。それよりイリーガールは!」
海兵達
「偵察部隊が向かっているとの事でしたがどうやらまだ見つけられないという事でして…」
いろは
「イリーガール1人だけでも手を焼いていると言うのに幹部クラス"白線の女"に"大バサミ"のオリヴァまで!超絶何を企んでいる!本部への要請はどうなっているの?」
海兵達
「どうやら范帝国の第1皇子 沁 龍エン氏からの回答で本事件への海軍の介入を断ったそうで…」
いろは
「毒蜘蛛の一味といい、この国といい、一体超絶何を考えているの!」
海兵達
「我々はどうすれば!」
いろは
「王宮へ向かうに決まっているでしょ!」
そしていろは中将達が帝都ベキン王宮内へ向かった
そして時間は進む
ー帝都ベキンー
王宮内
兵士達
「范の力を見せつけてやろうぜ」
「たかが海賊2人だ!」
「俺達で必ず抑えるぞ!」
兵士に変装したバレンタイム
「すみませんがお尋ねしたい事が…」
兵士達
「何だ!そこのお前」
兵士に変装したバレンタイム
「捕らえられているザリー海賊団の2名を別の隔離場所に移動せよと命令がありまして…自分王宮に配属されたばっかりで場所を知らないんでお聞きしたいんですが…」
兵士達
「何だそんな事か」
「龍エン閣下の命令で捕らえられている海賊共(ザクロとジャンク)はここより南の階段を降りた地下牢にいるぞ」
兵士に変装したバレンタイム
「なるほどですね…!もしや鍵なんかは…」
兵士達
「何だ鍵も持っていなかったのか。ほらマスターキーだ!無くすなよ」
兵士に変装したバレンタイム
「ありがとうございます。助かります」
この騒ぎのせいか怪しまれる事無く自然な流れでバレンタイムは兵士からマスターキーを受け取ろうとしたその時…
ドガァァァァァン!!
爆撃音と共に壁が崩れ落ちた
兵士達
「何だ!」
「まさか現れたのか!?」
オリヴァ
「ヴァハハハ!邪魔するぜ」
毒蜘蛛の一味のオリヴァが壁を大バサミで叩き壊して侵入して来たのであった
バレンタイム
「あれが毒蜘蛛の一味メンバー…それに何て筋力してやがる」
バレンタイムは咄嗟に悟った
オリヴァの力量を…喧嘩で培った野生の勘で
兵士達
「何て力だ…!」
「嘘だろ、壁を突き破って…!」
「馬鹿!狼狽えるな!敵は1人!」
ダダダッ!!!!!
兵士達は一斉にオリヴァに襲い掛かる
バレンタイム
「馬鹿!止めろ」
ズザザザザッ!!!!!
オリヴァは右腕に移植している大バサミを剣の様に大振りし兵士達を斬り倒す
兵士達
「ぐはァ…」
「ぐ…ばッ」
バレンタイム
「范の屈強な兵士達を一瞬で…何て野郎だ」
オリヴァ
「おい!」
オリヴァは視線をバレンタイムに向けた
オリヴァ
「てめェは来ねェのか?范の兵士ってのはミサイルの様に突っ込んで来るって聞いたんだがよ。ヴァハハハ」
バレンタイム
「…ち」
兵士達
「まだ、だ!」
「まだやれる!」
ボロボロの兵士達は立ち上がった
バレンタイム
「おい!お前ら無茶するな」
オリヴァ
「威勢がいいな。息の根を止めてやるよ」
バレンタイム
「待てよ」
ガシッ
バレンタイムが兵士達の前に立ち、両の拳を叩き、オリヴァと対峙した
バレンタイム
「お前ら(兵士達)はさっさとここを退け」
オリヴァ
「どうやら腰抜けじゃなかったか。ヴァハハハ」
(Android/Chrome, ID:3q3rWW+90)
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30 :イエロー
08/31(土) 21:47
第15夜<范帝国の一件⑮>
ホワイト
「大それた話ですわね。悪魔の実が受け継がれていたとは」
霤メイ
「君達の目的は?范の広大な資源か?それとも金か」
ホワイト
「あなたにお答えする事は出来ませんわね」
スッ…
霤メイは天に両手を掲げる
霤メイ
「君には何故かボクの能力が発動しない。なら打開案が必須だね〜」
「山落とし(マウンテンダウン)」
ズズズ…
霤メイの能力で宙から巨大な山が瞬間移動して来てホワイト目掛けて巨大な山が落下した
霤メイ
「不可避の物理攻撃だよ。避けられる事出来まい」
腸ウン
「…やむを得ないのである」
腸ウンは構えを取っていた
ホワイト
「腸ウンさんお気になさらずに。これが范の皇子の力ですか。光栄ですわ」
腸ウン
「なら好きにするのである」
霤メイ
「顔色1つ変えないとは恐れ入った〜」
ホワイト
「ですがここまでですわね」
シュッ
ホワイトは落下して来ている巨大な山に向かい跳んだ
ホワイト
「聖なる咆哮(ホワイトロアー)」
ホワイトは自身に纏っていた白いオーラを落下している山に向かい放った
ギュルルルルッッ!!!!!
霤メイ
「何!?」
次の瞬間落下していた巨大な山が存在を消した
シュッ…タ…
ホワイトは地面に降り立つ
ホワイト
「アレがあなたの本気なら期待が外れてしまいましたわ」
霤メイ
「山丸々消したって言うのか」
ホワイト
「容易い事ですわ」
霤メイ
「メハハハ!なら体制を整え…」
スタ…
霤メイの背後にまたホワイトが降り立つ
霤メイ
(この女どうやって…)
ホワイト
「そろそろお開きにしましょうか。聖なる抱擁(ホワイトハグ)」
ギュ
抱き締められた霤メイ
霤メイ
「能力(瞬間移動)も発動出来ないだと」
ホワイト
「能力を教えて下さった代わりにヒントを1つお教え致しましょう。私に触れられた人間の能力を封じられますわ」
腸ウン
「何故明かしたのである」
霤メイ
「何…
(まず…い…エン兄に伝えなければ…念波を飛ばさなければ…)」
ホワイト
「そして私の抱擁はあなたを無に返しますわ」
霤メイ
「な、んだと!」
スッ…
霤メイは姿を消した
ホワイト
「さてと我らを遮る邪魔者は消せましたわね」
腸ウン
「何故皇子を生かしたのである」
ホワイト
「貴重なパラミシアですわ、こちらのモノに出来れば使い勝手が良いと思いましてね」
ーーーーー
オリヴァ
「はァはァ…」
腸ウン
「随分遠くまで飛ばされていたのである」
霤メイの能力、念動力により海へ飛ばされたオリヴァが自力で北の港ジンショウへ泳いで戻って来ていた
オリヴァ
「はァはァ、お前ら2人共助けなかった癖によ」
腸ウン
「仕方がないのである。私もホワイトも能力者で泳げないのである」
オリヴァ
「あのイケすかねェ皇子はどうした?」
ホワイト
「消しましたわ」
腸ウン
「見事ながらの完全試合である」
ホワイト
「それではオリヴァさんと私で総司令官の元へ向かいましょう」
オリヴァ
「ヴァハハハ!茶々が入っちまったがこれからようやく本番か」
時間はバレンタイムとDr.メディが王宮内に潜入開始時に戻る
ー王宮内ー
王宮広場
兵士達
「北の港ジンショウにて緊急伝令があった!!」
王宮広場にて兵士達がざわめいていた
兵士に変装したバレンタイム
「一体何が??(良かった…バレてねェ)」
兵士達
「北の港…え…嘘だろ」
「北の港が…北の港が…!突如"出現"した毒蜘蛛の一味によって壊滅させられた…更には警備に駆け付けた第2皇子沁 霤メイ様まで行方不明に…!!」
兵士に変装したバレンタイム
「何!?毒蜘蛛の一味だと!?」
メディ
「何て間の悪い事に…毒蜘蛛の一味って言えば元"海の四天王"の一味じゃ!?」
兵士達
「皆の者!持ち場に付け!毒蜘蛛の一味が攻めて来るぞ」
兵士達は慌てふためきながらそれぞれ持ち場に着く
バレンタイムとメディはこっそりとその場から抜け出した
バレンタイム
「今はそれ所じゃねェ。さっさとザクロとパーマ(ジャンク)を探すぞ」
天井にへばりつくカエル姿のメディ
「海の四天王の一角よ。それとザクロちゃんをもし鉢合わせなんてさせたら」
バレンタイム
「絶対やり合うじゃねェか」
メディ
「ザクロちゃんならやりかねない。早く探し出さなければ…この国を出ないと」
ー王宮内ー
地下牢
ジャンク
「上から聞こえて来る騒音、それにさっきのサイレン、この騒ぎは何だよ女(七世)」
七世
「先程のサイレンは警戒レベルSの警報ですが…まさか誤作動で起こるとも思えませんが」
(Android/Chrome, ID:203dwIYm0)
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29 :イエロー
08/12(月) 19:46
第14夜<范帝国の一件⑭>
警備員達
「皇子!お気を付けて下さい」
「あの女は…!!」
霤メイ
「毒蜘蛛の一味"白線"のシルバニア・ホワイトと言えば知らない者などいないだろうね〜」
オリヴァ
「クソ野郎が!よそ見すんじゃねェよ!」
シュッ…!!
霤メイ目掛けて大ハサミを大振りするオリヴァ
霤メイ
「君は知らないし興味無いんでご退場願おうか〜」
パキィィン…!
オリヴァの一撃はまたもや見えない壁で防がれたのであった
オリヴァ
「ちッ。てめェの能力は何だ…パラミシアか?」
霤メイ
「メハハハ!答える訳が無いじゃん〜〜」
腸ウン
「あれは…油断禁物なのであるオリヴァ」
霤メイ
「誰かと思えば"范の元王宮兵士"だった…今は賊の腸ウンじゃん!懐かしいね〜〜」
腸ウン
「…ご無沙汰しているのである」
霤メイ
「君達の突然の出現もあの時"国から"奪ったウラウラの実の能力…なら。それなら納得だね〜〜」
腸ウン
「フン…答える義理はないのである…兎にも角にも油断は禁物なのであるオリヴァ」
オリヴァ
「は?誰が油断何か…つかこいつは俺が始末する。邪魔すんじゃねェよ!」
霤メイ
「メハハハ!君は邪魔過ぎる…遥か彼方へ飛んで行け」
スッ…
霤メイはオリヴァに向けて手を翳すとオリヴァは海目掛けて吹き飛び始めた
オリヴァ
「く…何だこりゃ!?何で体が勝手に動く!?解ってても止めらんねェ!!」
ザバァァァン!!
港から遠くの沖まで飛ばされ海へ落下したオリヴァ
腸ウン
「だから油断するなと言ったのである」
霤メイ
「さて1人減った…次は誰?まとめてでもいいけどさ」
警備員達
「凄い…!」
「これが范の大戦力だ!」
「海賊共の好きにはさせないぞ!」
霤メイ
「大戦力か。エン兄には負けるけど〜」
腸ウン
「あの男の能力は…」
ホワイト
「ええ…見たら分かりますわ。どうやら腸ウンさんと似た系統の能力者の様ね」
霤メイ
「メハハハ。"序列"が違う」
腸ウン
「王宮の兵士に仕えていた時代には知り得なかった能力だ。恐らく私が抜けてから能力者になったのである」
ホワイト
「人1人を軽々と吹き飛ばす能力、それに加えて見えない壁で身を守る事も出来ます。応用力に長けていますわね」
腸ウン
「手を貸そうか?」
ホワイト
「ご冗談を」
ホワイトはそう言うと霤メイと相対した
霤メイ
「メハハハ!君も飛ばしてあげようか」
ホワイト
「それは素敵ですわね。だけどそれは難しいでしょう」
霤メイ
「メハハハ!その気迫は流石11億の女だ」
ホワイト
「聖なる羽衣(ホワイトヴェール)」
ゾゾゾ…!!!
ホワイトは全身を白いオーラを纏った
霤メイ
「何かの能力者か…だがその前に叩けば良いだけだ」
霤メイはホワイトに手を翳した
スン…
霤メイ
「何、ボクの能力が発動しないだと〜〜」
その一瞬でホワイトは姿を消していた
言葉の通りその場から姿を消したのであった
霤メイ
「消えた?何処だ?」
ホワイト
「ここですわ」
一瞬の隙に霤メイの背後を取ったホワイト
霤メイ
「腸ウンのウラウラの実同様、移動に関係する能力か?」
ホワイト
「いえ…世界から消えてまた現れたのです。聖なる抱擁(ホワイトハグ)」
ホワイトは霤メイを背後から抱こうとした
シュッ…!!
しかし霤メイもまたその場から一瞬に移動した
ホワイト
「人1人を軽々と飛ばす能力に見えない壁で攻撃を防ぐ能力、そして次は瞬間移動ですか。これは正体を見破る事は容易ですわ」
霤メイ
「ご名答〜今のはボクの能力で瞬間移動(テレポート)したのさ」
警備員達
「何故能力を!」
「自ら打ち明けるなど…!」
ホワイトから距離取り現れた霤メイ
ホワイト
「自分自身を含めたあらゆる物質を重力に関係無く動かしたり、念動力の様な力で見えない壁を作れたり…見えてきましたわ皇子様の能力は」
霤メイ
「ご名答〜。ご褒美に食べた悪魔の実を教えてあげようか。僕の食べた能力は"テレテレの実"。そしてその真髄は"念力"にある」
★能力名テレテレの実
念力(テレキネシス)人間
物質を重力無視で自由自在に瞬間移動(テレポート)させたり自身をも瞬間移動させる事が出来る能力である
能力覚醒後は100km半位までは自由に物質を瞬間移動させる事に成功しており、念力による見えない壁を作る事が出来たり、巨大な山などの巨大な質量を1度で瞬間移動(テレポート)させる事に成功している
ホワイト
「テレテレの実…聞いた事がないのですわ」
霤メイ
「范帝国で脈々と受け継がれた悪魔の実の1つだからね」
(Android/Chrome, ID:8R9bskb60)
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28 :イエロー
06/22(土) 16:09
第13夜<范帝国の一件⑬>
ー王宮内ー
バレンタイム
「このサイレン…何事だ!まさか潜入がバレたか?」
メディ
「まさかよ…そんなハズ…しくったわねバレン…」
バレンタイム
「俺のせいかよ…て…んな訳あるか!」
タタタッ…!!
兵士達
「北の港ジンショウにて緊急伝令があった!!」
王宮広場にて兵士達がざわめいていた
兵士に変装したバレンタイム
「一体何が??(良かった…バレてねェ)」
兵士達
「北の港…え…嘘だろ」
「北の港が…北の港が…!突如"出現"した毒蜘蛛の一味によって壊滅させられた…更には警備に駆け付けた第2皇子沁 霤メイ様まで行方不明に…!!」
兵士に変装したバレンタイム
「何!?毒蜘蛛の一味だと!?」
メディ
「何て間の悪い事に…毒蜘蛛の一味って言えば元"海の四天王"の一味じゃ!?」
バレンタイムとDr.メディが潜入開始する少し前に時間は遡る、夜明け過ぎ頃へ
ー北の港ー
ジンショウ
突然空中に黒い穴が空き、そこから数名の人間が降り立った
黒マスクを付けた黒髪の男
「さァ…着いたのである」
黒マスクを付けた黒髪の男
毒蜘蛛の一味 "黒後家蜘蛛(くろごけぐも)一派"
【朧月】の腸ウン
懸賞金10億5000万ベリー
★能力名ウラウラの実
異次元〈ウラ〉人間
行き来した事がある場所に"裏トンネル"を設置する事が出来、遠くの海からも瞬時に裏トンネルで行き来が出来る能力である
筋骨隆々のドレッドヘアーの男
「ヴァハハハ!︎︎アッシー君サンキュー」
筋骨隆々のドレッドヘアーの男
毒蜘蛛の一味 "女郎蜘蛛一派"
【大バサミ】のヴァルキリー・オリヴァ
懸賞金6億8600万ベリー
右腕には大バサミが移植されてある
腸ウン
「誰がアッシーなのである」
オリヴァ
「てめェだよ腸ウン」
腸ウン
「全くガラの悪い男なのである。だから"女郎蜘蛛は"嫌い…我々"黒後家蜘蛛"とは大違いなのである…そして誰にタメ口聞いている?」
オリヴァ
「うっせェな。上下関係に厳しい奴め」
巨悪の海賊団、船長アラクネ率いる《毒蜘蛛の一味》には厳しい序列があった
そしてより多くの船員を統制させる為に2つの2大派閥によって振り分けられ構成されている
2大派閥の1つが〈黒後家蜘蛛一派〉そして〈女郎蜘蛛一派〉の2つであった
純白のドレスを着た銀髪の女
「腸ウンさんオリヴァさんお静かに。我らはアラクネ様の使いで来たのですわ。目的を忘れましたか?」
純白のドレスを着た銀髪の女
毒蜘蛛の一味 女郎蜘蛛一派当主
【白線】のシルバニア・ホワイト
懸賞金11億4110万ベリー
腸ウン
「…」
ホワイト
「腸ウンさん。あなたはもう下がって大丈夫ですわ。後は我ら女郎蜘蛛と先に侵入している"総司令官"とキャンディに任せて下さい」
オリヴァ
「総司令…官!」
腸ウン
「勿論なのである。私は女郎蜘蛛ではないのである…これ以上の命令は御免こうむる」
オリヴァ
「腸ウンてめェ…良いのか?」
腸ウン
「何がなのであるオリヴァ」
オリヴァ
「ここはてめェの"母国"だろ。仮にも俺達はこれからこの国へ攻め込むんだぜ。ヴァハハハ!」
腸ウン
「フン…愚問…未練などないのである」
ダダダダッ………!!!
警備員達
「何処から沸いた!?不法侵入者め!!」
何十人と警備員達がオリヴァ達を囲い込む
オリヴァ
「ヴァハハハ!流石は范の包囲網…随分早い到着だなァ」
警備員達
「あの女は…!!"白線"の女……!!ヤバ過ぎる!!」
「それにこの国出身の裏切り者である"朧月"の腸ウンまで!?」
「10億越えが2人も!?」
警備員達はこの面子を見て絶句していた
ホワイト
「オリヴァさん任せても?」
オリヴァ
「十分だぜ」
ズザザザ…ッッ!!
右腕に移植してある大きなハサミで警備員達を斬り裂くオリヴァ
オリヴァ
「歯ごたえがまるでねェ!これが噂の范の武力かよ。ヴァハハハ!」
とその時…………
ペキン…!!
オリヴァの大バサミが目に見えない壁に弾かれた
オリヴァ
「何ィ?」
警備員達
「お、皇子!」
「助かりました!」
「し、かし何故ここへ!?」
霤メイ
「…舐められたモンだね〜〜」
范帝国第2皇子の沁 霤メイが何処からともなく現れ、オリヴァの大バサミを見えない壁で防いのであった
ホワイト
「あなたは確か范帝国第2皇子の沁 霤メイ。能力者との情報は既に聞いてましたが」
霤メイ
「メハハハ。この国へ仇なす害虫をこの港の先へは入国させられないな。特に君(ホワイト)は…色々やばそうだし」
ホワイト
「皇子様に認知されてるとは光栄ですわ」
(Android/Chrome, ID:3qKFVme/0)
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26 :イエロー
06/19(水) 14:08
第12夜<范帝国の一件⑫>
バレンタイム
「悪ィメディちゃん」
メディ
「礼はいいから!先急ぐよ」
兵士達が去っていくのを確認した後に王宮の前にある大きな扉の前に立つ2人
萊 白シュウの懐からくすねていたもう1つの王宮ゲートの鍵を回して中に侵入したバレンタイムとDr.メディであった
ー王宮内ー
バレンタイム
「バレハハハ。想像はしていたけど中も随分広いな」
メディ
「それより地下よ!地下を探しましょ」
兵士の1人
「止まれ!!」
バレンタイム
「は、はい?どうしました?」
兵士の1人
「貴様ら今ゲートから来た様子だが?」
バレンタイム
「あれ聞いてません?西区域から代わりで来た者ですけど」
兵士の1人
「お前らのその甲冑は門番の兵の者であろう…その者達がわざわざ王宮内へと…!」
王宮内の兵士と王宮外での兵士は区別を付ける為に別々の甲冑をつけると事が義務であった
メディ
(バレン!後で殺す。これ門番用の甲冑なのね)
バレンタイム
「くッ…(見つかったのは1人だけだ…やっちまうか?)」
メディ
「すみません…新人な者で…すぐ戻りますのでどうか見逃して貰えませんか?」
兵士の1人
「范の兵士は規律正しく!それがルール!これは問題だぞ…そこで待っていろ…まずは身体検査をさせて貰う…処罰はその後決定するだろう」
メディ
(面倒ね)
兵士の1人が背後を向いた瞬間
シュッ…
メディは視界から消えた
バレンタイム
(メディ…まさか?)
兵士の1人
「おい?もう1人の兵は何処に行った!?」
バレンタイム
「さ、さァ」
メディ
「ケロケロ…」
メディはいつの間にか甲冑を脱ぎ捨て
天井に重力を無視して這いつくばっていた
兵士の1人
「おい!答えろ!もう1人は何処だ?これは明らかな規律いは、ぶはァァ」
ズゴーン……
メディは天井からお尻を兵士に向けて降り立った…兵士をクッション代わりに
咄嗟の衝撃を受けて気を失う兵士
メディ
「よっこいしょ。これで一件落着ケロね…」
バレンタイム
「相変わらずだな…それにしてもその姿いつ見ても慣れねェなメディちゃん」
メディ
「そうケロ?まァ能力発動すると語尾が変わっちゃうのが難点ケロね…」
ザリー海賊団唯一の能力者でもあるDr.メディ
★悪魔の実の能力者
ケロケロの実のカエル人間
ゾオン系と勘違いされやすいがパラミシア系
手足を吸盤に変える事でどんな壁や天井にもくっ付く事が可能である
脚力も人間の何倍もある
舌も自由自在に伸ばせる
メディ
「はーあの甲冑窮屈だったケロ…いいことバレンあんたは気絶してるこいつ(王宮内の兵士)の甲冑を着て地下を目指しなさいケロ」
バレンタイム
「メディちゃんは?」
メディ
「当初の目的の1つだった王宮内への潜入は成功した…私は背後に隠れながら何かあったら援護するからケロ」
バレンタイム
「しかし気絶させなくても。地下牢までの行き方とか…鍵とかもこいつから聞き出したかった」
メディ
「うっさい。咄嗟の事だから仕方ないでしょ」
バレンタイム
「確かにまァメディちゃんのデカ尻アタックは災難か、幸運か」
メディ
「死ね」
バレンタイムへ中指を立てるメディ
バレンタイムは門番用の甲冑を脱ぎ捨てメディのお尻アタックで気絶してる王宮内の兵士の甲冑を剥ぎ取り着る事に成功した
兵士の1人
「………」
口には念の為ガムテープを貼られ体はロープで縛りトイレの個室に閉じ込めた
バレンタイム
「これでバレねェだろ。さて地下を目指すか」
タタタッ…
地下を目指してあちこちを駆け巡るバレンタイム
バレンタイム
「何処だ?一体何処にいるザクロ…んでついでにあのパーマ(ジャンク)野郎も」
ー王宮内ー
地下牢
ジャンク
「へっくし」
ザリー
「風邪かよこんな時に」
ジャンク
「違ェよどっかのアホが噂してるんだよ」
ザリー
「それより算段は?」
ジャンク
「あの飯炊の姉ちゃん(七世)が鍵だな。あいつを上手く利用出来れば」
…
七世
「何か言いましたか?」
ジャンク
「どっから湧いて来た飯炊き女」
七世
「人の事を飯炊き女なんて失礼な…それより今の話聞こえてましたよ。私が鍵だとか」
ジャンク
「何でもねェよ」
ザリー
「脱獄するんだよいいか?てめェも協力しろ」
ジャンク
「馬鹿正直に言うなよ」
七世
「脱獄ですって?不可能ですよ。ここは范帝国の中でももっとも強固とされる王宮内なのですから!」
と、その時…
ブゥゥゥゥゥゥ…!!!!!
王宮内に響き渡る警報
ザリー
「何だこのサイレン」
七世
「これは警戒レベル"S"の警報!?」
(Android/Chrome, ID:gkv/fT8r0)
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25 :イエロー
06/02(日) 10:54
第11夜<范帝国の一件⑪>
バレンタイム
「馬鹿ジャンクは俺も同感だよ自業自得だ。ついさっきやり合った西軍隊長とやらが倒れた隙に盗んどいた2つの鍵だ。警備員達が去る間際脅して聞いたら白状したが1つは王宮内へのゲートの鍵だ」
メディ
「相変わらず手癖が悪い奴ねバレン。だとしてもよ…王宮内の何処に居るかすら解らなければ…」
バレンタイム
「それなら大丈夫だ!街の奴らに聞いたら生け捕りされてるとしたら地下牢しかないだろうって事だとよ」
メディ
「何て口の軽い住民達…」
バレンタイム
「それだけこの国の警備網は優秀って事だろうな。俺は1人ぶっ飛ばしちまったけど…もう1つの鍵はこの西区域の倉庫の鍵だ。帰り際寄ってみたが兵士に成りすますにはもってこいだ…甲冑やら兜やらの備蓄があった。これで変装すれば侵入は容易だ」
メディ
「意外とアッサリね。だけど必ずザクロちゃん"だけ"は助けなきゃ」
ザリー海賊団船員達
「ジャンクは??」
メディ
「野垂れ死ねばいい」
バレンタイム
「同感だ…あいつが居なくなれば俺が2番手に繰り上がりだしな」
ザリー海賊団船員達
「うちのNo.2が形無しだぜ」
バレンタイム
「他の奴らは船をすぐ出せる様に準備しておけ。ザクロには悪いが悪魔の実を探してる場合じゃなくなったしな。作戦は明朝だ」
ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地
海兵達
「あまり中将をイラつかせない様に」
「ま、まさか"イリーガール"を取り逃すとは」
「お、おい!それ言うなって!」
ゴン!
いろはに殴られる海兵
いろは
「超絶悔しい!何て逃げ足の速さ」
海兵達
「な、何を企んでるんでしょうね」
「しかし我々にも被害が出た訳ではなくて良かったですよ」
いろは
「8億の首だ、そう街をゴロゴロされてたまるか!だがまだこの国に潜んでるハズよ。街の方は?」
海兵達
「はッ!複数名配置させております」
いろは
「超絶何を考えているアラクネ(毒蜘蛛の一味)!」
:
:
范帝国には大きな港が2つ存在している
1つは東の港町ガンコウ
こちらは商船やら航海者達がよく船を止めていた
もう1つは北の港ジンショウ
こちらは町ではなく巨大な港だけが構えてある
ー北の港ジンショウー
真っ暗の夜に1人佇む女
キャンディ
「きゃはは!大きな戦力は2つね"沁の皇子"達よ。わたーしの存在にもお構い無しって感じが腹立つけど。それとこの国には海軍の厄介な女が居たけどこの会話大丈夫?」
毒蜘蛛の一味キャンディが電伝虫で誰かと会話していた
電伝虫
「報告感謝しますわ。心配はいりませんよ。盗聴はされない特殊な電波ですわ。…それで厄介な女とは?」
キャンディ
「それならいいけど…"麗"のいろは…聞いた事くらいあるでしょ…あの女は手強いよ多分」
電伝虫
「あの女剣士"麗"さんですか」
キャンディ
「消した方が良いなら今のうちに」
電伝虫
「大丈夫ですわ。対処します」
キャンディ
「それなら良いけど」
電伝虫
「…そして今回は"総司令官"も来ていますわ」
キャンディ
「マジ??」
いつもは飄々としているキャンディが冷や汗をかいた
電伝虫
「目的が目的ですわ…アラクネ様も一刻を争う様子で…」
キャンディ
「……きゃはは!流石にちょっと引いたかも」
電伝虫
「作戦は明朝よ…あなたも時間に備えて休むといいわ」
キャンディ
「総司令官が来る事聞いたら、眠くならなそうなんだけど」
電伝虫
「そう…では」
そして時間は世界を揺るがす事件となる明朝へ
ー王宮前ゲートー
兵士に変装したバレンタイム
「よし。行くか」
兵士に変装したメディ
「待っててねザクロちゃん」
まだ夜が明けたばかりで警備が手薄だった為に西区域倉庫にて備蓄の甲冑や兜を拝借出来たのは容易であった
バレンタイムとメディはそれぞれ兵士に変装をして動き出した
兵士達
「お…もう交代の時間か?ご苦労だな」
兵士に変装したバレンタイム
「夜勤ご苦労。ちょっと早いが交代に来たぞ」
兵士に変装したメディ
「…」
兵士達
「しかしおかしいな。交代にはまだ1時間近く早いけど?」
兵士に変装したバレンタイム
「寝れなくて早く来ちまったんだよ」
兵士達
「なんか怪しいな…それにお前ら2人見た事ないような…誰だ」
兵士に変装したメディ
「あーあれだよあれ。昨日の武術祭でウチからも何人か出場してたじゃん?そこで2人負傷者が出てね…それで我々2人が代わりに西区域から応援で来てるんだよ。連絡なかった?(しくじるなよバレン)」
兵士達
「なるほど。それで見覚えがない顔だったのか。通達不足か…失敬!それじゃ後は頼むよ」
兵士達は去っていく
(Android/Chrome, ID:jUF861GK0)
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24 :イエロー
06/02(日) 10:46
目次3
第11夜<范帝国の一件⑪>
>>25 第12夜<范帝国の一件⑫>
>>26 第13夜<范帝国の一件⑬>
>>28 第14夜<范帝国の一件⑭>
>>29 第15夜<范帝国の一件⑮>
>>30 第16夜<范帝国の一件⑯>
>>31 第17夜<范帝国の一件⑰>
>>32第18夜<范帝国の一件⑱>
>>33第19夜<范帝国の一件⑲>
>>34第20夜<范帝国の一件⑳>
>>35 10/12
登場人物1
[ザリー海賊団]
船長のザクロ(19歳)
皆からは"ザリー"の愛称で呼ばれておりそのまま海賊団の名前にも使われている
※名前の由来は柘榴(ざくろ)から
[懸賞金]2億2000万ベリー
世界政府の施設を次々と破壊して周り凶悪のルーキーと呼ばれ危険視される存在
[異名]海の執行人
海上戦を得意としており過去に海軍の地位を悪用して次々と商船から物資を奪い取る悪徳海軍将校を血祭りに上げた事をキッカケに"海の執行人"として名が広がる事になる
[血筋]"海の壊し屋"ことキャップの娘であり目つきの悪さや素行の悪さは遺伝である
母親は"猛獣傀儡"ことモモである
[武器]釘バット 摩武駄致(マブダチ)
※ザリー命名
定期的に返り血で錆び付く釘を抜き新品の釘を打ち付ける
[見た目]常に帽子を被ってる為解りづらいが癖の強いツイストパーマが掛かった髪の毛で
常に身につけてる帽子はキャップの物である(ちなみにザリーはこれが父親の帽子とは気づいていない)
[笑い方]基本的に笑うことはしないが稀に笑う時はザッハッハ
エピソード ザクロ
1小さな頃は海軍本部中将の"黒金"ことシンベエが親代わりになり育てられる
2小さい頃シンベエが持って来た悪魔の実図鑑を読みとある悪魔の実を食べる事が夢になり18歳になった頃に"コトコトの実"を探る為に海賊になる事に
3最初の仲間でもあるジャンクのいる島にて暴動騒ぎを立てて懸賞金が掛けられた
そして彼女が次々に世界政府の施設を破壊する理由は父親キャップに対する当て付けである
[ザリー海賊団]
2番手のジャンヌ・ジャクソン(20歳)
皆からはジャンクの愛称と呼ばれてる
[懸賞金]1億900万ベリー
船長ザリーに続いて懸賞金が高い為か副船長は存在しないが2番手と言われている
[異名]引き裂き
相手を次々と斬り裂く技から引き裂きと来ている
[血筋]とある国で貴族として生まれるが兄弟や親とは仲が悪くザクロとの出会いをキッカケに海へ出た
[武器]名刃"色彩"と名付けられた手甲鉤
[見た目]黒髪のパーマ
[笑い方]ジャクハハハ
エピソード ジャンク
彼はとある国の貴族の出生であるが兄弟との仲が悪く素行も悪い為、家族の間からも浮いた存在であった。そんな中ザクロとの出会いをキッカケに国を出る事になる
[ザリー海賊団]
3番手のバレンタイム(20歳)
皆からはバレン等と呼ばれる
[懸賞金]8310万ベリー
[異名]賭け狂い
ギャンブル大好き
[武器]喧嘩で培った両手の拳
[見た目]金髪
[笑い方]バレハハハ
ミニエピ バレンタイム
2番手のジャンクとは犬猿の仲であり内心副船長の座を狙っている。唯一ザリーの事は女として見ていないがそれ以外では無類の女好き
[ザリー海賊団]
4番手のDr.メディ(25)
皆からはメディ(ちゃん)と呼ばれる
[懸賞金]6100万ベリー
[異名]ヤブ医者
医者としての実力は未知数で話数が進めば分かるかも??
[武器]???
[見た目]超ミニスカナース服を好んで着ておりトレードマークは眼鏡
[笑い方]基本的に笑わない。笑うとすればデハハハ
ミニエピ メディ
ザリーに一目惚れして海賊を決意。ザリーの専属医として常に動くが船員からは不満の声も上がっている
登場人物2
[范帝国]
第1皇子の沁(シン) 龍エン(32歳)
皆からは閣下と呼ばれる事が多い
[武器]悪魔の実の能力者と判明されている。既に覚醒済み
[見た目]黒髪オールバックに髭を生やす
[笑い方]エンハハハ
生まれつきながらの天賦の才の持ち主である
文武両道で何でもこなす事が出来る為僅か10歳で軍師の地位を手に入り25歳で閣下の地位を手に入れる
[范帝国]
第2皇子の沁 霤(リュウ)メイ(30歳)
皆からは皇子と呼ばれる
[武器]悪魔の実の能力者と判明されている。既に覚醒済み
[見た目]艶がある長い黒髪を靡かせている
[笑い方]メハハハ
常にマイペースで何を考えているか読めない男である。キャンディ戦でも実力を発揮してない為どの位強いのかも不明
(Android/Chrome, ID:jUF861GK0)
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23 :イエロー
05/26(日) 20:57
第10話<范帝国の一件⑩>
白シュウ
「また逃げるか?外海の海賊よ」
バレンタイム
「バーカ。俺は賭け事も勝負も常に全力なんだよ」
ギュ…
腕に巻いていた青いバンダナを頭に巻いたバレンタイム
ベキン西区域の警備員達
「バンダナを巻いて集中ってか、マジでやり合う気か」
「無駄だぜ白シュウ軍隊長に勝てる者などそうそういてたまるか!」
白シュウ
「ほう(闘気が満ちている)」
バレンタイム
「来いよ爺さん…!次は俺が一発入れるぜ」
白シュウ
「ばははは!ぬかせ小僧」
巨大な斧を振りかぶる白シュウ
バレンタイム
「ふゥ……
…兜割り…ッッ!」
白シュウの巨大な斧とバレンタイムの右拳がぶつかり合う
バキバキバキ…!!
巨大な斧は粉々に粉砕した
白シュウ
「ばははは!素手で斧が割られただと…?」
ベキン西区行の警備員達
「何てパンチだ」
「ひェッ…斧を素手で…」
バレンタイム
「呑気に笑いやがって。こちとらまだ一発も入れてねェんだけど」
白シュウ
「ばははは!武器が無かろうが范帝国屈指の軍隊長は最強なんじゃ。沁家に仕える者としても負ける訳にはいかんのじゃ」
ファイテングポーズを取る白シュウ
バレンタイム
「良いね…流石は范帝国の武人だ。沁家って確かこの国の皇子達の名か」
バシュ
白シュウの大きな振りを躱したバレンタイム
バレンタイム
「隙が有り過ぎるぜ…軍隊長さん」
宙にジャンプするバレンタイム
白シュウ
「何て身軽な男だ」
バレンタイム
「今度教えてくれよ…お宅らの"瞬"って技!俺なら使いこなせそうだ…兜割りッッ」
バキィン…!!
白シュウが呆気にとられている隙にバレンタイムは白シュウの頭目掛けてもう一撃入れた
白シュウ
「ぐはァ…何てパンチだ」
白シュウのトレードマークである白い兜が割れた
白シュウもそのまま倒れ込んだ
ベキン西区域の警備員達
「な、何ィ!?」
「白シュウ軍隊長を!」
「白シュウ軍隊長は過去にも数々の億超え略奪者を葬ってきた人だぞ」
バサッ
バンダナを解いたバレンタイム
バレンタイム
「政府は未だ俺を危険視してねェだけだよ。近い未来じゃ1番厄介な男になる予定だ」
ベキン西区域の警備員達
「どうする?」
「俺達じゃあ相手にならねェさ」
バレンタイム
「まだやるか?」
バレンタイムの一言に気圧されたベキン西区域の警備員達は退散したのであった
ザリー海賊団船員達
「バレンタイム!」
「こんな所に居たのか!」
バレンタイム
「来たかお前ら。事情は解らんがザクロがまたなにか仕出かしたんだろ?」
ザリー海賊団船員達
「それよりバレンタイムその腹!」
バレンタイム
「なんて事ねェさ。包帯かなんかあるならそれ巻いとくよ…それよりジャンクはどうした?あいつザクロと行動してただろ?」
ザリー海賊団達
「ザリーの姉貴もジャンクも捕まったんだ」
バレンタイム
「あの馬鹿(ジャンク)付いてながら何やってんだ」
バレンタイム率いるザリー海賊団達は一時、帝都ベキン西区行にあるザリー海賊団が貸し切るホテルへ戻った
バレンタイム
「相変わらず雑いな"メディちゃん"」
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「うっさい」
萊 白シュウに斬られた腹部に消毒を施し包帯を巻かれていたバレンタイム
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「贅沢言うな。ウチは契約上ザクロちゃん以外面倒見るつもりは本来ないんだからね。ありがたく思いなさい」
ズボッ…
注射を打たれるバレンタイム
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「鎮痛剤を打った。これで当分は痛みはないハズよ」
バレンタイム
「ありがとうなメディちゃん」
:
:
バレンタイム
「なるほど…ザクロとジャンクですら捕まえるとは敵さんも厄介だな」
ザリー海賊団船員達
「厄介なんてモンじゃねェ!俺は現場で見てたが范帝国の皇子達はかなりの手練だ」
「第1皇子沁 龍エンしかり第2皇子沁 霤メイも何かの能力者でかなり使い手だ」
バレンタイム
「手練の上能力者か。こりゃザクロもジャンクも手こずる訳だ」
ザリー海賊団船員達
「しかしバレンタイム。作戦とは…」
バレンタイム
「今回は2人で動く。大勢で動くのは目立つ」
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「バレン!あんたまだまともに動けないわよ」
バレンタイム
「こんなの唾つけとば治る。それより今回の作戦は俺とメディちゃんで動く」
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「当然ザクロちゃんは助けるけどあの馬鹿(ジャンク)は知らない」
ザリー海賊団 紅一点であり4番手
【ヤブ医者】のDr.メディ
懸賞金6100万ベリー
(Android/Chrome, ID:fysOAt3y0)
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22 :イエロー
05/03(金) 21:08
第9夜<范帝国の一件⑨>
龍エン
「勿論考えたさ。先程も伝えた通り我ら兄弟は選択外…兵士達にも食べる程の器があるものは早々にいない。そうなれば外海から来た者にも選択肢はあろう」
ジャンク
「それが何でザリーなんだ?」
龍エン
「俺は人の本質を見抜ける…貴様(ザクロ)はどうやらただ運命に翻弄された哀れな女ではないようだな。だから最終的に選んだ」
ジャンク
「何だそりゃ」
七世
「龍エン閣下は昔から人を見抜く才能はズバ抜けております。更に今現在に至っても外海から来た者達を兵士に加えたり住民権を与えたりなどetc…」
龍エン
「貴様(ジャンク)はその女(ザクロ)を信じてやれぬのか?」
ジャンク
「そんな事はねェけど」
龍エン
「だが条件は2つある」
ザリー
「うぜェな何だよ」
龍エン
「我らが必ず無邪気一味より無事コトコトの実を奪還する事を約束しよう…ザクロお前はその暁には我らの支配下に置く。そして悪魔の実を覚醒させる事だ」
ジャンク
「悪魔の実の覚醒?」
霤メイ
「悪魔の実には2段階目があるって事。ボクやエン兄は既に覚醒済みだけどね〜」
ザリー
「てめェの配下になって下僕にでもなれってか」
龍エン
「エンハハハ!下僕かそれもいい。しかしそれ以外は何をしようと自由だ。数日間猶予を与えよう、その小さな脳みそで考える事だ」
:
:
ー地下牢ー
ジャンク
「で、どうするんだザリー」
ザリー
「ケッ。考えるまでもねェよ!ここ脱獄して俺達の手で無邪気一味から悪魔の実を奪うまでだ」
ー帝都ベキンー
西区域
ザリー海賊団船員達
「さーてどうすっか」
「王宮は厳重な警備網だしな」
「こんな時に"あの人"は何処行ったんだ」
ー帝都ベキンー
西区域の裏ストリート
ベキン西区域の警備員達
「待てー!」
「貴様を器物破損で引っ捕らえる!」
「待たんか!」
腕に青いバンダナを巻く金髪の男
「待てって言われて待つ馬鹿がいるかよ!」
どうやら博打に負けて賭け金を払わずにカジノの扉を破壊して逃亡した所を警備員達に追われていたのであった
ベキン西区域の警備員達
「逃げ足が早い男だ」
「この国で器物破損は重罪だぞ」
スタスタ…
1人の老兵が歩いて来た
白髭を生やす兵士
「ばははは!私が捕まえようぞ」
ベキン西区域の警備員達
「あなたはベキン西軍隊長の白シュウ隊長!」
白シュウ
「丁度今日は非番でな…久し振りにギャンブルしに来ていたんだが…この騒ぎじゃ敵わん」
ベキン西軍隊長
【白兜】の萊(り) 白シュウ
オフの日でもトレードマークの白い兜は被っている
白シュウ
「何か使える武器は…おーこれじゃこれ」
ガシャン…
道中で見付けた薪割り用の巨大な斧を手に持つ
白シュウ
「ばははは青二才が!…"瞬"…」
シュン……
腕に青いバンダナを巻く金髪の男
「う…何ィ?もう追いついたのかよ!何て脚力だ爺さん」
白シュウ
「この国での体術の1つじゃよ…賭け金も払わず…扉も壊して逃走か…金を払って扉の修復費用を払えば見逃してやっても良いぞ」
腕に青いバンダナを巻く金髪の男
「無い袖は振れねェってんだよ」
白シュウ
「なら范帝国の規律を大きく乱したとして軍隊長の特権を使い、今この場で貴様を処刑しよう…何処がで見た顔だと思えば…今この国で話題の海賊ザリー海賊団の一味か?范新聞に載っていた手配書で見た顔だ」
腕に青いバンダナを巻く金髪の男
「話題…?たく"ザクロ"の野郎…また何か問題起こしたか」
腕に青いバンダナを巻く金髪の男の正体
ザリー海賊団 3番手
【賭け狂い】のバレンタイム
懸賞金8310万ベリー
白シュウ
「ばははは!喰らえ!」
ズバァッッ
巨大な斧を振り下ろす白シュウ
バレンタイム
「元気な爺さんだなッ…」
何とか躱したバレンタイム
白シュウ
「ばははは!無駄だ!」
振り下ろした巨大な斧をバレンタイムが隙をついた瞬間に咄嗟に振り上げた
バレンタイム
「はァ…何て怪力だよッ!」
ズザァァァン!
振り上げた巨大な斧がバレンタイムの腹部を斬り裂いた
バレンタイム
「ぐはッ…それにクソ速ェ」
白シュウ
「ばははは!意気込んだのは良いが哀れな男よ」
バレンタイム
「はァはァ…」
白シュウ
「浅かったか。まだ立てるとは。ばははは!」
バレンタイム
「無駄な戦闘は避けたかったんだがな」
白シュウ
「我が范帝国に仇をなす存在は消すしかあるまい!」
大きな斧を振りかぶる白シュウ
バレンタイム
「マジになりやがって」
シュッ
バレンタイムは白シュウと距離を取っていた
白シュウ
「また逃げるか?外海の海賊よ」
(Android/Chrome, ID:FcCxV2/H0)
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21 :イエロー
03/28(木) 20:10
第8夜<范帝国の一件⑧>
キャンディ
「君がリングステージ破壊しちゃったんだし、とても残念だけど持ち越しだね」
霤メイ
「外海の女よ、目的は何だ?」
キャンディ
「わたーしは通りすがりの一般参加者。それ以上でもそれ以下でもないよ」
そう言い残し闘技場から去るキャンディ
トコトコ
闘技場の隅を歩くキャンディに海軍中将のいろはが声を掛けた
いろは
「何故だ。何故お前の様な女がこの国にいる?」
キャンディ
「ゲ、海軍…しかもあの女剣士"麗"か」
いろは
「この場で捕まえてやってもいいが…後々面倒になると困る」
キャンディ
「利口だね。そっちのがわたーしは助かるけど」
海兵達
「誰なんですかいろは中将」
「ただの参加者じゃ」
「幼気な少女ですよ」
いろは
「マヌケか。さっきの超絶な戦い見てたらただの参加者じゃない事は一目瞭然。深めの帽子で素顔を隠してるけど…この女は"毒蜘蛛の一味"の1人よ」
海兵達
「あのアラクネの!?」
「ただの少女にしか見えないが…」
キャンディ
「わたーし迂闊だったわ。まさかこの国に君の様な優秀な海兵が紛れ込んでいたとはね。十数年前に"黒金の男"と共に海軍に反乱を起こして仕組みを作り変えた伝説の1人ね、"麗"のいろは」
※黒金の男…いろはの同期でありザクロの育ての親である現中将のシンベエ
そう言うとキャンディは深めの帽子を取る
ショートのダークブラウン髪がなびいた
毒蜘蛛の一味 女郎蜘蛛一派
【イリーガール】のカラメッラ・キャンディ
懸賞金8億9810万ベリー
キャンディ
「きゃはは!心配無用…わたーしはただ偵察に来ただけよ、お互いに揉め事にはしたくないでしょ。それにあなたとは目的も立場も一緒のハズよ"麗"」
海兵達
「8億越えの海賊なんて初めて見た」
「どうする?」
「どうするっていろは中将の指示が出ないと」
いろは
「海賊が偵察だって?悪巧みにしては超絶不気味ね」
キャンディ
「きゃはは!あの伝説の海兵の1人を相手にするなんてわたーしには荷が重いから止めときたいんだけど」
:
:
そして同時に
一時中止になった武術祭はリングステージの復旧と共に再開した
いろは率いる海兵チームと毒蜘蛛の一味キャンディの対話は続く
いろは
「あなたに掛かってる懸賞金の意味は知ってる?8億よ…並の悪党に掛かる金額ではない」
キャンディ
「きゃはは!そんな事より伝説の海兵達って今じゃ皆40過ぎてるんでしょ、それなのに君の美貌は今も現在…美の秘訣でも聞きたいんだけど」
いろは
「話を逸らすなイリーガール…」
キャンディ
「きゃはは!面倒事は御免よ…ドロンさせて貰うわ」
タタタッ
キャンディはそう言うと走り出した
いろは
「超絶待ちなさい!」
:
:
時間は夜に
ー帝都ベキンー
王宮の"龍"の広間
龍エン
「本日の武術祭中々粒揃いであったな」
柳ギョク
「ええ…どうやら兵の報告に寄りますとどうやらウォー大国の"使い"が紛れ込んでいたとの報告が」
龍エン
「あの妙な話し方の女(キャンディ)か…二大王国ウォー大国の裏で暗躍する毒蜘蛛の一味の1人がガンコウ(港町)より入国したとは報せはあった…ただのネズミだ手に取らぬ」
霤メイ
「それなら先に言ってよ…引き分けにされて納得出来ないし本気で潰したのに」
龍エン
「今はまだ揉める気などはない。全ては国宝を取り戻してからだ…」
バタン…
龍の広間の扉が開き、ザリーとジャンクが七世に連れられて入って来た
ザリー
「クソ野郎!てめェら!早く離しやがれ」
七世
「わ、わ、わ、閣下になんて口を…」
ジャンク
「まァまァ、とりあえず奴(やっこ)さんの話も聞いてやろうぜザリー」
龍エン
「エンハハハ!威勢のいい女だ」
霤メイ&柳ギョク
(エン兄・龍エン兄さんが笑った)
ザリー
「てめェらに協力するつもりはねェぞ」
龍エン
「確か貴様は我々の国宝であるコトコトの実を欲しがっていたな女」
ザリー
「あァ」
龍エン
「くれてやってもいいぞあの悪魔の実をな」
霤メイ&柳ギョク
「!?」
柳ギョク
「か、閣下何を仰るんですか!?」
霤メイ
「冗談でしょエン兄〜!あれは国宝…しかもこの大きな争いには必要不可欠…」
龍エン
「あれは世界を統一する能力に等しいが既に霤メイもこの私も悪魔の実の食しておる。能力者は2つ目を食せば死ぬ。かと言え温室育ちで戦闘経験もないに等しい柳ギョクでは力を生かせるとは思えんしな」
柳ギョク
「く…」
ザリー
「俺にくれるってのかよ」
ジャンク
「待て待て!都合良すぎるだろ…それにあんたらの国宝を外海から来た者にみすみすやるって言うのかよ」
(Android/Chrome, ID:L22OQSxu0)
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20 :イエロー
03/22(金) 20:24
第7夜<范帝国の一件⑦>
いろは
「顔を深めの帽子で隠してるがあの喋り方、あの飴玉といい…もしも"あの女"だったら何故この国に!?」
海兵達
「誰なんですか?」
いろは
「超絶厄介な女よ。警戒しときなさい」
キャンディ
「きゃはは!」
霤メイ
「構えもせず呑気な女だね」
キャンディ
「ぷっ」
戦闘開始と共に飴玉を口から吐き出すキャンディ
霤メイ
「汚らしいな〜」
バゴォーン…!
飴玉が着弾し再び爆発する
霤メイ
「メハハハハ…仕掛けは単純の様だ」
着弾したにも関わらず傷一つもない霤メイ
キャンディ
「へェ…わたーしの飴を弾くなんて」
司会者
「謎の爆発する飴玉攻撃を防ぐとは流石霤メイ様だーー!!」
キャンディ
「きゃはは!流石は范帝国の皇子様ね」
霤メイ
「次は僕からだ…岩石落とし(ロックダウン)」
霤メイが左手を空に向けた次の瞬間
ズズズ…
突然巨大な岩石が宙から出現しキャンディに向かい降り注ぐ
キャンディ
「先程の見えない壁といい、能力者ね。はじける飴(キャンディ・キャノン)」
バゴォーン…!
キャンディは飴玉を口から放出して巨大な岩石に着弾させる事で粉砕した
霤メイ
「へェやるね〜」
シュッ…
一瞬にして姿を消す霤メイ
キャンディ
「きゃはは!消えた…?」
霤メイ
「隙あり」
キャンディの背後に移りキャンディの首に手を掛けた霤メイ
いろは
「あの動き…我々の使う"剃"じゃない」
キャンディ
「きゃはは!一瞬で背後を?」
霤メイ
「外海では"剃"とか呼ばれてるらしいね。ボク達の国ではこれを"瞬"と呼ぶんだ…そしてボクの手刀は刃物同様切れ味が鋭いけどどうする?降参してくれたら嬉しいんだけど」
キャンディ
「降参?きゃはは!」
霤メイ
「ならトドメだ」
バキィ…!!
キャンディは咄嗟に後ろ蹴りを霤メイの溝に決め込んだ
霤メイ
「ノーモーションで後ろ蹴り…ぐは…そんな小さな体の何処から力が出るんだか」
霤メイは静かにダウンしていた
司会
「何て少女だ…!!あの霤メイ様に膝をつかせるなんて」
キャンディ
「きゃはは!まだやるなら掛かってきな♪」
霤メイ
「メハハハハ!強力な一打貰ったな〜〜だけどまだこれからだ」
龍エン
「何を遊んでいるのだ霤メイ。女子供に遅れを取るなど沁家の恥だぞ」
中央席にて試合を鑑賞していた【第1王子】沁 龍エンがそう呟く
霤メイ
「やれやれ…エン兄にトバッチリ食らっちゃったじゃないか」
キャンディ
「わたーしに関係ないし。それに君の能力も未だ不明だしまだまだ余裕そうじゃん」
霤メイ
「メハハハハ!本気で行くね。山落とし(マウンテンダウン)」
ズズズズ…
当然宙から山が丸々一個出現し、それが闘技場目掛けて振り落とされて来た
司会
「何て規模だこれは!?観客の皆さん!!逃げてください!!」
霤メイ
「これなら粉砕出来まい!」
キャンディ
「ちょっとばかしピーンチ♪だね」
キャンディはポッケから大量の飴を口に含んだ
霤メイ
「止めれるかな?」
キャンディ
「そんな事しない。はじけ散る飴(キャンディ・ショットガン)」
複数の飴が降り注ぐ山に着弾し爆発し、連鎖するように次々と爆発が起こった
司会者
「なんて事だ!?降り注いだ山が次々と爆発して行く〜〜!!」
キャンディ
「きゃはは!大きさよりも質だよ」
しかし爆発を続ける山の残骸は闘技場に次々と降り注いでいた
龍エン
「霤メイめ。その技をこの闘技場で使うなど」
兵士達
「龍エン閣下!どうされますか。このままですと闘技場が半壊します」
龍エン
「心配するな。貴様らは離れていろ」
兵士達
「という事は龍エン閣下の能力で…」
ゾゾゾッ………!!!!
次の瞬間降り注ぐ山の残骸は何かによって掻き消された
龍エン
「ふん、無駄な手間を」
霤メイ
「お見事♪エン兄」
龍エン
「私に力を使わせるとは。それまでが算段だったか霤メイ」
霤メイ
「正解♪」
キャンディと霤メイの対決は決着が付かず闘技場のリングステージもめちゃくちゃとなり引き分けとなった
七世に案内されて一部始終見ていた手錠をされたザリーとジャンク
ジャンク
「何て攻防だよ。それに最後のアレはあのリュウエンって奴の能力か」
ザリー
「関係ねェよ次会う時はぶちのめすだけだ」
七世
「龍エン閣下は皇子でありながら文武両道の天賦の才があるお方です。あなた方達が交えるなどおこがましいです」
キャンディ
「引き分けか。ま、楽しかったよわたーし。」
霤メイ
「メハハハハ!引き分けは納得が出来ないね」
(Android/Chrome, ID:9+pmO47I0)
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19 :イエロー
03/18(月) 23:23
第6夜<范帝国の一件⑥>
海兵達
「大変です…!街が…!いろは中将…」
いろは
「超絶何事!」
海兵達
「どうやら第1皇子沁 龍エン氏が航海より戻られたとの事で街は…」
いろは
「街は…?」
海兵達
「街は盛大なパレードが行われるとの事です!!」
いろは
「は??」
海兵達
「沢山の范の料理が振る舞われるとの事!」
「やっほーい!」
「楽しみ過ぎる…」
いろは
「超絶馬鹿!そこに並びなさい…1人ずつ斬ってやる…!」
ー帝都べキン王宮ー
地下牢
七世
「お召し物のお着替えは済みましたねお2人とも」
ジャンク
「不服だぜ」
ザリー
「クソが」
ビリビリ
ザリーとジャンクは七世の説得に渋々応じて着ていた服を脱ぎ捨て范帝国の客人服を着せられた…しかしザリーは着心地が悪かったのか袖の部分を破り捨てた
七世
「何を!客人用の服を破くなんて」
ジャンク
「ザリーのやる事にイチイチ気にしてたらキリがねェぞ。それより煙草持ってねェか」
七世
「持っていません。それに王宮内は禁煙です」
ジャンク
「ヤニ切れだ。集中してェのに」
七世
「ゴホン…えー龍エン閣下との会談は本日の夜です。それまではまだ時間がありますので街を案内しましょうか…それに本日は街では催(もよお)し物が行われます」
沁 龍エンが本国へ戻ってきた事により毎年恒例で行われている【第1皇子】沁 龍エン主催の范帝国の兵士達や民間人の中から選りすぐられた武人達同士による武術の向上を計った武術祭が開催されていた
ー帝都ベキン中央ー
沁家の闘技場
その昔皇帝である沁家が巨額を投じて作った巨大なドームがあり観客席を囲んだ中央には点々とリングステージが設置されている
観客達は大盛り上がりを見せていた
次々に業(わざ)を見せ合いバトルを繰り広げる戦士達
この武術祭は外海からの飛び入り参加も認められており外外からも多くの戦士達が参加していた
その中に海兵の姿もあった
いろは
「超絶掛かって来なさい…ワタクシに勝てる者などいない!」
海兵達
「乗り気なんだからいろは中将…」
「パレードの話を聞いたらいの一番に参加しちゃって」
「あの人好きだもんねお祭りごと」
いろは
「超絶行くぞォォォー!」
いろはの対戦相手は范の警備兵長の1人
ギュウ魔
ギュウ魔
「海軍中将だが何だが知らねェが俺に勝つのは不可能だぜお姉さん!」
観客達
「ギュウ魔!良いぞ」
「よ!ナイスガイ!」
「外海の海兵なんてやっちまえ」
巨大な太刀を振り回すギュウ魔
ギュウ魔
「呑気に構えてて大丈夫かい!その前に斬っちゃうよ」
キン…
いろはは腰に差していた刀に手を当てた
ギュウ魔
「喰らえ!」
いろは
「アゲハ流-居合-翽(はばたき)!」
ピキィーン…
巨大な太刀ごとギュウ魔を斬り倒すいろは
ギュウ魔
「がは…」
いろは
「超絶口ほどにもないわね。范帝国の武人ともあろうものが」
観客達
「おおおーーーー!!!」
別のリングステージでは
深めのニット帽を被る女
「きゃはは!わたーしも飛び込み参加しよ。誰が相手する??」
子供じみた容姿の女がそう言いながら飴玉をなめていた
戦士の1人
「まだ子供ではないか…舐めてこの武術祭に挑むと大怪我するぞ」
深めのニット帽を被る女
「きゃは!…舐めてるのはどっちかな」
構えを取る戦士に対して構えもせずただ呆然に立ち尽くす深めのニット帽を被る女
戦士の1人
「女子供にも容赦は無しだ。行くぞ」
シュッ
戦士は速攻で蹴りを入れようと動き出した
深めのニット帽を被る女
「ぷっ」
バゴォォォン…!
口から飛び出た雨玉を放り出す…それが戦士に着弾すると戦士の体が爆発した
戦士の1人
「ぐは…!」
深めのニット帽を被る女
「きゃはは!弱っわ」
司会者
「飛び込み参加の謎の少女!その強さはホンモノだー!!」
観客達
「おおおーーー!!!」
深めのニット帽を被る女
【飴舐め】のカラメッラ・キャンディ(28)
キャンディ
「それにわたーし子供じゃないし…まァ若く見られてるって意味でなら別にそのまんまでもいいけど」
スタン…
キャンディのいるリングステージへ歩み寄る1人の男
霤メイ
「メハハハハ!外海の者め。ボクとも手合わせ願おうか?」
キャンディ
(何でわたーしが外海から来たと…)
司会
「何と!!ここで第2皇子であわせられる霤メイ様が飛び込み参加へと!」
キャンディ
「良いけど君傷付けたら後々面倒くさそッ」
霤メイ
「心配無用、この武術祭に置いては地位も名誉も関係ない…戦士達の武術の向上が目的だからね〜」
(Android/Chrome, ID:a/hWXxRV0)
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18 :イエロー
03/13(水) 07:17
第5夜<范帝国の一件⑤>
柳ギョク
「その通りよ」
ジャンク
「その覇権争いが俺らとどう関係があるんだよ?」
柳ギョク
「わたくしが聞きたい事はザクロ、あなたにあってよ」
ザリー
「は?俺に?何だよ?」
柳ギョク
「今や"無邪気一味"は覇権争いの中心にいる海賊よ、あなたの父親キャップはそこの船員よね?なら一味の現在の所在も知ってるのかと思ってよ」
ザリー
「アテが外れたな。俺は知らねェ」
柳ギョク
「しかしあなたの持っていた荷物にはこの様な物があってよ」
柳ギョクはザリーの荷物からCAPと名前が刻まれた永久指針を取り出した
柳ギョク
「これは父親の所在を示す永久指針ではなくて?」
ザリー
「てめェに答えるこたァねーよ…つか返せよそれ」
ジャンク
「ザリー…」
柳ギョク
「ま、あなたをエサにして父親キャップをおびき出すという手もあるけどね」
ジャンク
「何故そんな事をする?意図が読めねェな」
柳ギョク
「…わたくし達の范帝国はもう1つの2大王国のウォー大国に遅れを取る事は許されないのよ。あそこは今や毒蜘蛛の一味が暗躍して着々と勢力を増す巨大な力を持ちうるのよ…それに対抗する為には"あれ"が必要不可欠であってよ」
ジャンク
「あれって?そしてザリーと何の関係がある?」
柳ギョク
「それにウォー大国に対抗する為には力も必要…覇権争いの中心に席を置く無邪気一味を率いれれば…船長ミルキィ・ロードは今では名だたる海賊達と手を組んで毒蜘蛛一味と対抗してると言うじゃない?
無邪気一味と名だたる海賊達の力が加われば…我々…そして范帝国が世界統一をする日も近づくのよ」
ジャンク
「世界を統一だ??ジャクハハ!」
ザリー
「てめェらの目的に1ミリも興味ねェ」
柳ギョク
「興味があるないはどうでもよくてよ?そして……それに龍エン閣下の先日までに渡った航海で解った事もあってよ?」
ザリー
「…?」
柳ギョク
「我々沁家の家宝でありこの范帝国の国宝でもあるコトコトの実は…現在無邪気一味が所持しているとの事であってよ。コトコトの実がまた我らの手に戻ればいずれは…世界を統一する事が出来る」
七世
「はわわわ…(国宝が海賊の手に!?)」
ザリー
「何ィ!」
ジャンク
「コトコトの実ってザリーが欲しがってた悪魔の実じゃねェか…まさか無邪気一味が持っていたのかよ」
ザリー
「クソ親父達が」
ジャンク
「コトコトの実って何なんだ?世界統一を為せる程の能力なのか?」
柳ギョク
「それ程の能力であってよ。…もしも我々に協力をするのであればここを出せる様口利きしてあげてもよくてよ」
ザリー
「協力するも何も俺と親父は関係ねェ」
柳ギョク
「あ、そ…」
そう言うと柳ギョクは地下牢を去って行く
ジャンク
「おい、あいつに口利きして出して貰えば良かったんじゃねェか…どうすんだよ」
ザリー
「知るか。それにあの永久指針は小さい頃貰ったモンだし何処に辿り着くかさえ解らねェんだよ」
ジャンク
「ジャクハハ!ならあいつら煮え湯を飲まされるんだな」
王宮
ー皇の間ー
龍エン
「皇帝…ただ今戻りました…お体はどうですか?」
皇帝
「龍エンか…息子に心配されるとは私も歳だな…問題ない…所で国宝の所在が解ったとな?」
龍エン
「はい…ご心配なく…直ちに奪還して参ります」
皇帝
「龍エン…"あやつ"には十分注意しなさい…」
龍エン
「解っております」
皇帝
「頼むぞ」
ー帝都ベキンー
西区域
ザリー海賊団船員達
「まさかザリーとジャンクが捕まるとは…」
「どうするよ?俺達だけじゃあ動きようがないな」
「しかし不穏な感じがするな」
ザリー海賊団の面々は帝都ベキンにて手配された范新聞を見てザリーとジャンクが捕まる事を知るのであった
ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地
海兵達
「いろは中将…沁 霤メイ氏が引渡した海賊達の引き継ぎは完了致しました」
「しかし一国の皇子が海賊を始末するなど凄い時代ですね〜」
ピンク髪の海軍将校
「皇子とはいえワタクシ達海軍を差し置いて海賊達を取り締まるなんて!超絶海軍の恥だと思いなさい!!」
ピンク髪の海軍将校
海軍本部中将
【麗】のいろは
※【黒金】のシンベエ中将の同期
いろは
「ワタクシ達1人1人が海兵である意味を超絶理解しなさい!」
いろはの表向きの任務は范帝国の警護、本当の目的は范帝国の動きを逐一監視する事であった
これは世界政府より一任された任務であった
海兵達
「元々范帝国は一般兵ですら屈強ですし我々の警護が本当に必要かどうか怪しいくらいですよ」
いろは
「何を超絶ヌルイ事を言ってんの!だから海軍が超絶舐められるんじゃない!!」
(Android/Chrome, ID:IdYssYUv0)
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17 :イエロー
03/10(日) 19:37
第4夜<范帝国の一件④>
七世
「本日"伽"にお伺いつかまつりました…後宮にて官女を務めさせて頂いております七世と申します(生龍エン様カッコイイ…!!)」
霤メイ
「おい誰だ…君の様な下女が来ていい場所ではないぞ」
龍エン
「いい俺が呼んだのだ」
霤メイ
「な〜んだ…んじゃあ本当にエン兄の伽相手か」
七世
「で、では…と、床の方へ…」
龍エン
「何を勘違いしている?」
七世
「は、へ?」
龍エン
「官女の貴様には指令を与える為に呼んだのだ」
七世
「す、すみません…勘違いしておりました」
霤メイ
「メハハハ、馬鹿な下女だ」
七世
「指令とは?」
龍エン
「地下牢に入れてある2人の海賊の世話をして貰う」
ー王宮ー
地下牢にて
牢に閉じ込められたザリーとジャンク
ジャンク
「あのリュウエンと言う奴が現れた瞬間…力が抜けたって言うか目眩がした…ザリーもか?」
ザリー
「あァ…何かの能力かも知れねェ」
ジャンク
「ジャクハハ!珍しくしおらしいじゃねェかザリー」
ザリー
「うっせェリヴェンジだ!次はヤサ男(霤メイ)もあのオールバックの野郎(龍エン)も全殺しだ」
ジャンク
「しかし鍵がねェとな…この分厚い鉄板の錠は腕力だけじゃビクともしねェしよ」
スタスタ…
誰かが歩いて来る
ザリー
「誰だ?」
七世
「閣下より命じられて来ました…官女の七世と申します」
ジャンク
「閣下っていや…あの第1皇子に命じられただと?世話でもしてくれんのか?」
七世
「はい、お言葉通りでございます」
ザリー
「んだと」
七世
(我慢するのよ七世!これを耐え切ればまた龍エン様に評価して貰える…そしていずれは皇帝になられる龍エン様の妃よ)
ジャンク
「あの男何を企んでる」
七世
「お、お腹は空いておりますか?」
ザリー
「腹ぺこだ」
そう言うと持って来たご馳走を手錠をしている為自分では食べれないザリーとジャンクに食べさせる七世
ジャンク
「く…この歳で人の手で飯を運ばれるなんてよ屈辱だぜ」
ザリー
「上手ェ」
気にせずムシャムシャと食べるザリー
ジャンク
「呑気かよ」
ザリー
「食える時に食わねェと死ぬぞ」
:
:
七世
「お腹も満たされた所で…それではお体を拭かせて頂きます。その汚い服は脱ぎ捨てて貰ってこのお召し物にお着替えして頂きますね」
ジャンク
「断る」
ザリー
「ざけんな、良いから早くこっから出せ」
七世
「そう申しましても閣下に叱られてしまいます」
ジャンク
「俺らを捕らえて何がしたいんだ」
七世
「各々思う事はあるとは思います…理解しております。閣下とはまたお会いする事になりますので諸々話なら後で出来るかと…それに閣下とお会いする為にもその小汚い格好では失礼に値します…閣下はとても潔癖で綺麗好きの方なのです」
ジャンク
「あの男(龍エン)とまた会わせてくれるのか」
ザリー
「…!」
ザリーはただ1人隅の方を睨んでいた
ザリー
「おいそこに居る女出て来いよ。さっきからジロジロと目障りだぜ」
ザリーは隅っこでザリー達を見つめていた女の存在に気が付いた
艶のある緑髪の女
「!!」
七世
「りゅ"柳ギョク"様…何故あなたがこんな所にいらしてるんですか」
絶対的王権制度
范帝国皇帝の3人の実子の1人
その名は
【第3皇女】沁 柳(りゅう)ギョク
柳ギョク
「この第3皇女のわたくしが何処に居ようとあなたに関係なくてよ?」
ジャンク
「また皇子かよ」
七世
「柳ギョク様、お部屋へお戻り下さい…あなたがここに居たら私の管理不足で閣下に叱られます」
柳ギョク
「関係ないわ。ひと足先に海賊達には聞きたい事があってよ?」
そう言うと牢に入る柳ギョク
七世
「高貴な皇女自ら牢に入るなど…な、何を考えているんですか!」
柳ギョク
「うるさいわねあなた」
七世
「…」
柳ギョク
「あなた方はザリー海賊団ね…少し血筋を調べさせて貰ったわよ。"引き裂き"のジャンク改めジャンヌ・ジャクソン…貴族として生まれ海賊になった変わり者
そして"海の執行人"のザリー改めザクロ…あなたの父親は無邪気一味船大工キャップ、そして母親はサーカス海賊団幹部モモの元で生まれた」
ジャンク
「流石は范帝国の情報網だけある」
柳ギョク
「龍エン兄さん…いえ閣下に頼みあなた達を生かす様頼んだのはわたくしであってよ?本来なら処刑されていてもおかしくないのだから」
ジャンク
「何故そんな事を」
柳ギョク
「話を最後まで聞く事ね。外海では既に覇権を争っている事実は知ってるわよね?」
ジャンク
「覇権争い…例の"アラクネ"達や"海の四天王"達の抗争か」
(Android/Chrome, ID:PP3oKf6U0)
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16 :イエロー
03/06(水) 19:30
第3夜<范帝国の一件③>
ジャンク
「じゃあ俺達がこの国に居るだけ無駄って事だな」
霤メイ
「そゆ事…」
ダダダッ!!
先程霤メイに放り投げられたハズのザリーがメシ屋に向かい血相を変えて突っ込んで来る
ザリー
「無駄じゃねェよ!やられたまんまで終われるか!てめェは全殺しだよヤサ男(霤メイ)」
意気揚々と霤メイに飛びかかるザリー
霤メイ
「野蛮を通り越して山猿だね…君って女は」
ジャンク
「おいザリー!こいつの相手は俺だぞ?」
ザリー
「知るか!喧嘩怒突(ケンカドツキ)!」
ジュウ…
武装色によって黒くなる釘バットで霤メイ目掛けてフルスイングをかますザリー
霤メイ
「へェ〜〜武装色ね」
バギィィン…!
霤メイの剣は真っ二つに折れそのまま釘バットのフルスイングをその身を持って受けた
ザリー
「当てたぞ…何が弱いだよ。俺は強いからエバるんだよ」
霤メイ
「くはッ…」
ジャンク
「油断すんな…まだ倒れてねェ」
ザリー
「徹底的にやってやる!次は頭を粉砕してやるよお坊ちゃん」
店員
(この人達本気で皇子を殺そうしてる…何を考えているんだ…)
霤メイ
「…油断しちゃったよ。意外とやるんだね」
ザリー
「トドメだ!」
振り下ろされたザリーの釘バットは次の瞬間…
パキィィィン…!
目に見えない壁で跳ね返った
ザリー
「何だこれ?」
ジャンク
「どうなってる?」
バキィバキィ…!
何度も釘バットを振り下ろすが霤メイには当たらず見えない壁に妨害される
霤メイ
「メハハハ…残念…"時間"の様だね」
スタスタ…
メシ屋に入って来る男…その背後には兵士がぞろぞろ待ち構えていた
店員
「え、嘘でしょ…!?何故あなたの様な高貴なお方が…」
黒髪オールバックに髭を生やす男が数人の兵を引き連れてメシ屋へ入って来た
店員
「"龍エン閣下"…!!」
店員は膝を付け頭を下げる
龍エン
「構わん、顔を上げろ」
范帝国【第1皇子】の沁 龍エン
霤メイ
「エン兄帰国してたんだね」
龍エン
「あァ。所で一部始終見ていたが何故能力を最初から使わなかった?」
霤メイ
「だって初めから能力を使ったら面白くないじゃん…」
ザリー&ジャンク
「!?」
ザリー
「次から次へと…ん…」
ジャンク
「うぐ…頭が…」
次に仕掛けようと動き出したザリーとジャンクは突然動きを止めて頭を抱えた
霤メイ
「エン兄の視界の中じゃそう簡単には動けないよ」
ザリー
「はァはァ目眩が…クソ…ッ!」
龍エン
「こやつらをひっ捕らえて牢に入れておけ」
兵達
「はッ!!」
ー帝都ベキンー
王宮とはまた別の場所に建てられた官女達が住む後宮にて
日々雑務をこなす官女達が休憩時間に集まっていた
官女達
「龍エン様がお戻りになさったとか…」
「だから兵達がざわめいていたのですね」
猫っ毛の女
「わ、私!今夜龍エン様にお呼ばれされちゃいましたよ…どうしよう」
王宮の雑務などを務める官女の1人
【野心家】の七世(ななせ)
官女達
「羨ましい…七世め」
七世
「長旅の疲れを精一杯癒してさしあげなければ…(後々は龍エン様が皇帝に…そして私が皇帝の妃に、なんて…へへへ)」
官女達
「精一杯アピールしてくるのよ七世」
七世
「はい!」
官女達
「いいもーん。私は霤メイ様派だもん!」
ー帝都ベキンー
王宮の"龍"の広間
龍エン
「昨夜早馬を送らせたが内容は読んだか霤メイ」
霤メイ
「うんエン兄…国宝であるコトコトの実が見つかったってね」
龍エン
「準備が整い次第軍を率いてまた海へ出るぞ」
文官達
「閣下…霤メイ様を海へ出すのは危険では?」
「それに"柳ギョク"様まで…」
龍エン
「構わん、国宝とは名ばかりで実情は沁家の家宝だ…取り戻すなら兄弟で取り返すのが筋だろう…それに霤メイの実力は折り紙つきである」
霤メイ
「やった!海は初めてだし楽しみだな…それに海賊♪」
龍エン
「ふん…下らん」
霤メイ
「エン兄は海賊キライだもんね」
:
:
兵達
「10年前にコトコトの実が海賊団に奪われてしまうなど」
「当時国宝の管轄エリアの兵士達は皆家族諸共処刑されたそうだ」
「なんと恐ろしや恐ろしや…」
:
:
霤メイ
「しかし何故あの女海賊(ザリー)を生かしたのですか?エン兄」
龍エン
「真意は解らぬが柳ギョクが言うには生かした方が得策だとな。まァ生かすも消すも取るに足らぬ存在だ」
霤メイ
「ギョクに甘いんだからエン兄は」
七世
「あの〜〜………
(霤メイ様もいらっしゃる…とても気まずい…)」
そこへ官女の七世が尋ねて来た
(Android/Chrome, ID:dRbySjnd0)
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15 :イエロー
03/02(土) 19:45
第2夜<范帝国の一件②>
1日後…
ー帝都ベキンー
西区域のメシ屋にて
ザリー
「この角煮入り饅頭最高だぜ」
ザリー海賊団船長ザリーは未だ帝都ベキン西区域を根城にしており、今日はとあるメシ屋に居た
黒髪パーマの男
「ザリーよ…仲間達に"例の物"をここら一体で探らせたがどうやら国民達じゃ情報不足…在り処は解らねェらしい」
ザリー海賊団 2番手
【引き裂き】のジャンク
懸賞金1億900万ベリー
愛用武器は手甲鉤 良業物【色彩】
ジャンク
「王宮に入れれば何か解るかも知れねェけどな」
ザリー
「手っ取り早いじゃねェか。王宮に特攻掛けて奪う物を奪ったらとっとと出航しちまおうぜ」
ジャンク
「おいおい…手練の皇子って奴も気になるし…今は鉢合わせは不味いんじゃないか?それにそこまでしてザリーが例の物を欲しがってるなんてな」
ザリー
「何が言いてェジャンク」
ジャンク
「この国の奴らはほぼ全員が知ってるらしいな…ザリーが欲しがる"悪魔の実"…この国の"国宝"だとよ。実際存在するのかは知らないが、手に入れてどうする気だ?」
ザリー
「てめェにゃ関係ねェだろジャンク!」
ジャンク
「何でもその能力を得た者は"目に見えない景色"が見えたとか…ジャクハハ」
ザリー
「しつけェ…」
ジャンク
「目に見えない世界か…"センチ"でも入ってんのかザリー」
バキィ
ジャンクを殴るザリー
ジャンク
「痛ってェ…おま、何しやがるザリー」
ザリー
「馬鹿にしたからだよ。何がなんでも手に入れてやる」
ジャンク
「お返しだ、やってやらァ」
殴り合いを始めたザリーとジャンクの2人
店員
「お、お客さん店で乱闘は困りますよ」
ザリー
「うるせェってんだ。文句あるなら店ごとぶち壊してやろうか」
店員
「そりゃ困りますよ!」
艶がある黒いを靡かせる男
「ねーねー止めなよ。ここを誰の敷地だと思ってんの?」
突然メシ屋に現れた男
ザリー
「何だてめェ?」
店員
「あ、あ、あ、あなたは!"皇子"…何故ここに」
范帝国【第2皇子】の沁 霤メイが店に居合わせたのである
ザリー
「皇子だァ?」
霤メイ
「海賊ってこんなのばっかりだね…呆れちゃったよ〜弱いのにエバるしさァ〜」
ザリー
「んだとッ!」
ザリーが霤メイに向かい拳を構えた
ジャンク
「やめろザリー!そいつは噂の皇子だぞ」
ザリー
「皇子だろうが俺をおちょくる奴は全員叩きのめすぜ」
シュッ
拳を霤メイに向かい振り下ろすザリー
霤メイ
「短絡的だな〜〜」
パン…
ザリーの拳をいなして軽く受け止めた霤メイ
霤メイ
「どうしようもないね」
ザリー
「てめェが皇子なら話が早ェ…半殺しにして情報を得るぜ!喧嘩武っ殺し!」
席においていた愛用釘バット"摩武駄致(マブダチ)"を手に取り、霤メイに向かいフルスイングする
霤メイ
「綺麗な顔立ちなのにその乱暴な言葉使い、勿体無いね〜〜」
ザリー
「な、何?」
バギィン…!
釘バットを素手で掴み、バットごとザリーを放り投げる霤メイ
そしてザリーはそのまま店の外まで吹き飛ばされた
ジャンク
「ザリーのノーモーションフルスイングをいなして、片手で場外まで吹き飛ばすとは…ただの温室の育ちのお坊ちゃんじゃねェな」
霤メイ
「君達が西区域を根城にしていた例の海賊だね。今の彼女が2億超えの海賊"海の執行人"ザクロか…それにしても大それた異名だ」
霤メイは手配書を見て呟いた
ジャンク
「是非俺とも手合わせ願いてェな」
ガチャ…
手甲鉤を両手にはめるジャンク
霤メイ
「珍しい武器を使うね…外海の武器かな?」
ジャンク
「行くぞ…!雑音の斬撃(ノイズル)」
霤メイ
「君は確か…」
キィィン…
咄嗟に腰に差していた剣を抜き、ジャンクの手甲鉤を受け止める霤メイ
霤メイ
「"引き裂き"のジャンク…ザリー海賊団の2番手で1億超えの海賊だね…この一太刀で解ったがバトルセンスは彼女以上だね〜〜君の攻撃は流石に素手じゃ危なそうだったから抜かせて貰ったよ」
ジャンク
「へッ…光栄だ」
キィィン…キィィン!
メシ屋の中で2人の戦いが始まる
霤メイ
「さっきの会話聞こえてたけど君達ってボク達の国宝を探してこの国へ立ち寄ったんだってね」
ジャンク
「盗み聞きかよ、手癖の悪ィ皇子様だこと」
霤メイ
「率直に言おうか。現在国宝"コトコトの実"はこの国にはないんだよね」
ジャンク
「何?」
霤メイ
「あー言っちゃいけないんだっけかな…まァいいや〜」
店員
(国宝が存在してない!!??)
霤メイ
「そこの店員…内緒でね♪」
店員
「は、はい汗!」
(Android/Chrome, ID:GRFUobpV0)
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14 :イエロー
02/26(月) 19:14
第1夜<范帝国の一件①>
この世界では2大王国と呼ばれる巨大な国が2つあった
その1つの名はウォー大国、現在では巨悪の権現アラクネ率いる"毒蜘蛛の一味"がナワバリとしていた
そのウォー大国に負けじ最高峰の国土を誇るもう1つの大国、その名も范(ファン)帝国
この国では絶対的な王権制度が脈々と受け継がれていたのであった
范帝国
ー"帝都ベキン"ー
ここには100万人以上が暮らすとても大きな都市
その中心に皇帝や貴族が住む大きな王宮があり、王宮の中央広間では文官達がざわついていた
文官達
「ベキンにてまた海賊の騒ぎですぞ」
「アラクネの余波がここまで来たか」
「更に兵士達を王宮近辺に強化させなければ」
ドン
天窓が誰かが入って来た
文官達
「お、"皇子"ッ!」
「またその様な所から」
「父上様から叱られますぞ」
艶がある長い黒髪を靡かせる男
「今話してた海賊ってのは仕留めたよん…ついでに駐屯基地に放り込んどいたから」
絶対的王権制度
范帝国皇帝の3人の実子の1人
その名は
【第2皇子】沁(しん) 霤(りゅう)メイ
霤メイ
「強い海賊かと思えば大した事ないね。外海じゃあ散々海賊達が盛り上がってるって聞いてたけどさ」
文官達
「また勝手に外へ出ていたのですか!」
「父上様も悲しまれますぞ」
霤メイ
「皇子だからって舐められたくないし〜小さい頃から王宮武術に王宮剣術を学んだ甲斐があったよ」
文官達
「皇子…その節々にある軽率な発言はお止めください」
「それに王宮武術、剣術を海賊相手に使うなど汚らわしいですぞ」
「父上様がこれを見て何と仰る事やら…」
霤メイ
「その父上様…いや皇帝は今や病に患っているしもう時期"エン兄"が跡を継ぐでしょ。ま、ボクには関係ないんだけど」
文官達
「め、め、滅多な事を口にするものではないですぞ!」
「世継ぎなどまだまだ先の話!」
霤メイ
「ふーん。ボクはさ!世界に出て航海をやってみたいんだ」
文官達
「皇子が海へとですと?駄目です!あってはなりませぬ!何を言ってるんですか??」
ー帝都ベキンー
西区域にて
20部屋あるホテルを貸切、とある海賊団がそこを根城として滞在していた
古びた野球帽を被る目つきの悪い女
「旨辛で上手ェなこれ…辛ェな水くれ」
ベキンの名物である"激辛海鮮麻婆豆腐"を無性に頬張る目つきの悪い女
世界政府の施設を次々に破壊し世間を賑わせるルーキー海賊
ザリー海賊団 船長
【海の執行人】のザクロ(通称ザリー)
懸賞金2億2000万ベリー
ザリー
「海鮮入り角煮まんも後で食べてェぜ」
船員達
「ザリーの姉貴!先程また名のある海賊達がこの国で討伐された様です」
「我々もそろそろ出航しませんか?」
ザリー
「は?ざっけんな!何が討伐だ?クソ喰らえだよ…やってやろうぜ」
船員達
「し、しかしどうやら討伐したのが皇帝の実子、つまり皇子の1人らしいです。温室育ちの癖にめちゃくちゃ強いみたいで…」
「ば、馬鹿!それを言うな」
ザリー
「何ィ強いだと。そいつァ俺が血祭りに上げてやるぜ」
船員達
「ですが先日"無邪気一味"の復活の記事もありましたし…探しに行かなくても?」
「しかしミルキィ・ロードが生きてたなんてなァ」
ザリー
「それと俺が何が関係あんだ?あァ?」
船員達
「そのうちに"キャップ"って人も見つかるんじゃないかと」
ザリー
「そいつの名を俺の前で出すんじゃねェ…」
グイッ
船員の胸ぐらを掴んだザリー
船員達
「す、すみません…」
ザリー
「2度とそいつの名を出すな…禁句だ覚えとけ。罰としてこのマーボードーフって奴を追加で20人前買って来い」
船員達
「へ、へーい…」
帝都ベキンより東に数百km先
ー東の港町"ガンコウ"ー
何やら兵士達てんやわんや騒々しくしていた
兵士達
「"第1皇子"が戻られましたぞ!」
「何度見ても凄い高貴の御方だ!」
「長旅お疲れ様であります"龍エン閣下"」
ザッ…!
片膝を付けて迎えいる兵士達
閣下と呼ばれたその男は異質のオーラを漂わせ黒髪オールバックに髭を生やす男
絶対的王権制度
范帝国皇帝の3人の実子の1人
その名は
【第1皇子】沁 龍エン
皇子でありながら武人であり閣下の地位を皇帝より授かった男
龍エン
「話は無用だ…今すぐにでもベキンヘ戻るぞ、早馬には伝言を伝えろ『"霤メイ、柳ギョク"共に海へ出る準備をしろ』と
そして『我が范帝国の国宝でもある"コトコトの実"の所在が解った』ともな!」
第2部 《FREEDOM-千夜一夜-》
始まりの合図は鳴った
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13 :イエロー
02/26(月) 18:27
目次2
《FREEDOM-千夜一夜-》
第1夜<范帝国の一件①>
>>14第2夜<范帝国の一件②>
>>15第3夜<范帝国の一件③>
>>16第4夜<范帝国の一件④>
>>17第5夜<范帝国の一件⑤>
>>18第6夜<范帝国の一件⑥>
>>19第7夜<范帝国の一件⑦>
>>20第8夜<范帝国の一件⑧>
>>21第9夜<范帝国の一件⑨>
>>22第10夜<范帝国の一件⑩>
>>23 《ヘル・グラウンド篇》
時系列で言うと無邪気一味が復活した3年後話
ミニエピ[1]更なる下へ
無邪気一味は海を航海する中で記録指針が下向いてる事に気付いた
近くの島での情報収集により荒れ果てた地底の奥底にある無人島の存在を知る事に
しかしその島に行く事は自殺行為とも言われた
何故なら渦巻きに飲まれる事が地底の島への辿り着く為の条件であった為
"渦巻きの下降
スパイラル・フォール"
と呼ばれる巨大な渦巻きにフリーダム・ヴィクトリー号を向かわせた
海の渦巻きで出来た天然のエスカレーターで地上より下降して行く船
※渦巻きにより空間が出来ており船は浸水していない
ソフィ
「この船大丈夫!?耐えれんの!?」
キャップ
「この新型フリーダム・ヴィクトリー号の底力を舐めんなってワケ!」
ミルキィ
「流石船大工♪だが海の底に向かってるって考えると冷や汗が…」
バブル
「死にたかねェよ泣」
セナ
「と言うか下降口に見えるあの巨大な岩礁、当たったら船諸共お陀仏じゃねェか?」
キャップ
「何ィ!?」
ハナ
「ふふふ、Gが効いててアトラクションみたい」
ミルキィ
「にははは!任せろ!
粘土なる弾力(クレイトランポリン)」
シュッ
ミルキィは船から身を乗り出して巨大な岩礁に向かって両手を構えた
グニュューン…!!
巨大な岩礁は柔らかいプリンの様に姿を変えてクッション代わりになり船を受け止めた
ネオン
「流石ミルキィ!」
フェンス
「お見事!」
サンド
「ハハハ!せっかく俺の剣術で斬ってやろうと思ったのに」
巨大な岩礁の先には地底の無人島があった
そして空気もあり無邪気一味は上陸を開始した
ミルキィ
「さて!どうしようか」
サザ
「記録指針が溜まる期間も不明じゃ不用意に動く訳にもいかないすからね…て、サンド君!?」
サンド
「ハハハ…俺りゃあ村人でも探して来るわ、ついでに地底の酒もありゃ格別だがな」
ソフィ
「アホサンド!村人ってね…ここ無人島だってば…」
フェンス
「フェハハハ…私もサンド殿に付いて行くとしようかな」
バブル
「んじゃ俺と残りのメンツは船番だな…仕方ねーなァ!」
セナ
「てめェは怖いだけだろ」
バブル
「うっせェ…泣」
ミルキィ
「皆で行こうぜ、どうせ無人島なんだし船番なんて不要だろ」
ソフィ
「てかもうサンドとフェンス居ないじゃん」
サンド&フェンスは2人で出発した
セナ
「お前ら待てよ、未開の地なんだろ?医療品とか準備しねェと」
ソフィ
「それにここじゃ食材もあるか解らないし弁当も作ってる途中なのよ」
サザ
「………とても言いづらいんすけどセナ君、ソフィさん……ミルキィとキャップ君とハナさんとネオンさんはもう出発しました」
ソフィ
「あいつら!」
セナ
「ハナ…!怪我させたら許さねェぞ」
ミルキィ&キャップ&ハナ&ネオンの4人で出発した
ソフィ
「さッ…あたし達も出発するわよ」
セナ
「ハナに追いつくぞ」
サザ
「ハナさんだけ?他のメンバーは…」
バブル
「本当に行くの!?止めとこうぜ!!未開の地なんて物騒だしよ…」
セナ
「うるせェな。お前だけ残るか?」
バブル
「それはそれでやだよ。行くよ〜…泣」
サザ
「バブル君未開の地には美女も付き物かもよ?」
バブル
「未開の地のおにゃのこ…!!俺も行く!!」
サザ&ソフィ&セナ&バブルの4人で出発した
ーサンド&フェンス組ー
サンド
「ここは入口なのか…酒とかねェのかな喉が渇いたぜ」
フェンス
「飄々としておる…流石ウチの戦闘員…サンド殿は剣士であろう?」
サンド
「あァ、フェンスもだろ?そのデケー剣は切れ味はやばそうだな」
フェンスの背中に差してある剣【両天秤】を見てそう呟くサンド
フェンス
「是非1度手合わせ願いたいものだな」
サンド
「俺は3年間で更に強くなったぜ…やるか?てかフェンスお前その為に俺に着いてきたのか?」
フェンス
「フェハハハ!あァバレてしもうたか」
サンド
「だが…その前に酒だ酒…力が漲らねェよ」
フェンス
「ここは無人島…酒場なんてある訳な…」
サンド
「ハハハ…酒の匂いだ!」
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13 :イエロー
02/26(月) 18:27
目次2
《FREEDOM-千夜一夜-》
第1夜<范帝国の一件①>
>>14第2夜<范帝国の一件②>
>>15第3夜<范帝国の一件③>
>>16第4夜<范帝国の一件④>
>>17第5夜<范帝国の一件⑤>
>>18第6夜<范帝国の一件⑥>
>>19第7夜<范帝国の一件⑦>
>>20第8夜<范帝国の一件⑧>
>>21第9夜<范帝国の一件⑨>
>>22第10夜<范帝国の一件⑩>
>>23 《ヘル・グラウンド篇》
時系列で言うと無邪気一味が復活した3年後話
ミニエピ[1]更なる下へ
無邪気一味は海を航海する中で記録指針が下向いてる事に気付いた
近くの島での情報収集により荒れ果てた地底の奥底にある無人島の存在を知る事に
しかしその島に行く事は自殺行為とも言われた
何故なら渦巻きに飲まれる事が地底の島への辿り着く為の条件であった為
"渦巻きの下降
スパイラル・フォール"
と呼ばれる巨大な渦巻きにフリーダム・ヴィクトリー号を向かわせた
海の渦巻きで出来た天然のエスカレーターで地上より下降して行く船
※渦巻きにより空間が出来ており船は浸水していない
ソフィ
「この船大丈夫!?耐えれんの!?」
キャップ
「この新型フリーダム・ヴィクトリー号の底力を舐めんなってワケ!」
ミルキィ
「流石船大工♪だが海の底に向かってるって考えると冷や汗が…」
バブル
「死にたかねェよ泣」
セナ
「と言うか下降口に見えるあの巨大な岩礁、当たったら船諸共お陀仏じゃねェか?」
キャップ
「何ィ!?」
ハナ
「ふふふ、Gが効いててアトラクションみたい」
ミルキィ
「にははは!任せろ!
粘土なる弾力(クレイトランポリン)」
シュッ
ミルキィは船から身を乗り出して巨大な岩礁に向かって両手を構えた
グニュューン…!!
巨大な岩礁は柔らかいプリンの様に姿を変えてクッション代わりになり船を受け止めた
ネオン
「流石ミルキィ!」
フェンス
「お見事!」
サンド
「ハハハ!せっかく俺の剣術で斬ってやろうと思ったのに」
巨大な岩礁の先には地底の無人島があった
そして空気もあり無邪気一味は上陸を開始した
ミルキィ
「さて!どうしようか」
サザ
「記録指針が溜まる期間も不明じゃ不用意に動く訳にもいかないすからね…て、サンド君!?」
サンド
「ハハハ…俺りゃあ村人でも探して来るわ、ついでに地底の酒もありゃ格別だがな」
ソフィ
「アホサンド!村人ってね…ここ無人島だってば…」
フェンス
「フェハハハ…私もサンド殿に付いて行くとしようかな」
バブル
「んじゃ俺と残りのメンツは船番だな…仕方ねーなァ!」
セナ
「てめェは怖いだけだろ」
バブル
「うっせェ…泣」
ミルキィ
「皆で行こうぜ、どうせ無人島なんだし船番なんて不要だろ」
ソフィ
「てかもうサンドとフェンス居ないじゃん」
サンド&フェンスは2人で出発した
セナ
「お前ら待てよ、未開の地なんだろ?医療品とか準備しねェと」
ソフィ
「それにここじゃ食材もあるか解らないし弁当も作ってる途中なのよ」
サザ
「………とても言いづらいんすけどセナ君、ソフィさん……ミルキィとキャップ君とハナさんとネオンさんはもう出発しました」
ソフィ
「あいつら!」
セナ
「ハナ…!怪我させたら許さねェぞ」
ミルキィ&キャップ&ハナ&ネオンの4人で出発した
ソフィ
「さッ…あたし達も出発するわよ」
セナ
「ハナに追いつくぞ」
サザ
「ハナさんだけ?他のメンバーは…」
バブル
「本当に行くの!?止めとこうぜ!!未開の地なんて物騒だしよ…」
セナ
「うるせェな。お前だけ残るか?」
バブル
「それはそれでやだよ。行くよ〜…泣」
サザ
「バブル君未開の地には美女も付き物かもよ?」
バブル
「未開の地のおにゃのこ…!!俺も行く!!」
サザ&ソフィ&セナ&バブルの4人で出発した
ーサンド&フェンス組ー
サンド
「ここは入口なのか…酒とかねェのかな喉が渇いたぜ」
フェンス
「飄々としておる…流石ウチの戦闘員…サンド殿は剣士であろう?」
サンド
「あァ、フェンスもだろ?そのデケー剣は切れ味はやばそうだな」
フェンスの背中に差してある剣【両天秤】を見てそう呟くサンド
フェンス
「是非1度手合わせ願いたいものだな」
サンド
「俺は3年間で更に強くなったぜ…やるか?てかフェンスお前その為に俺に着いてきたのか?」
フェンス
「フェハハハ!あァバレてしもうたか」
サンド
「だが…その前に酒だ酒…力が漲らねェよ」
フェンス
「ここは無人島…酒場なんてある訳な…」
サンド
「ハハハ…酒の匂いだ!」
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14 :イエロー
02/26(月) 19:14
第1夜<范帝国の一件①>
この世界では2大王国と呼ばれる巨大な国が2つあった
その1つの名はウォー大国、現在では巨悪の権現アラクネ率いる"毒蜘蛛の一味"がナワバリとしていた
そのウォー大国に負けじ最高峰の国土を誇るもう1つの大国、その名も范(ファン)帝国
この国では絶対的な王権制度が脈々と受け継がれていたのであった
范帝国
ー"帝都ベキン"ー
ここには100万人以上が暮らすとても大きな都市
その中心に皇帝や貴族が住む大きな王宮があり、王宮の中央広間では文官達がざわついていた
文官達
「ベキンにてまた海賊の騒ぎですぞ」
「アラクネの余波がここまで来たか」
「更に兵士達を王宮近辺に強化させなければ」
ドン
天窓が誰かが入って来た
文官達
「お、"皇子"ッ!」
「またその様な所から」
「父上様から叱られますぞ」
艶がある長い黒髪を靡かせる男
「今話してた海賊ってのは仕留めたよん…ついでに駐屯基地に放り込んどいたから」
絶対的王権制度
范帝国皇帝の3人の実子の1人
その名は
【第2皇子】沁(しん) 霤(りゅう)メイ
霤メイ
「強い海賊かと思えば大した事ないね。外海じゃあ散々海賊達が盛り上がってるって聞いてたけどさ」
文官達
「また勝手に外へ出ていたのですか!」
「父上様も悲しまれますぞ」
霤メイ
「皇子だからって舐められたくないし〜小さい頃から王宮武術に王宮剣術を学んだ甲斐があったよ」
文官達
「皇子…その節々にある軽率な発言はお止めください」
「それに王宮武術、剣術を海賊相手に使うなど汚らわしいですぞ」
「父上様がこれを見て何と仰る事やら…」
霤メイ
「その父上様…いや皇帝は今や病に患っているしもう時期"エン兄"が跡を継ぐでしょ。ま、ボクには関係ないんだけど」
文官達
「め、め、滅多な事を口にするものではないですぞ!」
「世継ぎなどまだまだ先の話!」
霤メイ
「ふーん。ボクはさ!世界に出て航海をやってみたいんだ」
文官達
「皇子が海へとですと?駄目です!あってはなりませぬ!何を言ってるんですか??」
ー帝都ベキンー
西区域にて
20部屋あるホテルを貸切、とある海賊団がそこを根城として滞在していた
古びた野球帽を被る目つきの悪い女
「旨辛で上手ェなこれ…辛ェな水くれ」
ベキンの名物である"激辛海鮮麻婆豆腐"を無性に頬張る目つきの悪い女
世界政府の施設を次々に破壊し世間を賑わせるルーキー海賊
ザリー海賊団 船長
【海の執行人】のザクロ(通称ザリー)
懸賞金2億2000万ベリー
ザリー
「海鮮入り角煮まんも後で食べてェぜ」
船員達
「ザリーの姉貴!先程また名のある海賊達がこの国で討伐された様です」
「我々もそろそろ出航しませんか?」
ザリー
「は?ざっけんな!何が討伐だ?クソ喰らえだよ…やってやろうぜ」
船員達
「し、しかしどうやら討伐したのが皇帝の実子、つまり皇子の1人らしいです。温室育ちの癖にめちゃくちゃ強いみたいで…」
「ば、馬鹿!それを言うな」
ザリー
「何ィ強いだと。そいつァ俺が血祭りに上げてやるぜ」
船員達
「ですが先日"無邪気一味"の復活の記事もありましたし…探しに行かなくても?」
「しかしミルキィ・ロードが生きてたなんてなァ」
ザリー
「それと俺が何が関係あんだ?あァ?」
船員達
「そのうちに"キャップ"って人も見つかるんじゃないかと」
ザリー
「そいつの名を俺の前で出すんじゃねェ…」
グイッ
船員の胸ぐらを掴んだザリー
船員達
「す、すみません…」
ザリー
「2度とそいつの名を出すな…禁句だ覚えとけ。罰としてこのマーボードーフって奴を追加で20人前買って来い」
船員達
「へ、へーい…」
帝都ベキンより東に数百km先
ー東の港町"ガンコウ"ー
何やら兵士達てんやわんや騒々しくしていた
兵士達
「"第1皇子"が戻られましたぞ!」
「何度見ても凄い高貴の御方だ!」
「長旅お疲れ様であります"龍エン閣下"」
ザッ…!
片膝を付けて迎えいる兵士達
閣下と呼ばれたその男は異質のオーラを漂わせ黒髪オールバックに髭を生やす男
絶対的王権制度
范帝国皇帝の3人の実子の1人
その名は
【第1皇子】沁 龍エン
皇子でありながら武人であり閣下の地位を皇帝より授かった男
龍エン
「話は無用だ…今すぐにでもベキンヘ戻るぞ、早馬には伝言を伝えろ『"霤メイ、柳ギョク"共に海へ出る準備をしろ』と
そして『我が范帝国の国宝でもある"コトコトの実"の所在が解った』ともな!」
第2部 《FREEDOM-千夜一夜-》
始まりの合図は鳴った
画像(jpg) 38.5KB
(Android/Chrome, ID:3g36Tf/f0)
15 :イエロー
03/02(土) 19:45
第2夜<范帝国の一件②>
1日後…
ー帝都ベキンー
西区域のメシ屋にて
ザリー
「この角煮入り饅頭最高だぜ」
ザリー海賊団船長ザリーは未だ帝都ベキン西区域を根城にしており、今日はとあるメシ屋に居た
黒髪パーマの男
「ザリーよ…仲間達に"例の物"をここら一体で探らせたがどうやら国民達じゃ情報不足…在り処は解らねェらしい」
ザリー海賊団 2番手
【引き裂き】のジャンク
懸賞金1億900万ベリー
愛用武器は手甲鉤 良業物【色彩】
ジャンク
「王宮に入れれば何か解るかも知れねェけどな」
ザリー
「手っ取り早いじゃねェか。王宮に特攻掛けて奪う物を奪ったらとっとと出航しちまおうぜ」
ジャンク
「おいおい…手練の皇子って奴も気になるし…今は鉢合わせは不味いんじゃないか?それにそこまでしてザリーが例の物を欲しがってるなんてな」
ザリー
「何が言いてェジャンク」
ジャンク
「この国の奴らはほぼ全員が知ってるらしいな…ザリーが欲しがる"悪魔の実"…この国の"国宝"だとよ。実際存在するのかは知らないが、手に入れてどうする気だ?」
ザリー
「てめェにゃ関係ねェだろジャンク!」
ジャンク
「何でもその能力を得た者は"目に見えない景色"が見えたとか…ジャクハハ」
ザリー
「しつけェ…」
ジャンク
「目に見えない世界か…"センチ"でも入ってんのかザリー」
バキィ
ジャンクを殴るザリー
ジャンク
「痛ってェ…おま、何しやがるザリー」
ザリー
「馬鹿にしたからだよ。何がなんでも手に入れてやる」
ジャンク
「お返しだ、やってやらァ」
殴り合いを始めたザリーとジャンクの2人
店員
「お、お客さん店で乱闘は困りますよ」
ザリー
「うるせェってんだ。文句あるなら店ごとぶち壊してやろうか」
店員
「そりゃ困りますよ!」
艶がある黒いを靡かせる男
「ねーねー止めなよ。ここを誰の敷地だと思ってんの?」
突然メシ屋に現れた男
ザリー
「何だてめェ?」
店員
「あ、あ、あ、あなたは!"皇子"…何故ここに」
范帝国【第2皇子】の沁 霤メイが店に居合わせたのである
ザリー
「皇子だァ?」
霤メイ
「海賊ってこんなのばっかりだね…呆れちゃったよ〜弱いのにエバるしさァ〜」
ザリー
「んだとッ!」
ザリーが霤メイに向かい拳を構えた
ジャンク
「やめろザリー!そいつは噂の皇子だぞ」
ザリー
「皇子だろうが俺をおちょくる奴は全員叩きのめすぜ」
シュッ
拳を霤メイに向かい振り下ろすザリー
霤メイ
「短絡的だな〜〜」
パン…
ザリーの拳をいなして軽く受け止めた霤メイ
霤メイ
「どうしようもないね」
ザリー
「てめェが皇子なら話が早ェ…半殺しにして情報を得るぜ!喧嘩武っ殺し!」
席においていた愛用釘バット"摩武駄致(マブダチ)"を手に取り、霤メイに向かいフルスイングする
霤メイ
「綺麗な顔立ちなのにその乱暴な言葉使い、勿体無いね〜〜」
ザリー
「な、何?」
バギィン…!
釘バットを素手で掴み、バットごとザリーを放り投げる霤メイ
そしてザリーはそのまま店の外まで吹き飛ばされた
ジャンク
「ザリーのノーモーションフルスイングをいなして、片手で場外まで吹き飛ばすとは…ただの温室の育ちのお坊ちゃんじゃねェな」
霤メイ
「君達が西区域を根城にしていた例の海賊だね。今の彼女が2億超えの海賊"海の執行人"ザクロか…それにしても大それた異名だ」
霤メイは手配書を見て呟いた
ジャンク
「是非俺とも手合わせ願いてェな」
ガチャ…
手甲鉤を両手にはめるジャンク
霤メイ
「珍しい武器を使うね…外海の武器かな?」
ジャンク
「行くぞ…!雑音の斬撃(ノイズル)」
霤メイ
「君は確か…」
キィィン…
咄嗟に腰に差していた剣を抜き、ジャンクの手甲鉤を受け止める霤メイ
霤メイ
「"引き裂き"のジャンク…ザリー海賊団の2番手で1億超えの海賊だね…この一太刀で解ったがバトルセンスは彼女以上だね〜〜君の攻撃は流石に素手じゃ危なそうだったから抜かせて貰ったよ」
ジャンク
「へッ…光栄だ」
キィィン…キィィン!
メシ屋の中で2人の戦いが始まる
霤メイ
「さっきの会話聞こえてたけど君達ってボク達の国宝を探してこの国へ立ち寄ったんだってね」
ジャンク
「盗み聞きかよ、手癖の悪ィ皇子様だこと」
霤メイ
「率直に言おうか。現在国宝"コトコトの実"はこの国にはないんだよね」
ジャンク
「何?」
霤メイ
「あー言っちゃいけないんだっけかな…まァいいや〜」
店員
(国宝が存在してない!!??)
霤メイ
「そこの店員…内緒でね♪」
店員
「は、はい汗!」
(Android/Chrome, ID:GRFUobpV0)
16 :イエロー
03/06(水) 19:30
第3夜<范帝国の一件③>
ジャンク
「じゃあ俺達がこの国に居るだけ無駄って事だな」
霤メイ
「そゆ事…」
ダダダッ!!
先程霤メイに放り投げられたハズのザリーがメシ屋に向かい血相を変えて突っ込んで来る
ザリー
「無駄じゃねェよ!やられたまんまで終われるか!てめェは全殺しだよヤサ男(霤メイ)」
意気揚々と霤メイに飛びかかるザリー
霤メイ
「野蛮を通り越して山猿だね…君って女は」
ジャンク
「おいザリー!こいつの相手は俺だぞ?」
ザリー
「知るか!喧嘩怒突(ケンカドツキ)!」
ジュウ…
武装色によって黒くなる釘バットで霤メイ目掛けてフルスイングをかますザリー
霤メイ
「へェ〜〜武装色ね」
バギィィン…!
霤メイの剣は真っ二つに折れそのまま釘バットのフルスイングをその身を持って受けた
ザリー
「当てたぞ…何が弱いだよ。俺は強いからエバるんだよ」
霤メイ
「くはッ…」
ジャンク
「油断すんな…まだ倒れてねェ」
ザリー
「徹底的にやってやる!次は頭を粉砕してやるよお坊ちゃん」
店員
(この人達本気で皇子を殺そうしてる…何を考えているんだ…)
霤メイ
「…油断しちゃったよ。意外とやるんだね」
ザリー
「トドメだ!」
振り下ろされたザリーの釘バットは次の瞬間…
パキィィィン…!
目に見えない壁で跳ね返った
ザリー
「何だこれ?」
ジャンク
「どうなってる?」
バキィバキィ…!
何度も釘バットを振り下ろすが霤メイには当たらず見えない壁に妨害される
霤メイ
「メハハハ…残念…"時間"の様だね」
スタスタ…
メシ屋に入って来る男…その背後には兵士がぞろぞろ待ち構えていた
店員
「え、嘘でしょ…!?何故あなたの様な高貴なお方が…」
黒髪オールバックに髭を生やす男が数人の兵を引き連れてメシ屋へ入って来た
店員
「"龍エン閣下"…!!」
店員は膝を付け頭を下げる
龍エン
「構わん、顔を上げろ」
范帝国【第1皇子】の沁 龍エン
霤メイ
「エン兄帰国してたんだね」
龍エン
「あァ。所で一部始終見ていたが何故能力を最初から使わなかった?」
霤メイ
「だって初めから能力を使ったら面白くないじゃん…」
ザリー&ジャンク
「!?」
ザリー
「次から次へと…ん…」
ジャンク
「うぐ…頭が…」
次に仕掛けようと動き出したザリーとジャンクは突然動きを止めて頭を抱えた
霤メイ
「エン兄の視界の中じゃそう簡単には動けないよ」
ザリー
「はァはァ目眩が…クソ…ッ!」
龍エン
「こやつらをひっ捕らえて牢に入れておけ」
兵達
「はッ!!」
ー帝都ベキンー
王宮とはまた別の場所に建てられた官女達が住む後宮にて
日々雑務をこなす官女達が休憩時間に集まっていた
官女達
「龍エン様がお戻りになさったとか…」
「だから兵達がざわめいていたのですね」
猫っ毛の女
「わ、私!今夜龍エン様にお呼ばれされちゃいましたよ…どうしよう」
王宮の雑務などを務める官女の1人
【野心家】の七世(ななせ)
官女達
「羨ましい…七世め」
七世
「長旅の疲れを精一杯癒してさしあげなければ…(後々は龍エン様が皇帝に…そして私が皇帝の妃に、なんて…へへへ)」
官女達
「精一杯アピールしてくるのよ七世」
七世
「はい!」
官女達
「いいもーん。私は霤メイ様派だもん!」
ー帝都ベキンー
王宮の"龍"の広間
龍エン
「昨夜早馬を送らせたが内容は読んだか霤メイ」
霤メイ
「うんエン兄…国宝であるコトコトの実が見つかったってね」
龍エン
「準備が整い次第軍を率いてまた海へ出るぞ」
文官達
「閣下…霤メイ様を海へ出すのは危険では?」
「それに"柳ギョク"様まで…」
龍エン
「構わん、国宝とは名ばかりで実情は沁家の家宝だ…取り戻すなら兄弟で取り返すのが筋だろう…それに霤メイの実力は折り紙つきである」
霤メイ
「やった!海は初めてだし楽しみだな…それに海賊♪」
龍エン
「ふん…下らん」
霤メイ
「エン兄は海賊キライだもんね」
:
:
兵達
「10年前にコトコトの実が海賊団に奪われてしまうなど」
「当時国宝の管轄エリアの兵士達は皆家族諸共処刑されたそうだ」
「なんと恐ろしや恐ろしや…」
:
:
霤メイ
「しかし何故あの女海賊(ザリー)を生かしたのですか?エン兄」
龍エン
「真意は解らぬが柳ギョクが言うには生かした方が得策だとな。まァ生かすも消すも取るに足らぬ存在だ」
霤メイ
「ギョクに甘いんだからエン兄は」
七世
「あの〜〜………
(霤メイ様もいらっしゃる…とても気まずい…)」
そこへ官女の七世が尋ねて来た
(Android/Chrome, ID:dRbySjnd0)
17 :イエロー
03/10(日) 19:37
第4夜<范帝国の一件④>
七世
「本日"伽"にお伺いつかまつりました…後宮にて官女を務めさせて頂いております七世と申します(生龍エン様カッコイイ…!!)」
霤メイ
「おい誰だ…君の様な下女が来ていい場所ではないぞ」
龍エン
「いい俺が呼んだのだ」
霤メイ
「な〜んだ…んじゃあ本当にエン兄の伽相手か」
七世
「で、では…と、床の方へ…」
龍エン
「何を勘違いしている?」
七世
「は、へ?」
龍エン
「官女の貴様には指令を与える為に呼んだのだ」
七世
「す、すみません…勘違いしておりました」
霤メイ
「メハハハ、馬鹿な下女だ」
七世
「指令とは?」
龍エン
「地下牢に入れてある2人の海賊の世話をして貰う」
ー王宮ー
地下牢にて
牢に閉じ込められたザリーとジャンク
ジャンク
「あのリュウエンと言う奴が現れた瞬間…力が抜けたって言うか目眩がした…ザリーもか?」
ザリー
「あァ…何かの能力かも知れねェ」
ジャンク
「ジャクハハ!珍しくしおらしいじゃねェかザリー」
ザリー
「うっせェリヴェンジだ!次はヤサ男(霤メイ)もあのオールバックの野郎(龍エン)も全殺しだ」
ジャンク
「しかし鍵がねェとな…この分厚い鉄板の錠は腕力だけじゃビクともしねェしよ」
スタスタ…
誰かが歩いて来る
ザリー
「誰だ?」
七世
「閣下より命じられて来ました…官女の七世と申します」
ジャンク
「閣下っていや…あの第1皇子に命じられただと?世話でもしてくれんのか?」
七世
「はい、お言葉通りでございます」
ザリー
「んだと」
七世
(我慢するのよ七世!これを耐え切ればまた龍エン様に評価して貰える…そしていずれは皇帝になられる龍エン様の妃よ)
ジャンク
「あの男何を企んでる」
七世
「お、お腹は空いておりますか?」
ザリー
「腹ぺこだ」
そう言うと持って来たご馳走を手錠をしている為自分では食べれないザリーとジャンクに食べさせる七世
ジャンク
「く…この歳で人の手で飯を運ばれるなんてよ屈辱だぜ」
ザリー
「上手ェ」
気にせずムシャムシャと食べるザリー
ジャンク
「呑気かよ」
ザリー
「食える時に食わねェと死ぬぞ」
:
:
七世
「お腹も満たされた所で…それではお体を拭かせて頂きます。その汚い服は脱ぎ捨てて貰ってこのお召し物にお着替えして頂きますね」
ジャンク
「断る」
ザリー
「ざけんな、良いから早くこっから出せ」
七世
「そう申しましても閣下に叱られてしまいます」
ジャンク
「俺らを捕らえて何がしたいんだ」
七世
「各々思う事はあるとは思います…理解しております。閣下とはまたお会いする事になりますので諸々話なら後で出来るかと…それに閣下とお会いする為にもその小汚い格好では失礼に値します…閣下はとても潔癖で綺麗好きの方なのです」
ジャンク
「あの男(龍エン)とまた会わせてくれるのか」
ザリー
「…!」
ザリーはただ1人隅の方を睨んでいた
ザリー
「おいそこに居る女出て来いよ。さっきからジロジロと目障りだぜ」
ザリーは隅っこでザリー達を見つめていた女の存在に気が付いた
艶のある緑髪の女
「!!」
七世
「りゅ"柳ギョク"様…何故あなたがこんな所にいらしてるんですか」
絶対的王権制度
范帝国皇帝の3人の実子の1人
その名は
【第3皇女】沁 柳(りゅう)ギョク
柳ギョク
「この第3皇女のわたくしが何処に居ようとあなたに関係なくてよ?」
ジャンク
「また皇子かよ」
七世
「柳ギョク様、お部屋へお戻り下さい…あなたがここに居たら私の管理不足で閣下に叱られます」
柳ギョク
「関係ないわ。ひと足先に海賊達には聞きたい事があってよ?」
そう言うと牢に入る柳ギョク
七世
「高貴な皇女自ら牢に入るなど…な、何を考えているんですか!」
柳ギョク
「うるさいわねあなた」
七世
「…」
柳ギョク
「あなた方はザリー海賊団ね…少し血筋を調べさせて貰ったわよ。"引き裂き"のジャンク改めジャンヌ・ジャクソン…貴族として生まれ海賊になった変わり者
そして"海の執行人"のザリー改めザクロ…あなたの父親は無邪気一味船大工キャップ、そして母親はサーカス海賊団幹部モモの元で生まれた」
ジャンク
「流石は范帝国の情報網だけある」
柳ギョク
「龍エン兄さん…いえ閣下に頼みあなた達を生かす様頼んだのはわたくしであってよ?本来なら処刑されていてもおかしくないのだから」
ジャンク
「何故そんな事を」
柳ギョク
「話を最後まで聞く事ね。外海では既に覇権を争っている事実は知ってるわよね?」
ジャンク
「覇権争い…例の"アラクネ"達や"海の四天王"達の抗争か」
(Android/Chrome, ID:PP3oKf6U0)
18 :イエロー
03/13(水) 07:17
第5夜<范帝国の一件⑤>
柳ギョク
「その通りよ」
ジャンク
「その覇権争いが俺らとどう関係があるんだよ?」
柳ギョク
「わたくしが聞きたい事はザクロ、あなたにあってよ」
ザリー
「は?俺に?何だよ?」
柳ギョク
「今や"無邪気一味"は覇権争いの中心にいる海賊よ、あなたの父親キャップはそこの船員よね?なら一味の現在の所在も知ってるのかと思ってよ」
ザリー
「アテが外れたな。俺は知らねェ」
柳ギョク
「しかしあなたの持っていた荷物にはこの様な物があってよ」
柳ギョクはザリーの荷物からCAPと名前が刻まれた永久指針を取り出した
柳ギョク
「これは父親の所在を示す永久指針ではなくて?」
ザリー
「てめェに答えるこたァねーよ…つか返せよそれ」
ジャンク
「ザリー…」
柳ギョク
「ま、あなたをエサにして父親キャップをおびき出すという手もあるけどね」
ジャンク
「何故そんな事をする?意図が読めねェな」
柳ギョク
「…わたくし達の范帝国はもう1つの2大王国のウォー大国に遅れを取る事は許されないのよ。あそこは今や毒蜘蛛の一味が暗躍して着々と勢力を増す巨大な力を持ちうるのよ…それに対抗する為には"あれ"が必要不可欠であってよ」
ジャンク
「あれって?そしてザリーと何の関係がある?」
柳ギョク
「それにウォー大国に対抗する為には力も必要…覇権争いの中心に席を置く無邪気一味を率いれれば…船長ミルキィ・ロードは今では名だたる海賊達と手を組んで毒蜘蛛一味と対抗してると言うじゃない?
無邪気一味と名だたる海賊達の力が加われば…我々…そして范帝国が世界統一をする日も近づくのよ」
ジャンク
「世界を統一だ??ジャクハハ!」
ザリー
「てめェらの目的に1ミリも興味ねェ」
柳ギョク
「興味があるないはどうでもよくてよ?そして……それに龍エン閣下の先日までに渡った航海で解った事もあってよ?」
ザリー
「…?」
柳ギョク
「我々沁家の家宝でありこの范帝国の国宝でもあるコトコトの実は…現在無邪気一味が所持しているとの事であってよ。コトコトの実がまた我らの手に戻ればいずれは…世界を統一する事が出来る」
七世
「はわわわ…(国宝が海賊の手に!?)」
ザリー
「何ィ!」
ジャンク
「コトコトの実ってザリーが欲しがってた悪魔の実じゃねェか…まさか無邪気一味が持っていたのかよ」
ザリー
「クソ親父達が」
ジャンク
「コトコトの実って何なんだ?世界統一を為せる程の能力なのか?」
柳ギョク
「それ程の能力であってよ。…もしも我々に協力をするのであればここを出せる様口利きしてあげてもよくてよ」
ザリー
「協力するも何も俺と親父は関係ねェ」
柳ギョク
「あ、そ…」
そう言うと柳ギョクは地下牢を去って行く
ジャンク
「おい、あいつに口利きして出して貰えば良かったんじゃねェか…どうすんだよ」
ザリー
「知るか。それにあの永久指針は小さい頃貰ったモンだし何処に辿り着くかさえ解らねェんだよ」
ジャンク
「ジャクハハ!ならあいつら煮え湯を飲まされるんだな」
王宮
ー皇の間ー
龍エン
「皇帝…ただ今戻りました…お体はどうですか?」
皇帝
「龍エンか…息子に心配されるとは私も歳だな…問題ない…所で国宝の所在が解ったとな?」
龍エン
「はい…ご心配なく…直ちに奪還して参ります」
皇帝
「龍エン…"あやつ"には十分注意しなさい…」
龍エン
「解っております」
皇帝
「頼むぞ」
ー帝都ベキンー
西区域
ザリー海賊団船員達
「まさかザリーとジャンクが捕まるとは…」
「どうするよ?俺達だけじゃあ動きようがないな」
「しかし不穏な感じがするな」
ザリー海賊団の面々は帝都ベキンにて手配された范新聞を見てザリーとジャンクが捕まる事を知るのであった
ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地
海兵達
「いろは中将…沁 霤メイ氏が引渡した海賊達の引き継ぎは完了致しました」
「しかし一国の皇子が海賊を始末するなど凄い時代ですね〜」
ピンク髪の海軍将校
「皇子とはいえワタクシ達海軍を差し置いて海賊達を取り締まるなんて!超絶海軍の恥だと思いなさい!!」
ピンク髪の海軍将校
海軍本部中将
【麗】のいろは
※【黒金】のシンベエ中将の同期
いろは
「ワタクシ達1人1人が海兵である意味を超絶理解しなさい!」
いろはの表向きの任務は范帝国の警護、本当の目的は范帝国の動きを逐一監視する事であった
これは世界政府より一任された任務であった
海兵達
「元々范帝国は一般兵ですら屈強ですし我々の警護が本当に必要かどうか怪しいくらいですよ」
いろは
「何を超絶ヌルイ事を言ってんの!だから海軍が超絶舐められるんじゃない!!」
(Android/Chrome, ID:IdYssYUv0)
19 :イエロー
03/18(月) 23:23
第6夜<范帝国の一件⑥>
海兵達
「大変です…!街が…!いろは中将…」
いろは
「超絶何事!」
海兵達
「どうやら第1皇子沁 龍エン氏が航海より戻られたとの事で街は…」
いろは
「街は…?」
海兵達
「街は盛大なパレードが行われるとの事です!!」
いろは
「は??」
海兵達
「沢山の范の料理が振る舞われるとの事!」
「やっほーい!」
「楽しみ過ぎる…」
いろは
「超絶馬鹿!そこに並びなさい…1人ずつ斬ってやる…!」
ー帝都べキン王宮ー
地下牢
七世
「お召し物のお着替えは済みましたねお2人とも」
ジャンク
「不服だぜ」
ザリー
「クソが」
ビリビリ
ザリーとジャンクは七世の説得に渋々応じて着ていた服を脱ぎ捨て范帝国の客人服を着せられた…しかしザリーは着心地が悪かったのか袖の部分を破り捨てた
七世
「何を!客人用の服を破くなんて」
ジャンク
「ザリーのやる事にイチイチ気にしてたらキリがねェぞ。それより煙草持ってねェか」
七世
「持っていません。それに王宮内は禁煙です」
ジャンク
「ヤニ切れだ。集中してェのに」
七世
「ゴホン…えー龍エン閣下との会談は本日の夜です。それまではまだ時間がありますので街を案内しましょうか…それに本日は街では催(もよお)し物が行われます」
沁 龍エンが本国へ戻ってきた事により毎年恒例で行われている【第1皇子】沁 龍エン主催の范帝国の兵士達や民間人の中から選りすぐられた武人達同士による武術の向上を計った武術祭が開催されていた
ー帝都ベキン中央ー
沁家の闘技場
その昔皇帝である沁家が巨額を投じて作った巨大なドームがあり観客席を囲んだ中央には点々とリングステージが設置されている
観客達は大盛り上がりを見せていた
次々に業(わざ)を見せ合いバトルを繰り広げる戦士達
この武術祭は外海からの飛び入り参加も認められており外外からも多くの戦士達が参加していた
その中に海兵の姿もあった
いろは
「超絶掛かって来なさい…ワタクシに勝てる者などいない!」
海兵達
「乗り気なんだからいろは中将…」
「パレードの話を聞いたらいの一番に参加しちゃって」
「あの人好きだもんねお祭りごと」
いろは
「超絶行くぞォォォー!」
いろはの対戦相手は范の警備兵長の1人
ギュウ魔
ギュウ魔
「海軍中将だが何だが知らねェが俺に勝つのは不可能だぜお姉さん!」
観客達
「ギュウ魔!良いぞ」
「よ!ナイスガイ!」
「外海の海兵なんてやっちまえ」
巨大な太刀を振り回すギュウ魔
ギュウ魔
「呑気に構えてて大丈夫かい!その前に斬っちゃうよ」
キン…
いろはは腰に差していた刀に手を当てた
ギュウ魔
「喰らえ!」
いろは
「アゲハ流-居合-翽(はばたき)!」
ピキィーン…
巨大な太刀ごとギュウ魔を斬り倒すいろは
ギュウ魔
「がは…」
いろは
「超絶口ほどにもないわね。范帝国の武人ともあろうものが」
観客達
「おおおーーーー!!!」
別のリングステージでは
深めのニット帽を被る女
「きゃはは!わたーしも飛び込み参加しよ。誰が相手する??」
子供じみた容姿の女がそう言いながら飴玉をなめていた
戦士の1人
「まだ子供ではないか…舐めてこの武術祭に挑むと大怪我するぞ」
深めのニット帽を被る女
「きゃは!…舐めてるのはどっちかな」
構えを取る戦士に対して構えもせずただ呆然に立ち尽くす深めのニット帽を被る女
戦士の1人
「女子供にも容赦は無しだ。行くぞ」
シュッ
戦士は速攻で蹴りを入れようと動き出した
深めのニット帽を被る女
「ぷっ」
バゴォォォン…!
口から飛び出た雨玉を放り出す…それが戦士に着弾すると戦士の体が爆発した
戦士の1人
「ぐは…!」
深めのニット帽を被る女
「きゃはは!弱っわ」
司会者
「飛び込み参加の謎の少女!その強さはホンモノだー!!」
観客達
「おおおーーー!!!」
深めのニット帽を被る女
【飴舐め】のカラメッラ・キャンディ(28)
キャンディ
「それにわたーし子供じゃないし…まァ若く見られてるって意味でなら別にそのまんまでもいいけど」
スタン…
キャンディのいるリングステージへ歩み寄る1人の男
霤メイ
「メハハハハ!外海の者め。ボクとも手合わせ願おうか?」
キャンディ
(何でわたーしが外海から来たと…)
司会
「何と!!ここで第2皇子であわせられる霤メイ様が飛び込み参加へと!」
キャンディ
「良いけど君傷付けたら後々面倒くさそッ」
霤メイ
「心配無用、この武術祭に置いては地位も名誉も関係ない…戦士達の武術の向上が目的だからね〜」
(Android/Chrome, ID:a/hWXxRV0)
20 :イエロー
03/22(金) 20:24
第7夜<范帝国の一件⑦>
いろは
「顔を深めの帽子で隠してるがあの喋り方、あの飴玉といい…もしも"あの女"だったら何故この国に!?」
海兵達
「誰なんですか?」
いろは
「超絶厄介な女よ。警戒しときなさい」
キャンディ
「きゃはは!」
霤メイ
「構えもせず呑気な女だね」
キャンディ
「ぷっ」
戦闘開始と共に飴玉を口から吐き出すキャンディ
霤メイ
「汚らしいな〜」
バゴォーン…!
飴玉が着弾し再び爆発する
霤メイ
「メハハハハ…仕掛けは単純の様だ」
着弾したにも関わらず傷一つもない霤メイ
キャンディ
「へェ…わたーしの飴を弾くなんて」
司会者
「謎の爆発する飴玉攻撃を防ぐとは流石霤メイ様だーー!!」
キャンディ
「きゃはは!流石は范帝国の皇子様ね」
霤メイ
「次は僕からだ…岩石落とし(ロックダウン)」
霤メイが左手を空に向けた次の瞬間
ズズズ…
突然巨大な岩石が宙から出現しキャンディに向かい降り注ぐ
キャンディ
「先程の見えない壁といい、能力者ね。はじける飴(キャンディ・キャノン)」
バゴォーン…!
キャンディは飴玉を口から放出して巨大な岩石に着弾させる事で粉砕した
霤メイ
「へェやるね〜」
シュッ…
一瞬にして姿を消す霤メイ
キャンディ
「きゃはは!消えた…?」
霤メイ
「隙あり」
キャンディの背後に移りキャンディの首に手を掛けた霤メイ
いろは
「あの動き…我々の使う"剃"じゃない」
キャンディ
「きゃはは!一瞬で背後を?」
霤メイ
「外海では"剃"とか呼ばれてるらしいね。ボク達の国ではこれを"瞬"と呼ぶんだ…そしてボクの手刀は刃物同様切れ味が鋭いけどどうする?降参してくれたら嬉しいんだけど」
キャンディ
「降参?きゃはは!」
霤メイ
「ならトドメだ」
バキィ…!!
キャンディは咄嗟に後ろ蹴りを霤メイの溝に決め込んだ
霤メイ
「ノーモーションで後ろ蹴り…ぐは…そんな小さな体の何処から力が出るんだか」
霤メイは静かにダウンしていた
司会
「何て少女だ…!!あの霤メイ様に膝をつかせるなんて」
キャンディ
「きゃはは!まだやるなら掛かってきな♪」
霤メイ
「メハハハハ!強力な一打貰ったな〜〜だけどまだこれからだ」
龍エン
「何を遊んでいるのだ霤メイ。女子供に遅れを取るなど沁家の恥だぞ」
中央席にて試合を鑑賞していた【第1王子】沁 龍エンがそう呟く
霤メイ
「やれやれ…エン兄にトバッチリ食らっちゃったじゃないか」
キャンディ
「わたーしに関係ないし。それに君の能力も未だ不明だしまだまだ余裕そうじゃん」
霤メイ
「メハハハハ!本気で行くね。山落とし(マウンテンダウン)」
ズズズズ…
当然宙から山が丸々一個出現し、それが闘技場目掛けて振り落とされて来た
司会
「何て規模だこれは!?観客の皆さん!!逃げてください!!」
霤メイ
「これなら粉砕出来まい!」
キャンディ
「ちょっとばかしピーンチ♪だね」
キャンディはポッケから大量の飴を口に含んだ
霤メイ
「止めれるかな?」
キャンディ
「そんな事しない。はじけ散る飴(キャンディ・ショットガン)」
複数の飴が降り注ぐ山に着弾し爆発し、連鎖するように次々と爆発が起こった
司会者
「なんて事だ!?降り注いだ山が次々と爆発して行く〜〜!!」
キャンディ
「きゃはは!大きさよりも質だよ」
しかし爆発を続ける山の残骸は闘技場に次々と降り注いでいた
龍エン
「霤メイめ。その技をこの闘技場で使うなど」
兵士達
「龍エン閣下!どうされますか。このままですと闘技場が半壊します」
龍エン
「心配するな。貴様らは離れていろ」
兵士達
「という事は龍エン閣下の能力で…」
ゾゾゾッ………!!!!
次の瞬間降り注ぐ山の残骸は何かによって掻き消された
龍エン
「ふん、無駄な手間を」
霤メイ
「お見事♪エン兄」
龍エン
「私に力を使わせるとは。それまでが算段だったか霤メイ」
霤メイ
「正解♪」
キャンディと霤メイの対決は決着が付かず闘技場のリングステージもめちゃくちゃとなり引き分けとなった
七世に案内されて一部始終見ていた手錠をされたザリーとジャンク
ジャンク
「何て攻防だよ。それに最後のアレはあのリュウエンって奴の能力か」
ザリー
「関係ねェよ次会う時はぶちのめすだけだ」
七世
「龍エン閣下は皇子でありながら文武両道の天賦の才があるお方です。あなた方達が交えるなどおこがましいです」
キャンディ
「引き分けか。ま、楽しかったよわたーし。」
霤メイ
「メハハハハ!引き分けは納得が出来ないね」
(Android/Chrome, ID:9+pmO47I0)
21 :イエロー
03/28(木) 20:10
第8夜<范帝国の一件⑧>
キャンディ
「君がリングステージ破壊しちゃったんだし、とても残念だけど持ち越しだね」
霤メイ
「外海の女よ、目的は何だ?」
キャンディ
「わたーしは通りすがりの一般参加者。それ以上でもそれ以下でもないよ」
そう言い残し闘技場から去るキャンディ
トコトコ
闘技場の隅を歩くキャンディに海軍中将のいろはが声を掛けた
いろは
「何故だ。何故お前の様な女がこの国にいる?」
キャンディ
「ゲ、海軍…しかもあの女剣士"麗"か」
いろは
「この場で捕まえてやってもいいが…後々面倒になると困る」
キャンディ
「利口だね。そっちのがわたーしは助かるけど」
海兵達
「誰なんですかいろは中将」
「ただの参加者じゃ」
「幼気な少女ですよ」
いろは
「マヌケか。さっきの超絶な戦い見てたらただの参加者じゃない事は一目瞭然。深めの帽子で素顔を隠してるけど…この女は"毒蜘蛛の一味"の1人よ」
海兵達
「あのアラクネの!?」
「ただの少女にしか見えないが…」
キャンディ
「わたーし迂闊だったわ。まさかこの国に君の様な優秀な海兵が紛れ込んでいたとはね。十数年前に"黒金の男"と共に海軍に反乱を起こして仕組みを作り変えた伝説の1人ね、"麗"のいろは」
※黒金の男…いろはの同期でありザクロの育ての親である現中将のシンベエ
そう言うとキャンディは深めの帽子を取る
ショートのダークブラウン髪がなびいた
毒蜘蛛の一味 女郎蜘蛛一派
【イリーガール】のカラメッラ・キャンディ
懸賞金8億9810万ベリー
キャンディ
「きゃはは!心配無用…わたーしはただ偵察に来ただけよ、お互いに揉め事にはしたくないでしょ。それにあなたとは目的も立場も一緒のハズよ"麗"」
海兵達
「8億越えの海賊なんて初めて見た」
「どうする?」
「どうするっていろは中将の指示が出ないと」
いろは
「海賊が偵察だって?悪巧みにしては超絶不気味ね」
キャンディ
「きゃはは!あの伝説の海兵の1人を相手にするなんてわたーしには荷が重いから止めときたいんだけど」
:
:
そして同時に
一時中止になった武術祭はリングステージの復旧と共に再開した
いろは率いる海兵チームと毒蜘蛛の一味キャンディの対話は続く
いろは
「あなたに掛かってる懸賞金の意味は知ってる?8億よ…並の悪党に掛かる金額ではない」
キャンディ
「きゃはは!そんな事より伝説の海兵達って今じゃ皆40過ぎてるんでしょ、それなのに君の美貌は今も現在…美の秘訣でも聞きたいんだけど」
いろは
「話を逸らすなイリーガール…」
キャンディ
「きゃはは!面倒事は御免よ…ドロンさせて貰うわ」
タタタッ
キャンディはそう言うと走り出した
いろは
「超絶待ちなさい!」
:
:
時間は夜に
ー帝都ベキンー
王宮の"龍"の広間
龍エン
「本日の武術祭中々粒揃いであったな」
柳ギョク
「ええ…どうやら兵の報告に寄りますとどうやらウォー大国の"使い"が紛れ込んでいたとの報告が」
龍エン
「あの妙な話し方の女(キャンディ)か…二大王国ウォー大国の裏で暗躍する毒蜘蛛の一味の1人がガンコウ(港町)より入国したとは報せはあった…ただのネズミだ手に取らぬ」
霤メイ
「それなら先に言ってよ…引き分けにされて納得出来ないし本気で潰したのに」
龍エン
「今はまだ揉める気などはない。全ては国宝を取り戻してからだ…」
バタン…
龍の広間の扉が開き、ザリーとジャンクが七世に連れられて入って来た
ザリー
「クソ野郎!てめェら!早く離しやがれ」
七世
「わ、わ、わ、閣下になんて口を…」
ジャンク
「まァまァ、とりあえず奴(やっこ)さんの話も聞いてやろうぜザリー」
龍エン
「エンハハハ!威勢のいい女だ」
霤メイ&柳ギョク
(エン兄・龍エン兄さんが笑った)
ザリー
「てめェらに協力するつもりはねェぞ」
龍エン
「確か貴様は我々の国宝であるコトコトの実を欲しがっていたな女」
ザリー
「あァ」
龍エン
「くれてやってもいいぞあの悪魔の実をな」
霤メイ&柳ギョク
「!?」
柳ギョク
「か、閣下何を仰るんですか!?」
霤メイ
「冗談でしょエン兄〜!あれは国宝…しかもこの大きな争いには必要不可欠…」
龍エン
「あれは世界を統一する能力に等しいが既に霤メイもこの私も悪魔の実の食しておる。能力者は2つ目を食せば死ぬ。かと言え温室育ちで戦闘経験もないに等しい柳ギョクでは力を生かせるとは思えんしな」
柳ギョク
「く…」
ザリー
「俺にくれるってのかよ」
ジャンク
「待て待て!都合良すぎるだろ…それにあんたらの国宝を外海から来た者にみすみすやるって言うのかよ」
(Android/Chrome, ID:L22OQSxu0)
22 :イエロー
05/03(金) 21:08
第9夜<范帝国の一件⑨>
龍エン
「勿論考えたさ。先程も伝えた通り我ら兄弟は選択外…兵士達にも食べる程の器があるものは早々にいない。そうなれば外海から来た者にも選択肢はあろう」
ジャンク
「それが何でザリーなんだ?」
龍エン
「俺は人の本質を見抜ける…貴様(ザクロ)はどうやらただ運命に翻弄された哀れな女ではないようだな。だから最終的に選んだ」
ジャンク
「何だそりゃ」
七世
「龍エン閣下は昔から人を見抜く才能はズバ抜けております。更に今現在に至っても外海から来た者達を兵士に加えたり住民権を与えたりなどetc…」
龍エン
「貴様(ジャンク)はその女(ザクロ)を信じてやれぬのか?」
ジャンク
「そんな事はねェけど」
龍エン
「だが条件は2つある」
ザリー
「うぜェな何だよ」
龍エン
「我らが必ず無邪気一味より無事コトコトの実を奪還する事を約束しよう…ザクロお前はその暁には我らの支配下に置く。そして悪魔の実を覚醒させる事だ」
ジャンク
「悪魔の実の覚醒?」
霤メイ
「悪魔の実には2段階目があるって事。ボクやエン兄は既に覚醒済みだけどね〜」
ザリー
「てめェの配下になって下僕にでもなれってか」
龍エン
「エンハハハ!下僕かそれもいい。しかしそれ以外は何をしようと自由だ。数日間猶予を与えよう、その小さな脳みそで考える事だ」
:
:
ー地下牢ー
ジャンク
「で、どうするんだザリー」
ザリー
「ケッ。考えるまでもねェよ!ここ脱獄して俺達の手で無邪気一味から悪魔の実を奪うまでだ」
ー帝都ベキンー
西区域
ザリー海賊団船員達
「さーてどうすっか」
「王宮は厳重な警備網だしな」
「こんな時に"あの人"は何処行ったんだ」
ー帝都ベキンー
西区域の裏ストリート
ベキン西区域の警備員達
「待てー!」
「貴様を器物破損で引っ捕らえる!」
「待たんか!」
腕に青いバンダナを巻く金髪の男
「待てって言われて待つ馬鹿がいるかよ!」
どうやら博打に負けて賭け金を払わずにカジノの扉を破壊して逃亡した所を警備員達に追われていたのであった
ベキン西区域の警備員達
「逃げ足が早い男だ」
「この国で器物破損は重罪だぞ」
スタスタ…
1人の老兵が歩いて来た
白髭を生やす兵士
「ばははは!私が捕まえようぞ」
ベキン西区域の警備員達
「あなたはベキン西軍隊長の白シュウ隊長!」
白シュウ
「丁度今日は非番でな…久し振りにギャンブルしに来ていたんだが…この騒ぎじゃ敵わん」
ベキン西軍隊長
【白兜】の萊(り) 白シュウ
オフの日でもトレードマークの白い兜は被っている
白シュウ
「何か使える武器は…おーこれじゃこれ」
ガシャン…
道中で見付けた薪割り用の巨大な斧を手に持つ
白シュウ
「ばははは青二才が!…"瞬"…」
シュン……
腕に青いバンダナを巻く金髪の男
「う…何ィ?もう追いついたのかよ!何て脚力だ爺さん」
白シュウ
「この国での体術の1つじゃよ…賭け金も払わず…扉も壊して逃走か…金を払って扉の修復費用を払えば見逃してやっても良いぞ」
腕に青いバンダナを巻く金髪の男
「無い袖は振れねェってんだよ」
白シュウ
「なら范帝国の規律を大きく乱したとして軍隊長の特権を使い、今この場で貴様を処刑しよう…何処がで見た顔だと思えば…今この国で話題の海賊ザリー海賊団の一味か?范新聞に載っていた手配書で見た顔だ」
腕に青いバンダナを巻く金髪の男
「話題…?たく"ザクロ"の野郎…また何か問題起こしたか」
腕に青いバンダナを巻く金髪の男の正体
ザリー海賊団 3番手
【賭け狂い】のバレンタイム
懸賞金8310万ベリー
白シュウ
「ばははは!喰らえ!」
ズバァッッ
巨大な斧を振り下ろす白シュウ
バレンタイム
「元気な爺さんだなッ…」
何とか躱したバレンタイム
白シュウ
「ばははは!無駄だ!」
振り下ろした巨大な斧をバレンタイムが隙をついた瞬間に咄嗟に振り上げた
バレンタイム
「はァ…何て怪力だよッ!」
ズザァァァン!
振り上げた巨大な斧がバレンタイムの腹部を斬り裂いた
バレンタイム
「ぐはッ…それにクソ速ェ」
白シュウ
「ばははは!意気込んだのは良いが哀れな男よ」
バレンタイム
「はァはァ…」
白シュウ
「浅かったか。まだ立てるとは。ばははは!」
バレンタイム
「無駄な戦闘は避けたかったんだがな」
白シュウ
「我が范帝国に仇をなす存在は消すしかあるまい!」
大きな斧を振りかぶる白シュウ
バレンタイム
「マジになりやがって」
シュッ
バレンタイムは白シュウと距離を取っていた
白シュウ
「また逃げるか?外海の海賊よ」
(Android/Chrome, ID:FcCxV2/H0)
23 :イエロー
05/26(日) 20:57
第10話<范帝国の一件⑩>
白シュウ
「また逃げるか?外海の海賊よ」
バレンタイム
「バーカ。俺は賭け事も勝負も常に全力なんだよ」
ギュ…
腕に巻いていた青いバンダナを頭に巻いたバレンタイム
ベキン西区域の警備員達
「バンダナを巻いて集中ってか、マジでやり合う気か」
「無駄だぜ白シュウ軍隊長に勝てる者などそうそういてたまるか!」
白シュウ
「ほう(闘気が満ちている)」
バレンタイム
「来いよ爺さん…!次は俺が一発入れるぜ」
白シュウ
「ばははは!ぬかせ小僧」
巨大な斧を振りかぶる白シュウ
バレンタイム
「ふゥ……
…兜割り…ッッ!」
白シュウの巨大な斧とバレンタイムの右拳がぶつかり合う
バキバキバキ…!!
巨大な斧は粉々に粉砕した
白シュウ
「ばははは!素手で斧が割られただと…?」
ベキン西区行の警備員達
「何てパンチだ」
「ひェッ…斧を素手で…」
バレンタイム
「呑気に笑いやがって。こちとらまだ一発も入れてねェんだけど」
白シュウ
「ばははは!武器が無かろうが范帝国屈指の軍隊長は最強なんじゃ。沁家に仕える者としても負ける訳にはいかんのじゃ」
ファイテングポーズを取る白シュウ
バレンタイム
「良いね…流石は范帝国の武人だ。沁家って確かこの国の皇子達の名か」
バシュ
白シュウの大きな振りを躱したバレンタイム
バレンタイム
「隙が有り過ぎるぜ…軍隊長さん」
宙にジャンプするバレンタイム
白シュウ
「何て身軽な男だ」
バレンタイム
「今度教えてくれよ…お宅らの"瞬"って技!俺なら使いこなせそうだ…兜割りッッ」
バキィン…!!
白シュウが呆気にとられている隙にバレンタイムは白シュウの頭目掛けてもう一撃入れた
白シュウ
「ぐはァ…何てパンチだ」
白シュウのトレードマークである白い兜が割れた
白シュウもそのまま倒れ込んだ
ベキン西区域の警備員達
「な、何ィ!?」
「白シュウ軍隊長を!」
「白シュウ軍隊長は過去にも数々の億超え略奪者を葬ってきた人だぞ」
バサッ
バンダナを解いたバレンタイム
バレンタイム
「政府は未だ俺を危険視してねェだけだよ。近い未来じゃ1番厄介な男になる予定だ」
ベキン西区域の警備員達
「どうする?」
「俺達じゃあ相手にならねェさ」
バレンタイム
「まだやるか?」
バレンタイムの一言に気圧されたベキン西区域の警備員達は退散したのであった
ザリー海賊団船員達
「バレンタイム!」
「こんな所に居たのか!」
バレンタイム
「来たかお前ら。事情は解らんがザクロがまたなにか仕出かしたんだろ?」
ザリー海賊団船員達
「それよりバレンタイムその腹!」
バレンタイム
「なんて事ねェさ。包帯かなんかあるならそれ巻いとくよ…それよりジャンクはどうした?あいつザクロと行動してただろ?」
ザリー海賊団達
「ザリーの姉貴もジャンクも捕まったんだ」
バレンタイム
「あの馬鹿(ジャンク)付いてながら何やってんだ」
バレンタイム率いるザリー海賊団達は一時、帝都ベキン西区行にあるザリー海賊団が貸し切るホテルへ戻った
バレンタイム
「相変わらず雑いな"メディちゃん"」
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「うっさい」
萊 白シュウに斬られた腹部に消毒を施し包帯を巻かれていたバレンタイム
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「贅沢言うな。ウチは契約上ザクロちゃん以外面倒見るつもりは本来ないんだからね。ありがたく思いなさい」
ズボッ…
注射を打たれるバレンタイム
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「鎮痛剤を打った。これで当分は痛みはないハズよ」
バレンタイム
「ありがとうなメディちゃん」
:
:
バレンタイム
「なるほど…ザクロとジャンクですら捕まえるとは敵さんも厄介だな」
ザリー海賊団船員達
「厄介なんてモンじゃねェ!俺は現場で見てたが范帝国の皇子達はかなりの手練だ」
「第1皇子沁 龍エンしかり第2皇子沁 霤メイも何かの能力者でかなり使い手だ」
バレンタイム
「手練の上能力者か。こりゃザクロもジャンクも手こずる訳だ」
ザリー海賊団船員達
「しかしバレンタイム。作戦とは…」
バレンタイム
「今回は2人で動く。大勢で動くのは目立つ」
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「バレン!あんたまだまともに動けないわよ」
バレンタイム
「こんなの唾つけとば治る。それより今回の作戦は俺とメディちゃんで動く」
超ミニスカナース服を着る眼鏡の女
「当然ザクロちゃんは助けるけどあの馬鹿(ジャンク)は知らない」
ザリー海賊団 紅一点であり4番手
【ヤブ医者】のDr.メディ
懸賞金6100万ベリー
(Android/Chrome, ID:fysOAt3y0)
24 :イエロー
06/02(日) 10:46
目次3
第11夜<范帝国の一件⑪>
>>25 第12夜<范帝国の一件⑫>
>>26 第13夜<范帝国の一件⑬>
>>28 第14夜<范帝国の一件⑭>
>>29 第15夜<范帝国の一件⑮>
>>30 第16夜<范帝国の一件⑯>
>>31 第17夜<范帝国の一件⑰>
>>32第18夜<范帝国の一件⑱>
>>33第19夜<范帝国の一件⑲>
>>34第20夜<范帝国の一件⑳>
>>35 10/12
登場人物1
[ザリー海賊団]
船長のザクロ(19歳)
皆からは"ザリー"の愛称で呼ばれておりそのまま海賊団の名前にも使われている
※名前の由来は柘榴(ざくろ)から
[懸賞金]2億2000万ベリー
世界政府の施設を次々と破壊して周り凶悪のルーキーと呼ばれ危険視される存在
[異名]海の執行人
海上戦を得意としており過去に海軍の地位を悪用して次々と商船から物資を奪い取る悪徳海軍将校を血祭りに上げた事をキッカケに"海の執行人"として名が広がる事になる
[血筋]"海の壊し屋"ことキャップの娘であり目つきの悪さや素行の悪さは遺伝である
母親は"猛獣傀儡"ことモモである
[武器]釘バット 摩武駄致(マブダチ)
※ザリー命名
定期的に返り血で錆び付く釘を抜き新品の釘を打ち付ける
[見た目]常に帽子を被ってる為解りづらいが癖の強いツイストパーマが掛かった髪の毛で
常に身につけてる帽子はキャップの物である(ちなみにザリーはこれが父親の帽子とは気づいていない)
[笑い方]基本的に笑うことはしないが稀に笑う時はザッハッハ
エピソード ザクロ
1小さな頃は海軍本部中将の"黒金"ことシンベエが親代わりになり育てられる
2小さい頃シンベエが持って来た悪魔の実図鑑を読みとある悪魔の実を食べる事が夢になり18歳になった頃に"コトコトの実"を探る為に海賊になる事に
3最初の仲間でもあるジャンクのいる島にて暴動騒ぎを立てて懸賞金が掛けられた
そして彼女が次々に世界政府の施設を破壊する理由は父親キャップに対する当て付けである
[ザリー海賊団]
2番手のジャンヌ・ジャクソン(20歳)
皆からはジャンクの愛称と呼ばれてる
[懸賞金]1億900万ベリー
船長ザリーに続いて懸賞金が高い為か副船長は存在しないが2番手と言われている
[異名]引き裂き
相手を次々と斬り裂く技から引き裂きと来ている
[血筋]とある国で貴族として生まれるが兄弟や親とは仲が悪くザクロとの出会いをキッカケに海へ出た
[武器]名刃"色彩"と名付けられた手甲鉤
[見た目]黒髪のパーマ
[笑い方]ジャクハハハ
エピソード ジャンク
彼はとある国の貴族の出生であるが兄弟との仲が悪く素行も悪い為、家族の間からも浮いた存在であった。そんな中ザクロとの出会いをキッカケに国を出る事になる
[ザリー海賊団]
3番手のバレンタイム(20歳)
皆からはバレン等と呼ばれる
[懸賞金]8310万ベリー
[異名]賭け狂い
ギャンブル大好き
[武器]喧嘩で培った両手の拳
[見た目]金髪
[笑い方]バレハハハ
ミニエピ バレンタイム
2番手のジャンクとは犬猿の仲であり内心副船長の座を狙っている。唯一ザリーの事は女として見ていないがそれ以外では無類の女好き
[ザリー海賊団]
4番手のDr.メディ(25)
皆からはメディ(ちゃん)と呼ばれる
[懸賞金]6100万ベリー
[異名]ヤブ医者
医者としての実力は未知数で話数が進めば分かるかも??
[武器]???
[見た目]超ミニスカナース服を好んで着ておりトレードマークは眼鏡
[笑い方]基本的に笑わない。笑うとすればデハハハ
ミニエピ メディ
ザリーに一目惚れして海賊を決意。ザリーの専属医として常に動くが船員からは不満の声も上がっている
登場人物2
[范帝国]
第1皇子の沁(シン) 龍エン(32歳)
皆からは閣下と呼ばれる事が多い
[武器]悪魔の実の能力者と判明されている。既に覚醒済み
[見た目]黒髪オールバックに髭を生やす
[笑い方]エンハハハ
生まれつきながらの天賦の才の持ち主である
文武両道で何でもこなす事が出来る為僅か10歳で軍師の地位を手に入り25歳で閣下の地位を手に入れる
[范帝国]
第2皇子の沁 霤(リュウ)メイ(30歳)
皆からは皇子と呼ばれる
[武器]悪魔の実の能力者と判明されている。既に覚醒済み
[見た目]艶がある長い黒髪を靡かせている
[笑い方]メハハハ
常にマイペースで何を考えているか読めない男である。キャンディ戦でも実力を発揮してない為どの位強いのかも不明
(Android/Chrome, ID:jUF861GK0)
25 :イエロー
06/02(日) 10:54
第11夜<范帝国の一件⑪>
バレンタイム
「馬鹿ジャンクは俺も同感だよ自業自得だ。ついさっきやり合った西軍隊長とやらが倒れた隙に盗んどいた2つの鍵だ。警備員達が去る間際脅して聞いたら白状したが1つは王宮内へのゲートの鍵だ」
メディ
「相変わらず手癖が悪い奴ねバレン。だとしてもよ…王宮内の何処に居るかすら解らなければ…」
バレンタイム
「それなら大丈夫だ!街の奴らに聞いたら生け捕りされてるとしたら地下牢しかないだろうって事だとよ」
メディ
「何て口の軽い住民達…」
バレンタイム
「それだけこの国の警備網は優秀って事だろうな。俺は1人ぶっ飛ばしちまったけど…もう1つの鍵はこの西区域の倉庫の鍵だ。帰り際寄ってみたが兵士に成りすますにはもってこいだ…甲冑やら兜やらの備蓄があった。これで変装すれば侵入は容易だ」
メディ
「意外とアッサリね。だけど必ずザクロちゃん"だけ"は助けなきゃ」
ザリー海賊団船員達
「ジャンクは??」
メディ
「野垂れ死ねばいい」
バレンタイム
「同感だ…あいつが居なくなれば俺が2番手に繰り上がりだしな」
ザリー海賊団船員達
「うちのNo.2が形無しだぜ」
バレンタイム
「他の奴らは船をすぐ出せる様に準備しておけ。ザクロには悪いが悪魔の実を探してる場合じゃなくなったしな。作戦は明朝だ」
ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地
海兵達
「あまり中将をイラつかせない様に」
「ま、まさか"イリーガール"を取り逃すとは」
「お、おい!それ言うなって!」
ゴン!
いろはに殴られる海兵
いろは
「超絶悔しい!何て逃げ足の速さ」
海兵達
「な、何を企んでるんでしょうね」
「しかし我々にも被害が出た訳ではなくて良かったですよ」
いろは
「8億の首だ、そう街をゴロゴロされてたまるか!だがまだこの国に潜んでるハズよ。街の方は?」
海兵達
「はッ!複数名配置させております」
いろは
「超絶何を考えているアラクネ(毒蜘蛛の一味)!」
:
:
范帝国には大きな港が2つ存在している
1つは東の港町ガンコウ
こちらは商船やら航海者達がよく船を止めていた
もう1つは北の港ジンショウ
こちらは町ではなく巨大な港だけが構えてある
ー北の港ジンショウー
真っ暗の夜に1人佇む女
キャンディ
「きゃはは!大きな戦力は2つね"沁の皇子"達よ。わたーしの存在にもお構い無しって感じが腹立つけど。それとこの国には海軍の厄介な女が居たけどこの会話大丈夫?」
毒蜘蛛の一味キャンディが電伝虫で誰かと会話していた
電伝虫
「報告感謝しますわ。心配はいりませんよ。盗聴はされない特殊な電波ですわ。…それで厄介な女とは?」
キャンディ
「それならいいけど…"麗"のいろは…聞いた事くらいあるでしょ…あの女は手強いよ多分」
電伝虫
「あの女剣士"麗"さんですか」
キャンディ
「消した方が良いなら今のうちに」
電伝虫
「大丈夫ですわ。対処します」
キャンディ
「それなら良いけど」
電伝虫
「…そして今回は"総司令官"も来ていますわ」
キャンディ
「マジ??」
いつもは飄々としているキャンディが冷や汗をかいた
電伝虫
「目的が目的ですわ…アラクネ様も一刻を争う様子で…」
キャンディ
「……きゃはは!流石にちょっと引いたかも」
電伝虫
「作戦は明朝よ…あなたも時間に備えて休むといいわ」
キャンディ
「総司令官が来る事聞いたら、眠くならなそうなんだけど」
電伝虫
「そう…では」
そして時間は世界を揺るがす事件となる明朝へ
ー王宮前ゲートー
兵士に変装したバレンタイム
「よし。行くか」
兵士に変装したメディ
「待っててねザクロちゃん」
まだ夜が明けたばかりで警備が手薄だった為に西区域倉庫にて備蓄の甲冑や兜を拝借出来たのは容易であった
バレンタイムとメディはそれぞれ兵士に変装をして動き出した
兵士達
「お…もう交代の時間か?ご苦労だな」
兵士に変装したバレンタイム
「夜勤ご苦労。ちょっと早いが交代に来たぞ」
兵士に変装したメディ
「…」
兵士達
「しかしおかしいな。交代にはまだ1時間近く早いけど?」
兵士に変装したバレンタイム
「寝れなくて早く来ちまったんだよ」
兵士達
「なんか怪しいな…それにお前ら2人見た事ないような…誰だ」
兵士に変装したメディ
「あーあれだよあれ。昨日の武術祭でウチからも何人か出場してたじゃん?そこで2人負傷者が出てね…それで我々2人が代わりに西区域から応援で来てるんだよ。連絡なかった?(しくじるなよバレン)」
兵士達
「なるほど。それで見覚えがない顔だったのか。通達不足か…失敬!それじゃ後は頼むよ」
兵士達は去っていく
(Android/Chrome, ID:jUF861GK0)
26 :イエロー
06/19(水) 14:08
第12夜<范帝国の一件⑫>
バレンタイム
「悪ィメディちゃん」
メディ
「礼はいいから!先急ぐよ」
兵士達が去っていくのを確認した後に王宮の前にある大きな扉の前に立つ2人
萊 白シュウの懐からくすねていたもう1つの王宮ゲートの鍵を回して中に侵入したバレンタイムとDr.メディであった
ー王宮内ー
バレンタイム
「バレハハハ。想像はしていたけど中も随分広いな」
メディ
「それより地下よ!地下を探しましょ」
兵士の1人
「止まれ!!」
バレンタイム
「は、はい?どうしました?」
兵士の1人
「貴様ら今ゲートから来た様子だが?」
バレンタイム
「あれ聞いてません?西区域から代わりで来た者ですけど」
兵士の1人
「お前らのその甲冑は門番の兵の者であろう…その者達がわざわざ王宮内へと…!」
王宮内の兵士と王宮外での兵士は区別を付ける為に別々の甲冑をつけると事が義務であった
メディ
(バレン!後で殺す。これ門番用の甲冑なのね)
バレンタイム
「くッ…(見つかったのは1人だけだ…やっちまうか?)」
メディ
「すみません…新人な者で…すぐ戻りますのでどうか見逃して貰えませんか?」
兵士の1人
「范の兵士は規律正しく!それがルール!これは問題だぞ…そこで待っていろ…まずは身体検査をさせて貰う…処罰はその後決定するだろう」
メディ
(面倒ね)
兵士の1人が背後を向いた瞬間
シュッ…
メディは視界から消えた
バレンタイム
(メディ…まさか?)
兵士の1人
「おい?もう1人の兵は何処に行った!?」
バレンタイム
「さ、さァ」
メディ
「ケロケロ…」
メディはいつの間にか甲冑を脱ぎ捨て
天井に重力を無視して這いつくばっていた
兵士の1人
「おい!答えろ!もう1人は何処だ?これは明らかな規律いは、ぶはァァ」
ズゴーン……
メディは天井からお尻を兵士に向けて降り立った…兵士をクッション代わりに
咄嗟の衝撃を受けて気を失う兵士
メディ
「よっこいしょ。これで一件落着ケロね…」
バレンタイム
「相変わらずだな…それにしてもその姿いつ見ても慣れねェなメディちゃん」
メディ
「そうケロ?まァ能力発動すると語尾が変わっちゃうのが難点ケロね…」
ザリー海賊団唯一の能力者でもあるDr.メディ
★悪魔の実の能力者
ケロケロの実のカエル人間
ゾオン系と勘違いされやすいがパラミシア系
手足を吸盤に変える事でどんな壁や天井にもくっ付く事が可能である
脚力も人間の何倍もある
舌も自由自在に伸ばせる
メディ
「はーあの甲冑窮屈だったケロ…いいことバレンあんたは気絶してるこいつ(王宮内の兵士)の甲冑を着て地下を目指しなさいケロ」
バレンタイム
「メディちゃんは?」
メディ
「当初の目的の1つだった王宮内への潜入は成功した…私は背後に隠れながら何かあったら援護するからケロ」
バレンタイム
「しかし気絶させなくても。地下牢までの行き方とか…鍵とかもこいつから聞き出したかった」
メディ
「うっさい。咄嗟の事だから仕方ないでしょ」
バレンタイム
「確かにまァメディちゃんのデカ尻アタックは災難か、幸運か」
メディ
「死ね」
バレンタイムへ中指を立てるメディ
バレンタイムは門番用の甲冑を脱ぎ捨てメディのお尻アタックで気絶してる王宮内の兵士の甲冑を剥ぎ取り着る事に成功した
兵士の1人
「………」
口には念の為ガムテープを貼られ体はロープで縛りトイレの個室に閉じ込めた
バレンタイム
「これでバレねェだろ。さて地下を目指すか」
タタタッ…
地下を目指してあちこちを駆け巡るバレンタイム
バレンタイム
「何処だ?一体何処にいるザクロ…んでついでにあのパーマ(ジャンク)野郎も」
ー王宮内ー
地下牢
ジャンク
「へっくし」
ザリー
「風邪かよこんな時に」
ジャンク
「違ェよどっかのアホが噂してるんだよ」
ザリー
「それより算段は?」
ジャンク
「あの飯炊の姉ちゃん(七世)が鍵だな。あいつを上手く利用出来れば」
…
七世
「何か言いましたか?」
ジャンク
「どっから湧いて来た飯炊き女」
七世
「人の事を飯炊き女なんて失礼な…それより今の話聞こえてましたよ。私が鍵だとか」
ジャンク
「何でもねェよ」
ザリー
「脱獄するんだよいいか?てめェも協力しろ」
ジャンク
「馬鹿正直に言うなよ」
七世
「脱獄ですって?不可能ですよ。ここは范帝国の中でももっとも強固とされる王宮内なのですから!」
と、その時…
ブゥゥゥゥゥゥ…!!!!!
王宮内に響き渡る警報
ザリー
「何だこのサイレン」
七世
「これは警戒レベル"S"の警報!?」
(Android/Chrome, ID:gkv/fT8r0)
28 :イエロー
06/22(土) 16:09
第13夜<范帝国の一件⑬>
ー王宮内ー
バレンタイム
「このサイレン…何事だ!まさか潜入がバレたか?」
メディ
「まさかよ…そんなハズ…しくったわねバレン…」
バレンタイム
「俺のせいかよ…て…んな訳あるか!」
タタタッ…!!
兵士達
「北の港ジンショウにて緊急伝令があった!!」
王宮広場にて兵士達がざわめいていた
兵士に変装したバレンタイム
「一体何が??(良かった…バレてねェ)」
兵士達
「北の港…え…嘘だろ」
「北の港が…北の港が…!突如"出現"した毒蜘蛛の一味によって壊滅させられた…更には警備に駆け付けた第2皇子沁 霤メイ様まで行方不明に…!!」
兵士に変装したバレンタイム
「何!?毒蜘蛛の一味だと!?」
メディ
「何て間の悪い事に…毒蜘蛛の一味って言えば元"海の四天王"の一味じゃ!?」
バレンタイムとDr.メディが潜入開始する少し前に時間は遡る、夜明け過ぎ頃へ
ー北の港ー
ジンショウ
突然空中に黒い穴が空き、そこから数名の人間が降り立った
黒マスクを付けた黒髪の男
「さァ…着いたのである」
黒マスクを付けた黒髪の男
毒蜘蛛の一味 "黒後家蜘蛛(くろごけぐも)一派"
【朧月】の腸ウン
懸賞金10億5000万ベリー
★能力名ウラウラの実
異次元〈ウラ〉人間
行き来した事がある場所に"裏トンネル"を設置する事が出来、遠くの海からも瞬時に裏トンネルで行き来が出来る能力である
筋骨隆々のドレッドヘアーの男
「ヴァハハハ!︎︎アッシー君サンキュー」
筋骨隆々のドレッドヘアーの男
毒蜘蛛の一味 "女郎蜘蛛一派"
【大バサミ】のヴァルキリー・オリヴァ
懸賞金6億8600万ベリー
右腕には大バサミが移植されてある
腸ウン
「誰がアッシーなのである」
オリヴァ
「てめェだよ腸ウン」
腸ウン
「全くガラの悪い男なのである。だから"女郎蜘蛛は"嫌い…我々"黒後家蜘蛛"とは大違いなのである…そして誰にタメ口聞いている?」
オリヴァ
「うっせェな。上下関係に厳しい奴め」
巨悪の海賊団、船長アラクネ率いる《毒蜘蛛の一味》には厳しい序列があった
そしてより多くの船員を統制させる為に2つの2大派閥によって振り分けられ構成されている
2大派閥の1つが〈黒後家蜘蛛一派〉そして〈女郎蜘蛛一派〉の2つであった
純白のドレスを着た銀髪の女
「腸ウンさんオリヴァさんお静かに。我らはアラクネ様の使いで来たのですわ。目的を忘れましたか?」
純白のドレスを着た銀髪の女
毒蜘蛛の一味 女郎蜘蛛一派当主
【白線】のシルバニア・ホワイト
懸賞金11億4110万ベリー
腸ウン
「…」
ホワイト
「腸ウンさん。あなたはもう下がって大丈夫ですわ。後は我ら女郎蜘蛛と先に侵入している"総司令官"とキャンディに任せて下さい」
オリヴァ
「総司令…官!」
腸ウン
「勿論なのである。私は女郎蜘蛛ではないのである…これ以上の命令は御免こうむる」
オリヴァ
「腸ウンてめェ…良いのか?」
腸ウン
「何がなのであるオリヴァ」
オリヴァ
「ここはてめェの"母国"だろ。仮にも俺達はこれからこの国へ攻め込むんだぜ。ヴァハハハ!」
腸ウン
「フン…愚問…未練などないのである」
ダダダダッ………!!!
警備員達
「何処から沸いた!?不法侵入者め!!」
何十人と警備員達がオリヴァ達を囲い込む
オリヴァ
「ヴァハハハ!流石は范の包囲網…随分早い到着だなァ」
警備員達
「あの女は…!!"白線"の女……!!ヤバ過ぎる!!」
「それにこの国出身の裏切り者である"朧月"の腸ウンまで!?」
「10億越えが2人も!?」
警備員達はこの面子を見て絶句していた
ホワイト
「オリヴァさん任せても?」
オリヴァ
「十分だぜ」
ズザザザ…ッッ!!
右腕に移植してある大きなハサミで警備員達を斬り裂くオリヴァ
オリヴァ
「歯ごたえがまるでねェ!これが噂の范の武力かよ。ヴァハハハ!」
とその時…………
ペキン…!!
オリヴァの大バサミが目に見えない壁に弾かれた
オリヴァ
「何ィ?」
警備員達
「お、皇子!」
「助かりました!」
「し、かし何故ここへ!?」
霤メイ
「…舐められたモンだね〜〜」
范帝国第2皇子の沁 霤メイが何処からともなく現れ、オリヴァの大バサミを見えない壁で防いのであった
ホワイト
「あなたは確か范帝国第2皇子の沁 霤メイ。能力者との情報は既に聞いてましたが」
霤メイ
「メハハハ。この国へ仇なす害虫をこの港の先へは入国させられないな。特に君(ホワイト)は…色々やばそうだし」
ホワイト
「皇子様に認知されてるとは光栄ですわ」
(Android/Chrome, ID:3qKFVme/0)
29 :イエロー
08/12(月) 19:46
第14夜<范帝国の一件⑭>
警備員達
「皇子!お気を付けて下さい」
「あの女は…!!」
霤メイ
「毒蜘蛛の一味"白線"のシルバニア・ホワイトと言えば知らない者などいないだろうね〜」
オリヴァ
「クソ野郎が!よそ見すんじゃねェよ!」
シュッ…!!
霤メイ目掛けて大ハサミを大振りするオリヴァ
霤メイ
「君は知らないし興味無いんでご退場願おうか〜」
パキィィン…!
オリヴァの一撃はまたもや見えない壁で防がれたのであった
オリヴァ
「ちッ。てめェの能力は何だ…パラミシアか?」
霤メイ
「メハハハ!答える訳が無いじゃん〜〜」
腸ウン
「あれは…油断禁物なのであるオリヴァ」
霤メイ
「誰かと思えば"范の元王宮兵士"だった…今は賊の腸ウンじゃん!懐かしいね〜〜」
腸ウン
「…ご無沙汰しているのである」
霤メイ
「君達の突然の出現もあの時"国から"奪ったウラウラの実の能力…なら。それなら納得だね〜〜」
腸ウン
「フン…答える義理はないのである…兎にも角にも油断は禁物なのであるオリヴァ」
オリヴァ
「は?誰が油断何か…つかこいつは俺が始末する。邪魔すんじゃねェよ!」
霤メイ
「メハハハ!君は邪魔過ぎる…遥か彼方へ飛んで行け」
スッ…
霤メイはオリヴァに向けて手を翳すとオリヴァは海目掛けて吹き飛び始めた
オリヴァ
「く…何だこりゃ!?何で体が勝手に動く!?解ってても止めらんねェ!!」
ザバァァァン!!
港から遠くの沖まで飛ばされ海へ落下したオリヴァ
腸ウン
「だから油断するなと言ったのである」
霤メイ
「さて1人減った…次は誰?まとめてでもいいけどさ」
警備員達
「凄い…!」
「これが范の大戦力だ!」
「海賊共の好きにはさせないぞ!」
霤メイ
「大戦力か。エン兄には負けるけど〜」
腸ウン
「あの男の能力は…」
ホワイト
「ええ…見たら分かりますわ。どうやら腸ウンさんと似た系統の能力者の様ね」
霤メイ
「メハハハ。"序列"が違う」
腸ウン
「王宮の兵士に仕えていた時代には知り得なかった能力だ。恐らく私が抜けてから能力者になったのである」
ホワイト
「人1人を軽々と吹き飛ばす能力、それに加えて見えない壁で身を守る事も出来ます。応用力に長けていますわね」
腸ウン
「手を貸そうか?」
ホワイト
「ご冗談を」
ホワイトはそう言うと霤メイと相対した
霤メイ
「メハハハ!君も飛ばしてあげようか」
ホワイト
「それは素敵ですわね。だけどそれは難しいでしょう」
霤メイ
「メハハハ!その気迫は流石11億の女だ」
ホワイト
「聖なる羽衣(ホワイトヴェール)」
ゾゾゾ…!!!
ホワイトは全身を白いオーラを纏った
霤メイ
「何かの能力者か…だがその前に叩けば良いだけだ」
霤メイはホワイトに手を翳した
スン…
霤メイ
「何、ボクの能力が発動しないだと〜〜」
その一瞬でホワイトは姿を消していた
言葉の通りその場から姿を消したのであった
霤メイ
「消えた?何処だ?」
ホワイト
「ここですわ」
一瞬の隙に霤メイの背後を取ったホワイト
霤メイ
「腸ウンのウラウラの実同様、移動に関係する能力か?」
ホワイト
「いえ…世界から消えてまた現れたのです。聖なる抱擁(ホワイトハグ)」
ホワイトは霤メイを背後から抱こうとした
シュッ…!!
しかし霤メイもまたその場から一瞬に移動した
ホワイト
「人1人を軽々と飛ばす能力に見えない壁で攻撃を防ぐ能力、そして次は瞬間移動ですか。これは正体を見破る事は容易ですわ」
霤メイ
「ご名答〜今のはボクの能力で瞬間移動(テレポート)したのさ」
警備員達
「何故能力を!」
「自ら打ち明けるなど…!」
ホワイトから距離取り現れた霤メイ
ホワイト
「自分自身を含めたあらゆる物質を重力に関係無く動かしたり、念動力の様な力で見えない壁を作れたり…見えてきましたわ皇子様の能力は」
霤メイ
「ご名答〜。ご褒美に食べた悪魔の実を教えてあげようか。僕の食べた能力は"テレテレの実"。そしてその真髄は"念力"にある」
★能力名テレテレの実
念力(テレキネシス)人間
物質を重力無視で自由自在に瞬間移動(テレポート)させたり自身をも瞬間移動させる事が出来る能力である
能力覚醒後は100km半位までは自由に物質を瞬間移動させる事に成功しており、念力による見えない壁を作る事が出来たり、巨大な山などの巨大な質量を1度で瞬間移動(テレポート)させる事に成功している
ホワイト
「テレテレの実…聞いた事がないのですわ」
霤メイ
「范帝国で脈々と受け継がれた悪魔の実の1つだからね」
(Android/Chrome, ID:8R9bskb60)
30 :イエロー
08/31(土) 21:47
第15夜<范帝国の一件⑮>
ホワイト
「大それた話ですわね。悪魔の実が受け継がれていたとは」
霤メイ
「君達の目的は?范の広大な資源か?それとも金か」
ホワイト
「あなたにお答えする事は出来ませんわね」
スッ…
霤メイは天に両手を掲げる
霤メイ
「君には何故かボクの能力が発動しない。なら打開案が必須だね〜」
「山落とし(マウンテンダウン)」
ズズズ…
霤メイの能力で宙から巨大な山が瞬間移動して来てホワイト目掛けて巨大な山が落下した
霤メイ
「不可避の物理攻撃だよ。避けられる事出来まい」
腸ウン
「…やむを得ないのである」
腸ウンは構えを取っていた
ホワイト
「腸ウンさんお気になさらずに。これが范の皇子の力ですか。光栄ですわ」
腸ウン
「なら好きにするのである」
霤メイ
「顔色1つ変えないとは恐れ入った〜」
ホワイト
「ですがここまでですわね」
シュッ
ホワイトは落下して来ている巨大な山に向かい跳んだ
ホワイト
「聖なる咆哮(ホワイトロアー)」
ホワイトは自身に纏っていた白いオーラを落下している山に向かい放った
ギュルルルルッッ!!!!!
霤メイ
「何!?」
次の瞬間落下していた巨大な山が存在を消した
シュッ…タ…
ホワイトは地面に降り立つ
ホワイト
「アレがあなたの本気なら期待が外れてしまいましたわ」
霤メイ
「山丸々消したって言うのか」
ホワイト
「容易い事ですわ」
霤メイ
「メハハハ!なら体制を整え…」
スタ…
霤メイの背後にまたホワイトが降り立つ
霤メイ
(この女どうやって…)
ホワイト
「そろそろお開きにしましょうか。聖なる抱擁(ホワイトハグ)」
ギュ
抱き締められた霤メイ
霤メイ
「能力(瞬間移動)も発動出来ないだと」
ホワイト
「能力を教えて下さった代わりにヒントを1つお教え致しましょう。私に触れられた人間の能力を封じられますわ」
腸ウン
「何故明かしたのである」
霤メイ
「何…
(まず…い…エン兄に伝えなければ…念波を飛ばさなければ…)」
ホワイト
「そして私の抱擁はあなたを無に返しますわ」
霤メイ
「な、んだと!」
スッ…
霤メイは姿を消した
ホワイト
「さてと我らを遮る邪魔者は消せましたわね」
腸ウン
「何故皇子を生かしたのである」
ホワイト
「貴重なパラミシアですわ、こちらのモノに出来れば使い勝手が良いと思いましてね」
ーーーーー
オリヴァ
「はァはァ…」
腸ウン
「随分遠くまで飛ばされていたのである」
霤メイの能力、念動力により海へ飛ばされたオリヴァが自力で北の港ジンショウへ泳いで戻って来ていた
オリヴァ
「はァはァ、お前ら2人共助けなかった癖によ」
腸ウン
「仕方がないのである。私もホワイトも能力者で泳げないのである」
オリヴァ
「あのイケすかねェ皇子はどうした?」
ホワイト
「消しましたわ」
腸ウン
「見事ながらの完全試合である」
ホワイト
「それではオリヴァさんと私で総司令官の元へ向かいましょう」
オリヴァ
「ヴァハハハ!茶々が入っちまったがこれからようやく本番か」
時間はバレンタイムとDr.メディが王宮内に潜入開始時に戻る
ー王宮内ー
王宮広場
兵士達
「北の港ジンショウにて緊急伝令があった!!」
王宮広場にて兵士達がざわめいていた
兵士に変装したバレンタイム
「一体何が??(良かった…バレてねェ)」
兵士達
「北の港…え…嘘だろ」
「北の港が…北の港が…!突如"出現"した毒蜘蛛の一味によって壊滅させられた…更には警備に駆け付けた第2皇子沁 霤メイ様まで行方不明に…!!」
兵士に変装したバレンタイム
「何!?毒蜘蛛の一味だと!?」
メディ
「何て間の悪い事に…毒蜘蛛の一味って言えば元"海の四天王"の一味じゃ!?」
兵士達
「皆の者!持ち場に付け!毒蜘蛛の一味が攻めて来るぞ」
兵士達は慌てふためきながらそれぞれ持ち場に着く
バレンタイムとメディはこっそりとその場から抜け出した
バレンタイム
「今はそれ所じゃねェ。さっさとザクロとパーマ(ジャンク)を探すぞ」
天井にへばりつくカエル姿のメディ
「海の四天王の一角よ。それとザクロちゃんをもし鉢合わせなんてさせたら」
バレンタイム
「絶対やり合うじゃねェか」
メディ
「ザクロちゃんならやりかねない。早く探し出さなければ…この国を出ないと」
ー王宮内ー
地下牢
ジャンク
「上から聞こえて来る騒音、それにさっきのサイレン、この騒ぎは何だよ女(七世)」
七世
「先程のサイレンは警戒レベルSの警報ですが…まさか誤作動で起こるとも思えませんが」
(Android/Chrome, ID:203dwIYm0)
31 :イエロー
09/17(火) 17:31
第16夜<范帝国の一件⑯>
ジャンク
「なら俺達の仲間が俺とザリーを助けに王宮へ攻め込んで来たとかか?ジャクハハハ」
七世
「まさか…そんな訳!」
タタタッ
すると1人の兵士が地下牢へ駆け込んで来た
兵士の1人
「七世さん…大変です!海賊が…!」
七世
「海賊?どうかされたのですか?何か騒ぎがあった様ですが…」
兵士の1人
「海賊…毒蜘蛛の一味が…北の港ジンショウを陥落させた…!そして今もなお…王宮へ攻め込んで来ているとの伝令が…!!」
七世
「な、な、何ですって!?」
兵士の1人
「なので七世さんも一刻も早くお逃げ下さい!」
ザリー
「毒蜘蛛の一味?聞いた事ねェな。何処の馬鹿だよ」
七世
「ウォー大国を占拠している巨悪の海賊団です…まさか…何で私達の范帝国へ…」
ザリー
「巨悪?そんで強いのか?そいつら」
ジャンク
「名は聞いた事がある。腕っ節が相当立つらしい」
ザリー
「何!面白ェ…!女(七世)…俺をこっから出せ」
七世
「何を言ってるんですか!どんな状況であれあなた達を出す訳には行きません。龍エン閣下の命令で出す訳には行きません!」
ザリー
「んだとこの野郎!」
ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地
海兵達
「いろは中将大変な事に…」
いろは
「解っている。それよりイリーガールは!」
海兵達
「偵察部隊が向かっているとの事でしたがどうやらまだ見つけられないという事でして…」
いろは
「イリーガール1人だけでも手を焼いていると言うのに幹部クラス"白線の女"に"大バサミ"のオリヴァまで!超絶何を企んでいる!本部への要請はどうなっているの?」
海兵達
「どうやら范帝国の第1皇子 沁 龍エン氏からの回答で本事件への海軍の介入を断ったそうで…」
いろは
「毒蜘蛛の一味といい、この国といい、一体超絶何を考えているの!」
海兵達
「我々はどうすれば!」
いろは
「王宮へ向かうに決まっているでしょ!」
そしていろは中将達が帝都ベキン王宮内へ向かった
そして時間は進む
ー帝都ベキンー
王宮内
兵士達
「范の力を見せつけてやろうぜ」
「たかが海賊2人だ!」
「俺達で必ず抑えるぞ!」
兵士に変装したバレンタイム
「すみませんがお尋ねしたい事が…」
兵士達
「何だ!そこのお前」
兵士に変装したバレンタイム
「捕らえられているザリー海賊団の2名を別の隔離場所に移動せよと命令がありまして…自分王宮に配属されたばっかりで場所を知らないんでお聞きしたいんですが…」
兵士達
「何だそんな事か」
「龍エン閣下の命令で捕らえられている海賊共(ザクロとジャンク)はここより南の階段を降りた地下牢にいるぞ」
兵士に変装したバレンタイム
「なるほどですね…!もしや鍵なんかは…」
兵士達
「何だ鍵も持っていなかったのか。ほらマスターキーだ!無くすなよ」
兵士に変装したバレンタイム
「ありがとうございます。助かります」
この騒ぎのせいか怪しまれる事無く自然な流れでバレンタイムは兵士からマスターキーを受け取ろうとしたその時…
ドガァァァァァン!!
爆撃音と共に壁が崩れ落ちた
兵士達
「何だ!」
「まさか現れたのか!?」
オリヴァ
「ヴァハハハ!邪魔するぜ」
毒蜘蛛の一味のオリヴァが壁を大バサミで叩き壊して侵入して来たのであった
バレンタイム
「あれが毒蜘蛛の一味メンバー…それに何て筋力してやがる」
バレンタイムは咄嗟に悟った
オリヴァの力量を…喧嘩で培った野生の勘で
兵士達
「何て力だ…!」
「嘘だろ、壁を突き破って…!」
「馬鹿!狼狽えるな!敵は1人!」
ダダダッ!!!!!
兵士達は一斉にオリヴァに襲い掛かる
バレンタイム
「馬鹿!止めろ」
ズザザザザッ!!!!!
オリヴァは右腕に移植している大バサミを剣の様に大振りし兵士達を斬り倒す
兵士達
「ぐはァ…」
「ぐ…ばッ」
バレンタイム
「范の屈強な兵士達を一瞬で…何て野郎だ」
オリヴァ
「おい!」
オリヴァは視線をバレンタイムに向けた
オリヴァ
「てめェは来ねェのか?范の兵士ってのはミサイルの様に突っ込んで来るって聞いたんだがよ。ヴァハハハ」
バレンタイム
「…ち」
兵士達
「まだ、だ!」
「まだやれる!」
ボロボロの兵士達は立ち上がった
バレンタイム
「おい!お前ら無茶するな」
オリヴァ
「威勢がいいな。息の根を止めてやるよ」
バレンタイム
「待てよ」
ガシッ
バレンタイムが兵士達の前に立ち、両の拳を叩き、オリヴァと対峙した
バレンタイム
「お前ら(兵士達)はさっさとここを退け」
オリヴァ
「どうやら腰抜けじゃなかったか。ヴァハハハ」
(Android/Chrome, ID:3q3rWW+90)
32 :イエロー
09/22(日) 18:24
第17夜<范帝国の一件⑰>
毒蜘蛛の一味次期幹部候補とも謳われる【大バサミ】のヴァルキリー・オリヴァに対するルーキー海賊ザリー海賊団3番手【賭け狂い】のバレンタイム
果たして勝負になるのか?
バレンタイム
(この肌に突き刺さる様な感覚はなんだ…)
そして遠くで隠れて見ていたDr.メディ
メディ
「あの馬鹿…何を考えているの!相手はあの毒蜘蛛の一味なのよ」
バレンタイム
「俺はこの国に縁もゆかりも無いが目の前の出来事を見逃す程腐った男じゃねェ」
バサッ
兵士に変装していた甲冑を脱ぎ捨てたバレンタイム
バレンタイム
「気張れ俺!」
ギュッ
腕に巻いてあった青いバンダナを頭に巻いたバレンタイム
オリヴァ
「お前ここの兵士じゃないのか?理由は解らねェがよ」
バレンタイム
「今話題のニューカマーザリー海賊団…ナンバー2のバレンタイムだ」
オリヴァ
「ザリー…海賊団?どっかで聞いた様な…まァどっちでもいいが」
タッ!!
オリヴァは速攻を掛けた
大バサミをバレンタイムに向けて振る
バレンタイム
「随分と大振りだな」
シュッ
バレンタイムは大振りを躱してオリヴァの右脇腹にパンチを入れる構えを取る
オリヴァ
「お前こそ解り易い」
バキィ!
バレンタイム
「ぐはァ…!!」
逆にカウンターで右回し蹴りを喰らい吹き飛ばされたバレンタイム
オリヴァ
「動きは良かったが俺の相手になるほどでもねェ」
バレンタイム
「ちくしょう…何て蹴りだ…一発で急所つかれちまった…はァはァ」
のたうち回るバレンタイム
オリヴァ
「これでトドメだ」
倒れ込むバレンタイムに追い討ちを掛ける如く大バサミを振り下ろすオリヴァ
メディ
「ちッ。仕方ないケロ」
ビローン!!
カエルの姿になったメディが長い舌を使ってバレンタイムは体を巻き込み物凄い速さで奥へと引っ張られた
そのお陰でオリヴァの一撃を躱したのであった
バレンタイム
「メディ…ちゃんか」
メディ
「馬鹿。あんた本当に死ぬつもりだったケロ」
オリヴァ
「次から次へと!ちょこまかとうざってェな!なんだそのカエル姿の珍獣はよ」
ダダダッ!
オリヴァはメディへ向かう
バレンタイム
「やめろって言ってんだよ。蓮華割りッ!」
オリヴァ
「な、に」
バキィ!
メディを視線に入れたオリヴァの一瞬の隙をバレンタイムを見逃さなかった
その隙に間合いに入り込み脇腹に渾身のパンチを入れたのであった
バレンタイム
「感触はあったぜ」
オリヴァ
「ちッ。雑魚から一発貰っちまったか」
バレンタイム
「マジかよ。全然効いてねェのかよ」
オリヴァの強大な筋肉にパンチは食い込まずノーダメージの状態であった
オリヴァ
「どうする気だ?ここでてめェの海賊人生終わらすか?それとも…そうだな!土下座しろ!そしたら命だけは助けてやる」
メディ
「本当!?」
バレンタイム
「アホが。誰が土下座なんか…」
メディ
「馬鹿ケロね。今のあんたじゃこの男とはやり合えないっての」
オリヴァ
「解ってんじゃん、そっちの女はよ」
メディ
「私達はあなた達…毒蜘蛛の一味に歯向かうつもりなんて…ないケロ。…見逃してくれない?」
オリヴァ
「駄目だ。土下座が先だ」
メディ
「解ったケロ。これで許し…」
メディが土下座しようとした時
バレンタイムが止めた
バレンタイム
「俺が弱いばっかりにメディちゃんにまでこんな真似させて情けねェ」
バレンタイムは再びオリヴァと対峙した
オリヴァ
「てめェの力量も測れないとは哀れだねェ」
ダダダッ
バレンタイムはオリヴァに向かい走る
バレンタイム
「今はまだ勝てねェかも知れんがいずれ…いずれ追い付く…!追いついてやる」
オリヴァ
「馬鹿が。その前にここで終わらせやるってんだ」
ギュッ
拳を握り締めるバレンタイム
バレンタイム
「喰らいやがれ!」
パァァァン…!!!
バレンタイムが踏み込み拳をオリヴァに向けた…その拳に握っていた煙幕玉が炸裂する
オリヴァ
「クソ!見えねェ…」
メディ
「カッコつけて…煙幕玉って」
バレンタイム
「今の優先事項はザクロとジャンクの奪還だ…逃げるぞ!(それに今の俺じゃこいつには敵わない…今は…だけどな)」
メディとバレンタイムは走り出した
道中、こっそり兵士の1人が渡しかけていたザクロとジャンクが閉じ込められている牢のマスターキーを拾い逃げるバレンタイム
メディ
「早く言ってよケロ」
バレンタイム
「あの男相当やべェぞ。それにしてもこの肌に突き刺さる感覚はなんだ」
オリヴァ
「何処に逃げやがった!」
(Android/Chrome, ID:5MOeV0jY0)
33 :イエロー
09/28(土) 22:27
第18夜<范帝国の一件⑱>
オリヴァ
「見聞色苦手なんだよな。クソッタレが」
500mは離れたバレンタイムとDr.メディ
バレンタイム
「はァはァ。何とか撒いたか」
メディ
「それよりさっき受けた傷は」
バレンタイム
「流石は毒蜘蛛の一味…だ。あいつは厄介だぜ」
オリヴァに右回し蹴りを直撃で食らったせいで昨日の莱 白シュウ戦に受けた切り傷が服の上から赤く滲み出していたバレンタイム
メディ
「こんなんであんたまだ動けるケロ?」
バレンタイム
「それよりもザクロ達は目の前だ…急ぐぞ」
メディ
「呆れたケロ」
バレンタイムとメディはザクロとジャンクが囚われている地下へと続く南の階段を目前としていた
ダダダダ!!
バレンタイム
「うっそだろ?」
バレンタイムは驚愕した
背後にはオリヴァが走り追いつこうとしていたのであった
オリヴァ
「煙幕玉で逃亡とは腰抜け野郎が!お前はここで処刑してやらァ」
バレンタイム
「何でこんな広い王宮内ですぐさま俺らの居場所を突き止める事が出来た?」
オリヴァ
「何だてめェ見聞色も知らねェのか。まァ気にせず俺が息の根を止めてやるぜ」
バレンタイム
「何を。メディちゃんはこの鍵を…」
メディ
「あんたまた無茶するケロ!?」
バレンタイム
「こいつはゲームだ。メディちゃんがザクロ達を取り戻せるか、取り戻せないかのな。勿論俺は取り戻せるに賭けるぜ」
バレンタイムはメディにマスターキーを手渡した
メディ
「気張るケロ。少し見直した。あんたカッコイイじゃん(馬鹿だけど)」
バレンタイム
「マジでか!チャンスあり?」
メディ
「うっさい。ザクロちゃん達を取り戻したら…いいえ5分で戻るケロ!」
バレンタイム
「5分ね…OK」
メディは一目散に南の階段を駆け下りる
オリヴァ
「逃がす訳ねェだろ!」
シュッッ!
オリヴァは階段を降りるメディに向かい跳んだ
バレンタイム
「行かせねェよ!鎧拳(ヨロイコブシ)」
シュ…
オリヴァのスピードに追い付き背中に右ストレートをキメたバレンタイム
オリヴァ
「ぐ…つーかてめェ何で俺のスピードに追い付いてやがる」
バレンタイム
「ようやく効いたか俺のパンチ」
オリヴァ
「俺の質問に答えろ!さっきまでの動きじゃねェぞどうなっている?」
シュ…
バレンタイムはまたもや間合いを詰める
オリヴァ
「俺と互角…いやそれ以上…?」
バレンタイム
「鯉幟(コイノボリ)!」
バゴォォ…
オリヴァの顔面に強烈な左アッパーをキメたバレンタイム
オリヴァ
「ぐはァ…威力も上げてやがる」
バレンタイム
「予想以上に効いてくれたか」
オリヴァ
「どうなってんだ。てめェ…さっきまでとは段違いじゃねェか」
バレンタイム
「疲れが限界突破してアドレナリンがドカドカ出て来ていて力が増してんだよ」
オリヴァ
「何を訳が解らん事を!」
ダダダッ
オリヴァはバレンタイムに突っ込む
バレンタイム
「お前のスピードに追い付いた理由…それはこの国の体術"瞬"を真似ただけさ」
オリヴァ
「下らねェ!てめェみたいなルーキーに負ける訳ねェだろ」
大バサミを剣の様に振るったオリヴァ
バレンタイム
「遅い…!追い着いた」
バキィ!
紙一重で躱したバレンタイムはカウンターで右拳をオリヴァの顔面にキメた
オリヴァ
「ちょこまかと!」
さっきまでの動きとはまるで別人になったバレンタイム
本人はちゃんと解釈した訳ではなかったがアドレナリンが分泌する事により力がより一層増した事も勿論起因したものである
そして范帝国の体術"瞬"これは外海では"剃"と呼ばれる体術なのだが、本来これらは鍛錬を日々こなしてようやく会得出来る術であるがこれを咄嗟に真似る事に成功したのは昨日の萊 白シュウが使った"瞬"を瞬時に仕組みを理解した事による賜物…つまりはバレンタイムはカリスマ的なバトルセンスの持ち主であった
バレンタイム
「今のカウンターパンチは効いてねェ様だな。今度は筋肉が硬くなった…どうなってんだよお前の体の構造はよ」
オリヴァ
「覇気を知らねェガキにここまでしてやられるとはよ」
ダンッ!
踏み込み構えるオリヴァ
バレンタイム
「この距離でそのデカイハサミを振るう気か?意味ねェだろ」
その距離10m
オリヴァ
「殺人ギロチン!」
バレンタイム
「な、何!」
バギィィンッッ…!!!
振るった大バサミから飛ぶ斬撃がバレンタイムに向かい放った
避ける事も出来ず直撃した
バレンタイム
「ぐ、はッ」
バタン…
倒れ込むバレンタイム
オリヴァ
「ヴァハハハ。飛ぶ斬撃が珍しいのか?」
(Android/Chrome, ID:BK1AwAWH0)
34 :イエロー
10/05(土) 21:50
第19夜<范帝国の一件⑲>
オリヴァ
「ルーキーが随分と手間取らせやがって」
バレンタイム
「クソ痛ェ。まだ…まだ1分半くらいだろ。止めねェとメディちゃんが…」
気を失いそうになるバレンタイムはなんとか両腕を床に付けて立ち上がろうとする
そしてメディが階段を下りて決死の1分半が経過した
オリヴァ
「死ねェッ!」
オリヴァが深手を負ったバレンタイムに向けて大バサミを振った
バレンタイム
「はァはァここまで…か」
ー地下牢ー
ザリー
「あ?誰か来るぞ」
ジャンク
「ん?」
七世
「まさか毒蜘蛛の一味!?」
兵士の1人
「七世さんは私がお、お守り致します!」
メディ
「はァはァ…やっと着いたケロ」
ようやくメディが地下牢に辿り着いた
ザリー・ジャンク
「女」「メディ!」
メディ
「はぅ…ザクロちゅわん…何て可哀想ケロ…いやそんな事言ってる場合じゃないケロ!」
兵士の1人
「何奴!珍獣め!侵入者の賊だな!?」
メディ
「は?違うケロ…まァ違くもないケロか」
兵士の1人
「ええい!」
ザッ
メディに槍を放つ兵士
メディ
「あんたなんかに構ってる暇ないケロ」
バキィ!
ヒップアタックを兵士にキメるメディ
兵士
「ぐへ」
メディ
「ザクロちゃんはともかくジャンクあんたまで何やってるケロ」
横たわる兵士の上に座りそう呟くメディ
ジャンク
「こっちの台詞だよメディ!お前こんな所で何してんだ」
メディ
「ザクロちゃんが捕まったと聞いて助けに来たケロ。あ。あんたはついでねジャンク。それにしても何て姿…ザクロちゅわん。可哀想ケロ」
ジャンク
「ついでだ?ふざけろよ」
メディ
「あら?そんな口ぶりしていいのかしらぁん?」
クルクルと地下牢の鍵を回してジャンクを煽るメディ
ジャンク
「お前それ…」
七世
「お仲間…さん?何故ここを!それにその鍵は…」
メディ
「何?あんたも兵士なの?やるならやるケロ…」
七世
「い、いえ!」
メディ
「そう。それより時間がない!鍵を開けるケロ」
七世
「だ、だから何故鍵を!?」
ガチャンガチャン…
地下牢の鍵を開けてザリーとジャンクを助け出した
そして分厚い鉄板の手錠を外したザクロとジャンク
ザリー
「うおおおおお!身軽だ」
ジャンク
「やっと解放か。肩凝っちまった。んでメディ…時間がないってのは?」
メディ
「理由は長いから省くけど毒蜘蛛の一味がこの王宮に侵入してるケロ…それで真上で毒蜘蛛の一味の1人と鉢合わせして…バレンが足止めしてるのよ」
ジャンク
「な、に?」
ザリー
「1人だけ抜け駆けかよ。ズリィぞバレン!俺がそいつをヤる」
メディ
「ザクロちゃんでも…」
ザリー
「強いんだろ?そいつ?俺が叩きのめしてやる」
メディ
「ザクロちゅわん…」
ザリー
「…おい女(七世)!俺の武器は?」
七世
「これは大変な事態です…閣下の命令であなた方は出す訳には…」
ザリー
「うるせェ。んで俺の武器は?」
七世
「ひィ…そこの棚に閉まってます」
ガチャン
ザリーは棚から釘バッドの武器を手に取り
ジャンク
「お、俺の手甲鉤もあるじゃねェか」
ガチャン
ジャンクも手甲鉤を手に取った
メディ
「ジャンクいい?」
ジャンク
「何だ?」
メディ
「ザクロちゃんに無理はさせないたくないケロ。やばくなったらあんたが止める、解ったケロ?」
ジャンク
「あァ解ってる」
ザリー、ジャンク、メディの3人は地下牢の階段を駆け上がった
七世
「はわわわ…どう閣下にお伝えしたらいいか…」
ー王宮内ー
龍の間の広間
兵士達
「閣下失礼致します!」
「伝令により…!」
龍エン
「解っておる。毒蜘蛛の一味が王宮へ侵入したらしいな」
兵士達
「は!更に被害は各地にて…」
「強さは未知数との事」
「第2皇子…!霤メイ様まで行方不明に…!指示を下さい!」
龍エン
「フン。ただ一言言えるのはあやつらの好きにはさせん」
スタスタスタ…
そこへ1人の男が気絶した兵士を両脇に抱えて入って来た
兵士達
「き、貴様!何処から?」
「何者だ!」
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「扉の前に兵士がたった2人とは。警備が手薄だな?それともそれだけこの部屋は安全と言う証か?」
バサッ
両脇に抱えていた気絶している兵士を床に置いた
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「あなたが噂に聞く范の"生きる人間兵器"とまで言わしめた沁 龍エン氏か」
ザザッ!!
兵士達は黒マントを羽織る男に次々と槍を向けていた
龍エン
「お前達下がれ」
兵士達
「しかし…!」
「この男は!?」
(Android/Chrome, ID:xXKOVjBe0)
35 :イエロー
10/12(土) 22:10
第20夜<范帝国の一件⑳>
龍エン
「その男の間合いには入るな。死ぬぞ。お前らではこの男の相手は出来ん」
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「范の兵士は屈強と皆口々に言うが大した事はないな」
龍エン
「フン。貴様にはこの国の真髄は知る由もないだろう」
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「下らぬ戯言を…」
龍エン
「下がれお前ら」
兵士達
「し、しかし…」
「相手は1人です!」
ジュウウウ…
バタンバタン…
黒マントを羽織る男に槍を構えた兵士達は次々と全身黒焦げになり倒れていく
兵士達
「熱つい…!」
「く、は…」
「はァはァ…何だこの能力は?」
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「ご無礼を失礼する。我が名は毒蜘蛛の一味の"総司令官"をしている…ア」
龍エン
「貴様の名など既に知っている。アポロン・ヒートだな」
黒マントを羽織る男の正体とは
【イリーガール】のカラメッラ・キャンディと共に先に范帝国へ潜入していた男
毒蜘蛛の一味 "総司令官"
【太陽】のアポロン・ヒート
懸賞金14億6110万ベリー
※アラクネに次いでナンバー2の男
アポロン
「龍エン皇子に我が存在を知っているとは」
龍エン
「確か23年前か…今は無き"王下七武海"に在籍していた男を見間違える訳が無い」
アポロン
「過去の話だ。よせ」
龍エン
「それで貴様の様な男が何をしに此処へ?」
アポロン
「話が早くて助かる。率直に言おう。范の皇帝の命を頂きに来た」
龍エン
「笑えん冗談を。それを意味する事を知っているのか」
アポロン
「我々は。いや我がウォー大国は世界を統べる為に。手始めにこの范の国を落とす事に決めたのだ」
龍エン
「フン。能書きはいい。皇帝の命も下衆らにはやらん。それにこの国を落とす?馬鹿を言え」
【第1皇子】の龍エンと【太陽】のアポロンは対峙した
アポロン
「流石は范の生きる人間兵器。王の器と言うべき男か…中々の覇気を感じるぞ」
龍エン
「そのふてぶてしさ、嫌いではない。だが范を舐めるなよ」
アポロン
「我が名の異名は"太陽"。その意味を知っているか?」
ゾゾゾ…
アポロンの周りの床は静かに溶け出していた
そしてとてつもない熱風を覆っていた
龍エン
「フン。深淵の炎とでも言う気か」
アポロン
「左様だ」
ドロォォォッ!
炎を纏った熱風が龍エンに向かって行く
龍エン
「幼稚な攻撃だな」
ズズズス…
龍エンの前で熱風は消えた
アポロン
「なるほど。これが噂の…」
龍エン
「俺の前ではただの子供の火遊びに過ぎん」
アポロン
「気圧の変化に関係する能力…噂に聞いた"キアキアの実"の気圧能力か?」
龍エン
「気圧は変えれば熱風をも弾く。貴様と俺とでは子供と大人のじゃれ合いに過ぎん」
★キアキアの実
気圧変化人間
周囲の気圧を自由自在に切り替える事が出来る能力である
龍エンは覚醒済みなので能力の幅は未知数であった
いかなる物質も気圧で消す事が可能である
アポロン
「流石は范の閣下と言った所か」
龍エン
「黙れ。瞬」
シュッ
アポロンの間合いに入る龍エン
龍エン
「圧撃(アツゲキ)」
アポロン
「何?」
バゴォォォン!
圧力を込めた右拳をアポロンに向けた瞬間、気圧が空気爆弾の様に破裂した
アポロン
「ぐ、は…」
龍エン
「今じゃアラクネ一派の右腕に成り下がった貴様では俺の相手になどならん」
グイッ
龍エンは横たわるアポロンの首を持った
龍エン
「頭が高いぞ。貴様ごときにこの国は落とさせん」
アポロン
「火焰・紅蓮(スカーレッド)」
横たわるアポロンの両の掌から深淵の炎が飛び出して来た
兵士達
「ひィ」
「化け物だ」
「焼け焦げる…」
龍エン
「お前達は俺の後ろへ下がれ…圧壁(アツヘキ)」
ズズズス…
龍エンの圧力で深淵の炎を消したのであった
アポロン
「…厄介な能力だ」
龍エン
「貴様に俺の能力を観察させる程手を休ませる俺ではない」
バゴォォォン!
追撃の圧撃をアポロンへ向けて振るう龍エン
アポロン
「はァはァ…重い一撃であったな」
龍エン
「フン。気に入らないな」
アポロン
「計算外であった。一介の国の皇子がここまで強いとはな」
龍エン
「俺の圧撃を1度ならず2度まで喰らい体が吹き飛ばないとはな。本来なら肉片が残らず破裂する技なのだがな。…覇気が強靭で有れば有るほど悪魔の実の能力を防げると言うのは事実であったか」
アポロン
「…やはり我が龍エン皇子を引き受けて正解であったか。他の者ではとうに死んでいた」
龍エン
「フン。首領アラクネへ伝えろ。海賊に屈する国ではないとな」
(Android/Chrome, ID:qyC3au4R0)
36 :イエロー
10/20(日) 17:34
目次4
第21夜<范帝国の一件㉑>
>>37 第22夜<范帝国の一件㉒>
>>39 第23夜<范帝国の一件㉓>
>>40第24夜<范帝国の一件㉔>
>>41第25夜<范帝国の一件㉕>
>>42 第26夜<范帝国の一件㉖>
>>43第27夜<范帝国の一件㉗>
>>44 第28夜<范帝国の一件㉘>
>>45第29夜<范帝国の一件㉙>
>>46第30夜<范帝国の一件㉚>
>>47 12/28
[范帝国]
第3皇女の沁 柳(リュウ)ギョク(28歳)
皆からは柳ギョク様と呼ばれる
[武器]???
[見た目]艶のある緑髪
[笑い方]笑う事がない
憧れの兄達に追い付こうと必死にもがく柳ギョク。彼女に決して明かされない過去があったり…
[范帝国]
官女の七世(20歳)
皆からは野心家と呼ばれている
[見た目]猫っ毛
過疎地の村出身の彼女は後の皇帝になるだろう沁 龍エンの妃になる野望を抱えている
[范帝国]
白兜の萊(り) 白シュウ(53歳)
ベキン西軍隊長を務めている
[武器]基本何でも扱える凄腕
[見た目]白兜を常に被っている
[笑い方]ばははは
面倒見がいい人望の厚い男
[毒蜘蛛の一味]
黒後家蜘蛛(くろごけぐも)一派の腸ウン(31)
皆からは腸ウンと呼ばれる
[懸賞金]10億5000万ベリー
悪魔の実の能力のレア度と危険度からこの懸賞金が掛けられたらしい
[異名]朧月
身を潜めたり出したりする事からこの異名が付く
[血筋]范帝国出身で元王宮兵士
[武器]ウラウラの実の能力者
独自で編み出した"裏トンネル"を使い各地を自由自在に移動する事が可能である
[見た目]黒マスクを常に付けている
[笑い方]笑う事がない
[毒蜘蛛の一味]
女郎蜘蛛一派のヴァルキリー・オリヴァ(48)
皆からはオリヴァと呼ばれる
[懸賞金]6億8600万ベリー
[異名]大バサミ
右腕に移植してある大バサミから来ている
[武器]右腕に移植してある大バサミと肉弾戦を得意としている
[見た目]筋骨隆々のドレッドヘアー
[笑い方]ヴァハハハ
彼はその昔『笑う海賊団』に在籍していたが毒蜘蛛の一味から引き抜かれる形で移籍して来た
[毒蜘蛛の一味]
女郎蜘蛛一派のカラメッラ・キャンディ(28)
皆からはキャンディと呼ばれる
[懸賞金]8億9810万ベリー
[異名]イリーガール
常に飄々と動き何を考えているか読めない立ち回りをしておりこの異名が付く
[武器]爆発する飴玉を武器として使用している。これが能力なのかは不明である
[見た目]ショートのダークブラウン髪
[笑い方]きゃはは
[毒蜘蛛の一味]
女郎蜘蛛一派当主のシルバニア・ホワイト(不明)
皆からは当主やホワイトと呼ばれる
[懸賞金]11億4110万ベリー
[異名]白線
何故この異名なのかはまだ伏せています
[血筋]一味にて唯一素性不明の女である
[武器]悪魔の実の能力者と判明している。羽衣の様な白いオーラを身に纏う事が出来る
[見た目]銀髪で常に純白のドレスを好んで着ている
[笑い方]笑う事がない
[毒蜘蛛の一味]
総司令官のアポロン・ヒート(58)
皆からは総司令官と呼ばれる
[懸賞金]14億6110万ベリー
[異名]太陽
体全身から深淵の炎を出す事からこの異名が付いている
[血筋]アラクネのみ真相を知っているらしい
[武器]悪魔の実の能力者と判明している。深淵の炎を扱う事が出来る
[見た目]黒マントとサングラス
[笑い方]笑う事がない
昔存在した王下七武海の一角を担っていた
謎多き男。今後にご注目貰いたい男
(Android/Chrome, ID:Q46ClcY00)
37 :イエロー
10/20(日) 17:38
第21夜<范帝国の一件㉑>
ー王宮内ー
皇(すめらぎ)の間
范帝国の皇帝
「戦況はどうなっておる?」
范帝国のただ1人の皇帝の名は
沁 畄(りゅう)セイ
王宮の軍師
「は!王宮広場にて賊が侵入しており兵は壊滅状態との事です。そして龍の間の広間にて第1皇子龍エン様と賊の大将が戦闘中…こちらはもうすぐ抑え込みに成功との事です」
畄セイ
「流石は我が息子龍エンだ…それで霤メイは未だ見つからないのか?」
王宮の軍師
「は!全力で国内を探しておるのですが未だ行方が不明でして…」
スタスタ…
そこへ2人の足音が
畄セイ
「来たか。"カク"、"ビシャ"」
口と鼻にチェーンのピアスを付ける老人
「皇帝よ。この騒ぎは一体なんじゃ?これじゃゆっくり鼻毛も抜けん」
范帝国 皇帝に仕える2人いる側近の1人
【戦慄の豪傑】の兎(う) カクビ
王宮の軍師
「何と…!ご隠居されてらっしゃるカクビ様…それにビシャモン様…まで!」
顔に御札を付ける老人
「ほほほ。賊が范に攻め込むとは物騒になったもんじゃ。はていつ以来じゃ?」
范帝国 皇帝に仕える2人いる側近の1人
【地獄耳】の萊(り) ビシャモン
王宮の軍師
「会話を聞かれていたのですが…流石は地獄耳…」
その2人の実力は未知であったが第1皇子龍エン、第2皇子霤メイの武術の師匠でもあった
そして王宮の軍師が現在の戦況などを2人の側近に報告したのである
畄セイ
「先の通り。霤メイは生きているのか死んでいるのかも解からぬ…龍エンは敵大将を抑えている。しかしネズミはまだいるとの事」
王宮の軍師
「それが問題なのです。今だ息を潜めているネズミは3匹。北の港ジンショウで目撃されている"白線"のホワイト…更にはこの国の裏切り者である"朧月"の腸ウン…そして先日の武術祭で確認されている"イリーガール"のキャンディの行方が未だ不明…この者達が攻め込んで来たら…と考えると」
カクビ
「霤メイ坊ちゃんはあの性格だ。興味本位で賊に近付き、してやられたのかの。よっほい、鼻毛取れてすっきりだのォ」
ビシャモン
「ばっちぃぞカクビ。………ネズミは不味くてわしゃ嫌いじゃ」
畄セイ
「カク、ビシャよ。残りのネズミを任せたいのだが?」
ビシャモン
「折角隠居しておったのにのォ」
カクビ
「事態が事態。仕方があるまい」
ビシャモン
「しかし賊の目的が皇帝の命である以上…最悪のケースもあるのォ。カクビ、貴様はここで残って皇帝の護衛をするのが良いじゃろ」
カクビ
「あい解った(フン…タヌキジジイめ。自分1人だけ賊と遊びたいのだろう)」
王宮の軍師
「ビシャモン様くれぐれもお気を付けて」
ビシャモン
「アホ抜かせ。誰にモノを言っておる。こう見えても狩りは大好物でのォ」
カクビ
「おーお。張り切りおってビシャモン」
ビシャモン
「カクビ…皇帝を…後を頼むぞ」
カクビ
「カッカッカッ。鼻毛の様にむしり取ってやるよ」
ビシャモンはスキップしながら皇帝の部屋を後にしたのであった
王宮の軍師
「ビシャモン様のスキップ…何処か奇妙な…」
そして時間は少し進んだ
ー王宮の大きな中庭ー
ビシャモン
「王宮内は悲惨だのォ。僅かに息をする者も残ってはいるが…」
救護班の1人
「ビシャモン様の指示で助かる者は速やかに運んで応急処置をしております」
ビシャモン
「頼んだぞ。わしゃネズミ狩りをして来るんでのォ」
救護班の1人
「ネズミ狩り?」
ビシャモンがまず警戒をしたのが未だ姿を見せぬ毒蜘蛛の一味ホワイト、腸ウン、キャンディの3人の存在であった
ビシャモン
「見聞色は久方振りじゃのォ…ほう…強い生命力が4人かの…1人は龍エン坊ちゃんで残り3人が賊って所かのォ」
ビシャモンの見聞色での感知半位は約10km、その中で微かな反応を感じ取り中庭に出て来たのであった
そして少し離れた中庭にあるテラスに座る1人の女
キャンディ
「きゃはは!どうやらわたーしに気づいてるくない?」
キャンディもまた見聞色にて近くにいるビシャモンの殺気を感じ取っていた
キャンディ
「きゃはは!この距離まで殺気を放つなんて…やばくね??」
すると
シュン…!!
ビシャモンがキャンディの前に降り立つ
ビシャモン
「お嬢ちゃん見ぬ顔じゃの。貴様が賊の1人かのォ?」
キャンディ
「ゲ!!嘘!!殺気がした傍から直ぐにわたーしの前に現れるなんて」
ビシャモン
「ほほほ。半世紀前なら音を消して根首を掻けたんじゃがのォ」
ビシャモンの見聞色は范の体術『瞬』と組み合わせる事により特定の相手の場所に瞬時に移動する事を可能にしていた
これはビシャモンのみに許された神業である
(Android/Chrome, ID:Q46ClcY00)
39 :イエロー
10/28(月) 21:34
第22夜<范帝国の一件㉒>
キャンディ
「何て破天荒なおじいちゃん。そしてわたーしが海賊ってのはバレバレ?」
ビシャモン
「ほほほ。范でその様な面妖な服装はまずおらんし…貴様覇気漏れてるしのォ?阿呆か貴様」
キャンディ
「ぐぐぐ。見逃してくんない?わたーしの任務ってこの王宮に仲間を先導する事だけだったし。それにここの兵士は1人も傷付けてないし」
ビシャモン
「知るかのォ。この壊滅的な状態を見て見逃す程甘い訳なかろう」
スッ…!
ビシャモンがノーモーションで蹴りを入れようとすると
キャンディ
「はっや!」
ヒラリッ
何とかそれを躱すキャンディ
ビシャモン
「良い動きじゃの。本気で蹴り落とすつもりだったんじゃが」
キャンディ
「おじいちゃん何者??」
ビシャモン
「皇帝の側近。ついでに言うと単なる強さで言えばわしゃこの国で1番強いぞ」
キャンディ
「マジ?あの皇子達よりも?」
ビシャモン
「試してみィ。ま。真の強さで言えば龍エン坊ちゃんの実力が范イチかもな。」
キャンディ
「ハズレくじ引いちゃったんだわたーし。」
ビシャモン
「ほほほ。そんな事言わんと向かって来いのォ」
キャンディ
「はじける飴(キャンディキャノン)」
口から吹き出した飴玉をビシャモンに向けて打つキャンディ
ビシャモン
「ばっちぃの…ふん」
バキィ
飴玉を蹴りで粉々にするビシャモン
キャンディ
「うっそ??何で爆発しないの??」
ビシャモン
「その飴玉から何か臭うと思っての。火薬でも仕込んでるとは思ってたがのォ…爆発する前に覇気で粉砕しただけじゃ」
キャンディ
「ちょっと…強くね??」
タタタタ!
キャンディは逃げる様に走り出した
ビシャモン
「ほほほ。ネズミ狩りは始まったばかりじゃぞ。少しは楽しませんとのォ」
キャンディ
「嫌だァァァ!うゥ…てかもう追いついてる?」
ビシャモン
「本気を見せたらどうじゃ?」
キャンディ
「おじいちゃん見るからにやばそうなんだもん…多分やり合っても無傷じゃいられなそ」
ビシャモン
「正解じゃ。獅封連脚」
両手を地面に付き両足を縦横無尽にキャンディに蹴り続けるビシャモン
ズドドドド!
キャンディ
「ぐはァ…!何て速さと足技の威力なの!」
蹴り飛ばされ壁に激突するキャンディ
ビシャモン
「貴様は解っておらんのォ。わしゃに捕まるという事は…すなわち地獄だぞ」
キャンディ
「はァはァ…。ぷっちん来ちゃったかも!」
ビシャモン
「ん…?」
ヌルヌル……
キャンディの体から体液が溢れ出ていた
ビシャモン
「パラミシアか?この匂い…油か」
キャンディ
「褒めてあげるねおじいちゃん!わたーしに能力を使わせるとか超超!凄い事だよ」
ビシャモン
「何をするか知らんがその前に仕留めるかのォ」
シュッ
ビシャモンはキャンディにトドメの蹴りを放つ
キャンディ
「はじける体(オイルボディ)」
ビシャモン
「な、に?」
スカ…
キャンディの体から滑り抜ける様にビシャモンの蹴りは不発に終わる
ビシャモン
「油まみれになる事でわしゃの足技を滑らせたかのォ」
キャンディ
「それだけじゃないよ。はじける右腕(キャンディファイア)」
ザッ…ボッ!
キャンディは右腕を壁に摩擦する事により油が発火し炎を纏った右腕でビシャモンにカウンターを突き出した
ビシャモン
「阿呆ゥ。そんな事すれば貴様の右腕まで焼け焦げるじゃろ」
キャンディ
「きゃはは!どうだろねェ」
シュッ
キャンディはビシャモンに炎を纏う拳を突き出す
ビシャモン
「喰らうわけが…ん?」
躱そうとするビシャモンは足元に違和感を覚え、一瞬硬直した
ビシャモン
「ほォ…ワシの足場を油で滑らせたか」
バキィ!
その僅かな隙にキャンディはビシャモンに炎を纏う拳を喰らわせた
キャンディ
「きゃはは!ついでに解ってると思うけど火に油を注ぐとどうなるかな」
バゴォォォン
ビシャモンが立つ場所…火花が油まみれの足元から引火し爆発した
キャンディ
「え!?」
土煙が立ち込める中キャンディは絶句していた
ビシャモン
「……はァ。年寄りに躊躇無しかい」
平然と立ち上がるビシャモンの姿に
キャンディ
「おじいちゃん無傷?」
ビシャモン
「ほほほ」
キャンディ
「きゃはは…でも!でも!どう?ただのネズミでも強いでしょ?」
ビシャモン
「その炎の腕は武装色と併用して使える技か…随分楽しめそうじゃのォ」
キャンディ
「1つ聞いておくんだけど」
ビシャモン
「何じゃ」
キャンディ
「この国で1番強いおじいちゃんが呑気にわたーしの相手をしていて大丈夫?」
(Android/Chrome, ID:qTejWCq+0)
40 :イエロー
11/02(土) 20:30
第23夜<范帝国の一件㉓>
ビシャモン
「はて。言ってる意味が解らんがのォ」
キャンディ
「きゃはは!今皇帝にはとっても強ーい護衛はついてるの?」
ビシャモン
「何を言っておる童よ」
キャンディ
「この戦は既にわたーし達の勝ちなんだよね。総司令官が王宮に来ている時点…でね」
ビシャモン
「ほほほ。その総司令官とやらがどれだけ強いのかは知らんが今皇帝を護衛しているもう1人の側近(カクビ)はわしゃの片割れ。そんなヘマはせん」
ー王宮内ー
皇の間
カクビ
「さてさて。これはどういう事じゃ?」
畄セイ
「この男は我が息子が取り抑えているハズじゃ」
王宮の軍師
「何故だ!敵の大将は第1皇子龍エン様が制圧しているハズでは!?」
3人が見る先には黒マントを羽織るサングラスを掛けた男が1人
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「御機嫌よう」
ー王宮内ー
龍の間の広間
龍エン
「フン。下衆目が」
兵士達
「流石で御座います!閣下!」
「賊風情で閣下に歯向かうなんておこがましい」
アポロン
「…」
時同じくして圧倒的な力で【第1皇子】の龍エンによる【太陽】のアポロンの制圧が完了していた…ハズだった
兵士達
「どうしますか閣下?この敵大将は即刻打首にするべきですか?」
「そうですよ!こんな危険な男を野放しにしてはまずいです」
龍エン
「こいつの息の根を止めるのは霤メイの居場所とこいつらの持つ情報を全て聞き出してからだ。海楼石の錠を用意しろ」
兵士達
「はッ!」
ゾ ゾ ゾ !!!!!
突然の熱気が辺り一帯を包んだ
アポロン
「…」
アポロンは熱気と共に立ち上がった
龍エン
「何だと!」
ズズズ…!
龍エンは咄嗟に気圧で壁を張った
兵士達
「!?」
ゾゾゾ…!!!
熱風が兵士達を襲う
龍エン
「まだ余力があったのか。瞬」
兵士達
「熱、い」
龍エンは瞬を使い兵士3人を抱え部屋の奥へ移動した
アポロン
「咄嗟の動きは見事だった」
龍エン
「何故まだ動ける。既に貴様の居る範囲は気圧の低下で酸素濃度が最も低くなっている。幾ら超人と言えど動ける訳が無い」
アポロン
「そんなに慌ててどうした?その様な顔も出来るのか第1皇子よ」
龍エン
「次で仕留める。圧撃(アツゲキ)」
バキィ…!!
圧力を込めた右拳を速攻で繰り出す龍エン
アポロン
「…そろそろか」
平然と立ち尽くすアポロン
龍エン
「何を言ってる?今の一撃効いていないのか」
アポロン
「そして我が超人?笑わせるな。それを超越した存在が我なのだ」
龍エン
「問に応えろ」
アポロン
「何を不安な顔をしている第1皇子よ」
龍エン
「一体どうなっている」
アポロン
「我から情報を聞き出す為にと、我を仕留め損なったのが運の尽き
火焔・灼熱(ショート・サン)」
ザザザァ!!
深淵の炎の塊が小さな太陽の様に…球体がアポロンの手より飛び出し龍エンを襲う
龍エン
「フン。貴様の技は効かぬと言ったばかりだろ」
圧力で炎を消そうする龍エン
しかし…
アポロン
「我は太陽。深淵の炎は気圧の変化ごときで沈む道理は無し」
ドバァァァ!
龍エンに炎を浴びせた
龍エン
「ぐ、は」
グッ…
全身に火傷を負いながら立ち塞がる龍エン
アポロン
「ほう。立つか第1皇子よ」
龍エン
「フン。下衆らに…この国を…皇帝を落とせはしない」
アポロン
「滑稽だな。賊の大将をここで制圧してると思い込んでる男の顔は」
龍エン
「何を言っている」
アポロン
「皇帝は死ぬ。これは運命だ」
龍エン
「くどい」
アポロン
「今しがた…皇帝の顔は拝んだぞ」
龍エン
「何を言っている」
ドロォォン…
アポロンの体は少しずつ溶け出した
アポロン
「素直に褒めてやろう。予想外であった…第1皇子がここまでとはな。我の"熱分身"を打ち崩すとは」
龍エン
「分身…だと?」
アポロン
「実際の力の半分以下で作り出す我の幻影で挑んだのが失敗だったか」
龍エン
「本体は別…まさか!?」
アポロン
「我の本体はもう皇帝の目の前にいる」
龍エン
「貴様ァ!」
アポロン
「熱分身の最後の上澄みで第1皇子を消してやろう…火焔・千年(サウザンド・サン)」
ボボォ!!!
強大な炎を龍エンへ向けるアポロン
龍エン
「死ぬのは貴様だ。気龍円(キリュウエン)」
ズズズズ…!!!
龍を象(かたど)る気流がアポロンの強大な炎と相殺した
アポロン
「はァはァ。何をした」
龍エン
「この部屋全体の酸素濃度は更に低下した。直に意識は途絶える」
この術は龍エンにとっても負荷が掛かる諸刃の剣であった
(Android/Chrome, ID:qLPWQVrG0)
41 :イエロー
11/10(日) 14:28
第24夜<范帝国の一件㉔>
龍エン
「はァはァ。皇帝は下衆らにはやらん」
アポロン
「戯言を…これでさらばだ第1皇子」
アポロンの『ギラギラの実』で出来た熱分身は全て溶けた
★ギラギラの実
灼熱人間
空の太陽から力を借りうる能力である
莫大な太陽エネルギーを炎に変換して扱う事が出来る
アポロンは独自に実際の力の半分を使い熱分身を作る事が可能である
龍エン
「はァはァ」
スタ…スタ…
龍エンは満身創痍の状態で酸素濃度の低下により気絶した兵士達3人を抱え自室の"龍の間の広間"を出た
龍エン
「下衆らの好きにはさせんぞ」
ー王宮内ー
皇の間
黒マントを羽織るサングラスを掛ける男
「御機嫌よう」
『本体』のアポロンがそこに立つ
畄セイ
「此奴は賊の大将か」
王宮の軍師
「しかし…何故此処に!」
カクビ
「さーてと。皇帝と軍師は下がっておれ。龍エン坊ちゃんが出し抜かれたか(龍エン坊ちゃんの覇気はまだ王宮内で感じ取れている…つまりまだ生きている)」
アポロン
「出し抜かれた訳ではない、最初から決まっていた事だ。まァ彼奴は間違いなくこの国で1番厄介な男ではあったがな」
畄セイ
「カク!今すぐ此奴を取り抑えろ!」
カクビ
「あい畏まった」
カクビは音を出さずに瞬を使いアポロンの背後を取る
アポロン
「ほう。良い動きだ」
カクビ
「覇ァ!」
ドゴォォッ!
カクビがアポロンの背中へ右腕を構えた瞬間、アポロンは何故か吹き飛ばされた
カクビ
「どうだ外海の海賊よ。未だ味わった事が無かろう。この"遠当て"は」
スタスタスタ
吹き飛ばされたハズのアポロンは立ち上がりカクビに向かい歩き出した
アポロン
「遠当てだと?まさかな」
カクビ
「平然と立ちやがって。全然効いてないってかのォ」
アポロン
「左様だ。火焔・紅蓮(スカーレッド)」
ボボォォ!!
アポロンの体から深淵の炎が飛び出しカクビに襲い掛かる
畄セイ
「何だあの力は?」
王宮の軍師
「ロギア…!?初めて見ましたが…」
カクビ
「覇ァァ!」
ギュッ!!
しかしカクビは臆せず襲い掛かる深淵の炎に向かい、右腕を構えるカクビ
アポロン
「それは何だ?何故素手で」
ズザァァ…!
深淵の炎は掻き消された
カクビ
「カッカッカッ。今から死にゆく男に教える必要は無かろう」
王宮の軍師
「流石はカクビ様!その昔范帝国に武神有りとまで言わしめた"戦慄の豪傑"の実力は健在ですね!」
カクビ
「よせやい…こちとら今じゃタダの隠居老人。ビシャモンにすら遅れを取る始末じゃ」
アポロン
「まさかその遠当てとは…武装色の覇気か?」
カクビ
「まさか2度の攻撃だけで見抜くとは敵ながら天晴れ」
アポロン
「しかしその量の覇気を遠当てで飛ばすとはな」
カクビ
「カッカッカッ。ワシは生まれつき人よりも膨大な覇気を持ち合わせておった。その為武装色の覇気として内から外へ遠当てで飛ばす事が出来るんじゃよ」
アポロン
「膨大な覇気か」
カクビ
「カッカッカッ。この遠当てには膨大な月日掛けた…真似ようとも真似出来んからネタをバラシただけじゃ。お主じゃ10年掛けても不可能じゃよ」
…
またもカクビは瞬を使いアポロンの視界から姿を消した
アポロン
「…右後ろか」
カクビ
「正解じゃ。覇ァァァ!」
強大な武装色の覇気を遠当てでアポロンに向け飛ばすカクビ
アポロン
「その技は既に見切った。我に何度も同じ技を繰り出すなど何たる愚行だ」
カクビ
「何、じゃと!」
アポロン
「太陽にただの人間が勝てる訳など無いだろう」
ボボボォォォ!!!
深淵の炎がカクビの遠当てで飛ばした武装色の覇気を包み込む
カクビ
「ワシの(覇気)遠当てが弾かれておると言うのか」
アポロン
「ただの人間が我の力に勝つ事など不可能だ。貴様の抜き足(瞬)ももう見破った」
カクビ
「何じゃと!?」
アポロンは音を消して瞬で移動するカクビの動きを捉え背後を取った
カクビ
「まさか賊の力が…ここまでとはよォ」
アポロン
「火焔・刃(エンドブレード)」
ボボォッ!
右腕に深淵の炎で出来た剣を纏うアポロン
アポロン
「最期に言い残す事はあるか?」
カクビ
「皇帝よ!!今すぐこの部屋から逃げッッ……」
カクビはそう言い掛けたその時…それは一瞬の出来事であった
ズザァッッ!!!
深淵の炎で出来た剣でカクビの首を斬り落としたアポロン
アポロン
「范の力もここまでか。残念でならないな」
畄セイ
「何と…まさか…カクが!」
王宮の軍師
「う、嘘だ!?あのカクビ様が!!」
アポロン
「皇帝よ。既に運命は決まっているのだ」
(Android/Chrome, ID:WAYO9WpN0)
42 :イエロー
11/16(土) 21:37
第25夜<范帝国の一件㉕>
>>34の続き
ー王宮内ー
南階段前
気を失いそうになるバレンタイムは何とか両腕を床に付けて立ち上がろうとする
そしてメディが階段を下りて決死の1分半が経過した
オリヴァ
「死ねェッ!」
オリヴァが深手を負ったバレンタイムに向けて大バサミを振った
バレンタイム
「はァはァ。ここまで…か」
キィィィン!!
金属音が混じり合う音が聞こえた
バレンタイム
「嘘…?俺死んでねェ?」
オリヴァ
「誰だてめェ…!」
オリヴァの大バサミに1本の剣で受け止めた女海兵が1人
いろは
「毒蜘蛛の一味…!"大バサミ"のオリヴァね!超絶拿捕してやるわ」
オリヴァ
「ヴァハハハ!てめェは伝説の女剣士"麗"か!キャンディから通達でこの国に居るとは聞いてはいたがまさかここで巡り会うとはな」
バレンタイム
「はァはァ…何て綺麗な女性だ…まさか女海兵に命を助けられるとは…」
いろは
「そこの男!いいえザリー海賊団!"賭け狂い"のバレンタイム!貴様も後で超絶拿捕してあげるわ」
バレンタイム
「まさかバレてた…」
オリヴァ
「殺人ワッパー!」
大バサミを開きいろはに向かい襲い掛かる
いろは
「随分大振りね…アゲハ流…鱗粉の舞」
ズガガガガ!!
凄まじい攻防で土煙が舞う
オリヴァ
「伝説の海兵もこんなもんか…」
いろは
「超絶心配しなくても…これからよ!」
シュッ………
何処からともなく1人の女が出現した
ホワイト
「待ちなさい。オリヴァさん」
いろは
「!?」
オリヴァ
「!?」
いろはとオリヴァの間に割って入り現れた毒蜘蛛の一味のホワイト
バレンタイム
「何だあの綺麗な女…女神が舞い降りた…とでも言うのか…」
ホワイト
「オリヴァさん…あなたではこの方には勝てないと思いますわ」
オリヴァ
「何を!?んなもんやって見なきゃ…グ」
ホワイトの鋭い視線を浴びて言葉に詰まるオリヴァ
いろは
「"白線"の女ね!あなた達の目的は超絶なんなの??」
ホワイト
「愚問ですわね。しかしながらこの任務を遂行するに辺りあなたの存在はとても邪魔ですね。女剣士麗さん」
いろは
「やると言うなら2人まとめて超絶掛かって来なさい」
ホワイト
「いえいえ。やるなる私1人の方がやりやすいので」
いろは
「何?」
すると眩い光で辺り一帯を包み込む
バレンタイム
「嘘だろ。目の前の綺麗な女海兵と女神が消えた…?」
一瞬の内にいろはとホワイトが姿を消したのであった
オリヴァ
「あァ!むしゃくしゃするぜェ!幾ら女郎蜘蛛一派の当主だからって俺の獲物を横取りするなんてよ」
オリヴァの苛立ちの矛先はバレンタイムに向けられていた
バレンタイム
「俺を見るなよ…」
オリヴァ
「ムカつくムカつくゥ!」
バレンタイム
「う…」
ドガ!バキィ!
オリヴァの地団駄を踏む怒りの蹴りを次々と喰らうバレンタイム
バレンタイム
「ぐ、はァ…なんて蹴り…だ」
バレンタイムはもはや生死に関わる状態まで追い込まれていたのであった
オリヴァ
「俺の殺戮ショーの前座にもなりゃしねェ。これでおしまいだよてめェはよ」
右腕に移植された大バサミをバレンタイムへ向けて掲げるオリヴァ
オリヴァ
「死ねや!コラァ」
ドガァァァン!!
土煙が立ち込める
オリヴァ
「次から次へと…!」
オリヴァの苛立ちのボルテージは更に上がる事に
ザリー
「何1人で楽しんでんだバレン!」
ジャンク
「まだくたばっちゃいねェか?ヘボギャンブラー」
オリヴァから振りかぶった大バサミの攻めを
南階段から駆け上がって来た男女2人
ザクロは釘バットで
ジャンクは手甲鉤で
オリヴァの大バサミを受け止めたのであった
バレンタイム
「はァはァ…良く言うぜ…今まで捕まってた奴らの言うセリフかよ」
メディ
「バレン、約束の5分過ぎちゃったかしらケロ?」
バレンタイム
「いやピッタシだ」
ザリー
「俺ァフラストレーション溜まりっぱなしなんだよ。退屈させんじゃねェぞコラ」
オリヴァ
「んだとクソガキが!」
ジャンク
「待てよザリー…コイツ相当強ェぞ」
ザリー
「上等だよ」
オリヴァ
「ザリー…?またしても聞き覚えがあった様な…」
ザリー
「余所見してんじゃねェよジジイ!」
バキィ!
オリヴァに向けて釘バットをフルスイングするザリー
オリヴァ
「効きゃしねェよそんなモン」
ザリー
「んだと!コラァ」
バレンタイム
「おい待てザクロ!俺達はコイツとやる理由なんてねェだろ!?」
ジャンク
「ジャクハハハ。そんな聞き分けが良いハズねェだろウチの船長はよ」
(Android/Chrome, ID:v1gUq1da0)
43 :イエロー
11/24(日) 06:44
第26夜<范帝国の一件㉖>
バレンタイム
「それは解ってるがよ。コイツ(オリヴァ)はマジで異次元の強さだぞ」
ジャンク
「何だ?ひよってんのか?ヘボギャンブラー」
バレンタイム
「さっきは聞き逃してやったが…!誰がヘボギャンブラーだ!コラ」
メディ
「喧嘩してる場合じゃないでしょ…たく」
バレンタイム
「ぐッ…身体中痛ェ」
ドフッ…
バレンタイムの頭上からメディが尻餅をついた
メディ
「あんたは休んでなさいケロ。良いわねバレン」
バレン
「重症人に何してんだよ…解ったよ」
ジャンク
「世話ねェな。怪我人はそこで寝てな」
バレンタイム
「んだと…んぐ」
メディ
「まァまァ。後はザクロちゃんとジャンクが何とかするわ」
オリヴァVSザリー&ジャンクの決闘が始まるのであった
ザリー
「おらァ!」
オリヴァ
「ヴァハハハ!威勢だけだな」
シュッ
軽くいなされるザリー
ジャンク
「余所見厳禁だぜ。雑音の乱斬撃(クラッシュ・パニッシャー)」
オリヴァ
「手甲鉤か…珍しい武器を使うなァ」
キィィィン…!!
ジャンクの手甲鉤を大バサミで受けるオリヴァ
ジャンク
「へッ。その大バサミ…たたっ斬ってやる」
オリヴァ
「ヴァハハハ!こいつは特注品の大バサミだ。てめェの斬撃じゃ切れやしねェよ」
ザリー
「切るんじゃねェよ。ぶっ壊すんだよ…!!喧嘩怒突(ケンカドツキ)!!」
ゾワッ…!
武装色により黒く染まるザリーの釘バット
オリヴァ
「ほう。武装色の覇気を纏わせたか」
バレンタイム
「武装色…?」
ザリー
「死ねやオラァ!!」
オリヴァ
「殺人ギロチン!」
バギィィィ…!!
両者の大バサミと釘バットが衝突し合う
メディ
「無茶苦茶過ぎるわ…何て衝突よ」
バレン
(俺があの男から微かに感じた力はザクロとも同じモノ…一体ありゃなんだ…)
オリヴァ
「ヴァハハハ!まさか俺の技を相殺させる女がいるなんてよ」
ザリー
「くっそ!そのハサミぶっ壊すイメージでフルスイングしたのによ!」
オリヴァ
「女ァ!てめェ…名は何て言う?」
ザリー
「はァ?これから倒される奴に名なんて教えてどうすんだよ」
オリヴァ
「面白ェ(まさか俺の大バサミにヒビを入れやがったとは)」
「さっきからザクロだかザリーだか呼ばれてたな…今思い出したぜ。確かアラクネ様がスカウトしようとしてたリストにてめェの名もあったな」
ジャンク
「何?」
メディ
「うっそ!あのアラクネ?それにザクロちゃんが一目置かれてたの!?」
オリヴァ
「勘違いすんじゃねェぞ。"本命"は別さ。だが確かにザリー海賊団のザリーといやァルーキーの中じゃ別格だとな」
ザリー
「スカウトだかなんだか知らねェけどアラクネだァ?クソ喰らえだよ」
オリヴァ
「ヴァハハハ!気に入ったぜ。てめェは持ち帰る事にした」
ジャンク
「何言ってやがる。そんな事させる訳ねェだろ」
キィィィン!
手甲鉤と大バサミが混じり合う
オリヴァ
「外野は引っ込んでな」
ドゴォォォン…!!
大バサミに力負けしそのまま吹き飛ばされるジャンク
ジャンク
「ぐ、は!」
オリヴァ
「俺はてめェらの"世代"が大嫌いなんだよ。ちょっと世間賑やかせただけでいきがってるだけの奴らがよ。"1人"を除けば実際は大した実力も持ってねェのがオチさ」
バレンタイム
「"最期の世代"の事か」
メディ
「確かザクロちゃんもその1人だった様な…」
【最期の世代】
世界政府は妥当海賊殲滅を掲げておりその意味を込めて
ここ最近で現れた四人の億超えのルーキー海賊達を
最期の世代として銘打った
初頭にして1億の懸賞金を掛けられ次々と暴れ回る悪しき海賊
【悪道】のロパート・ヌル(女)
3億2600万ベリー
世界政府の施設を次々に破壊する巨悪のルーキー海賊
【海の執行人】のザクロ(女)
2億2200万ベリー
ザリー海賊団の実力共にナンバー2
【引き裂き】のジャンヌ・ジャクソン(男)
1億900万ベリー
謎多き海賊の申し子と呼ばれる鬼才
【第三極】のヴァンボーイ・スリーク(男)
2億8800万ベリー
オリヴァ
「気に入らねェが最近ウチのメンバーが"本命"をスカウトした所だぜ。あの"女"は確かに最期の世代として相応しい海賊だった…ロパート・ヌル…今じゃ毒蜘蛛の一味の幹部入りだ」
バレンタイム
「ロパート・ヌルって確か2年前に初頭で1億の懸賞金が付けられたイカれた女海賊だろ?それがもう幹部入りだってのか?」
オリヴァ
「あの女の力は絶大だった。それにロパート・ヌルと言えば…」
ザリー
「うっせェんだよ!!」
バキィン!
釘バットをオリヴァに向けて振り下ろしたザリー
(Android/Chrome, ID:3hZnVizQ0)
44 :イエロー
12/08(日) 22:48
第27夜<范帝国の一件㉗>
オリヴァ
「あの女に比べりゃ…てめェは大した事ねェな。それに残り2人の"最期の世代"も俺が狩る予定だ!ヴァハハハ」
ザシッ…
ザリーの振るった釘バットを左腕で掴み取ってみせたオリヴァ
バレンタイム
(完全にザクロの攻撃を読まれてるぜこりゃ…)
メディ
「あの〜…もしかしてだけど…」
オリヴァ
「何だよカエル女!」
ジャンク
「余所見すんなって言ったろ…雑音の斬撃(ノイズル)」
ズザァァァッ!!
ジャンクの速攻でオリヴァの脇腹に斬撃を加える事に成功した
オリヴァ
「ぐ…てめェは今吹き飛ばしたハズだろ」
ジャンク
「フッ…あんなのでくたばる訳ねェだろ。てか斬ったのに効いてねェのかよ!」
メディ
「あの…最期の世代の1人だよ。そこのパーマ男(ジャンク)も」
オリヴァ
「何ィ?てめェの実力で億超えで最期の世代の1人だってのかよ!?」
ジャンク
「へッ。肩書きでどうこう張り合うつもりはねェ。それに俺はスロースターターなんでな…次はお前は斬って確実に膝ま付かせてやるよ」
ザリー
「ジャンクてめェ!横入りすんなよ」
ジャンク
「今の俺らじゃサシは無理だ。我儘言わねェで協力しろザリー」
ザリー
「嫌だ!!横入りすんならてめェからぶっ倒すぞジャンク」
ジャンク
「じゃじゃ馬が過ぎんぞ。何でそうなる」
オリヴァ
「お喋りは良いんだよ!2人まとめてさっさと来いよ」
ザリー
「死ねやコラァ!」
ジャンク
「たく…仕方ねェ…」
ギリ…
手甲鉤を再び構えたジャンク
オリヴァ
「ヴァハハハ!ここで最期の世代2人を仕留めてストレス発散してやらァよ!」
ー帝都ベキンー
王宮前
行き交う人々は国を攻めて来た毒蜘蛛の一味により大混乱状態
兵士の負傷者達が運ばれていたりと慌ただしくなっていた
その王宮前にただ1人白髪混じりの男が呆然と佇む
白髪混じりの目つきの悪い男
「…面倒事ばっか起こしやがって…」
スタスタスタ………
背中には大きなハンマーを背負った白髪混じりの男は王宮内へと入って行く
行き交う人々
「おい!王宮内は今危険な状態だ!何をしに!?」
「毒蜘蛛の一味がまだ…!」
「兵士達も次々とやられているんだぞ!」
白髪混じりの目つきの悪い男
「………」
ー王宮の大きな中庭ー
皇帝の側近の1人ビシャモンと毒蜘蛛の一味のキャンディの対決
キャンディ
「はァはァ…まだやる気?おじいちゃん。さっきも言ったハズだけどウチの総司令官が来ている時点でおじいちゃんが幾ら強くても適う訳がないんだよ」
ビシャモン
「ほほほ。これは国攻めであってママゴトじゃないのでのォ。総司令官とやらがどれだけ強かろうが場所とやり方で幾らでもやりようがあるわい」
ズガガガッ!!
互いに激しい攻防が続いていた
ビシャモン
(…カクビの気配が消えおった…まさか賊にしてやられたか…?)
ビシャモンは異常なまでの見聞色の覇気の使い手であり、咄嗟にアポロンに仕留められたカクビの覇気の気配を感じ取っていたのである
キャンディ
「どうしたの?おじいちゃん…その沈黙は?」
ビシャモン
「ほほほ。昔馴染みが逝きおった…ただそれだけじゃよ」
キャンディ
「はァ?」
ビシャモン
「行くぞい」
シュッ…!!
ビシャモンは瞬を使い次の蹴りのタイミングを図る
キャンディ
「きゃはは!おじいちゃんの蹴りを厄介ね。超痛いし!!」
ビシャモン
「…本気で来い…」
キャンディ
「はじける右腕(キャンディファイア)」
ボッッ!シュルルッッ…!
右腕に炎を纏うキャンディもまた地面を油で滑らせ高速移動を可能としていた
ビシャモン
「ほほほ。能力の応用か」
バギィィ!!
両者の技は互いに喰らい合うビシャモンとキャンディ
キャンディ
「ぐゥ……は!」
ビシャモン
「…」
キャンディ
「くっそ!やっぱ強い…もう凄い痛いし…お腹はすくし…これって超ハズレくじじゃーん!」
ビシャモン
「ほほほ。腹が減ってるのか。捕まえたら何か馳走を用意させるかのォ」
ドガガガッ!!
両者の再び攻防が続く
キャンディ
「はァ…はァ」
ビシャモン
「もう息切れかのォ?若いのにだらしない」
キャンディ
「はァ…はァ。この国は何でこんな強い人達が多いのよー!!」
ビシャモン
「ほほほ。范の兵士は誰1人薄汚い賊に遅れを取る様な教育をしてないのでのォ。負けんぞい」
キャンディ
「何をォ!」
ビシャモン
「遊びは終いじゃ。次の一手で詰むぞい」
表情には出さずともビシャモンは静かに怒り、キャンディへと向かった
キャンディ
「遊び…??つまり今までのは攻撃は遊びだって事ォォ??」
(Android/Chrome, ID:dCglM62H0)
45 :イエロー
12/14(土) 21:33
第28夜<范帝国の一件㉘>
キャンディ
「遊び…??つまり今までのは攻撃は遊びだって事ォォ??」
ビシャモン
(カクビがやられたとなると実にまずいのォ。皇帝の気配はまだ感じ取れる。それに微かに龍エン坊ちゃんの覇気もな。…間に合えばいいが…)
もはやキャンディの言葉はビシャモンには聞こえていなかった
キャンディ
「わたーしの"ギトギトの実"の能力まだ全然披露していないのに〜〜もうッ!!」
ヌルヌル……
体から体液の様な油を生み出すキャンディ
ビシャモン
「詰みと言うたろうが」
キャンディ
「え…!?」
ビシュッ…!!!!!
雷神の如し速さでキャンディの前へ立ち目に見えぬ速さでキャンディへ蹴りを放つビシャモン
ビシャモン
「遠みの角に好守あり」
キャンディ
「ぐ、は…う、嘘…でしょ。何て蹴りなの…よォ…」
ビシャモン
「もう喋るでない。脊髄を少々損傷させた…無事では済みまい」
バタン…
キャンディは白目を向き前のめりに倒れた
ビシャモン
「さーて幹部クラスでこの実力。総司令官とは一体どんな力を持つ?全くもって厄介じゃのォ」
タタタッ!!
衛兵達がビシャモンの元へ
衛兵達
「ビシャモン様!!お怪我は!?」
「それにこの女は!?」
ビシャモン
「王宮外の衛兵達か。わしゃ平気じゃ。それよりもこの女(キャンディ)に海楼石の錠をはめて牢に入れるんじゃ。一応賊の1人らしいからのォ」
衛兵達
「はッ!!」
ビシャモン
「わしゃはもう少し動かなきゃいけんでのォ。ここは任せるぞ」
衛兵達
「すみません…我々が不甲斐ないばかりにこの様な自体になってしまい…」
ビシャモン
「ほほほ。そんな事気にするでない。それよりもお前達衛兵達は自分の出来る事をしっかりせい」
衛兵達
「解りました!」
「お気を付けて…!」
ビシャモンはそう言い残し王宮の中庭を後にした
ビシャモン
「皇帝…まだわしゃは"恩"を返せてないのだ。決して死ぬんじゃないぞい」
ー王宮内の何処か??ー
白いヴェールに包まれた謎の空間
ホワイト
「さてと…そろそろ良いでしょうか?」
いろは
「ここは超絶何処?さっきまで王宮の中にいたハズ…!」
ホワイト
「タネは明かせませんが私の能力ですわ」
いろは
「何…!」
ホワイト
「語り継がれる海軍反乱の事件の数々…そして伝説の剣士と呼ばれ…はたまた"麗"の名を受け継ぐ貴方と対峙出来るとは光栄ですわ」
いろは
「御託はいい…超絶捕まえてあげる!」
ギリ…!タタタッ
いろはは剣を構えて走り出す
ホワイト
「聖なる羽衣(ホワイトヴェール)」
ゾ ゾ ゾ !!
ホワイトは全身を眩い白い光の羽衣で覆っていた
いろは
「数々の目撃情報でお前の能力には見当がついている…その能力は…!」
スッ…
ホワイトはいろはと距離を取る
ホワイト
「随分とお詳しいですわね。流石は海軍の情報網ですわ」
いろは
「ワタクシには効かないって事も超絶知ってるわね!」
ズザァァァン…!
瞬時に詰寄るいろはに羽衣を斬られるホワイト
いろは
「ちッ。踏み込みが浅かったか」
ホワイト
「ふっ」
いろは
「無数に存在する悪魔の実には少なからず序列がある…その中でもお前の食べた悪魔の実の力は異質…大半の人間には通用するだろうともこのワタクシには効かぬ」
ホワイト
「ええ知っていますわ。なのであの時は咄嗟に"場所は選べずにこの場所へ飛ばした"のでしたから。伝説の剣士"麗"さんの覇気には私の能力は簡単には通用しないとも解っていましたし」
いろは
「悪魔の実の力が幾ら強かろうとそれを超える覇気には打ち消される…それが道理よ」
ギリッ…
剣を強く握り締めるいろは
いろは
「アゲハ流…翽(はばたき)!」
ズザァァァン!
真っ二つに斬られたホワイト
ホワイト
(これで少しはこの女剣士さんを止められたのならいいのですが…)
いろは
「何…どうなっている!」
真っ二つに斬られたハズのホワイトの体が眩い白い光を放つと共に再び体が接合するホワイト
ホワイト
「とても残念ですわ」
いろは
「真っ二つに斬ったハズ…!何故?」
ホワイト
「貴方の斬撃は私の羽衣に包み込まれて消失された…それだけですわ」
いろは
「クソ…不可解な能力め…しかし何故覇気を纏った剣の斬撃を無効化させたんだ」
ホワイト
「貴方は1つ大きな勘違いしているかも知れませんね」
いろは
「…?」
ホワイト
「昔ならともかく今の貴方と私なら、私の方が覇気の量は凌駕しているって事をね」
ズ ズ ズ…!!
眩い白い光がいろはを包み込んで行く
いろは
「またその能力で何処かへ飛ばす気か!」
(Android/Chrome, ID:FoZaXE4f0)
46 :イエロー
12/22(日) 20:13
第29夜<范帝国の一件㉙>
ズ ズ ズ…!!
眩い白い光がいろはを包み込んでいく
いろは
「またその能力で何処かへ飛ばす気か…!」
ホワイト
「ええ。私はあなたと戦える程の戦闘力は持ち合わせていませんので。それにこう見えても戦闘は不得手なんですよ」
いろは
「目的は…!この国を超絶どうする気だ?」
ホワイト
「何度も何度もくどいですわね。貴方に教える訳がありませんわ」
ズ ズ ズ …
眩い白い光に包み込まれたいろは
ホワイト
「これで邪魔者は消せましたわ」
スタスタスタ…
ホワイトはいろはを消したと思い込み、歩き出した
ホワイト
「…?…」
ギリッ!!!
その瞬間、とてつもない気配を感じ取ったホワイト
ホワイト
「……何故?」
ホワイトはここに来て初めて険しい表情を見せた
いろは
「…フン!」
ザ…ン…ッ!!!
眩い白い光を斬り
いろははその謎の能力で何処かへ飛ばされる事を未然に防いだのであった
いろは
「ワタクシが『麗』を受け継いだ理由を改めて思い知らされた…!」
ホワイト
「何故…?貴方は確かに私の羽衣に包まれて消したハズなのに…?消えていないなんて」
いろは
「海軍本部…中将…名は『麗』のいろは…!覚えておくといいわ」
ホワイト
「質問の答えになってないですわね。貴方は光さえも斬ったと言うの…?」
いろは
「えェそうよ」
いろはは瞬時に過去を思い出した
今は亡き母である元海軍本部特別中将の『うるは』の存在を
いろはの母親『うるは』は海軍の中でも五本の指に入る剣士であった
だがとある陰謀にて殉職をした
死ぬ前にいろはに伝えた言葉がある
『悪を殲滅さすれば正剣を極めし』
いろはは自分の中の正剣を極める為に
初代『一文字流派』師範代にしていろはの父でもあるイチモンジの下、幾許の年月研鑽を積み父の剣『一文字流派』を継承したのであった
ホワイト
「光に飲まれずに此処に存在しているなんてありえないわ。ましてや光を斬ったなんて」
いろは
「…久々に剣道をやってみよう…!」
ギリッ…!!
再び剣を握るいろは
ホワイト
「何て威圧感なんですか」
いろは
「超絶捕まえるなんて言っちゃったけど。悪いけどこの剣術では命の保証は出来ないわ!」
ホワイト
「…?」
いろは
「一文字(ひともじ)流…居合…雷(らくらい)!!」
ゴロゴロ…!!
ズザァァァ!!
雷鳴と共に剣をホワイトに振り落とす
ホワイト
「ぐ…!は…」
不可避の剣技であった
雷を纏う剣の斬撃を受けたホワイトの体は大量の血が流れ落ちていた
いろは
「麗の名はそう簡単に悪党に落とさせる訳には行かない…!」
ホワイト
「はァ…はァ…雷を起こす一太刀…何てデタラメな剣…ですか」
いろは
「正義の剣を超絶舐めんじゃないよ!」
ホワイト
「はァ…はァ…先程も言いましたが私には大した戦闘能力はありませんわ。殺るなら素早くお願いしますわ」
いろは
「ふん!そういう訳には行かない。聞きたい事が山ほどあるし、そもそもお前を倒したら此処を出れないじゃない」
ホワイト
「ふっ。賢いですわね。此処を出る為には私を生かすしかない」
いろは
「ちッ。条件はなんだ?」
ホワイト
「この空間から抜け出したら1杯の珈琲が飲みたいわ…とても喉が渇いた」
ー王宮内ー
南階段前
毒蜘蛛の一味ヴァルキリー・オリヴァとザリー海賊団のザリーとジャンクの対決は続く
オリヴァ
「さっさっと屈しろよゴミ共がァよ!」
ザリー
「うぜェんだよ!俺がてめェを捻り潰すだけだ」
バギィィィン…!!
オリヴァに左拳で殴り飛ばされるザリー
ザリー
「ぶばァ…!!」
大量の血を吐いたザリー
メディ
「ザクロちゃん…!ジャンク!!」
ジャンク
「あァ。解ってるよ」
ダダダッ…!!
ジャンクはオリヴァに向かい走り出す
オリヴァ
「無駄だって言ってんだろ!!」
ジャンク
「そろそろよ。俺達が諦める事を諦めろよ
静寂の斬速(スニード・スラッシュ)」
ズザァァァッ!!!
速攻の斬撃でオリヴァの腹部を斬り裂くジャンク
オリヴァ
「ぐ…ちょこまかと!」
ジャンク
「ジャクハハ!じわじわ効いてくんだろ?」
バレンタイム
「あいつ(ジャンク)…敵の動きに追いついてんのか?」
オリヴァ
「幾ら斬ろうが俺はてめェらには倒されねェよ!」
スタスタスタ
そこへ南階段から誰かが上がって来た
バレンタイム
「誰だ?」
七世
「はわわ…これは一体…」
王宮官女の七世であった
辺り一帯の無惨に倒れる兵士達
そしておびただしい大量の血痕が七世を恐怖に陥れた
七世
「ひィィィ!」
(Android/Chrome, ID:uzWa10Ey0)
47 :イエロー
12/28(土) 14:39
第30夜<范帝国の一件㉚>
七世
「はわわ…これは一体…」
王宮官女の七世であった
辺り一帯の無惨に倒れる兵士達
そしておびただしい大量の血痕が七世を恐怖に陥れた
七世
「ひィィィ!」
オリヴァ
「お!まだ王宮内の生き残りがいたか!」
ダダダッ!!シュッ!!
オリヴァは七世に向かい飛び掛かる
バレンタイム
「ぐ…マズイ!おい!そこから逃げろ!!そこのお姉さん!!」
七世
「はわわ…(わたし死んだ!?)」
パキィィィンッッ!!
オリヴァの大ハサミの切り裂き音が響き渡る
バレンタイム
「嘘…だろ」
メディ
「ザクロちゃん…!!」
ジャンク
「何…!」
ザリー
「う…がァ!!…ぐはァ!!」
七世の前にザリーが立ちはだかり、七世を庇う様に突き飛ばし、オリヴァの大バサミの攻撃を直に負った
そしてその攻撃により右足を切断されてしまったザリー
尋常ではない痛みでもがくザリー
オリヴァ
「ヴァハハハ!民間人を海賊が助けたってのか!?馬鹿じゃねェのか?てめェは!」
七世
「な、何故私を…!?」
ザリー
「はァはァ…うぜェ…!俺の視界からさっさと消えな…飯炊き女」
バタン…
倒れ込むザリーは大量の血を右足の切断部から放出した
七世
「きゃあ!何て血の量…死んじゃいますよ!」
バレンタイム
「おい…!早く離れろ…!」
オリヴァ
「喚くな女ァ!てめェもすぐあの世だ!」
オリヴァは七世に向かい再び大バサミを振るう
ジャンク
「…」
キィィィン…!!
ジャンクがすぐさま手甲鉤で応対した
オリヴァ
「んだよ!邪魔すんじゃねェよ小僧!」
ジャンク
「よせよ。その飯炊きの姉ちゃんに手ェ出すな」
オリヴァ
「何故海賊が民間人を助ける?」
ジャンク
「さァな。ザリーが助けたなら俺にも助ける義理があんだよ」
ザリー
「はァはァ…邪魔…すんじゃねェ…!!ジャンクのクソ野郎!!」
ジャンク
「そのナリで言うセリフかよ。アホか」
オリヴァ
「ヴァハハハ!こりゃあ虫の息だな!この女は生かしておきてェんだがな」
ジャンク
「仮にもそいつはウチの船長なんだよ。手出しはさせねェよ」
オリヴァ
「弱いってのは罪だな!」
ジャンク
「…おいメディ!ザリーの止血を急げ!出血多量で死んじまうぞ」
メディ
「解ってるわよ!」
ジャンク
「インチキギャンブラー…お前まだ動けるか?」
バレンタイム
「は?余裕だよ!てか誰がインチキ…まァいい」
ジャンク
「ならあの飯炊き姉ちゃんを安全な場所へ避難させろ」
バレンタイム
「飯炊き姉ちゃん?あァあの子か。解ったよ」
メディはザリーの下へ
バレンタイムは七世の下へ動く
オリヴァ
「おいおい。まだ俺の殺戮ショーは終わっちゃいねェんだよ…殺人ワッパー!」
バレンタイム
「この物凄い闘気は何だよ!?」
ジャンク
「…静寂の斬撃(サイレンズ)」
パキィィィン…!!
オリヴァの凄まじい一撃に拮抗するジャンク
オリヴァ
「嘘だろ…!さっきまで力負けしてた奴が…!」
ジャンク
「言っただろうが…俺はスロースターターだってよ」
オリヴァ
「ヴァハハハ!こりゃあ良い土産が2つに増えたな」
ジャンク
「ザリーと俺を連れ帰るってか」
オリヴァ
「察しがいいな」
ジャンク
「クソ喰らえ…だよ」
オリヴァ
「生意気な小僧だな。…アラクネ様の下へ来れば圧倒的な力が手に入るってのによォ!」
ジャンク
「下らねェ。圧倒的な力があろうがなかろうが俺はお前達に媚びへつらうなんてのは御免なんだよ」
オリヴァ
「交渉決裂だな。ヴァハハハ!」
同時刻
ー皇の間ー
>>41続き
アポロン
「范の力もここまでか。残念でならないな」
畄セイ
「何と…まさか…カクが!」
王宮の軍師
「う、嘘だ!?あのカクビ様が!!」
アポロン
「皇帝よ。既に運命は決まっているのだ」
皇帝の側近の1人カクビが無惨にも斬首された事により自体はより緊迫としていた
王宮の軍師
「皇帝…!避難されたし!」
畄セイ
「…待て…」
アポロン
「命乞いでもするつもりか?」
畄セイ
「お主らの目的は…本当の目的は何なのだ?まさかただ単に私の首を取る事によりウォー大国の力を誇示させたいが為ではなかろう」
※毒蜘蛛の一味は現在ウォー大国と拠点としておりウォー大国とは手を組んでいる
アポロン
「察しがいいな。流石は皇帝である」
王宮の軍師
「!?」
アポロン
「率直に聞こう。皇帝よ…『シヴァ』の所在を聞こう」
畄セイ
「何故その名を…?」
アポロン
「その素振りは知っていると言う事か。所在を教えてくれると言うならこの侵略は終わりとする」
(Android/Chrome, ID:XEjkEauJ0)
48 :イエロー
01/04(土) 23:38
第31夜<范帝国の一件㉛>
>>49第32夜<范帝国の一件㉜>
>>50 第33夜<范帝国の一件㉝>
>>51第34夜<范帝国の一件㉞>
>>52第35夜<范帝国の一件㉟>
>>53第36夜<范帝国の一件㊱>
>>54第37夜<范帝国の一件㊲>
>>55第38夜<帰路に着く(1)>
>>56第39夜<帰路に着く(2)>
>>57第40夜<帰路に着く(3)>
>>58 3/16
[范帝国]
皇帝の沁 畄(リュウ)セイ(71歳)
皆からは皇帝と呼ばれる
[見た目]艶のある黒髪
[笑い方]笑うとしたら、はっはっは
范帝国を統べる皇帝である
実は絶対的王権制度を廃止しようと運動していたが文官達には猛反対されていたり
[范帝国]
皇帝側近の兎(う)カクビ(78歳)
皆からカクビ様と呼ばれる
[異名]戦慄の豪傑
豪快な技を繰り出す事より呼ばれる様になる
[血筋]范帝国出身で名門武家の出
[武器]膨大な覇気を遠当てにして飛ばす事が出来る
[見た目]口と鼻にチェーンのピアスを付ける
[笑い方]カッカッカッ
皇帝との付き合いは1番長い男でもある。ビシャモンとは若い頃より犬猿の仲であったがお互い歳を取り関係は良好になっていた。好きな将棋ではいつもビシャモンに圧勝していた。実は悪魔の実の能力者であったが使わずに終えた
[范帝国]
皇帝側近の萊(り)ビシャモン(79歳)
皆からビシャモン様と呼ばれる
[異名]地獄耳
聴力が人間離れしてる事からそう呼ばれる
[血筋]范帝国出身で育ちは商人の家系
[武器]蹴り技を中心とした体術
[見た目]顔に御札を付けている
[笑い方]ほほほ
数十年前には実は海賊をやっていた過去を持つビシャモン。その後は名門武家『萊』の名を貰い受け王宮兵士として長く仕えた
カクビとは対になる悪魔の実能力を保持している
[海軍本部]
中将のいろは(44歳)
皆からはいろは中将と呼ばれる
[異名]麗
歴代の剣士に脈々と受け継がれる称号の名
[血筋]海軍本部中将うるはと初代一文字流の師範代イチモンジの一人娘
[武器]大業物 覇道一文字
[見た目]ピンク髪
[笑い方]イハハハ
ジンベエと共に旧海軍本部の体制を崩して新たな組織を作り替えた伝説の海兵の1人とされている
因みに大食いで海軍の中でも1、2を争う大食いであり、スシとラーメンが大好物である
海軍本部の後輩である三羽烏の1人『麗し』のマルルをかなり可愛がっており、通り名もいろはが命名していたり
(Android/Chrome, ID:Z+72WCc10)
49 :イエロー
01/04(土) 23:43
第31夜<范帝国の一件㉛>
畄セイ
「『シヴァ』の名はこの国では最もの機密事項…(側近のカクビ、ビシャモン、それに龍エンしか知らない事実を何故…?)」
王宮の軍師
「シヴァ…!?何だそれは!?」
アポロン
「過程などどうでもいい。所在を吐け、さすればこの無意味な争いは終わる」
畄セイ
「ふっ…馬鹿め。その様なモノはまことしやかに囁かれておる語り草に過ぎん。所在どころか実在するかさえ謎なのだ」
アポロン
「とぼける気か?我を欺くにしては冗談が過ぎるぞ」
畄セイ
「あの様なモノが存在する訳がないだろう」
アポロン
「『シヴァ』とは…言わば再生と破壊を司る兵器。この国が繁栄し続けるのは『シヴァ』のお陰であろう」
王宮の軍師
「そ、その様なモノがこの国にある訳がないだろう!」
アポロン
「その兵器が…もたらした幾許かの神話では…"千と一の国の夜を奪った"…とされている」
畄セイ
「あてが外れたな。私には知る由がないのだ」
アポロン
「まだ迷い言を言う気か?ならば始末するしかあるまい」
ギッ…
アポロンは構えを取る
王宮の軍師
「皇帝!私の後ろへ」
バ…タン…!
その時、皇の間の扉が開いた
龍エン
「…皇帝ッ!」
第1皇子沁 龍エンがその場に辿り着いた
アポロン
「ほォ。まだ息があったか。第1皇子よ」
龍エン
「皇帝…!ご無事ですか?賊は今、片を付ける」
アポロン
「笑止千万…」
畄セイ
「龍エン…この男は…!」
龍エン
「解っております。この国に仇なす者という事は…!」
スッ…
龍エンは瞬を使いアポロンの間合いに入る
アポロン
「速いな。だが我には見えているぞ…遅い」
アポロンは瞬による、龍エンの速攻を見切っていた
ビジュッ…
ビシャモン
「ほほほ。こやつが敵の総司令官とやらかのォ」
アポロン
「…?」
ザシュッ!
突如ビシャモンが現れ、アポロンの背後を取り構えた
龍エン
「先生…?」
ビシャモン
「これでは動けまい。龍エン坊ちゃん後を頼むぞォ」
龍エン
「はい。圧撃(アツゲキ)!」
バゴォォォッ!
圧力を込めた右拳をアポロンに直撃させた
アポロン
「ぐ…」
龍エン
「熱分身とは違い…ダメージが脳内まで届いただろう」
アポロン
「…やはりここらで第1皇子は消しておくのがいいか」
龍エン
「フン。貴様ごときに消させしないぞこの命はな」
ビシャモン
「待てい。龍エン坊ちゃん。」
龍エン
「先生(ビシャモン)隠居してたハズでは?」
ビシャモン
「ほほほ。頼りない後輩達を見てられんでのォ…それに敵の1匹は確保した」
龍エン
「流石は先生」
ビシャモン
「所でわしゃ地獄耳でのォ先程の『シヴァ』の話は聞かせて貰った。皇帝よ…こいつには情報など何1つも与えるな」
畄セイ
「勿論だ」
アポロン
「ほォ。我は機密事項を知る者は1人生かせればいいのだが?」
ビシャモン
「…所でカクビをやったのはこの男で間違いないかのォ」
王宮の軍師
「はい。この男がカクビ様の首を…!」
ビシャモン
「弔い合戦ってのはちと性には合わんが…最初から本気でやらんとな」
畄セイ
「ビシャ、まさか?」
ビシャモン
「王宮が崩壊せぬ様に気を配りますゆえ」
龍エン
「先生気を付けて下さい。この男は深淵の炎を操る能力で」
ビシャモン
「左様か。先程から喉が渇くて思っていたがこやつのせいか」
アポロン
「講釈を垂れている所悪いが、我を倒す事は不可能だ」
ビシャモン
「ほほほ。やる前から口だけは一丁前じゃのォ…どォれ"解放"は10年振りかのォ」
ズズズ…!
次の瞬間…ビシャモンの姿は変貌した
アポロン
「何だその姿は?」
ー王宮内ー
南階段前
オリヴァ
「まさかこんな所で足止めを食らうとはよ」
ジャンク
「…次こそは斬ってやるよ」
メディ
「ザクロちゃん…この血の量は…」
ザリー
「う、ぜェな。まだ動ける…!」
ギュ…
切断された右足を布の切れ端で縛るメディ
バレンタイム
「お姉さん(七世)、大丈夫かい?」
七世
「え、えェ。しかし何故あの人は私を助けたの?」
バレンタイム
「ザクロの気紛れかもな。だがあいつは訳もなく助けたりはしない。だからお姉さんは気にしなくていいさ」
七世
「わか、りました」
バレンタイム
「もしまだ動けるならこの先は1人で行けるね?」
七世
「あなたは?」
バレンタイム
「俺はまだあのデカブツ(オリヴァ)にとびきりの一発入れてねェからな。戻るさ」
七世
「あ…あの女性(ザリー)は?」
バレンタイム
「ザクロか?あいつは大丈夫さ!刺されようが撃たれようが所狭しと動き回るじゃじゃ馬なんだ」
(Android/Chrome, ID:Z+72WCc10)
50 :イエロー
01/12(日) 13:14
第32夜<范帝国の一件㉜>
オリヴァ
「殺人パンチ!」
ジャンク
「静寂の斬撃(サイレンズ)」
バキィィン!!!
オリヴァの大バサミの突きとジャンクの手甲鉤の斬撃が混じり合う
ジャンク
「はァ…はァ…」
オリヴァ
「ヴァハハハ!もう息切れか?」
ジャンク
「ヘッ。こんなモン、何でもねェよ」
ジャンクの剣技
『雑音』と『静寂』の2種類の斬技がある
雑音はその名の通り勢いに任せて放つ技に対して静寂は集中力が必要になる為、この緊迫とした状況において更なる集中力を必要としている為に疲労度が比較にはならない程であった
ジャンク
「お前らクラスを倒さねェとこの先の海を乗り越えられねェなら斬るしかねェ…!」
オリヴァ
「無駄なあがきだな。ヴァハハハ!」
メディ
「ザクロちゃんもう無理しないで…!」
血が滲み出る切断された右足に手を当て止血を試みるメディ
ザリー
「俺は…まだ動けるつってんだろ…今すぐそこをどけメディ!」
ザッ…
釘バットを杖にして何とか立ち上がるザリー
メディ
「何故立ち上がるの…!?」
ザリー
「奴(オリヴァ)をぶっ倒す為だ」
ダダダダッ!
オリヴァとジャンクが向かい合う
ジャンク
「フゥ。その身を引き裂き為に全身全霊で挑む」
オリヴァ
「ふん!さっさとくたばれルーキー!
殺人ギロチン!」
ジャンク
「俺はお前を超える…奥義…
静 寂 の 開 花 (サイレント・ブルーム)」
ドギィィィ…ッッ!!!!!
ぶつかり合うオリヴァとジャンク
オリヴァ
「ぐは…ァ!!」
ジャンク
「ぐ…!!」
ズタン…
オリヴァがここに来て初めて片膝を付いた
ジャンク
「はァ…はァ…どうだ片膝付かせたぞ?」
オリヴァ
「はァはァ…生意気なクソ餓鬼がッ!」
ジャンク
(まさか俺の大技でも駄目だった…効いてるようで効いてねェ。こいつを倒す方法なんてあんのかよ?)
ザリー
「ジャンク!!」
オリヴァ
「な、に?」
咄嗟の出来事であった
ジャンクとの攻防の際の一瞬の不意にオリヴァの背後を取ったザリー
オリヴァ
「なッ…」
ガシッ!!
オリヴァに背後から抱きつき、両腕と体を取り押さえたザリー
オリヴァ
「く、そ!離しやがれ!」
いつもなら力負けなどしないハズのオリヴァ
しかし先程のジャンクの一撃、そしてザリーの決死の底力に負け
両腕と体を取り押さえられたのである
ザリー
「さっきの技もう1回こいつにぶち当てろ!!コイツを殺すんだ!!」
ジャンク
「へッ。流石は船長だ…とんでもねェ事考えてやがった」
オリヴァ
「…てめェら許さねェぞ!!…やめろ!!」
ジャンク
「ジャクハハハ。これはサシでも無ければ真剣勝負でもねェ…海賊同士の喧嘩だ…文句は言わせねェ」
スタンッ!!
強く踏み込んだジャンク
ジャンク
「奥義…静 寂 の 開 花 (サイレント・ブルーム)」
ズザァァァンッッ!!!
オリヴァの体を引き裂き、血飛沫が上がる
オリヴァ
「ぐはァァァ…ッ!!!」
ジャンク
「どうだ?お前の硬い皮膚もようやく引き裂けたぜ」
毒蜘蛛の一味のヴァルキリー・オリヴァはザリーとジャンクの手により敗北を喫した
メディ
「まさか本当に毒蜘蛛の一味の1人をやっつけちゃった…?」
タタタッ
そこへ駆け付けたバレンタイム
バレンタイム
「まさかマジでやっちまったのか?」
ジャンク
「ふッ。ビビってんのか?こいつら(毒蜘蛛の一味)の報復に」
バレンタイム
「抜かせ!そういう事じゃねェ」
メディ
「それよりザクロちゃん…」
ザリー
「何だよ。いつまでもメソメソしてんじゃねェよメディ」
バレンタイム
「てか急いでここからずらかろう。もうここには用はねェハズだ」
その時であった
オリヴァ
「ま、まだ…終わっちゃいねェんだよ…!」
ジャンク、バレン、メディ
「!?」
オリヴァのとてつもない殺気を感じ取る一味面々
ザリー
「誰だコイツ?」
オリヴァ
「…まさか…てめェらごときに…アラクネ様から授かった"恩寵(おんちょう)"を解放しなければいけないとはよ!」
シュッ!タッ!!
血濡れのオリヴァが立ち上がりジャンクの前に
ジャンク
「おい…嘘だろ?」
バレンタイム
「おい逃げろ!パーマ野郎(ジャンク)」
オリヴァ
「死ね!」
バゴォォォンッ!!
オリヴァの速攻の一撃で殴り飛ばされたジャンク
ジャンク
「ぐはァ…!」
もはや限界のジャンクは殴り飛ばされた先でうずくまった
オリヴァ
「俺がアラクネ様から授かった恩寵は怒りだ。怒りのボルテージが上がれば上がる程俺のパワーは増幅するんだよ!」
(Android/Chrome, ID:IeJ6/71A0)
51 :イエロー
01/18(土) 21:46
第33夜<范帝国の一件㉝>
ジャンク
「ぐは…ァ。ちきしょう」
オリヴァ
「浅かったか。首をへし折るつもりで殴ったんだがな!」
ガチャン!
オリヴァは横たわるジャンクに大バサミを向けた
オリヴァ
「ヴァハハハ!これがてめェらのレベルでは到底なしえないステージだ」
ジャンク
「げほッ。恩寵…?そりゃてめェらの首領アラクネって奴の能力か?」
オリヴァはこの死地にて更なる膂力を上げていた
恩寵と呼ばれる謎の能力による恩恵にて
オリヴァ
「ヴァハハハ!てめェは連れ帰るのは止めだ。ここで殺す。あの世で後悔しな。毒蜘蛛の一味に手を出したって事によ!」
ジャンク
「ふざ…けんじゃねェ…」
ザリー
「おい!!!てめェの相手は…!!この俺だろが!!」
ズタンッ!!
大声で叫ぶザリーは左脚のみでオリヴァに飛び掛る
オリヴァ
「きゃんきゃん喚くな女が!」
ザリー
「不叩反魔(ブッタタキハンマー)!!」
ズズズ…!!
ザリーの両腕、釘バットは黒く染まり
それをオリヴァに振るい落す
バギィィン!!!
オリヴァ
「ふぬ…!!」
オリヴァは大バサミで釘バットを受けとめたがザリーの渾身の一撃に負け、吹き飛んだ
オリヴァ
「ぐ…はァ…何て力だァ…!」
ザリー
「はァはァ…てめェはここで殺す!」
言葉とは裏腹に
切断された右足の痛みに加えて先程の大技は放ったザリーにはもはや余力は残っていなかった
オリヴァ
「クソがァァァッ…!!」
怒り狂うオリヴァの咆哮はその場の建物にメキメキとヒビが入る程に迸(ほとばし)っていた
ザリー
「はァ…はァ…次で仕留めッ…」
バタン!
ザリーは前のめりに倒れた
メディ
「ザクロちゃん!?」
タタタッ
ザリーの下へ駆け寄るメディ
メディ
「良かったケロ…息はある…気絶してるだけ…ケロ!」
スタスタスタ
そんなメディとザリーを横目に素通りしたオリヴァはジャンクの前再び降り立った
オリヴァ
「ヴァハハハ!まずはてめェから死刑だ。小僧(ジャンク)!!」
ジャンク
「ゲホゲホ…やってみろクソが…」
ダダダッ…!
バレンタイム
「やめろッ!
鎧拳(よろいこぶし)!!」
バキィ…!
バレンタイムが横入りして渾身のパンチをオリヴァへ放つ
ジャンク
「はァはァ…余計な真似すんじゃねェ…よ」
バレンタイム
「悪くねェな。お前(ジャンク)のそんな弱々しい姿拝めるってのも」
オリヴァ
「邪魔すんじゃ…ねェよ!!」
バキィィン!!
カウンターの蹴りを喰らいくの字に吹き飛ぶバレンタイム
バレンタイム
「…ぐはッ!!」
ガチリ…
しかしバレンタイムは再び立ち上がる
バレンタイム
「まだ…だぜ…ゴホッ」
血の塊を口から吐くバレンタイム
メディ
「バレン…!あんたも既にボロボロなのに何故立つケロ!?」
バレンタイム
「ふッ。ザクロもジャンクも死力を尽くしてて…俺だけ呑気に寝てられるか…!」
気絶するザリー、横たわるジャンク、既に満身創痍のバレンタイムの3人、そしてメディにはオリヴァに対抗出来うる力はなかった
もはやこの場でオリヴァに屈する事しか残されていなかったのである
オリヴァ
「俺に恩寵を解放させた事は予定外だったがここでおしまいだァ!」
ガチャン…!大バサミをジャンクへ向けるオリヴァ
バレンタイム
(駄目だ…体が動かねェ…このままじゃジャンクが…)
オリヴァ
「あばよルーキー海賊…!」
ジャンクへ振るう大バサミ
スト…
オリヴァ
「何…?」
突然大バサミを振るうのを止めたオリヴァ
白髪混じりの目つきの悪い男
「この勝負は…ルーキー共の勝ちなワケ」
>>44 この男の登場シーン
オリヴァは大バサミを振るうのを止めたのではなく、白髪混じりの目つきの悪い男に片手で大バサミを握り止められていたのであった
メディ
「誰?」
バレンタイム
「はァ…はァ…新たな敵?って訳でもなさそうだな」
ジャンク
「は…?」
オリヴァ
「おい…まさか…その面(つら)は…!そしてその背中の金槌は…」
白髪混じりの目つきの悪い男
「恩寵はてめェの力じゃねェワケ。てめェはこいつらルーキーに負けたんだよ。潔くくたばるワケ」
オリヴァ
「無邪気一味の復活は記事で見たが…何故てめェの様な男がここに!?"海の壊し屋"キャップ!」
キャップ
「蜘蛛の暴走を止めに来たワケ」
無邪気一味 船大工
【海の壊し屋】のキャップ
懸賞金10億1000万ベリー
バレンタイム
「キャップって確か…」
メディ
「ザクロパパ!?」
パキパキパキ…!!
オリヴァの大バサミがキャップに握り割らされた
(Android/Chrome, ID:Ud0BIzlf0)
52 :イエロー
01/25(土) 15:32
第34夜<范帝国の一件㉞>
パキパキパキ…!!
オリヴァの大バサミがキャップに握り割らされた
オリヴァ
「嘘だろ…この特注大バサミを片手で握りつぶすとか…!?」
キャップ
「俺の握力はダイアモンドすら粉砕出来るワケ」
オリヴァ
「だが俺の武器は大バサミだけじゃねェんだよ!俺が授かった恩寵は強大だぜ!
殺人パンチ!!」
キャップ
「恩寵に使われてる様じゃ足をすくわれる。俺には勝てねェワケ」
バゴォォォッ…
キャップの右拳とオリヴァの左拳がぶつかり合う
オリヴァ
「う、うがァァァ!」
キャップの右拳でオリヴァの左拳を砕いたのであった
オリヴァ
「ふざけん…じゃねェ!!」
キャップ
「てめェはここまでなワケ。"大バサミ"のオリヴァ」
スッ…
キャップは背中から大きなハンマーを手に取り構えた
オリヴァ
「クソがァァァ…!」
怒り狂うオリヴァは武装色の覇気を左腕に纏う
オリヴァ
「殺人ラッシュ!!」
キャップ
「漸進する金槌(ドライブハンマー)」
バゴォォォォォンッッッ…!!!
物凄い衝撃と共に
辺り一帯を包み込む
オリヴァ
「………」
バタン…
血塗れのオリヴァが白目を向き倒れた
キャップ
「…世話が焼ける」
メディ
「お、終わったの?」
気の抜けたメディはカエルの能力を解除した
バレンタイム
「多分?」
ジャンク
「はァ…まだだ。この男(キャップ)の目的は何だ?」
横たわるジャンクがそう呟く
キャップ
「心配するな。今は敵じゃねェワケ」
キャップの視線は気絶するザリーに向けた
メディ
「あ…ザクロちゃんの処置を急がないと…」
バレンタイム
「切断された右足はくっつくのか?」
メディ
「…!…」
タタタッ…
そこへ王宮の衛兵達が囲む様に現れ、後から官女の七世がやって来た
衛兵達は倒れ込む侵入者のオリヴァ、そしてザリーの姿を確認した
バレンタイム
「おいおい…囲まれちまった。つか忘れてたけど俺達も侵入者だからやばいんじゃねェの?」
ジャンク
「それなら…斬って逃げるまでだ」
バレンタイム
「立つ事もままならねェ奴が何言ってんだよ?」
衛兵達はバレンタイム達に向かい膝まづいた
衛兵達
「あなた方が…賊の一人を退治してくださったのですね」
「感謝致します」
バレンタイム
「え?」
七世
「あの時は私を逃がしてくださってありがとうございます…そして賊の一人を始末してくださったのですね…!」
バレンタイム
「いや、…まァそういう事にしとくか(都合良くいい感じに逃げられそうだ)」
七世
「そしてその女性(ザリー)は…」
バレンタイム
「くたばっちゃいねェさ。気絶してるだけだ。なァメディ…止血は終わったんだろ?後は上手い事足をくっつけて…」
メディ
「無理…よ!」
バレンタイム
「は?何言ってんだ」
メディ
「血を流し過ぎているの!簡単な止血なら済ませたけど。それに足の接合手術なんて私には…出来る訳がないじゃない!わたしは精神科医なのよ!?」
バレンタイム
「あ、忘れてた」
Dr.メディの専門分野は精神医学であり簡易的な医療技術しか持ち合わせていなかった
メディ
「それに今すぐでも大量の輸血も必要なのよ…!しかもザクロちゃんの場合は珍しい血液なのよ、私もバレンでもジャンクでも、他のメンバーにもザクロちゃんと同じ血液を持つ人間はいないの!」
バレンタイム
「マジかよ…クソ。どうすりゃいい」
七世
「あのもし宜しければ…」
メディ
「何?」
七世
「王宮内で同じ血液を持つ人間を探しましょうか!?」
メディ
「本当!?」
七世
「はい…!私の責任でもありますし、それに王宮内には沢山の人間がいるので同じ血液を持つ人も現れるかと…!」
スタスタ…
そこへキャップが割入った
キャップ
「今すぐ必要なんだろ?探してる時間も一分一秒と惜しいワケ。…なら俺の血を使え」
メディ
「え…?」
キャップ
「こいつ(ザクロ)と俺は同じ血液を持つワケ」
メディ
「あなた本当にザクロパパ…?」
キャップ
「そのパパって呼び方は止めるワケ。…ただし条件がある」
メディ
「条件?」
バレンタイム
「あんたの愛娘だろ…!こんな時にふざけてんのか?」
キャップ
「あ?」
キャップはギロリとバレンタイムを睨む
バレンタイム
(何て威圧感だよ)
キャップ
「俺がこの国に来た事をザクロには口外するな」
メディ
「な、何で!?ザクロちゃんはあなたと会いたがってるハズよ」
ジャンク
「よせメディ。今は言う通りにしよう。なんにしてもザリーへの輸血は急ぐしかねェだろ?」
メディ
「わ、解ったわよ!」
(Android/Chrome, ID:zmsD/sh40)
53 :イエロー
02/04(火) 19:15
第35夜<范帝国の一件㉟>
七世
「それではこの方々を至急医療室へ運んで下さい!」
衛兵達
「はい!承知致しました」
ジャンク
「おい、俺は平気…ぐは」
バレンタイム
「黙って運ばれろ」
メディ
「あんたもよバレン」
バレンタイム
「は、はーい」
かくして毒蜘蛛の一味"女郎蜘蛛一派"【大バサミ】のヴァルキリー・オリヴァVSザリー海賊団の対決は終えた
時同じくして
ー王宮内の何処か??ー
白いヴェールに包まれた謎の空間
海軍本部中将【麗】のいろはと対峙していた毒蜘蛛一味"女郎蜘蛛一派当主"【白線】のシルバニア・ホワイト
いろは
「超絶早くワタクシを元の場所へ戻しなさい!」
ホワイト
「はァはァ…ではお言葉通り元の場所へ戻しますわね。攻撃ではないですから心配なさらずに」
血を流すホワイトは手を上に翳すと
ズズズ…
音を鳴らしながら空間が歪んで行く
いろは
「超絶不気味な能力!"ヴェルヴェルの実"の能力者!」
ホワイト
「海軍の情報網は脅威ですわ」
★ヴェルヴェルの実
ヴェール人間
白い羽衣で有機物、無機物を覆い尽くす事が出来る
ホワイトは能力の応用でヴェールの空間も作り出しそこに覆い尽くした物を出し入れが可能
能力者(主にパラミシア、ロギア)に対しても相手の攻撃を羽衣で覆い尽くし無効化する事も可能
いろは
「逃げない様に腕は掴んでいるぞ」
ギシッ!
ホワイトの右腕を掴んだいろは
ホワイト
「ご自由に」
いろはとホワイトの2人は謎の空間から消え、王宮内のとある部屋に飛んでいた
いろは
「ここは…?」
ホワイト
「ギリギリでしたか」
アポロン
「随分と手間を取ったな」
ここは侵略者の最後の舞台
王宮内、皇の間
いろは
「超絶どういう事!?」
龍エン
「女海兵と…賊か?」
ビシャモン
「ほほほ。新手か」
そこには血塗れの龍エンと姿を変えたビシャモンがいた
いろは
(この国の皇子に、それに奥には皇帝までいる…どういう事なの?)
ホワイト
「絶景ですわね皇の間は」
アポロン
「火焔・盾(ブレイドシールズ)」
アポロンが能力を発動させた瞬間、深淵の炎で出来た火柱がホワイトといろはを一瞬で分断した
いろは
「熱ッ…しまった!」
ホワイト
「流石ですわ。総司令官」
シュッ…
いろはに拘束されていたホワイトは火柱のおかげでその場を脱する事に成功し、アポロンの下へと跳んだ
アポロン
「貴様にしてはぬかったなホワイト」
ホワイトの斬られた傷を見てそう呟くアポロン
ホワイト
「返す言葉もないですわ…それで探し物は?」
アポロン
「この者達からの口ぶりからして存在する事は確定した。…だが今は時期ではない」
ホワイト
「そうですか…わかりました」
アポロン
「さて帰るとするか。我が城へ」
ダダダッ!
龍エンが向かって来る
龍エン
「はァはァ…逃がす訳がないだろう」
アポロン
「面白いなこの国は。次から次へと強者が出てくる。我は嫌いではないぞ強者はな」
龍エン
「范をナメるなよ賊が」
アポロン
「この侵略の落とし所を探していたが、第1皇子…貴様の首ではちと安いな」
龍エン
「何を言っている?」
アポロン
「それよりもやはりは皇帝の首を取り、逆上した第1皇子に恨まれるのもまた一興か」
ビシャモン
(まずいな…)
龍エン
「させる訳がないだろ」
いろは
「皇帝の首を…?何を言っているの」
アポロン
「ホワイト…腸ウンは?」
ホワイト
「直に着くかと」
アポロン
「…それでは頼むぞ」
ホワイト
「はい」
ズズズ…
畄セイの背後の空間が歪む音がした
畄セイ
「何だ…この音は」
ビシャモン
「まずい龍エン坊ちゃん!皇帝の下へ!」
龍エン
「!?」
だが時遅し
ザクッ…!
鋭い音と共に血しぶきが飛んだ
畄セイ
「ぐふァ!」
何も無い空間から突然羽衣と共にナイフが出現し、そのナイフが【皇帝】畄セイの心臓を貫いた
龍エン
「皇帝!」
いろは
「あの羽衣…まさかホワイトの能力で…!クソが!」
王宮の軍師
「皇帝が討たれた…!?そんなハズが」
龍エン
「く…心臓を貫かれている」
しかしここで1番の怒りを表したのは他でもない
常に冷静沈着のビシャモンであった
ビシャモン
「皇帝よ。あまりにも早すぎる…許さぬぞ賊めら」
アポロン
「ほォ。そしてどうする?」
シュッ!!
姿を変えているビシャモンはアポロンへ向けて飛んだ
文字通り飛んだのである
アポロン
「気にはなっていたがその姿は何だ?ゾオン系の類か」
ビシャモン
「賊よ…最後の言葉がそれでよいな?」
(Android/Chrome, ID:iAAl74p50)
54 :イエロー
02/13(木) 23:01
第36夜<范帝国の一件㊱>
王宮の軍師
「ビシャモン様!どうか仇をッ…!!」
アポロン
「気にはなっていたがその姿は何だ?ゾオン系の類か」
ビシャモン
「我、風神也(なり)!
台風脚」
ビシャモンの食べた悪魔の実
★ヒトヒトの実"モデル"風神(ヴァーユ)
大風を操る人間
空を飛ぶ事を含め風を自由自在に操る能力である
その実力は未知数であった
アポロン
「風神か…合点が一致した」
バギィィィン…!!!
ビシャモンの大風を起こす蹴りを右腕で防ぐアポロン
ビシャモン
「防いたか。だが風の回転は止まらんぞぃ」
防いだハズのアポロンの右腕が
ギュルルルル
回転しながらちぎれて行く
ホワイト
「総司令官。その右腕」
アポロン
「あァ…右腕1本失ったか。だが悪くない蹴りだ」
バキッ!
自ら右腕をちぎり捨て、大風の回転を止めたアポロン
ビシャモン
「賢いな。ほっとけば台風の回転に巻き込まれて肉体は次々と引き裂かれていたのにのォ」
ホワイト
「何と末恐ろしいですわね」
いろは
「待ちなさい!この場は…海軍本部のい…!」
龍エン
「黙れ女海兵。この侵略戦争に貴様ら海軍の介入は断ったハズだが何故この場にいる?」
いろは
「ぐ…それを言われたら超絶グーの音も出ないけど…」
ビシャモン
「ほほほ。それよりも右腕1本で受け止めるとは流石は傑物じゃの。だが次で仕留めるぞい」
ビシャモンは間髪入れず次の体勢を取っていた
ビシャモン
「…?」
ジッ…
ビシャモンは妙な気配を感じ取り、動きを止めた
アポロン
「…幕引きだ」
ズズズ…ズズズ…
アポロン、ホワイトの背後の空間より黒い穴が空き、そこから1人現れた
ホワイト
「来ましたか。腸ウンさん」
腸ウン
「終わった…のであるか?」
ホワイト
「今しがた終わりましたわ」
王宮の軍師
「お前は"朧月"の腸ウンッ!?」
龍エン
「奴は確か元王宮兵士だった男か。だとしたらその黒い穴は…"ウラウラの実"の能力か」
腸ウン
(第1皇子に…その奥で倒れているのは皇帝か…)
アポロン
「皇帝は討った。これにて侵略を終わりとする」
腸ウン
「…キャンディとオリヴァは?」
ホワイト
「約束の時間に此処へ現れなかった。考えられるとしたらこの国の兵士達に足止めされたか始末されてしまったのか、ですわ」
腸ウン
「…置いていっていいのか?」
ホワイト
「えェ。それよりも我々は"大きな力"を手に入れたのですから」
龍エン
「…!?」
腸ウン
「…御意」
黒い穴にアポロン、ホワイト、腸ウンの3人は次々と入って行く
龍エン
「先生(ビシャモン)!」
ビシャモン
「解っておるわい。ただで帰す訳がなかろう」
シュッ!
ビシャモンは瞬を使い、黒い穴に入って行くアポロンに向けて飛んだ
ビシャモン
「わしゃと共にこの国で散れ行け。総司令官とやら」
アポロン
「何度もくどいぞ…老いぼれ」
ビシャモンが大風を纏った蹴りを放った瞬間に
腸ウンの発動させた黒い穴は閉じた
ビシャモンの蹴りは空を切っただけであった
ビシャモン
「…ほほほ。あやつらめ…わしゃを目の前に勝ち逃げしおったか」
アポロン、ホワイト、腸ウンは黒い穴へと入り、何処へとともなく消えていった
王宮の軍師
「くそッ!!それより皇帝の容態は!?医療班を急がねば!!」
龍エン
「無駄だ」
王宮の軍師
「へ?」
龍エン
「心臓を貫かれている…即死であった」
こうして毒蜘蛛の一味の范帝国への侵略は終わりとなった
ビシャモン
「こんな結末にさせてすまんのォ皇帝」
〜ビシャモン回想〜
16歳で海に飛び出し海賊になり20代後半で彼は海賊としても名声を轟かせていたが、世界で見た景色と自分の価値観に心底絶望し、世界政府との密約で悪名高い億超え海賊10人の首を取引に海賊として引退を果たして懸賞金も取り下げれていたのであった
心身共にボロボロのビシャモンは故郷范帝国への帰郷を果たした
本国に戻った後は特に悲惨であった。元海賊と言え大海賊であった彼は兵士に捕まり牢獄へ入れられ約1ヶ月間飲まず食わずの生活を送っていたのである
そこへ何と皇帝である畄セイが牢獄へ赴いたのであった
文官達
「な、何を言っておられるですか皇帝よ!?」
「元海賊でただの商人の血筋の男に名門武家の萊の名を授けて王宮隊長を任命するなんて!!」
若き頃の皇帝畄セイ
「はっはっは。私が決めた事だ。異論は認めんぞ。それにこの男の腕は既に范イチであるのだぞ」
若き頃のビシャモン
「そこまで言うならなってやってもいいぞ。丁度海賊は廃業して暇じゃったしのォ。だが今すぐ酒と飯を用意せい」
(Android/Chrome, ID:1bd7cAwu0)
55 :イエロー
02/19(水) 22:35
第37夜<范帝国の一件㊲>
若き頃のビシャモン
「そこまで言うならなってやってもいいぞ。丁度海賊は廃業して暇じゃったしのォ。だが今すぐ酒と飯を用意せい」
若き頃のカクビ
「何だこの男!このふてぶてしさは!」
20代後半で王宮衛兵を統括していた若き日のカクビ
畄セイ
「はっはっは。面白い男だな」
文官達
「皇帝に向かい何たる態度だこの男は!」
「即刻打首に!」
畄セイ
「いい。私が許す」
文官達
「しかしですね…!」
「この男が王宮隊長になど…!」
ビシャモン
「ほほほ。やかましい連中じゃのォ」
カクビ
「カッカッカ。こんな賊上がりに務まるものか…隊長なぞ」
ビシャモン
「ほォ?お主がわしゃより強いと?」
カクビ
「当然だ」
畄セイ
「止めんかカク。さてビシャモンよ。これをお前に渡す」
ビシャモン
「何だ食い物か?」
1つの宝箱をビシャモンに差し出す
文官達
「そ、そ、れは!?范国の極秘秘宝の1つ!!」
ビシャモン
「何だか知らんが貰っといてやるよ」
畄セイ
「それは特別な悪魔の実であるぞ」
ビシャモン
「ほっほっほ。悪魔の実か」
パクッ
一口食べたビシャモン
ビシャモン
「腹が空いてたのにまずっいのォ」
カクビ
「カッカッカ。その反応は俺と同じだな」
畄セイ
「期待しておるぞビシャモン。この国はこれから更なる成長を果たさなければならないのだ」
月日が流れて皇帝に子が生まれた
名は龍エン
畄セイ
「ビシャ見てくれ!私の子だぞ!どうだ私に似てハンサムではないか?」
ビシャモン
「ほほほ。わしゃらが必死にこの国を守っている間にやる事やりおってからに」
畄セイ
「はっはっは。ビシャモン。この子は世界に立つ皇子になるぞ。物心かついた時お前の配下に付かせるゆえ、一から鍛えさせるのだ」
ビシャモン
「ほっほっほ。カクビがおるではないか?何故わしゃに」
畄セイ
「お前は1度世界に出ている。その経験値は馬鹿にはならないからだ」
ビシャモン
「それはどうじゃかのォ。だがやるだけやってみるかい」
畄セイ
「それにカクは衛兵の仕事で常に多忙を尽くしておる。それに比べてお前は…」
ビシャモン
「は?わしゃが常に暇人みたいに言うな」
〜ビシャモン回想終了〜
ビシャモン
「…わしゃも直にそっちにいくらかのォ…ちょっと待っておいてくれんか、カクビ、皇帝」
そして王宮内では慌ただしい軍議が行われていた
王宮の軍師
「此度の侵略戦争での被害は北の港ジンショウは壊滅状態との事、北の町でも次々と甚大な被害が…そして此処王宮も…
そして此度での事件で死亡者は千を超え、重傷者の数…ッ」
文官達
「もう止めんか!ただでさえ皇帝が討たれたばかりというのに…もうそれだけで耳が痛いのだ!」
「それに捉えた賊の女(キャンディ)と賊の男(オリヴァ)は?」
王宮の軍師
「女の方は牢獄へと。男の方は先程息を引き取ったとの事でした」
文官達
「それに今は次期皇帝を直ぐさま任命しなければ国民達が揺らぎますぞ!そして今一番厄介なのは第2皇子(霤メイ)の安否だ!」
王宮の軍師
「であれば直ぐさまに龍エン閣下に…司令を…」
ー帝都ベキンー
海軍駐屯基地
海兵達
「いろは中将…お疲れ様であります」
「しかし毒蜘蛛の一味が侵攻して来るとは恐ろしい自体でしたね」
いろは
「…くッ」
いろはは先の戦でホワイトとアポロンの会話を思い出していた
ーホワイト
「返す言葉もないですわ…それで探し物は?」
アポロン
「この者達からの口ぶりからして存在する事は確定した。…だが今は時期ではない」ー
いろは
「奴ら超絶何を狙ってこの国へ来ていたんだ…?」
海兵達
「いろは中将!1度本部へ繋げますか?」
いろは
「あァ…だがそれじゃない」
海兵達
「え?この他の電伝虫持ってきてましたっけ?」
いろは
「これだよ」
ガチャン
おもむろに棚から取り出した電伝虫、それはとある者への直通ダイアルの電伝虫であった
海兵達
「あ、あの電伝虫のマーク…ひょっとして…」
「海軍本部"元帥"シャガーンじゃないのか!?」
>>>413.686に登場
海軍本部元帥
【仙兵】のシャガーン
いろは
「こちらいろは中将である。先の毒蜘蛛の一味の侵略による戦いは終わった…甚大な被害に及んでいる。しかし范帝国は引き続き海軍の介入を拒んでいる。超絶仕方あるまい…しかしまた毒蜘蛛の一味はやって来るに違いない!…何を言っているんだ…我々は民間人を助ける存在なんだぞ…あァ解ってはいるが……うるせェクソシャガーン!超絶よく聞け…大将派遣しろって言ってんだよ。あァ…情報はこれで全てだ
范帝国の一件にて」
(Android/Chrome, ID:2b5bHvNj0)
56 :イエロー
02/22(土) 21:17
第38夜<帰路に着く(1)>
ー19年前ー
偉大なる航路を進む海賊船
ツイストパーマで妊婦の女
「…俺ァ男だと思うぜ。こんだけ腹の中で暴れ回ってやがるんだからよ」
ツイストパーマで妊婦の女の名はモモ
サーカス海賊団所属の戦闘員である
モモ
「ふッ。まさかお前の子をな…なんか笑える」
目つきの悪い男
「うるせェワケ!思い出させんな…恥ずかしいだろ」
目つきの悪い男の名はキャップ
元無邪気一味の海賊である
キャップ
「てかマジでこの船の中で出産する気なワケ?」
キャップは無邪気一味解散後、サーカス海賊団で派遣船大工として雇われ生活を共にしていた
そしてモモとはそこで男女の関係へとなり子を授かったのである
モモ
「ふッ…如何にも海賊の子らしいじゃねェか。所でお前は子を持つ父親としての覚悟はあんのかよ?」
キャップ
「有るに決まってるワケ」
そして月日は流れ、娘が生まれた
モモ
「名前決めてたのによォ。まさか女だとは思わなかったからなァ…1から考え直しだなこりゃあ」
キャップ
「俺は女でも決めてたワケ。…ザクロだ!」
モモ
「決めてたってお前…その手に持ってる物…はなんだよ?」
キャップは柘榴を手に持ち食べていた
そこからザクロと安直に命名したのであった
キャップ
「良いじゃん。ザクロ。女らしいワケ」
モモ
「マジで言ってる?…まァいいか。お前とは口論しても無意味だし」
キャップ
「はァ?」
そこから3年の航海をへて
キャップは雇われ派遣船大工としての任を終えて故郷、東の海へと戻る事になった
キャップ
「てめェ本当に良いのか…モモ?」
モモ
「あァ。これから俺達は本格的に四天王の一角とやり合うからな…それに子連れじゃやりにきィしな」
キャップ
「解ったワケ。まァ武運を祈っとくよ」
モモ
「ふッ。らしくねェ」
キャップ
「言っとけ」
モモは母親として
最後に3歳になるザクロの手を握った
モモ
「ふッ。あったけェな。んじゃお前もザクロを宜しく頼むぞ」
キャップ
「あァ」
モモ
「あ。もしザクロが…」
キャップ
「何だ?」
モモ
「いや…何でもねェ。あ。」
キャップ
「何だよ!しつけェな」
モモ
「その[ワケ]って言葉遣い、ぜってェ覚えさせんなよ?マジでみっともねえから」
キャップ
「は?んだとコラ」
モモ
「んじゃ…まァ元気でやれや(ザクロ…いつか会えたら…ママとかって呼ぶのかな。そう考えたらクソ恥ずかしいな)」
ザクロ
「ばァ」
ザクロはにこやかに母の船出を見送った
それから2年後
ザクロ5歳になる
キャップ
「どうだ?俺のせがれなワケ」
黒髪の女
「は?せがれって…女の子じゃないの?」
黒髪の女の名はアンヌ・ソフィ
元無邪気一味の海賊である
ソフィ
「ぷッ。一味の中では1番有り得ないって思ってたあんたが子を持ち、育児をしてるなんてね」
キャップ
「ぎゃははは!だろ?俺も変わったワケ」
ザクロ
「…こいつだれ?」
キャップ
「俺の元同僚なワケ」
ソフィ
「こいつって…口の悪いお子様だこと」
ザクロ
「んじゃかいぞくなんだ」
目をキラキラとさせるザクロ
ソフィ
「何なりたいの海賊?海賊なんて身勝手なもんよ〜」
キャップ
「まァそれは否定出来ないワケ」
ソフィ
「"待ってる身"は辛いんだから」
キャップは元海賊とはいえ懸賞金がつくお尋ね者、彼は色々悩んで末に敵でもありながら信頼を置ける戦友でもある、ある男にザクロを預ける事に決めた
片腕が義手の男
「お前正気か?」
片腕が義手の男の名は
海軍本部中将
【黒金】のシンベエ
キャップ
「てめェらがいつまで経っても俺の懸賞金取り下げねェからだろ」
シンベエ
「だからって敵に餓鬼を預けるか普通?てか俺餓鬼嫌いなんだよ」
キャップ
「…うっせ」
シンベエ
「…なんか裏があるって顔だな?」
キャップ
「あァ?」
シンベエ
「まァ良いか。特注品の船を一隻造れ。それが交換を飲む条件だ」
そうして5歳のザクロはひょんな事からシンベエと一緒に暮らす事になる
それから5年後
ザクロは10歳になる
ザクロ
「この図鑑に載ってる"コトコトの実"って何?」
シンベエ
「ん?」
ザクロ
「ここだけ情報が載ってねェんだよ」
シンベエが世界政府よりくすねてきた悪魔の実図鑑を読む事にハマっていたザクロ
そしてその悪魔の実図鑑のコトコトの実の情報欄だけが白紙になっていた事に気付くザクロ
シンベエ
「コトコトの実か。噂によればここから(東の海)から遠い国にあるとかないとか」
ザクロ
「…いつかその遠い国に行けば真相がわかんのかな」
(Android/Chrome, ID:Yq1h+D+j0)
57 :イエロー
02/26(水) 20:27
第39夜<帰路に着く(2)>
シンベエ
「悪魔の実になんて興味を持つな。食っちまったら一生呪われるんだぞ。おっかねェぞ〜」
ザクロ
「呪われる…か。ふんッ。下らねェな」
ザクロとシンベエは長き時間、生活を共にする事になったが決して両親の話は聞こうとしなかった
幼心ながらのザクロのなりの気遣いでもあったしシンベエへの敬意もあったのかも知れない
そしてそれから8年後ザクロ18歳
悪魔の実のコトコトの実を求め故郷ラグス島を後に海へと出る事になる
ザクロ自家製の小型ボートは2週間目に床下から穴が空きながらも、何とか修復しながら次なる島へと辿り着く
ザクロ
「魚ばっかで飽きたぜ。肉が食いてェ」
その島の中心にある高台の丘には名高い貴族【ジャンヌ家】が大屋敷に住んでいた
そして同じ島の港町の酒場では1つの海賊団が根城にしており、そこでは海賊団への勧誘を募っていた
その海賊団の船長の名は
【大虐殺】のデトロイト・二ーガン
懸賞金1000万ベリー
二ーガン
「ガハハハ。人員の補充は終えた。今年こそは念願なる偉大なる航路へと入る。その為の最後の準備へと入ろうか」
二ーガンの最後の準備とは高台の丘に住む貴族達の大屋敷へと侵入し、あらゆる武器と金を略奪する事だった
海賊達
「女、お前も勧誘された1人か?」
「今から高台に向かうぞ」
ザクロ
「あァん?俺に指図すんじゃねェよ」
酒場で肉を食べている最中のザクロは二ーガンの一味に勧誘されていた
ザクロもとある策略からその話に乗り勧誘に乗っていたのである
時間は進み
島の中心にある高台の丘の大屋敷では
ジャンヌ家の貴族
「おい!幾ら兵に金を払っていると思ってんだ!海賊達を死んでも追い払って来い!」
兵士達
「し、しかし奴らここら海域で幅を利かせている二ーガン一味でして…しかもかなり武器を所持しており…」
ジャンヌ家の貴族
「ええいうるさい!早く何とかしろ!我々を守る為に死んで来い!!」
兵士達
「か、数が100人を超えていて我々では…とても…海軍に要請を頼むべきかと…!」
ジャンヌ家の貴族
「うるさい!いちいち海軍が来るのを待っていたら全滅だぞ?そんな事は決して許さない」
そんなこんなで二ーガン率いる海賊達による大屋敷の制圧があっという間に完了しようとしていた
二ーガン
「ガハハハ!ジャンヌ家の兵士と聞いて準備したつもりだが…随分弱かったな。今回は楽に終わりそうだ」
二ーガン率いる海賊に紛れてザクロもジャンヌ家の大屋敷に入り込んでいた
ザクロ
「ちッ。見つかったか」
黒髪パーマの男
「おい女。お前も二ーガンの一味か?」
黒髪パーマの男の周りでは複数人の海賊達が横たわっていた
黒髪パーマの男
「おい応えろ女。二ーガンの一味か?」
ザクロ
「うぜェな…だったら何だよ?」
黒髪パーマの男とザクロはお互い素手で殴り合う
そしてその殴り合いは10分を超えていた
ジャンク
「はァはァ…」
ザクロ
「…ち。しぶてェな。さっさとくたばれよ」
黒髪パーマの男
「お前は他の二ーガンの一味とは違うな。武器は使わねェし。女だし。それに」
ザクロ
「はァ?舐めてんじゃ…」
黒髪パーマの男
「それにその目は略奪が生業の二ーガンの一味の奴らの目とは違う。誰だお前?本当は二ーガンの仲間じゃねェんだろ」
ザクロの言葉に被せてそう呟いた黒髪パーマの男
ザクロ
「てめェこそ…誰だよ?」
ジャクソン
「俺はジャンヌ家の二男ジャンヌ・ジャクソンだ」
後の仲間になる貴族ジャンヌ・ジャクソン改めジャンクとの
ファーストコンタクトであった
ザクロ
「ジャンヌ家だァ?この島の奴ら口揃えて言ってたぜ。ジャンヌ家は権力を使って人間達を虐げてる変態野郎達だってよ」
ジャクソン
「否定はしない。…というか俺も今回の二ーガン達の略奪でせいせいしてんだよ」
ザクロ
「は?今まさにてめェん家に略奪入られててせいせいしてるとか頭沸いてんのかよ?」
ジャクソン
「生憎家族とは仲が悪い。ここ数年まともに会話すらしてねェんだ」
ザクロ
「そんな理由か…どうでもいいけどそんなお坊ちゃん育ちの貴族が何で喧嘩強いんだよ」
ジャクソン
「いつか海へ出る為にひたすら鍛えていた。…そんだけだ」
殴り合いは更にヒートアップして20分が経とうとした
ザクロとジャクソンの両者は大の字に倒れ込んだ
ジャクソン
「ぜェぜェ…」
ザクロ
「はァはァ…」
ジャクソン
「聞き忘れたけどお前の名は?」
ザクロ
「ちッ。そんなに重要かよ名前が。俺はザクロだよ」
ジャクソン
「ザクロ…お前二ーガンの仲間じゃねェんだろ?お前がここに来た本当の目的はなんだ」
(Android/Chrome, ID:9JHX6CzQ0)
58 :イエロー
03/16(日) 20:10
第40夜<帰路に着く(3)>
ジャクソン
「ここに来た本当の目的はなんだ」
ザクロ
「うっせェな。…資金がいる。二ーガンと変わりゃしねェ…略奪だよ。本当なら貴族の1人でも誘拐して要求するつもりだったけど…二ーガンが邪魔だぜ」
ジャクソン
「その目は略奪とは言ってねェぞ…どうする気だ?」
ザクロ
「二ーガンが引き連れて来た海賊の人数は約100人。ムカつくが俺とてめェで手を組んで全員ぶっ倒すぞ。…んでその後にジャンヌ家から正式に謝礼として金を奪う…文句あっか?貴族」
ジャクソン
「ジャクハハハ。面白い女だな。相手は海賊100人だぞ…?どう考えても正気じゃねェな」
ザクロ
「俺にはこれがある」
ザッ…
釘バットを取り出すザクロ
ジャクソン
「まさか…そのバットが武器とか…それで100人とやるつもりかよ。町の不良でもそんな事しねェって」
ザクロ
「ち…てめェの武器は何だよ?」
ジャクソン
「これ…手甲鉤だ。お前との喧嘩では使わなかったけど」
ザッ…
手甲鉤を取り出すジャクソン
ザクロ
「見た事ねェ武器だな」
ジャクソン
「昔商船が立ち寄った際に買った珍しい武器だ。この辺の海じゃ見られねェらしい」
ザクロとジャクソンは後に語り継がれる事件を起こすのである
それはジャンヌ家の大屋敷に略奪に入った二ーガン率いる海賊100人をたった2人で返り討ちにしたのであった
ザクロ
「ケッ。札付きの悪…二ーガンも大した事ねェな」
ジャクソン
「めちゃくちゃ過ぎるんだよお前が…特にそのイカレ釘バット…」
ザクロ
「それよりも金用意出来んのか?」
ジャクソン
「あァ何とかする。つうかよ…何でそんなに金がいる?」
ザクロ
「船を造る。材木とか工具とか。それに滞在費には金がいる、それだけだ」
ジャクソン
「船を造る!?お前がか…?」
ザクロ
「悪ィかよ?」
ジャクソン
「ただの不良女じゃなくて船大工なのは意外だったぜ…」
ザクロ
「イチイチ鼻にかかる野郎だな」
ジャクソン
「…船造って何処に行く気だ?」
ザクロ
「…欲しい物があるんだ」
ボロボロとなった悪魔の実図鑑の切れ端をジャクソンに見せたザクロ
ジャクソン
「ジャクハハハ。面白ェ」
ザクロは二ーガン討伐の謝礼として正式にジャンヌ家から謝礼として金を受け取った
その金で材料を買い込み船を造る事になった
ザクロが滞在中に海軍が二ーガンの情報を聞き付けて島に到着するも後の祭りであった
この事件は一旦『名も無き民間人による二ーガン討伐』として片付けられていた
それからジャクソンが手配した島の船大工数人とザクロは船造りに取り組み、1ヶ月近く過ぎて船がとうとう完成したのであった
ジャクソン
「凄ェな…こりゃ」
ザクロ
「当たり前だ。俺が造った船だ」
しかし更なる事件が起こったのである
海軍が島の住民への聞き込みでザクロが二ーガン一味に加担してジャンヌ家の大屋敷へ侵入していた事実が発覚したのである
ザクロは二ーガン一味の残党として扱われ、追われる身になった
ジャクソン
「クソが…俺が親父や兄弟にもお前の無実を伝えたし二ーガンを追い払った事も言ったのに…誰も取り扱っちゃくれねェ」
ザクロ
「めんどくせェ。何て思われようがどうでもいい。俺はもう島を出るぜ」
ジャクソン
「は?お前二ーガン一味の残党として…これから生きていくのか?」
ザクロ
「それはそれで気に食わねェな。あ。いい事思い付いたぜ。大手を振ってこの島を出る方法をよ」
ジャクソン
「は?」
何とザクロは名高い貴族ジャンヌ家の二男ジャクソンを人質にし、港まで移動したのである
これには流石の海軍も手出しが出せない状態でいたのである
ジャクソン
「ジャクハハハ。お前相当イカレてんな」
ザクロ
「海兵達も貴族お坊ちゃんの前では手が出せねェらしいぜ」
海兵達
「おい!二ーガン一味の残党!今すぐジャンヌ家のご子息を解放し投降するんだ」
ザクロ
「あァん?勘違いすんじゃねェ。俺は二ーガン一味でもねェし海賊でもねェ!ザクロだ。覚えておけコラ」
ジャクソン
「お前…その言動はまさに海賊だぞ…」
ダッン…!
ザクロは港に停泊しておいた船に乗った
ザクロ
「てめェはさっさと行きな。貴族のお坊ちゃん」
ジャクソン
「は?抜かせ。今更家に帰るつもりねェぞ俺ァよ」
ザクロ
「は…?まさか」
ジャクソン
「"ザリー"…ここ1ヶ月は楽しく過ごせたぜ。俺もお前の船に乗る事にしたぜ」
ザクロ
「ザリーだァ…?馴れ馴れしいな。てかてめェを船に乗せるとか有り得ねェ」
ジャクソン
「ふッ。世間知らずのお前1人じゃ航海は無理だぜ。それにこの船のスポンサーは俺だぜ?」
(Android/Chrome, ID:cD1M0X/a0)
59 :イエロー
03/23(日) 11:00
第41夜<帰路に着く(4)>
>>60 第42夜<帰路に着く(5)>
>>61 4/1更新
[海軍本部]
元帥のシャガーン(63歳)
皆からは元帥と呼ばれている
[異名]仙兵
歴代の元帥に受け継がれる称号の名
[血筋]不明
[武器]不明
[見た目]白髭に丸メガネを掛けている
[笑い方]シャガハハハ
新体制海軍本部の元帥。部下達から慕われる。旧元帥ジキタリス陣営を崩した伝説の海兵の1人
いろは、シンベエには結構甘かったりする
ザリー海賊団5番手??????
近日登場予定!?
(Android/Chrome, ID:VMUudrOh0)
60 :イエロー
03/23(日) 11:03
第41夜<帰路に着く(4)>
ジャクソン
「ふッ。世間知らずのお前1人じゃ航海は無理だぜ。それにこの船のスポンサーは俺だぜ?」
ザクロ
「ちッ…うざってェな。解ったよ"ジャンク"…」
ジャクソン
「ジャンク…か。いい呼び名だ」
そうして2人の旅は始まった
そしてこの島での一件で改めて海軍から見解が発表されていた
名も無き民間人による二ーガン討伐ではなく『二ーガン一味のザクロが首謀者として仲間同士の内乱を起こした末に二ーガンを討ち取り、挙句の果てにはジャンヌ家の二男を誘拐し海へと出た』と報告された
これにてザクロはお尋ね者としてデビューする事になったのであった
ジャンク
「お前記事になってるぜ」
ザリー
「くだらねェよ。そんなの」
【女海賊】のザクロ
懸賞金900万ベリーと
ザリーの名は広がりつつも未だ海賊団として名乗る事はせずに約半年近く過ぎていた
その間にもザリーの下に募る船員達まで現れる始末だった
ジャンク
「ジャクハハハ。随分と大所帯になって来たな」
ザリー
「フン。こき使いは多いに越した事はねェ。勝手にしろ」
とある海域にて
ザリーとジャンク率いる船員達は大型ギャンブル船に自分達の船を付けて乗船していた
ジャンク
「俺が実家から持って来た金も底を着きそうだし、ここらで一発逆転狙うか」
船員の1人
「ジャンク!お前何が得意なんだよ」
ジャンク
「ポーカーじゃ俺の右に出るものはいねェ。他にも花札や麻雀も得意だぞ」
ザリー
「あほらし。俺は興味ねェからその辺ぶらついて来るぞ」
ジャンク
「おいおい。また誰かに喧嘩ふっかけてトラブル起こす様なこたァするなよな"キャプテン"」
ザリー
「誰が…キャプテンだ…まァいい」
1つの賭博場ではチンチロが行われていた
丸裸の金髪の男
「うわァ…やっちまった!だが次だ次!ヒリついた勝負がしてェ」
客達
「もう見るからにスッカラカンだろ兄さん。賭ける物ももうねェだろ」
丸裸の金髪の男
「クソ…!」
セキュリティの男達
「お客さん困るよ。どうするの?もう負け金だけで1000万超えてるよ…」
「それじゃあ別室へ行こうかお客さん」
このギャンブル船にて破産が確定した客は別室に連れて行かれる
その先は奴隷商人に売り飛ばされるか、体のパーツを買い取られるかetc…
丸裸の金髪の男
「こうなりゃ秘技…逃げる!」
ダダダッ!!
賭博場から逃げる様に走り去る男
セキュリティの男達
「馬鹿め。ここは海のど真ん中だぞ。このギャンブル船からどうやって逃げるつもりだ」
そして渡り廊下にて
丸裸の金髪の男
「お…?」
ザリー
「あん?誰だてめェ」
丸裸の金髪の男
「なぬぃ…女…それもスタイル抜群…身体中傷だらけなのも逆にそそるね!」
後の仲間になるギャンブル狂バレンタイム改めバレンとの
ファーストコンタクトであった
バレンタイム
「ちょい恥ずかち。見ないでね今裸だから」
ザリー
「誰がてめェのチンケな体見るかよ馬鹿が」
バレンタイム
「口わっる」
セキュリティの男達
「見つけたぞ!クズ野郎」
バレンタイム
「ゲ。もう追って来やがった」
ザリー
「ふは。どうやらその姿、追われてる身か。どうせ賭け金踏み倒して逃げてるってクチか」
バレンタイム
「お見事!てか笑った顔可愛いじゃん。でも今それ所じゃないからまたね」
バギィバギィ!
バレンタイムは目の前のセキュリティの男達を次々と薙ぎ倒して逃げる様に消え去った
ザリー
「何だアイツは。変な野郎だ」
大型ギャンブル船にてザリー達は各々勝ったり負けたりを繰り返し3日が経過した
ジャンクはポーカーで連日連勝していたり
そして3日目に事件が起こる
ジャンク
「今日も連勝連勝。おいオヤジ。そこの酒とタバコカートンでくれ」
店員
「はい。かしこまりました。それより聞きました?お客さん」
ジャンク
「何だ?」
店員
「金庫泥棒が出たって。もう捕まったみたいですけどね」
このギャンブル船にて昨夜金庫泥棒が忍び込んで金品が盗まれていたとの事であった
ジャンク
「このギャンブル船って確か政府も公認してる興行だろ?それに泥棒に入るとか肝が据わってると言うか何と言うか」
船員の1人
「どんな顔してんだろうなそいつ」
ジャンク
「噂によれば先日賭け金踏み倒して逃走してた奴らしい。見た目は金髪で…」
ザリー
「あ」
ジャンク
「ん?」
ザリー
「いや見間違いだ。何でもねェ」
ジャンク
「何か見たのか」
甲板では騒ぎが起きていた
金庫泥棒が捕まったとの事で犯人とされる男は甲板にて磔にされ見世物にされていた
磔にされていた男はバレンタイム
(Android/Chrome, ID:VMUudrOh0)
61 :イエロー
04/01(火) 07:41
第42夜<帰路に着く(5)>
バレンタイム
「はァはァ。…俺じゃねェっての」
磔られていた犯人とされている男はバレンタイムであった
その体は傷だらけであった
セキュリティの男達
「こいつは先日賭け金を踏み倒して逃走及び、我々の金庫から金品を盗んだクソ野郎だ」
「さっさと盗んだ物を返しやがれ」
バレンタイム
「だから俺じゃねェよ。あ。まァ賭け金踏み倒したってのは本当だけど。おーおー見物人が多いこって」
ざわざわ
甲板は人集りが出来ていた
ジャンク
「こいつか。金庫泥棒って」
ザリー
「へッ。とうとう捕まったか」
バレンタイム
「おー!昨日のお姉すわァん!」
ザリー
「気色悪い声出すな」
男の子
「…お兄ちゃん…ぐすん」
そして何故か涙目の男の子が佇む
セキュリティの男達
「ここらで見せしめに拷問に掛けるか」
「それとも殺すか?勿論盗んだ物を返して貰ってからだがな」
バレンタイムが何故捕まったのか
実は昨夜金庫に忍び込んで金品を盗んだのはバレンタイムではなく1人の男の子であった
その男の子の父親がこのギャンブル船にて店側にハメられて多額の借金を作り、奴隷として働かされていた
その借金を返す為に男の子は金庫に忍び込んで金品を盗んだ
そしてセキュリティの男達に見つかりそうになる所を偶然その場に居合わせたバレンタイムが男の子を見逃して逆に捕まったのであった
ザリー
「興味はねェが…本当にてめェがやったのか?」
バレンタイム
「賭けてもいい。俺はチンケな泥棒なんかやらん。それに女の子に嘘もつかん」
タタタッ
そこへ警備員の1人が走って来た
警備員の1人
「セキュリティ!これ見てくれ」
警備員は金庫の近くにセットしていた映像電伝虫をセキュリティ達に見せた
その映像には男の子が金庫に侵入し金庫から金品を盗み出されていた所をはっきりと映っていた
セキュリティ達はすぐさまその場にいた男の子を取り押さえた
男の子
「ぐわァ!」
セキュリティの男達
「貴様だったのか!」
「子供だからと言って容赦しないぞ」
バレンタイム
「おい!よせ」
バキィッ
殴り飛ばされる男の子
男の子
「うわァん」
セキュリティの男達
「盗んだ物をすぐ返せば痛くせず済むぞ」
「子供の奴隷は高く売れそうだ」
男の子
「ぐ…うるさい!僕のパパはお前達に…お前達店側にハメられて借金背負って奴隷にされたんだ!」
泣きながら訴える男の子
セキュリティの男達
「ハメられた?ギャンブルに負けた奴らは皆口揃えてそう言うんだよ」
「このガキ!もう少し痛め付けてやるか」
セキュリティの男達は男の子へ刃物を向けた
バレンタイム
「世話がやける…しょうがねェ…な!」
パキ…パキ!
磔られていたバレンタイムは鎖を引きちぎり男の子の下へ走る
セキュリティの男達
「嘘だろ。鎖を引きちぎるなんて」
「何て膂力してんだよこの男は」
バレンタイム
「ッたくよ。バレちゃしょうがねェ」
ギュッ
腕に巻いてあった青いバンダナを頭に巻いたバレンタイム
セキュリティの男達
「奴を取り抑えろ」
「捕まえろ!」
バキィ!バキィ!
セキュリティの男達を殴り飛ばして行くバレンタイム
ザリー
「おいジャンク」
ジャンク
「おいまさか…?」
ザリー
「俺も喧嘩に混ざるぜ」
ザリーもその暴動に巻き込みセキュリティ達との乱戦に突入していく
バレンタイム
「…何でお姉さんが入ってくんだ?」
ザリー
「うるせェな。喧嘩すんのに理由が必要かよ?」
バレンタイム
「まァ確かに。てかお姉さん何でそんなに腕っ節強いんだ?」
ザリーとバレンタイムはあっという間にセキュリティの男達を全員ノシてしまったのである
男の子
「お兄ちゃん、僕の為にありがとう…」
バレンタイム
「はァはァ。もう流石に殴り疲れたぜ。…坊主…もうこれに懲りたら金庫泥棒なんかやめろよ」
男の子
「わかったよ。ぐすん…」
ジャンク
「…お前何でそこのガキ庇ったんだ?」
バレンタイム
「女子供には優しく。それが俺のモットーだ」
その後は大変であった
セキュリティの男達は違法レートのギャンブル及び店側が勝つギャンブル行為の数々、奴隷商人との繋がりや臓器売買…黒い噂が耐えないギャンブル船
今回の一件で海軍が介入するまでの事件となっていた
ジャンク
「おい、海軍が軍艦2隻で近付いてくるぞ」
船員達
「まずい!」
「逃げましょうよ姐さん!」
ザリー
「逃げるだァ?俺達は何も悪い事しちゃいねェんだぞ」
バレンタイム
「え?お姉さん達もしかしてお尋ね者だったり…?」
ザリー
「誰がお姉さんだ。俺ァザクロだ」
(Android/Chrome, ID:55TtNio60)
2 :イエロー
01/29(月) 19:16
目次1
箇条書き①
>>3箇条書き②
>>4箇条書き③
>>5第501夜『ただいま』前編
>>6第502夜『ただいま』後編
>>7第0巻EPISODE OF GILT
樗蒲-壱-
>>8樗蒲-似-
>>9樗蒲-参-
>>10 2/10
樗蒲-肆-
>>11 2/12
樗蒲-後-
>>12 2/20
余談シリーズ 第一弾
イエロー
「初めましての方は初めまして、そう出ない方もお久しぶりです…皆さんお元気ですか?船に乗り込んでから12年経ちました。沢山の方と出会い感化されながら自作エピソードを書いてきました。そこで前作の物語でモデルキャラになった方々を覚えている限りでご紹介致します
最速でモデルキャラになったのは3番手さんの作品からワーナー姉妹をモデルとしたキャラで名はピティちゃん…だったかなと記憶しております。能力もご好意で同じワナワナの実を使わせて頂きました…ありがとうございます
オリジナルワナ
「ピティちゃんの七つ罠シリーズその七ボウガン」とかだった様な違うような…エッグマン編でハナとの対戦カードだった記憶があります
続いて海賊バカさんがモデルのラルフド・バッカーノ…こちらは海軍中将として出してたハズです
ソフィが好きと有難い言葉を頂いたのでソフィとの絡みを作ったのを覚えています
バッカーノは渋くてカッコイイ海兵でした
続きまして恐らくほぼ同期?だったハタマキさんがモデルのフラッグマン・ローリー…名前を考え付いた時自画自賛してました(笑)
ローリーは今でも何故かすぐ出てきて戦闘シーンも多かった印象がありますね
能力名「螺子巻流」とかだった様な
そして恐らく最後?だったと記憶しております
3番手さん+ステイクのモデルキャラがヴァンボーイ・スリィマン
今思うと出演シーンが短かったかなと後悔してます
"X算"の
スリィマン
悪魔の実を食べておりましてこちらの能力が少し複雑なんですが2つの特性がある異例な悪魔の実となっておりました
名はカケカケの実…
何かを掛けて勝負をする事により勝ち負けにより能力が変化する…例えば勝てば相手の掛けたモノを奪う事が出来、負ければ自分が掛けたモノを奪われる等
そしてもう1つの能力は単純明快で相手の人数×複数攻撃が可能なのと隙が出来るが能力を温存する事で何倍もの質力を出し攻撃する事が出来たりとか…複雑なんですよね」
スリィマン
「ひゃははは!アラクネは俺の獲物だぜ」
画像(jpg) 46.7KB
(Android/Chrome, ID:uBo6EO060)
3 :イエロー
01/29(月) 19:24
箇条書き①
【ミルキィ、東の海篇】
無邪気の少年…1~3夜
稲妻海賊団…4~7夜
ラグス島…8~16夜
美食家巡るバトル…17~28夜
宝探しの冒険…29~33夜
稲妻海賊団船長現る…34~35夜
孤高のラブ島…36~40夜
【ハルク、番外篇】
真緑の紅髪の男…41~51夜
孤高のラブ島Part2…52~55夜
激突必死のローグタウン…56~94夜
ミルキィの過去…95~99夜
”伝説の予感”…100夜
【ミルキィ、偉大なる海篇】
玉ねぎと双子岬…101~110夜
フラワーガーデン…111~119夜
【三羽烏、番外篇】
復活祭…120~123夜
モンブリン王国…124~174夜
ユガデール海域…175~178夜
ワンダー王国…179~200夜
ワンダー王国Part2…201~291夜
1億越えの男…292~293夜
世界からの声…294~296夜
ある男の誕生秘話…297~299夜
7-4=3…300夜
金槌頭の魚人と謎老師…301~306夜
ギルトからの招待状…307~310夜
ヒヤシンス諸島の冒険…311~329夜
謝肉祭(予選)…330~351夜
謝肉祭(本選)…352~500夜(未完)
その後に始まる
【サンダー、聖戦篇】※未掲載
簡単な概要
【稲妻】のイエロー・jail・サンダー率いる稲妻海賊団は打倒世界政府を目標に動いており謝肉祭後にマリージョアへ侵入して後に"聖戦"と呼ばれる戦争を引き起こす事に
東、西、南、北の海、そして偉大なる海(グランドライン)で仲間を集いマリージョアへ向かい暴動を起こす
目的は"世界政府全軍総帥"の男を倒す為に
政府側の対抗勢力の1つとして立ちはだかる王下七武海の面々と王下七武海の男だったロパート・ギルト率いる天賦海賊団の面々
サンダーは死の縁、今際の際に立つ事により発現した幻の覇気<聖王色の覇気>
※聖王色の覇気は悪魔の実、覇王色、武装色、見聞色を全て無に返す事が出来、触れた相手をまっさらに消し去る事が出来る
発現時間は3分間のみ
その力を持ってギルトを瀕死まで追い込む事に成功して実の兄であり天竜人の1人で有りながら世界政府全軍総帥のアルバート聖の首を取る事に成功し
最後に戦死した
PROFILE
稲妻海賊団船長
【稲妻】のイエロー・jail・サンダー
懸賞金3億6000万ベリー
★バリバリの実
全身から放電させる事が出来る能力、自身に電流を流して身体能力のリミットを外し爆発的な身体能力を得れる事を得意とする
そして"聖王色の覇気"を発現させる事にも成功する
過去にも現在にも発現させた者はサンダーただ1人
サンダーは元天竜人であり、その時の名はイルバートである
EPISODE OF THUNDER
1 奴隷で元海賊の男【霆】のサンダーと言う男に出会い、この世の素晴らしさを教えて貰い、天竜人から人間に戻してくれた
2 しかし兄アルバートに親しくしてる場面を見られてしまい疎まれて【霆】のサンダーは殺されてしまう
3 兄アルバートを恨み、世界政府へ憎しみが出たイルバートは自身の名を捨てて亡きサンダーと同じ名前を騙り海へ出る
4 兄アルバートが異例の世界政府全軍総帥の地位に抜擢された事を知り、兄アルバートを打ち倒す決意を立て各地で仲間を集める
5 そして聖戦へ…
サンダーは兄アルバートの首を手に取り息絶えたが最後まで悔いは残して無かった
6 稲妻海賊団は事実上解散となり残党達は今では海賊四天王の一角【紅髪】のハルクの仲間となる事になる
(Android/Chrome, ID:uBo6EO060)
4 :イエロー
01/29(月) 21:54
《FREEDOM。》
ミルキィとあらすじ箇条書き②
1 東の海のある島の港町にて物語は始まる
主人公の名はミルキィ・ロード
彼は赤ん坊の頃浜辺で置き去りにされていた所を現在の父親が助けて育てる事になる
2 幼い頃港町の隅の方で行われた闇市場のセリに掛けられていた悪魔の実を食べた事をキッカケに能力者となる
3 そして当時港に停泊していた【笑う海賊団】と交流していく内に海賊に憧れを抱き10年後に海賊となる
4 18歳で船出を迎え最初に出会ったのが稲妻海賊団であり初戦闘を行い、後にまた会う誓いを立てる
5 初めて上陸したラグス島、そこでは同い年で船大工をしていた男キャップ、そして浜辺で倒れていたクラッチ・D・サンドと出会い仲間となる
キャップは祖父達が作り上げた偉大なる船を見つけ出す事を夢に
サンドは以前まで天賦海賊団に所属していたが力不足を理由に降ろされていた過去があり再度高みを目指す為ミルキィの船に乗る
仲間を2人加え、キャップの祖父が作った船ヴィクトリア号を譲り受け3人は次の航海へ向かうのだった
6 3人は次の島で1人の女を巡る騒動を起こす事になる
ミルキィ達がレストランにて食事をしていた所出会った女がアンヌ・ソフィ
彼女は武装する集団に追われていたのだ
訳を聞いて明かされたソフィの過去
王下七武海の1人エニフェス・エッグマンがソフィの持つ"古代のレシピ"を奪う為に追っ手を東の海へ向かわせていたのだ
しかし無事ミルキィ、キャップ、サンドの3人により返り討ちにされた
ソフィは再び偉大なる航路を入る為に、そして世界一のシェフになる為にミルキィの仲間になる事に
7 4人は次なる島へと繰り出して孤高の島ラブ島へ上陸した
そこは何も無い建物の残骸だけが広がる島だった。奥にポツンと取り残された教会がありそこで出会ったのがクリスチャン・ハナ
ハナの過去は悲惨だった
ラブ島はかつてセカイの歴史について追求してる者達が集っており、世界政府はそれを良しとせずラブ島への理不尽な一斉砲撃攻めにそして島は壊滅状態へ
ハナは唯一の生き残りであった
そしてハナは最果ての島シルクーロード島にある鐘を鳴らす事を夢に目仲間になる事になる
8 航海を進め偉大なる航路直前ローグタウンに立ち寄る事に
ここでは稲妻海賊団との再会や紅髪海賊団との出会い、そして王下七武海であるロパート・ギルトと出会う事となる
ギルトに完全なる敗北を期したミルキィはリヴェンジを仲間達に誓う
偉大なる航路に入る直前にマーブルズ・サザとの出会いもあり、一時仲間になる事になる
何やら訳ありであった
9 無邪気一味となり偉大なる航路(グランドライン)へ渡る一行は数々の宿敵と出会いながら冒険へ
10 モンブリン王国へ上陸した一味はサーカス海賊団との遭遇や崩壊した国をその目に見た
かつて栄えたモンブリン王国は既に無く、侵略者アフターによる洗脳が行われていた
そしてこの国でクライシス・セナと出会う
無邪気一味は侵略者アフターとの小競り合いに巻き込まれてゆく
ミルキィの手によりアフターの野望を打ち下されて、少しづつ変わりゆくモンブリン王国
サザの能力により洗脳された人々は解かれていく
そしてハナとの兄妹だった事をセナは明かして驚くミルキィ。セナの過保護過ぎる愛情とハナには兄妹である事は黙る事を条件に仲間になる事になる
王下七武海の部下だった事実を隠してサザはミルキィ達に別れを告げた
11 無邪気一味は因縁のある相手エニフェス・エッグマンが居るワンダー王国へ遂に上陸した
無邪気一味は次々とエッグマン率いる食客達との戦闘を行った
そしてミルキィはエッグマンとの初戦闘で見事までの敗北を期した
崩れゆく精神の中、実の姉である"陽気"な海賊アヴィリル・シルキーと出会い、諭され奮起する事に
2度目の長期に渡る戦闘にてエッグマンに辛く勝利し、ソフィは過去の因縁から解放され無事正式な仲間となる
12 新たなる門出を迎え、航海する無邪気一味はギルトからの謝肉祭出場の招待状を受け取り「謝肉祭の優勝者にはプレゼントとしてエッグマン失脚後の王下七武海の席orギルトとの挑戦権」との記載を見てミルキィはギルトとのリヴェンジマッチに誓い参加する事に
一時ヒヤシンス諸島へ向かう事となる
13 謝肉祭が開始されて各地から兵(つわもの)達が集まる
予選ではルーキー海賊団の黒兎海賊団や億超海賊団達も参加していた
そして同じく参加していた天邪鬼一味とのひと騒動をキッカケにキャップとミルキィには亀裂が生じていた
同じくその場でハルモニア・ネオン、キャンサー・バブルとの新たな出会いもあった
(Android/Chrome, ID:uBo6EO060)
5 :イエロー
01/29(月) 22:21
ミルキィとあらすじ箇条書き③
14 気まずい空気が流れる中ミルキィとキャップは天賦海賊団W副船長のシャオイェンと遭遇する
シャオイェンの能力により無邪気一味の大事な海賊船ヴィクトリア号は崩壊していく
キャップは不甲斐ない自分、そして頼りない船長ミルキィに腹を立て一味を辞めると宣言した
15 慌ただしい中本戦が始まり、無邪気一味は次々に兵達との戦いに勝利していった矢先、準決勝での出来事。突然暴走したキャップを止める為ミルキィとキャップは戦う事に
2人の喧嘩は加熱していき本気の殺し合いまでに発展した所でサーカス海賊団の船長ジェイク・スピアが止めに入る
船長として男としてスピアはミルキィを煽り、サーカス海賊団がキャップを引き取る事をミルキィに伝えたのであった
もしキャップを返して欲しければ次の決勝戦でサーカス海賊団に勝つ事を条件に出したスピア
ミルキィはメンタルがボロボロになりつつ会場の外を歩き、そこで海賊ヴァンボーイ・スリィマンと出会う
一通り事情を聞いたスリィマンはミルキィに言葉を掛けた。背中を押されたミルキィは無事決勝の舞台へ上がる事に
無邪気一味の面々はキャップ奪還の為にサーカス海賊団との血戦を繰り広げ、遂に決勝の大将戦スピアVSミルキィとの戦闘が開始されると同時に事件が起きた
16 スピアVSミルキィの戦闘が開始されると同時に海軍本部"大将キラ星"率いた雪崩込む海兵達による妨害による試合中止
海兵達の乱入により数多くの海賊達が捕まり最終的には無邪気一味も崩壊しミルキィも捕まる事になる
実はギルトの策略であり裏で海軍との密約で決勝大将戦を合図に海賊達の一斉摘発を約束していたのである
これにて謝肉祭は閉幕するのであった
16 ミルキィは絶対的な監獄の中で弁護士の立場であったデビル・フェンスとの出会う
そして王下七武海の部下として特権として監獄へ来ていたマーブルズ・サザとの再会を果たす
ミルキィはもう1度仲間達との再会を夢に脱獄をしたのであった
17 ミルキィは自身の弱さを嘆き一時海賊は休業して3年間の修業をする事になる
無邪気一味にはサザが連絡役として自身の能力イシイシの実の能力で仲間達の居場所を探し当て修業に専念する事を伝えた
師匠は2人、1人はビフォー(ロードの血縁者)
もう1人はセオと呼ばれる精神医の先生
最初の1年間はメンタル面をセオに鍛えられ克服し、残りの2年でビフォーによる体力面、能力面、覇気の会得などを教わった
18 そして仲間との3年越しに再会を果たす
そこで正式に仲間になったのがマーブルス・サザ、ハルモニア・ネオン、キャンサー・バブル、デビル・フェンスの4人だった
キャップは何処かぎこちない様子ではあったがミルキィの言葉でいつものキャップに戻り、謝罪もして正式な仲間と再びなる事に
そしてその後に運命の対決でもあった無邪気一味と天賦海賊団とのラストバトルを繰り広げられる事ととなる
パラメータで見る無邪気一味
一味の心力 技術力 体力 知力
ミルキィ
心★★☆☆☆
技★★★★★
体★★★★☆
知★★☆☆☆
キャップ
心★★★★☆
技★★☆☆☆
体★★★★★
知★☆☆☆☆
サンド
心★★★★★
技★★★★☆
体★★★☆☆
知★★★☆☆
ソフィ
心★★★☆☆
技★★☆☆☆
体★★☆☆☆
知★★★★☆
ハナ
心★★★★☆
技★★★★☆
体★★☆☆☆
知★★★★★
セナ
心★★★★☆
技★★★★☆
体★★★★☆
知★★★★☆
ネオン
心★★★★★
技★★★☆☆
体★★★★★
知☆☆☆☆☆
バブル
心★★☆☆☆
技★★★★★
体★★☆☆☆
知★★★★☆
フェンス
心★★★★☆
技★★★☆☆
体★★★☆☆
知★★★★★
サザ
心★★★★★
技★★★★★
体★★★☆☆
知★★★★★
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(Android/Chrome, ID:uBo6EO060)
6 :イエロー
01/31(水) 19:52
第501夜『ただいま』前編
時系列は20年前に遡る
無邪気一味は謝肉祭(ファストナハト)後から離れ離れになっており3年間の時間を有して仲間が全員揃ったある日の話
キャップが設計図を1人で書き、父シャップと共に作り上げた最高で自由な海賊船《フリーダム・ヴィクトリー号》のお披露目会でもあった
ミルキィ
「にィ…にははは!凄ェ船だなキャップ」
無邪気一味 船長
【無邪気】のミルキィ・ロード
懸賞金2億2200万ベリー
ソフィ
「キッチンも広いし、それに最新型オーブンも付いてるじゃない」
無邪気一味 シェフ
【美食家】のアンヌ・ソフィ
懸賞金4300万ベリー
キャップ
「…」
何処か素っ気ないキャップ
サンド
「ハハハ、キャップまだ"溝"があるのか!こういう時は飲んだ方がいいぜ」
無邪気一味 戦闘員
【魔獣殺し】のクラッチ・D・サンド
懸賞金1億3100万ベリー
キャップ
「うっせェ…ワケ酒バカ」
実はミルキィとキャップには謝肉祭の際にイザコザがありキャップは一味を辞めていた為とても気まずい様子だった
ソフィ
「あんた男ならグジグジしてないで仲直りしたらどうなの?キャップ」
キャップ
「うるせェ…ワケ」
セナ
「ふゥ…いつまでも子供のままだな。3年間何やってたんだお前」
無邪気一味 船医
【黒治療】のクライシス・セナ
懸賞金9700万ベリー
キャップ
「おいてめェここは禁煙なワケ。甲板で吸え」
:
:
ハナ
「セナ君髪型変えた?それにお髭も凄い似合ってるね」
無邪気一味 見習い
【赤毛】のクリスチャン・ハナ
懸賞金1800万ベリー
セナ
「ぶごふぉ…」
動揺して吸っていた煙草がむせたセナ
ハナ
「セナ君大丈夫?」
セナ
「何でもない。キャップ…所で俺の医務室はあるんだろうな」
キャップ
「あァ。最新器具も揃えておいた、こっち来るワケ」
:
:
ミルキィ
「ハナ!この3年間で身長伸びたか?」
ハナ
「ふふふ、成長期ですから♪」
3年前までは一味で1番背が低かったハナは見違える程成長していたのであった
ソフィ
「あんたもそのボサボサの長ったらしい髪切ったらどうなの?ミルキィ」
ミルキィ
「再出発の願掛けで伸ばしてたんだ。それに散髪ならサザが…てあ、やべェ!!紹介が遅れた」
ソフィ
「な、何よ」
ミルキィ
「正式に一味に入る事になった奴らがいるんだ」
ミルキィの言葉で影から4人が現れた
サザ
「酷いすよミルキィさん」
ハナ
「サザ君だ!久しぶり」
サンド
「ハハハ!ロベリア(王下七武海の1人)の下からようやく離れられたのか」
サザは元王下七武海の部下でそこを辞めてミルキィの仲間になった経緯があった
サザ
「はい…色々あってミルキィさんにはこの3年間お世話になってました。そしてこれから以後宜しくお願いします」
ミルキィ
「そしてずっと不在だった"副船長"なんだけどサザがやるってよ」
鼻くそをほじりながら呑気につぶやくミルキィ
ソフィ
「何平然と言ってんのよ!副船長って大事なポジションでしょ」
サンド
「ハハハ、俺は賛成だぜ船長」
ハナ
「あちしも!サザ君冷静だし頼れるもん」
セナ
「は…?」
サザ
「皆さん相変わらずですね」
無邪気一味 副船長
【銀】のマーブルス・サザ
懸賞金1億3300万ベリー
ダダダッ
サザの背後から慌てて出て来る1人の男
バブル
「おいおいおい俺を忘れるなァ!3年間で更なる腕を磨いた男!狙撃なら俺に任せろ。キャンサー・バブルが一味に入ってやる」
無邪気一味 狙撃手
【鉄砲玉】のキャンサー・バブル
懸賞金3600万ベリー
ソフィ
「あ。あんたもいたんだ」
ハナ
「ふふふ」
バブル
「おにゃのこ組〜〜!!反応うっすいわ!!以後宜しく頼むぜ」
ミルキィ
「バブルも民間人だったのにこの集結の一件でとうとうお尋ね者入りだな!にははは」
バブル
「あ…忘れてたァァ汗」
スタン
バブルの背後からも1人の女が降り立つ
ネオン
「私も!私も載ってるぞこれ!」
自分の手配書を持ち現れたネオン
ソフィ
「自慢するな。それに初頭で8000万超えとかどんだけよあんたは…」
ネオン
「私も一味に入った!ミルキィの為に頑張るぞ〜!」
無邪気一味 戦闘員
【一角獣】のハルモニア・ネオン
懸賞金8200万ベリー
サンド
「ネオンもか…頼もしい戦力だな。ハハハ!」
ソフィ
「もうあんな無茶しないでねネオン」
サンド、ソフィ、ネオンの3人は同じく謝肉祭後崩壊したヒヤシンス諸島を離れ"夜の国"と呼ばれる特殊な環境下で3年間過ごしながら修業をしていた
(Android/Chrome, ID:LZ05kDbZ0)
7 :イエロー
01/31(水) 19:57
第502夜『ただいま』後編
セナ
「ネオンまた筋肉付けたか?ますますガタイ良くなったんじゃねェか」
ネオン
「うん!"夜の国"で散々鍛えられたんだ!筋肉も沢山付けた!また皆を守ってあげられる!」
セナ
「守る?何勘違いしてんだ…また無茶したら許さねェぞ」
バブル
「ネオンちゅわん!そのたわわに実った胸に飛び込ませて〜〜」
ネオン
「ん?胸なんか嬉しいのか?これでいいならいいぞ」
ぺらり
平然と服をめくり胸をあらわにするネオン
バブル
「わーい!!
…ぶべぼ〜!!」
ソフィ
「やめなさい!ネオンも服しまうの」
ハナ
「バブルちゃん止めて」
ソフィとハナにコテンパンにされるバブルであった
バブル
「…はァはァ…ますます頼りになりそうな女性陣……んでもよ力なら俺達も付けたよなァ?セナ」
セナ
「お前はともかく俺だけな」
セナとバブルは謝肉祭後崩壊したヒヤシンス諸島を離れ長い期間戦争を続ける島にて3年間潜伏する形で修業をしていたのであった
バブル
「あのスリリングでエキサイティングな日々は忘れようとも忘れられねェぜ汗」
ハナ
「あちしだって"お母さん"の元で歴史を学んだり能力の修業したんだよ!」
セナ
「……母親か」
ハナ
「セナ君何かあった?」
セナ
「何でもない」
ハナは謝肉祭後崩壊したヒヤシンス諸島を離れ一時世界政府に拉致されたが母親に助けられて共に3年間過ごしていた
サンド
「ハナも頼りになりそうだな」
バブル
「てかミルキィよ…この"おっさん"誰よ?どっかから紛れ込んだのか?」
ミルキィ
「ただのおっさんじゃねェよ」
フェンス
「ごほん…あのミルキィ殿…私も自己紹介しても?」
ミルキィ
「あァ!」
フェンス
「無邪気一味の諸君お初にかかる。私の名はデビル・フェンスと申す…訳あってミルキィ殿に命を預けると誓った。若輩者ではあるが宜しく頼む」
無邪気一味 相談役
【海賊弁護人】のデビル・フェンス
懸賞金5400万ベリー
バブル
「おいおいただのおっさんじゃねェか!大丈夫かよ」
ミルキィ
「にははは!心配すんな今は解んないけど3年前は俺より強かった男だ」
サンド
「へェそりゃ心強いな。ハハハハ」
フェンス
「フェハハハ… 私もこの3年間で更に力を付けた」
再会に喜ぶ一味にただ1人浮かない顔の男
キャップ
「…」
ミルキィ
「キャップ話せるか?」
ミルキィとキャップの2人は甲板に出た
キャップ
「なんだよ話って」
ミルキィ
「……あの時はギルトにしてやられた。それに船までぶっ壊された。だけどお前が一味を辞めたってのは結果的にお前が原因じゃないんだ」
キャップ
「違ェワケ。俺は自分の意思の弱さが原因でギルトの野郎に付け込まれたワケ。それに一味を辞めるって言ったのも本心だった」
ミルキィ
「にははは」
キャップ
「何がおかしいワケ」
ミルキィ
「でもお前は船に戻ってきたんだよキャップ。俺はお前が居なきゃ嫌だしこの船だってお前か居なきゃ扱えねェ、そうだろ?」
キャップ
「何が言いてェワケ」
ミルキィ
「戻って来いよ…いつものキャップによ」
:
:
キャップ
「…すま、ねェ、悪かった」
ミルキィ
「キャップ。俺達は心身共に打ちのめされて来た。だけど負けた事ねェ奴は強くならねェ事を教えて貰った……それにリヴェンジはこれからだ!今度は絶対負けねェ…約束だ」
2人は握手した
一部始終を見ていたソフィとサザが声を掛けた
ソフィ
「いつまでやってんのよ。せっかく新しいキッチンで作ったご飯が冷めちゃうわよ」
サザ
「仲直り出来た様で良かったです」
キャップ
「…サザてめェ!何が"副船長"なワケ!この俺を差し置いて…俺は認めねェぞ」
無邪気一味 船大工
【型破り】のキャップ
懸賞金9800万ベリー
サザ
「いつもの調子に戻って良かったです、しかし副船長の座は譲れません」
キャップ
「んだとこの野郎!」
ミルキィ
「サザとも打ち解けて良かったな」
キャップ
「何が打ち解けて、だよ!それにギルトを打つ算段はあるワケ?あんなカッコつけといてよ」
ソフィ
「それに各地では"聖戦"をキッカケに海軍の強化をされてるそうよ」
サザ
「"聖戦"…ミルキィさんとも知り合いだったサンダーは死に稲妻海賊団も事実上の解散でしたね」
キャップ
「どうなんだよミルキィ」
ミルキィ
「算段ならある。それに頼りになる仲間も戻って来た事だし確率は数段上がる」
:
:
サザ
「ようやく皆さんが揃った様ですね」
ミルキィ
「皆が再び集まった記念それに新メンバー加入に乾杯だ」
当時読者さんが描いて下さったハナのイラスト
画像(jpg) 18.2KB
(Android/Chrome, ID:LZ05kDbZ0)
8 :イエロー
02/03(土) 21:50
樗蒲 ‐壱-
ここはセカイの狭間
背景はグレーで空も黒く虚無だけただただ広がっている
ロパート・ギルト当時5歳はこの概念のセカイの狭間で弟ロパート・ニカの肉の塊を抱えひたすら歩いていた
彼は母親が所有していた悪魔の実シンシンの実を心臓ごと食い破りこの世に生を受けた
:
:
:
そして10年が過ぎて行く
ギルト
「ここが"呪術の村"か…とは言っても成れの果てか」
ギルト当時15歳
荒れ果てた村を見てそう呟く
顔を長い前髪で隠す青年
「人が訪ねて来るとは珍しい…な」
ギルト
「第1村人発見★」
顔を長い前髪で隠す青年
「ここには何も無い立ち去れ」
後の天賦海賊団W副船長の1人となる男シャオイェン
シャオイェン
「その手に持つモノは何だ」
シャオイェン当時17歳
ギルト
「クヒヒヒ★弟さ。この村に来ればニンゲンに還してくれると聞いて来たんだ」
シャオイェン
「何て惨い姿なんだ、しかし残念ながらこの村の人々は私が皆殺しにした所だ、私以外に呪術を使える者はいない」
ギルトの持つ肉の塊を見て嘆くシャオイェン
ギルト
「クヒヒヒヒ★なら拘束してでも、嫌でも弟を還して貰うよ?」
ザッ…
間合いを詰める2人
シャオイェン
「私と殺る気か?」
ギルト
「命の弾丸(ライフピストル)」
指を鉄砲の様に構えて光を放つギルト
シャオイェン
「悪魔の実か」
素手でガードするシャオイェン
ギルト
「クヒヒヒ★そう簡単にはやられはしないか」
シャオイェン
「何故笑う?」
ギルト
「楽しめそうだから★」
シャオイェン
「人形返し」
ギルト
「く…ッッ」
ギルトの手が傷付き血が溢れた
ギルト
「僕が与えた攻撃が自分に跳ね返ったって訳か?流石呪術っぽい攻撃だね」
先程のギルトの攻撃はシャオイェンの手に持っていた人形に当たりそのままギルトに跳ね返っていた
シャオイェン
「無駄な考察だ、お前に教える義理はない」
ブスッ
そう言うとシャオイェンは手に隠し持っていた人形に指を差し込む
ギルト
「ぐは…」
腹部から血を流し出すギルト
シャオイェン
「お前の胸を狙ったつもりだが、何故逸れた」
ギルト
「一瞬で解ったよ、ネタは手に持っていた人形、それに攻撃すればダメージが跳ね返る、そしてこの距離が能力の発動条件、そんな所だねクヒヒヒ★」
シャオイェン
「論点をずらすな、常人ならば解っていても躱す事は不可能なハズ」
ギルト
「僕は超人さ」
ギルトは自身の能力でシャオイェンの身体の動きを鈍らせていたのだ
シャオイェン
「何故動けない」
ギルト
「僕の能力は他者の心身を操る…そして自分自身の心身も鍛える事が出来る」
シャオイェン
「そんな能力があるのか」
ギルト
「命の超人(ライフフィジカルアップ)」
バキバキ
全身を筋肉で覆うギルト
シャオイェン
「何と言う能力だ」
ギルト
「最強だよ」
バキィ
シャオイェンの背後を取り殴る
シャオイェン
「く…は」
ギルト
「どう?多分君じゃ僕には勝てないと思うけど君を殺してしまうと弟は助からない…これ以上命のやり取りをしたくないんだけど」
シャオイェン
「御託を並べるな…終わらせてやる
赫雨(アゥサィ)」
ササー…ササー…
赤い雨がギルトに注ぐ
これもシャオイェンの能力の技の1つ
ギルト
「ぐはッ」
血まみれのギルト
:
:
ギルト
「は、寝てた?」
ギルトはシャオイェンの技を喰らい気絶していた
シャオイェン
「お前じゃ私には勝てない」
ギルト
「クヒヒヒ★流石は呪術の村の使い手」
シャオイェン
「何故笑うんだ?」
ギルト
「可笑しくてね、何故さっきの技の直後トドメをささなかった?」
シャオイェン
「ささなかった訳ではない、させなかったのだ」
ギルト
「何故?」
シャオイェン
「お前は気絶する瞬間無意識に覇王色の覇気を発動させた、その気合いに負け私も倒れていた」
ギルト
「覇王色の覇気??何だそれ★」
シャオイェン
「王の器にのみ発現出来る力だ、まさか本物を見るとは思わなかった」
ギルト
「クヒヒヒ★王なんて興味はないけど覇王色か…悪くはないかな」
シャオイェンはギルトの底に眠る力を目の当たりにしてギルトについて行く事にした
そして数週間の期間弟ニカの肉体を呪術を用いりこの世に蘇らす事に成功していた
シャオイェン
「さて"王"よ、この先の目的は?」
ギルト
「王?まァいっか。"ブルー"と呼ばれる一族が有るらしい、実際見てみたい」
シャオイェン
「ブルーだと…噂程度でしか聞いた事ないが実在してるとは思えない」
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(Android/Chrome, ID:75tb+ftC0)
9 :イエロー
02/05(月) 20:21
樗蒲-似-
ギルトとシャオイェン…そして人間に還して貰ったニカの3人の冒険は始まった
シャオイェン
「ニカは賢いな。もう言語まで把握したのか?」
ニカ
「そんな事はないですよ。肉の塊だった頃もギルトの能力で意識はあったのである程度の認識能力はありましたので」
パタン
ニカはそう言うと手に持っていた本を閉じた
ギルト
「そろそろ着くよ、クヒヒヒ★」
シャオイェンと出会って数ヶ月、各地でブルーと呼ばれる一族の住処を聞き周り遂にブルーと呼ばれる種族の住処に辿り着いた
シャオイェン
「彼らは一定の場所に留まる事はない。転々と住処を移動していて探すのに苦労したよ。所で王よ?彼らと接近してどうするつもりだ」
ギルト
「そうだね…まずは戦う」
シャオイェン
「無茶な…噂でしか聞いた事はないが彼らはこのセカイの狭間でも獰猛で野蛮な一族で聞く、王にもしもの事があれば…」
ギルト
「獰猛で野蛮ね。良いね僕と気が合うじゃん」
ギルトは住処に赴き、ブルーの一族と接触を図った
大体の住人達はギルト達の来訪に意図も介さなかった所へ1人の若者が近づいて来た
青白い肌のドレッドヘアーの男
「ここで何をしてんだ?道に迷うにしては来る場所を間違えたな…」
ギルト
「へェ…やっぱり体も青いんだねだからブルーなのか」
青白い肌のドレッドヘアーの男
「てめェッッ!」
後の天賦海賊団副船長の1人になる男ブルー・セイリウス
セイリウス
「長老には無闇に余所者とは関わるなと言われてるんだ…殺されねェ内にさっさと去れ」
セイリウス当時18歳
ギルト
「クヒヒヒ★感じて来るよ凄い生命力だね、僕と命のやり取りをしようよ?きっと楽しいよ」
セイリウス
「マジで冗談が通じねェ野郎だ、命のやり取りだ?ふざけろよ」
ギルト
「大真面目さ」
ギッ
そう言うとギルトは右拳を構えてセイリウスに放つ
セイリウス
「仕方ねェな…長老にドヤされる前にてめェを消してやるよ」
シャオイェン
「王よ。私も加戦するぞ」
ギルト
「シャオは下がってて、大丈夫だから」
バキィ
混じり合うギルトとセイリウスの拳
セイリウス
「褒めてやるよ。一撃で沈めるつもりだったが…そんな華奢な体のどっから力が湧いてくるんだ」
ギルト
「クヒヒヒ★だがこっちも能力を使わなきゃ死ぬね。
命の身体強化(ライフフィジカルアップ)」
筋肉で体を覆うギルト
バキィ…!
セイリウス
「超人系(パラミシア)か」
ギルト
「行くぞ」
バキィ!
セイリウスに強烈な一打を入れるギルト
ギルト
「同じ人間にしては皮膚が硬いな…拳が奥まで食い込まないね。それにそんなもんじゃないでしょ?クヒヒヒ★」
ニカ
「遊んでますねギルト」
セイリウス
「次で沈めてやるか」
そう言うと宙へ跳ぶセイリウス
シャオイェン
「何だあれは」
セイリウス
「ザ・アース(青い地球)」
宙に跳んだセイリウスがギルドに向かい突っ込む
バゴォォン…!
地面をえぐる大技
セイリウス
「…何?」
ギルト
「命の糧(ライフガード)」
眩い青いオーラでセイリウスの大技を凌いでいたギルト
バタンバタン…
そして背後ではブルーの一族の人々が次々と倒れていく光景が見えた
セイリウス
「…てめェ俺達一族に何をしやがった?」
ギルト
「僕の能力にはね…人の生命力を奪う特性があるんだ★それを発動させて君達ブルーの人間の生命力を奪い防御壁にさせて貰ったんだ」
セイリウス
「何て言う能力だよ!」
ギルト
「それにしても君は強いね、僕の能力でもまだ君の生命力には干渉出来なかったよ」
シャオイェン
「王よ…それは"覇気"です。強い覇気であればあるほどどんな能力も受け付けなくする事が出来るかと」
ギルト
「へェ…"最古の超越者"だね君って。でもね心配しないで、彼らは殺した訳でない、生命力を均等に抜いただけ、今は気絶してるだけさ」
セイリウス
「てめェ何が目的だ?」
ギルト
「最初は特に考えてなかったけど気が変わった…僕の仲間になれ」
セイリウス
「抜かせ…誰がてめェの」
ゾッ!!
ギルトの気迫が一瞬でセイリウスに伝わった
ギルト
「命令だ」
セイリウス
「何て気迫だよ…もし俺に勝てたら考えてやるよ」
ギルト
「やったァ」
シャオイェン
「また…子供の様にはしゃいで」
ニカ
「ギルトも私も子供ですよまだ15歳だし」
必死の攻防が続く中シャオイェンとニカは眺めるだけで精一杯だった
:
:
セイリウス
「はァはァ俺が息切れするとか…」
ギルト
「そろそろお終いにしよう、君がとっておきを見せてくれた様に僕も本気を見せよう★」
(Android/Chrome, ID:0ewwiVPk0)
10 :イエロー
02/10(土) 12:00
樗蒲-参-
ギルトVSセイリウスもクライマックスが迫っていた
セイリウス
「ざけんなッ!!その前に終わらせてやるよ
ザ・アース(青い地球)」
ザッ!!
宙に跳んだセイリウスは
全身を覇気で覆わせてギルトに突っ込んだ
シャオイェン
「王…!」
ギルト
「命の交換(ライフエクスチェンジ)」
摩訶不思議な現象が一瞬にして起こる
それはギルトの生命力とセイリウスの生命力が逆転したのであった
シャオイェン
「先程まではギルトの能力は奴(セイリウス)に通じなかったのに、この一瞬で奴の生命力までも干渉出来る様になったのか…流石は王だ」
セイリウス
「な、んだと」
セイリウスの体の覇気は解けて質力も半減していた
しかし勢いを止めらずギルトに突っ込む
ギルト
「クヒヒヒ★
ザ・アースだっけ?喰らえ」
バゴォーン…
セイリウスの生命力を得たギルトは迎え撃つかのこどし強烈な一打をセイリウスに与えた
セイリウス
「ぐ、は…ま、まだだ…」
顔が半分エグれても尚立ち上がるセイリウス
ギルト
「流石最古の超越者だね」
セイリウスは立ったまま気絶して2人の勝敗は決まった
そして時間は流れて夜更けへ
セイリウス
「クソ…俺は負けたのかよ…」
ギルト
「起きたかセイ」
セイリウス
「セイ?何で俺の名前を」
ギルト
「一族の人に聞いたよ」
セイリウス
「フン…結果はどうであれ俺の負けだ。煮るなり焼くなり好きにしな」
ギルト
「クヒヒヒ★さっそくだが旅立とう…いいね?ニカ、シャオ」
シャオイェン
「こんな野蛮な男必要か?まァ王が言うなら別に反対はしないが」
ニカ
「私は賑やかになるなら賛成するよ」
:
:
こうしてギルトとセイリウスは死線を越えて仲間になった
セイリウスは一族の下を離れる事は後悔していなかった
そして4人の冒険が始まったのであった
ギルト
「しかし良く食べるねセイは」
セイリウス
「うるせェな…体格維持には食わなきゃいけねェんだよてめェもどうだギルト?」
シャオイェン
「貴様…王に向かって何て口の利き方を」
セイリウス
「何が王だよ!てめェこそ何神官気取ってんだよ馬鹿じゃねェの」
シャオイェン
「呪い殺してやるぞ、掛かって来い」
セイリウス
「俺の生命力で跳ね返してやるぜ!セィハハハ」
ギルト
「止めなよ2人共」
シャオイェン&セイリウス
「解ったよ」
セイリウス
「んで次なる目的はあるのかギルト」
ギルト
「そうだね…この狭間も飽きたしそろそろ世界へ行こうと思う★」
セイリウス
「また漠然としてんな、世界か。ギルトが行くなら俺も着いていくぜ」
ニカ
「しかし世界へ行く方法は?」
ギルト
「行き方を知ってる者達がいるってね、シャオ」
シャオイェン
「ええ…私の故郷"呪術の村"もその彼ら"組織"が作ったとも言われてる」
セイリウス
「組織だァ?」
シャオイェン
「タンパク質の塊に話しても無意味」
セイリウス
「んだとコラ」
ニカ
「まァまァ…是非会ってみましょうよ」
ギルト
「クヒヒヒ★面白い奴らだったら仲間に入れてもいいな」
:
:
ギルト達は果てしなく続く虚無の大地を歩き続けた
そしてシャオイェンの案内の下、約半年間掛けて【世界への行き方】を知る謎の組織の居場所へ辿り着く
ギルト
「轟々しい城だな」
目の前には白い城があった
ギィィィン…
着いた瞬間招かれたかの様に門が開いた
ニカ
「ここが世界へ行く方法を知る場所か」
シャオイェン
「基本彼らは人と接するのを好まない」
セイリウス
「なら実力行使で聞き出すまでだ」
城の中へ入るギルト達4人
:
:
大広間に入る最中、大きなテーブルの奥に1人の男が席に座っておりギルト達を見つめていた
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「待っていたぞ"忌み子"よ」
ギルト
「忌み子…?それって僕の事?」
ニカ
「望まれず生まれた者への蔑称だね」
ギルト
「挑発したって無駄だよ何とも思ってないし」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「ロパートの子供よ」
ギルト
「僕の母親を知ってるのか」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「奴に与えた悪魔の実"シンシンの実"はお前が継承したのだな」
ギルト
「何故知ってる?」
大剣を背負う黒ずくめの男
「ドゥハハハ!兄ちゃんら詮索は無駄やで。この男は"何でも"知ってるからのォ」
大広間の隅からそう呟いた大剣を背負う黒ずくめの男
ギルト
「僕の質問に応えろ…!」
ギルトはここに来て初めて険しい表情をした
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「お前がここに来る事も知っていた。世界を憎むか?忌み子よ」
(Android/Chrome, ID:AEhAH3840)
11 :イエロー
02/12(月) 12:41
樗蒲-肆-
ギルトの過去を知る謎の組織と出会い、場面は緊迫としていた
ギルト
「!!」
ザッ!!
激昂したノーモーションの蹴りを入れるギルトだが意図も簡単にいなされた
シャオイェン
(ギルトがここまで乱すとは…初めて見る光景だ)
ニカ
「あなた達は?何故僕達の事情を?」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「ナンセンスだ、お前はニカだな…良くぞ生きていたな」
ギルト
「なら力を示してでも吐かせてやるよ」
セイリウス
「イイネェ…実力行使なら任せなッ」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「ギルト…お前と戦う気などないのだが…少し話をせぬか?」
大剣を背負う黒ずくめの男
「おいおいまさか…」
ギルト
「話なんてする訳ないだろう」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「このセカイの狭間から世界へ行きたいのだろう?」
ギルト
「あァ。だがイチイチお前の発言には癇に障る」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「行く方法を教えてやってもいい。その憎しみを糧にして世界を暴力で支配して見せよ…シンシンの実は元々その為にお前の母親に渡した物だった」
ギルト
「何…一体どういう事だ」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「お前の母は"我が組織"のメンバーだった…最後は残念だったが」
ニカ
「母がこの組織の一員…お前は何者なんだ?」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「部外者がいる以上これ以上は話せない、席を外して貰おうか?」
シャオイェン
「貴様…黙って聞いてれば先程から上から物を!」
ギリッ
シャオイェンは能力を発動する構えを取る
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「呪術の村の者か。貴様の食べた"ジュリョジュリョの実"もまさに我が組織の与えた力に過ぎない」
…シン…
シャオイェンの能力は何故か発動しなかった
シャオイェン
「何故発動しない…!」
大剣を背負う黒ずくめの男
「無意味や、やめとき兄ちゃん」
セイリウス
「能力なんかに頼るからだ。俺がやってやろうか?」
大剣を背負う黒ずくめの男
「ひゃ〜〜こっちはセカイの狭間で生まれた異質な存在霊長類最強の生物か…これは手強いな」
セイリウス
「んだと!」
ギルト
「下がれシャオ、セイ…僕とニカが居れば良いだろう」
セイリウス
「ちッ」
シャオイェン
「解った」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「駄目だ。話を聞くのはお前だけだギルト」
ギルト
「何故?弟も血縁者だよ。聞いても問題ないだろう」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「選ばし忌み子はお前だからだ。ギルト」
ニカ
「…」
渋々ニカ、シャオイェン、セイリウスの3人は席を外した
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「我が組織は裏で暗躍するもの、人づてなどでも聞かれては困る。勿論これを他の者に口外する事も断じて許されない」
ギルト
「解ったよ。仲間達には明かさない」
襟元にⅠの称号がある白髪の男
「良かろう…私の名前はパラドックス…そして我が組織の名もまた"ParaD’’ox"…そしてお前の母親もメンバーだった…目下世界調和を掲げている」
ParaD’’ox 総帥
【Ⅰの称号】パラドックス
ギルト
「世界調和…その組織が僕に一員になれって事?」
大剣を背負う黒ずくめの男
「察しがいいやん。兄ちゃんの母親は"V"の称号持つメンバーだった…だが亡くなってからはずっと欠番やった」
パラドックス
「そしてお前にはVの称号を与えよう…」
大剣を背負う黒ずくめの男
「因みにワイは"III"や、宜しゅう頼むで」
大剣を背負う黒ずくめの男、世界では王下七武海の一角に成す男、その正体は
ParaD’’ox
【III】またの名は【轟剣】のドゥドゥ
パラドックス
「そして世界調和には力が必要だ。シンシンの実も強力だが…更に悪魔の実を2つ渡して置こう」
パラドックスは2つの箱をギルトに渡す
ギルト
「中には?」
パラドックス
「1つは相手の五感を奪う能力"カンカンの実"…そしてもう1つは"ギミギミの実"」
ギルト
「カンカン…にそしてギミギミ…こっちは何の能力が秘められているんだ?」
パラドックス
「ギミギミの実は人間を選ぶ。慎重に選定者を選ぶ事だ。その能力はセカイの狭間の空間にも干渉出来うる能力であり、この世の仕組みを変えうる事が出来る能力」
ドゥドゥ
「まさかその実を与えるとはな」
ギルト
「それと何故僕をメンバーに選んだ?」
パラドックス
「単に母親の後釜などではない。"宿業"で結ばれているんだよ…ギルト」
ギルト
「宿業?」
パラドックス
「お前には任務を1つ与えよう…後に世界に出現するだろう"ロードの末裔"の抹殺だ」
ギルト
「ロード?聞き慣れない言葉だね」
(Android/Chrome, ID:s1RNUp400)
12 :イエロー
02/20(火) 16:31
樗蒲-後-
明かされた"ロード"の存在…そしてEPISODE OF GILT の物語は収束へ
パラドックス
「ロードとは我々組織とは何百年もの間争いを続けている一族…私達にはとても邪魔な存在である
先程宿業と言ったろう?貴様の母親が愛した男、つまりお前の父親は我々が相対する"ロードの男"だった…しかし片方(ロード)の遺伝子だけではどうやらお前には意思は受け継がれなかったらしい
やがてお前の父親は別の女と子供を授かった。その者がロードの血筋、年齢で言うと今は13歳…そして貴様の"異母兄弟"に当たる」
ギルト
「意思だって?そんなものに興味はないし父親の記憶だって微塵もないから何とも思わないし、それにそれが宿業だと?笑わせるな」
ドゥドゥ
「ドゥハハハ!肝が据わってるな兄ちゃん」
パラドックス
「ロードは何百年の間我らに反旗を翻し繰り返してきた一族…その末裔を抹殺…それが条件で世界へ解放してやろう」
ギルト
「良いだろう…解った。それで世界へ行けるならね」
ドゥドゥ
「因みに今は席を外しておるが世界にはワシの他に"IV"と"II"もおる。IIはとある海賊団の裏で暗躍してる、"IVの女"は確か范(ファン)帝国の一人娘に成りすましてるハズ…各自任務があり動いておる」
ギルト
「帝国?海賊団?何だそれ」
ParaD’’oxの組織に加わったギルトは世界へと立つ事に
後に天賦海賊団を結成して
ドゥドゥ
「良かったんか…"真実"は明かす事なく奴を解き放って」
パラドックス
「奴(ギルト)の憎しみは利用出来る…何れ世界を支配出来る器だ…流石は"リヒト"の子だ」
/時間は遡る16年前へ/
ギルトのロパート性は母親の性を名乗っていたものであった
ギルトの生みの親
母親ロパート・リヒト
※リヒトとは光という意味
母親はParaD’’oxの組織に属しておりVの称号を与えられたメンバーであった
そして与えられた任務は生き残りであった1人のロードの男の抹殺であった
そしてターゲットにしていたロードの男と幾許かの戦闘を交え、彼の背景や死生観などを知っていく内にリヒトは何と………
…逆に恋に落ちしまったのであった
まさに『恋はいつでもハリケーン』である
リヒト
「ねェ聞いて…子供が出来たの!しかも双子よ!…だからタイミングを見て私は組織を抜けるわ」
ロードの男
「子供!?でかしたぞ!!
しかし…組織を抜けるなんて大丈夫か?」
リヒト
「えェ何とかしてみせるわ…」
ロードの男
「解ったよ…もし何かあれば俺が守ってやるからな」
リヒト
「いいえあなたには迷惑は掛けられないわ…何とかするわ」
:
:
ロードの男
「それで子供の名はどうする?双子なんだろ、まァ兄の方の名前は決めたけどな」
彼の名は"クロス・ロード"
ロードの生き残りである
そしてギルトの父親でもあり、後にミルキィの父親にもなる男
リヒト
「何て名前?」
クロス
「ギルトなんてどうだ!」
リヒト
「ギルト??何故そんな名前に…」
クロス
「金箔…って意味だ…つまりは金の卵…どうだ轟々しいだろ…にははは」
リヒト
「何て無邪気…子供みたいな事を言うのね…それじゃあ弟は私が決めるわ…ニカなんてどう?きっと笑顔が素敵な子になるわよ…それにもう1つのセカイでは"自由の象徴"の名前なのよ」
クロス
「にィ…良いんじゃねェか?」
:
:
だが時は残酷で後にParaD’’oxにリヒトはクロス・ロードとの関係性がバレてしまうのであった
クロスの身を案じたリヒトはクロスの下を離れる事を決意したのである
リヒト
「私は組織を抜けるわ…あなたの目指す世界調和は到底理解出来なかった…」
パラドックス
「腑抜けたな…何故裏切ったリヒトよ」
リヒト
「大切な存在が出来た…我が子の為にも…それに愛を知ってしまったからよ」
パラドックス
「とても残念である」
そしてリヒトはパラドックスの手により瀕死状態までに追い込まれた
パラドックス
「せめてもの償いだ息は残してやったよ…最後の足掻きを見せて貰うぞリヒトよ」
リヒトは約半年間近く飲まず食わずでお腹の赤子にも栄養も与えられず瀕死の状態になりながらも生きていて
遂にその時が来た
赤ん坊
「おぎゃあおぎゃあ」
生まれた赤ん坊は栄養が足りておらずリヒトの心臓を食い破り誕生し母親リヒトは無惨にも絶命したのである
ギルト
(ぼくのなまえはろぱーとぎると…そしておとうとのなまえはえがおがすてきなこ、にか)
心臓を食べたせいか母親リヒトの能力シンシンの実を遺伝して赤ん坊の時点で既に人としての認識があったのである
ギルトとニカの誕生であった
(Android/Chrome, ID:zLZmx2J90)